ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・アンリ・グージュ

アンリ・グージュ

フランス Domaine Henri Gouges ブルゴーニュ
● 眠れる巨人、ついに覚醒!・・と言って良いでしょう!・・圧巻の2019年ものを造り上げたアンリ・グージュをご紹介させていただきます!

 いや~・・ここまで長い年月が掛かりました・・。Noisy wine としましては、2017年ものからドメーヌ・アンリ・グージュのワインをご紹介させていただいています・・が、実は2013年ものから仕入は行っていました。ただし2015年ものにつきましては、フィネスさんが気を使ってくれたのかどうか判りませんが、2014年ものをお蔵入りしてお客様にご紹介しなかったのを見られてか、オファーが無かった・・ような気がします・・いや、もしかしたら2015年ものは2014年ものを抱えたままなので・・とnoisy が伝えた性なのかもしれませんが、余りに昔の話しなので忘れてしまいました。

 2014年~2016年ものをご紹介せずにお蔵入りにしてしまったのは理由は多々在りますが、一つには、

「タンニンが前面に出ていて、リリース直後に飲まれる可能性が有る場合は余りふさわしく無いか・・。」

と言う気持ちと、

「どうやってご紹介したら良いか・・その構想を練っている時間が無い・・」

みたいな感じで、気付くともう1年が過ぎ、2年が過ぎ3年目の・・みたいなスパイラルになってしまった訳です。


 しかしながら2017年ものをテイスティングしたところ(・・いや、それ以前のものも飲んでいますが)、明らかな変化が認められ、タンニンが前面の表情から撤退し奥に隠れるようになり、その質の良さが素晴らしいもの担ってきたことが判った訳ですね。ですので・・2017年ものはそのままご紹介させていただいたんです。

 そして2018年ものはその路線をさらに拡充し、非常に美しいワインになったことをご報告させていただきました。

 で・・2019年ものは・・圧巻でした!・・これはもう・・ニュイのトップと言っても過言では無い出来!・・しかもニュイの持つテロワールの違いが、「これでもか!」と言うほどに異なっていること、そしてそれに加えて、

「圧巻な美味しさ!」

をも感じさせてくれる凄いワインになっていたんです。


 シェヌ・カルトーの実に愛らしい、可憐でエレガントで超繊細な味わいに惚れ惚れとしてしまいました。カイユの物凄い果皮が集中しつつもバランスの良い圧倒的な味わい、クロ・デ・ポレのエレガンスと真ん丸なパレットを描く超バランスな味わい、ヴォークランのパワフルさ全開ながら、ニュイの持つ構造の深さを感じさせる味わい、そしてピノ・ブランの白のブラッシュアップは、どこか中抜けして感じられてしまうピノ・ブランの個性を、集中感とフレッシュ感、そして滑らかさが見事なバランスを感じさせてくれるようになっていたんですね。

 2019年ものは、アンリ・グージュにとって記念のヴィンテージだったようで、トップ・キュヴェの「レ・サンジョルジュ」は特別なエチケットでリリースされ、価格もかなり上昇していますし、しかも入荷量が・・信じられないほど少ないです・・無いと言っても良いかもしれません!でも、他の1級の味わいを見れば、相当に凄いワインになったことはうかがい知れます。

 これはnoisy 個人の判断では有りますが、おそらく・・「収穫時期を早めた」んじゃないか?・・と思うんですね。2016年までのアンリ・グージュはタンニンの成熟をしっかり待つことに気持ちを集中するが余り、収穫のタイミングが遅かったんじゃ無いか?・・と。それが集成され、美しい果実味とタンニンをベストな配分で持てるようになった・・のが、一番の理由かと思っています。

 これを持って、秘蔵(死蔵?)になっていた2014~2016年のグージュのワインも、再度テイスティングしてご紹介を始めたいとも思っています。

「5年経ったらリリースしよう」

と・・考えていたんですね。美味しくなっているはず・・です。


 ですがまず、この2019年のアンリ・グージュを是非ともブルゴーニュファンの方に飲んでいただきたい!・・カイユの物凄い味わいは圧巻です!・・noisy はシェヌ・カルトーに首っ丈・・きっと皆さんはクロ・デ・ポレやシェニョの味わいに驚かれるはずです!

