
ちょっと写真は「緑っぽい」ですがお許しください。その代わり、
「集中感は以前より増している!」
のは目に見えるんじゃないかと思います。
その上で、以前のような「真っ黒さ」は無くなり、赤く美しいベリー、チェリーの果実に、細やかなニュアンスのアロマ・・グラン・クリュ近くの畑由来の微細なミネラリティの悪戯を分けていただけちゃうんですね。
ですのでもう・・確かにレニアールは滅茶美味しいんですが、やはり国道西側のオー・コルヴェにはいつも適わないんです。
緻密さと高貴さ・・それがオー・コルヴェに有ってレニアールには無い部分でしょうか。
そして、何よりも・・ずっしりと重みのある2017年(実際には2016年?)までのこのワインとは異なり、むしろ「自然派ドメーヌ的」なふんわり感が有りますので、これはもう・・2018年ものは2017年ものを超えると判断して良さそうです。
で、その比較をするならご紹介のタイミングも見ておかないといけないと思い、2017年ものをいつご紹介させていただいたかをチェックしてみました。そうしたら・・
「2017年ドメーヌ・ギイヤールのご紹介日は2020年5月28日!」
だったんですね~・・あれ?・・2018年ものの新着ご紹介日は・・今日は2021年5月27日ですから・・
「たった1日違い!」
です。
ですので、輸入も、テイスティングも、ご紹介日も、ほとんと同じでこれほどまでに違う・・と言うことは、
「2018年ギイヤールは変わった!」
のは事実だと言うことでしょう。
細かいことでは有りますが、少なくとも「樽の使い方」はどんどん変わって来ていたと思っています。新樽は減っているはずで、しかも容易に酸化させないように補酒を頻繁にしている感じがします。そして、畑仕事にも変化が有りそうですね。このふんわり感・・是非お試しください!滅茶美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【旨い!近々に飲まれるならこのオー・コルヴェが白眉!クラス越えの味わいが楽しめます!】
国道の東側にあるレニアールV.V.と、西側にあるオー・コルヴェV.V.。
たった道一本を境にして、東と西では異なった評価になってしまいます。勿論ですが、東側より西側が高い評価になります。
言ってしまえば、国道沿い南端の西側には、グラン・クリュのマゾワイエール(シャルム)が接していますから、テロワール的に細かなことを言わなければ、国道の西側は1級と特級のもの・・です。しかしながら、そこには、「村の中心」が有りますので、家屋や醸造所が並んでいる訳です。
また地形的、地勢的に1級以上の畑に劣るから村名格になっていると言える訳ですね。惜しむらくは、国道を村の南の方に向かえば、傾斜が増えて来ます。オー・コルヴェの辺りは余り傾斜が無い・・なので、日当たりや水捌けにおいては、格上の畑ものには贖えない・・と言うことなのでしょう。
しかしこのオー・コルヴェ2017年、実に美味しいです。鈍重にならない、エレガント系と言って良いスタイルです。2017年のギイヤールに共通な、柔らかなボディとしなやかなテクスチュア、そこにレニアールV.V.には見つけにく、「格上さ」が感じられます。
時折言っていますが、人間、3本のワインを同時に飲めば、
「これが一番おいしい・・」
って、決めているものなんですね。
なので、このレ・コルヴォーV.V.2017を飲まなければ、レニアールV.V.2017でたっぷり幸せになれます。今飲んで最高に美味しいのは、このレ・コルヴォーV.V.です。
毅然と赤い果実の色合いです。昔はもっと黒かった・・今残っているグラス写真は2013年が最後ですが、2012年以前は真っ黒に近いイメージです。ここまで赤くなるとは・・と言うような感じもしますが、残糖感の無さは相変わらずで、酸のバランスで絶妙な旨味を生んでいます。
美味しいです。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしかった2015年を超える柔らかで緻密、シルキータッチ、官能感と構造の大きさに感動です!】
あのタイトに締まり、黒々として、ビターながらも緻密な複雑性を見せていた2014年までのオー=コルヴェとは、見る影も無いほど異なる味わいです。
何よりも・・
「愛想が良いのにポテンシャルが高い」
んですね。
こちらはジュヴレの村名のリューディですが、事実上、「レニアールV.V.」よりも格上のアイテムです。
余りに美味しいレニアールV.V.では有りますが、流石に・・流石にオー=コルヴェV.V. にはポテンシャルで劣ります。それはもう・・仕方が無いです。
底辺から立ち昇ってくるかのような深くもノーズを抉ってくる凄みの有るアロマからして異なります。快活さに複雑性を載せてくるレニアールV.V.に対し、その存在感、表情のひとつひとつに快感が感じられます。
2016年のギイヤールの特徴でも有ると感じられる、「赤みを帯びた色合い」はノーズや味わいにもそのまま表されていて、2015年もののコラムにも書いたように、
「シルキーなテクスチュア」
その表現でさえ、数段上にランクアップしていると感じます。もうトップレベルのドメーヌと同レベルと言って良いでしょう。
リーズナブルでそこそこに美味しい生産者・・と言うご理解で有ったと思いますが、もうこの2016年でそこは通り抜けた、新たな世界を切り開いたと言って良いと思います。
「・・でも・・これでグラン・クリュを持ってこれたらなぁ・・」
などと思ってしまいました。
非常にリーズナブル且つ旨いワインです。是非飲んでみてください。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしい仕上がりの村名オー=コルヴェ!薫り高く緻密、シルキーなテクスチュアです!】
このように毎年、グラスの写真をアップするようにしましたら、ま~・・面白いものですね。自分でもここまで違ったのかと・・(^^;; 全然違いますよね~・・毎年!・・同じワインですよ。しかも毎年、同じ場所で撮ってますから・・。敷物とか光源の加減だとかは違ってますけどね。
冷ややかな2013年、ニュートラルな2014年、濃密な2015年・・です!
