● 1983年に彗星のごとく出現したドメ ーヌ・メオ=カミュゼです。神様アンリ・ジャイエが顧問として付き、試行錯誤しながらも素晴らしいドメ ーヌになったと感じています。まぁ、ここに至るまでは色々有ったと思います。
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- DOMAINE MEO-CAMUZET
このドメーヌは、今世紀初めにコート ドールの国民議会議員であったエチエンヌ カミュゼ氏によって設立され、その後に彼の娘が畑を継ぎましたが、彼女に子供がいなかった為に最も近い親戚であったジャン メオ氏(現当主ジャン ニコラ メオ氏の父親)が畑を相続しました。最初は小作人に仕事を任せ、収量の半分を小作料として受け取って樽でワインを販売していましたが、1985年からド メーヌ元詰で販売を始めました。
その後、アンリ ジャイエ氏の指導を受けた息子のジャン ニコラ メオ氏が1989年からドメーヌの仕事を引き継ぎました。 畑の仕事は、以前から小作人として働いていたクリスチャン フロワ氏がそのままドメーヌに残り、これまでの経験を活かしたアドバイスをしながら、一緒に仕事をしています。
除草剤などを一切使わない減農薬農法を取り 入れていて、剪定や除葉なども行って畑の中の空気循環の状態を良くして乾燥させることによって腐敗を防止し、健康で良質な葡萄を作ることを心掛けています。 収穫は全て手摘みで、選別は畑と醸造所で行います。選別は非常に厳しく行い、腐敗したものはもちろん、未熟果などもすべて取り除きます。葡萄はほぼ100%除梗し、コンクリートタンクの醗酵槽に入れて低温浸漬させ、その後に自然酵母でアルコール醗酵をさせます。特級と1級は100%新樽、その他は約50%の新樽比率で18か月間熟成させ、ノンフィルターで瓶詰されます。こうして、濃縮で繊細な、魅力的なワインが出来上がります。
- MEO-CAMUZET FRERE & SOEURS
1級畑のワインは畑作業、醸造全てをドメーヌが行い、ヴィラージュのワインはお互いを理解しあえる生産者を選び、夏季剪定から醸造までをドメーヌのスタッフが行います。ブルゴーニュ・ルージュとブランは良質の葡萄を作るいくつかの生産者と業務提携を結び、葡萄または葡萄果汁を購入してドメーヌで醸造し、最後に1つのキュヴェにまとめるので、アサンブラージュの腕が光っています。 |
◆当主ジャン・ニコラ氏による2014年ヴィンテージの総評
2014年は一言で言えば季節ごとのコントラストがあったおかげでバランス良く飲みやすいヴィンテージ。
芽吹きは例年よりも早かったが開花は少し延びて平年並みの6月初旬だった。夏も湿度が高く鬱陶しい天気が続いたので収穫はいつもより少し早い9月13日から始まった。
とても乾燥した春のあと、夏の降雨水量が多く湿度が高かった影響でヴィネガー臭を発生させるハエが発生してしまったが、8月25日から好天が収穫まで続いたのでハエの被害はそれほど大きくはならなかった。
先ほども述べたが2014年はバランスの年。収穫時の天気は良かったが季節ごとの変化が激しく畑がストレスを受けていたのでアルコール度数はそれほど高くない。
ワインは順調な熟成を見せており、包み込むようなテクスチャーと甘いアロマ、きれいな酸味がフレッシュさと共にワインのアフターに抑揚を付けている。
抜栓したては空気に触れさせた方が良いが、酸度も近年では1番控えめで軽やかでとても飲みやすい。ワインのグレードが上がるにつれてストラクチャーの有無が重要になってくるが、攻撃的ではないガッチリとしたニュアンスも感じられる。白は楽しんで飲めるようなフレッシュさと素晴らしいバランスがあり、アフターの長さが2013年よりも良いポテンシャルを持っていることを語っている。凝縮感や集中は2010年や2012年ほどではないが、2010年よりも柔らかく2012年よりもフレッシュさが有り、素晴らしいヴィンテージになる可能性を秘めている。