 復活なったアンリ・グージュ!・・超お勧めしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


■ エージェント情報
 2019年は2~3月に掛けて暖かく、4月は寒くなって霜の危険があったが結局ほとんど被害は無かった。7月から非常に暑くなった影響でウドンコ病が少し発生し、収穫まで暑い日が
続いたので畑はとても乾燥した。収穫は9月14日から開始し、乾燥などの影響で収穫量は20~40%減少したが、凝縮した素晴らしい葡萄が収穫できた。2019年でドメーヌ設立100年になったのでそれを記念して「ニュイサンジョルジュ1級レサンジョルジュ」は2019年物からドメーヌの創始者であるアンリグージュが考案したラベルを使用。これはAOCが制定される以前にアンリグージュが試作で作っていたラベルで、当時は違う村の葡萄やワインを混ぜることが許されており、ニュイサンジョルジュ産のワインということを証明するためにメインラベルの上に原産地保証を示す緑色と白色のラベルが貼られている。現在ドメーヌで使用している緑色を基調としたラベルデザインはこの原産地保証ラベルを参考に考案された。また、2019年ヴィンテージは「MaisonHenriGouges」として樽買いしたワインをドメーヌで熟成させたネゴシアン物も造っている。

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グージュが良い!・・もの凄く良いです。以前のやや硬さの残るタンニンが目立つ姿は2017年ものでかなり解消され、柔らかく目立たず、質感高いものに変化して来たのはお伝えしました。「眠れる巨人、ついに覚醒か?」とまで書いてしまった以上、2018年ものは相当頑張ってテイスティングし、ドメーヌ・アンリ・グージュの現在の真の姿を暴きたい・・(すみません・・)と思っていました。

 そして2018年ものが入荷したんですが・・いや~・・良いですね~・・。

「覚醒した!」

のは間違い無いでしょう。


 何が嫌いだったか・・正直に言えば、やはりその「タンニンの姿」です。赤ワインにはやはりタンニンは必要不可欠・・と言いますか、どんな赤ワインにもタンニンは備わっており、熟成や味わいに大きな関与をしています。

 しかしながら・・ブルゴーニュワインはエレガンスが重要と考えていますから、

「硬く平板な大量のタンニン」

は好ましく無く、

「質はとても良いが目立つタンニン」

は、悪くないが・・ボルドーじゃないんだから・・と言いたくなってしまいます。


 しかしながら、

「実はちゃんと備わっているのに全く判らないほどに仕上がったタンニン」

は、これ、最高ですよね?


 昨年の2017年ものは、「質はとても良いが(少し)目立ちたがりのタンニン」が感じられたんですね。それでも他の表情は素晴らしく、

「お~・・グージュもついに来たか?」

と感じさせてくれたわけです。それだけに、2018年もののテイスティングは、ハラハラドキドキ・・「これで元に戻っちゃってたらどうしよう・・」みたいな感情が生まれて来まして、それはもう真剣にテイスティングさせていただきましたよ。


 で、2018年ものは、

「実はちゃんと備わっているのに全く判らないほどに仕上がったタンニン」

どころか、

「柔らかさと冷ややかさを持った見事なタンニンを、ミネラリティのオブラートに包みこんで美しいディテールを生み出した!」

 素晴らしい表情をしていたんですね。


 ですので、畑のテロワールも、モノの見事にクッキリと浮かび上がって来ています。クロ・デ・ポレ・・・旨いですね~・・最高です。こんな価格で良いのかな・・とも思ってしまいます。プリウレも、本来はミネラル組成の性でしょうか、バランスが良過ぎて目立たない味わいに陥りがちのワインが多いと思いますが、ふっくらとした美しい表情に微細な起伏を持っているのが良く判ります。パワフルだがやや粗暴にも感じることの有るヴォークランも、そのまんまの姿に美しさを投影出来ているんですね・・。いや、村名のニュイも滅茶美味しいですよ。