・・で終わりたいところですが・・やはり2015年ものは充実しています。2013年ものと2014年ものを1/3ずついただき、2014年ものを倍ほど凝縮させたものを1/3加えたような・・感じでしょうか。・・判り辛いですかね。
香りの立ち、中域の膨らみ、ジュヴレ的な男っぽい表現に混じるシャンベルタン的柔らかさが非常に良いです。2015年の濃密さは表現において、より充実されたものに昇華しています。
是非このリーズナブルな村名を飲んでみていただきたいと思います。お勧めします!是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【仄かで高貴なスパイス感!シャンボール的な白い石灰感!そこにジュヴレ的な表情が映り込みます!】
非常に素晴らしいです。現状はやや硬さも有りますが、飲めないレベルでは有りません。
むしろこのまだやや硬いニュアンスが、
「新鮮で美味しい焼き鳥、内臓肉にピッタリ!」
と感じられるような・・見事なマリアージュを見せるでしょう。見てください・・この素晴らしい照り・輝きの有る色合いを。素晴らしいでしょう?
ギイヤールならではの完全発酵由来のドライさ、エキスたっぷりの旨さには、残糖も何の添加物さえもありません。そのドライなエキスからの旨みが、じわっと伝わってきて美味しい・・と感じさせてくれるんですね。
なんだかんだ言っても、ここまでのドライなピノ・ノワールは、そうは無いんですよ。甘いのは嫌だと、完全にドライなのが良いと言いつつも、ドライ過ぎると気に入らないのでしょう?
でもギイヤールさんちのジュヴレは、このオー・コルヴェもそうですが、徹頭徹尾ドライながら、その「ノー」と言ってしまうに違いないドライさなのに、きっちり旨みが感じられるんですね。
そして仄かなスパイス感と、ジュヴレとしては異質とさえ思えるような白い石灰系のミネラリティがふんだんに存在し、その内側にジュヴレ的な要素が見え隠れしています。素晴らしいワインだと思います。
最も、今でもそれなりに美味しく飲めますが、飲み頃は5年ほど経ってから・・でしょう。例えアドヴォケイトが5年以内に飲め・・と言ったとしても・・です。さすがにそんなことを言う方はもういらっしゃらないと思いますが、例えばギイダシェットとか、ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン辺りでも15/20Points 位しか付かないんですね。それは実は変な話しでして、このポテンシャルならば15Points 止まりは有り得ないんですね。ホント、裏取引が有るんじゃないかと思っちゃいますよ。その位良い出来だと感じました。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしく旨いのに何で売れんのかな・・さらに磨きが掛かっています!!素晴らしい!】
村の中央部、下部に有るオー・コルヴェのヴィエイユ・ヴィーニュ(古木)によるワインです。1級レ・コルボーの北に有りますので、エージェントさんの説明の「ラヴォーに隣接」と言うのは厳しく、「ラヴォーから下って来て村の中心を通り過ぎたところ」、もしくは、「トメーヌ・トラペの屋敷の横~上」・・と言うのが正しいです。
味わいはやはりギイヤールらしい、全く甘みを残さないエキス化された見事な味わいです。色合いもどうでしょう?・・非常に美しい、やや暗めの赤紫をしています。ミネラリティもたっぷりで、年々、その生き生きとしたテクスチュアが増しており、こんなプライスでは申し訳無いよな・・・などと感じてしまいます。
何せね・・1級のレ・コルヴォーなどはセラファンさんちの半額以下ですよ・・。まぁ、そこはマジ=シャンベルタンの真横ですから、マジっぽいスパイス感バッチリな良い畑なんですが、それでも7千円ほどですから・・。
で、このリューディ・オー・コルヴェですが、今飲んで目茶旨いギイヤールのACブルとは違い、少し硬さも有ります。
2016年6月の時点で、ACブルはその前まで閉じていたのが開き始めた感じです。しかしこちらのオー・コルヴェはまだ閉じ気味で、ややタイトさを感じさせます。
勿論、飲めないほど硬い感じでは無く、溢れるポテンシャルの性で漏れてしまう部分だけでも美味しくいただける感じ・・・特にシャンボール系の滑らかなテクスチュアがお好きな方なら問題無いと言えるレベルです。
同じ村名の区画もの、レニアールとの比較では、構造の深さ、黒味の有る果実の豊かさ、遅熟さ・ポテンシャルトータルで上なのがオー・コルヴェ、柔らかさや赤みの有る果実を感じさせる部分、早熟さにおいてはレニアールということになるかと思います。
それにしても非常にリーズナブルです。難しいはずの2013年、見事なワインにしたと思います。是非ご検討くださいませ!