 ここからは推測に過ぎませんが、エルヴァージュを若干変えて来ていると思います。そもそも長めの熟成を掛けるのが伝統のようですが、たぶん・・そこを変えて来ているはず・・と感じました。

 そして、自然派なアプローチもついに身を結んだんだろうと思います。ピノ・グージュ(ピノ・ブラン)の白ワインも滅茶美味しいですよ。これから先にご案内予定のドイツはバーデン、ヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダ―が絶妙に旨いですが、若干体形は異なるとしても、そこに「気品」をプラスするとピノ・グージュに近くなるなぁ・・などと感じています。

 今回のテイスティングは、10アイテム中9アイテムで、1級レ・サンジョルジュのみテイスティングできませんでした。(ですが色々確認の意味を込めて合計10本開けています)ですが、

「今までに無いほどのレベルに仕上がった2018年、ドメーヌ・アンリ・グージュ」

で有ることは間違い無いです。


 美しさ、雅さを感じさせる素晴らしいワインです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!


■2018年アンリ・グージュ
 2018年は冬から4月中旬くらいまでは雨が多く寒い日が続いたが、それ以降は気温も上がって葡萄の成熟は早く進んだ。しかし、7月に3度に渡って降った雹の被害が深刻でニュイサンジョルジュ村の南側の畑では収穫量が半減してしまった区画もあった。収穫できた葡萄の出来は素晴らしく、ジャミーな果実味が豊かでリッチな飲み応えのあるワインになっているが、長熟型で飲み頃になるまでには時間が掛かるだろう。
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 「ニュイ=サン=ジョルジュの眠れる巨人、ついに覚醒か?!」

 そう言い切ってしまいたくなるような2017年のアンリ・グージュをご紹介致します。noisy wine では2013年ものを少量ご案内して以来のご案内です。


 そもそも・・2014年以降のアンリ・グージュを仕入れていなかった・・訳では有りません。ちゃんと仕入れてましたが・・ご案内するには至っていませんでした。

 だって・・その時にご案内したとしてもそんなに売れないだろうし、何よりアイテムが多いので、書く手間と売れ行きを想像しますと、今ご案内しないで、美味しくなってからの方が良いだろうなぁ・・と判断したためです。

 ところが2016年ものが入って来た時に、

「まぁ・・どうせそのままお蔵入りかな・・」

と思ってテイスティングだけはしていたんですが、

「・・あれ?・・大分変化して来ているんじゃない?」

と感じました。元々、しっかりな果実としっかりなタンニンが同量ほどしっかり存在した大柄系のワインなんですが、タンニンの質がかなり向上し、構造の大きさよりもエレガンスが見えてくるようなスタイルになって来ていたんですね。

 なのですぐにご案内しようか・・とも思ったんですが、やはりこのタンニンが丸くなるには時間が掛かるか・・と思い直し、お蔵入りにしてしまいました。


 2017年ものが入って来まして、A.C.ブルゴーニュと村名を飲ませていただきました。

「げげっ!・・これ、アンリ・グージュなの??」


 いや~・・もう、青天の霹靂とはこのことですよ。ビックリしたったらありゃしない・・。それは・・同時に開けたルーミエさんのA.C.ブルもビックリ・・同じような凄いミネラリティが前面に出ていて、「つるっつる」のテクスチュアと、適度に果実が見え隠れする、

「超エレガント系!・・のピノ・ノワール!」

に大変身していたんですよ・・両アイテムともです。


 時に野暮にも感じられた多めのタンニンは全く感じず、ルーミエのA.C.ブルとスタイルが見事に被ること!・・最後には、どっちのグラスがどっちだか判らなくなる始末・・です。

 しかもその「透明なクリスタル風なミネラリティ」の心地良いこと・・そしてそのミネラリティに包まれた要素から漏れだすエキスの風味、それが昇華してピノ・ノワールの甘美なアロマが香り出すと、

「本当に自分はアンリ・グージュを飲んでいるんだろうか?」

とさえ疑いたくなってしまいました。


 フィネスさんの担当さんに聞くと、ちょうどヌーボーの週に有った試飲会でも滅茶苦茶好評で、その後の商談会などで早々に・・

「2017年のアンリ・グージュは完売!」

になってしまったそうです。


 まぁ、noisy のところにはすでに割り当て分が決まっていたので問題は無かったんですが、

「いや~・・そうなると、年末までの短い時間に、上級キュヴェを含め何とか数本はテイスティングして確信を持ってご案内しないといけない!」

と言うことになってしまいました。


 なので、2014年から2016年のキュヴェはまた当分そのまんまですが、物凄い大変身をして超エレガント系になった2017年のアンリ・グージュをご案内致します。


 2017年のアンリ・グージュは、2016年以前とはスタイルが全く異なります。まぁ、2016年ものは2017年ものの傾向を1/4ほどは持ってはいます。

 どちらかと言うと、多めの果実と多めのタンニンが前面に出ていて、ミネラリティは完全に裏に回っている大柄系のピノ・ノワールでした。ニュイらしい・・と言えばそうなのかもしれませんし、5年ほど置くと溶け込んだタンニンが丸く、甘くなり、見事な味わいになるのは間違いありません。多くのアンリ・グージュ・ファン(マニア)がそうであるように、

「アンリ・グージュは寝かしてから飲む」

のが一般的でした。


 ところが2017年ものは・・全く違います。果実の種類は異なりますが、シャンボールの雄、ジョルジュ・ルーミエ張りの見事なミネラリティが、まず第一に顔を出します。それは球体の表面をコーティングしているかの如きです。

 そのコーティングの中には、今までの膨大なタンニンが有る・・訳ではありません。調和され、見事なまでに下支えに回っています。

 言ってみれば、2016年以前と比較すると、二次元的に言えば、

「ぐるっと180度、前後が入れ替わっている円」

もしくは、三次元的に言えば、

「今まで表面を覆っていたものは大福のアンコになり、今までアンコだったものが表面を覆っている球体」

だと言えます。


 なので、印象が全く異なるんですよ。


 因みに、メディア評価では、トップキュヴェのレ・サン=ジョルジュは、ジョン・ギルマン氏が96ポイントで、

「2017 Les St. Georges is going to be one of the best recent vintages of this great wine produced by the Gouges family in a long time.」

 と非常な高評価をしています。まぁ、言ってしまえば、今までで最高の出来だよ!・・とベタ褒めしている訳です。


 アドヴォケイトは93ポイントと低いですが、まぁ・・noisy的なことに言及しています。つまり、

「これはほとんど戸惑うほど上品でエレガントなヴィンテージ・・云々」


 そう・・多くのテイスターは戸惑ったに違い無いんです。知っていればいるほど・・

「一体どうしたんだ?・・何が起きたんだ?」

と狼狽するに違いないんです。


 noisy も、2017年ものは二枚看板のレ・サン=ジョルジュとレ・ヴォークランまでは飲めていませんが、それ以外のキュヴェのほとんどをテイスティングし、紹介することにさせていただきました。3年間も溜め込んでいた訳ですが、それを放っておいてもご紹介したい2017年、アンリ・グ-ジュです。ブルゴーニュワインファンなら是非、お確かめいただきたいと思います。
 

━━━━━
 第一次世界大戦後、父親より9haの畑を譲り受けたアンリ グージュ氏は1925年にドメーヌを設立し、マルキダンジェルヴィル氏やアルマン ルソー氏らと共にその時代に蔓延していた粗悪なブルゴーニュワインを無くす為にINAOを設立し、区画やクラスを決める際、自分たちの畑があるニュイサン ジョルジュとヴォルネーには自己贔屓をしないようにグラン・クリュを設定しませんでした。

 アンリ氏の孫のピエール氏、クリスチャン氏がそれぞれ畑と醸造を担当してドメ ーヌを運営していましたが、ピエール氏が定年を迎えたため、現在はその息子のグレゴリー氏が中心となって、ニュイ サン ジョルジュのみ15haの畑でワイン造りを行っています。

 昔からコート ドールの傾斜が急な畑では、雨が降った後に土が流れてしまうという問題がありました。これに対し、ピエール氏は1975年に葡萄の木の列の間に芝生を植え る方法を生み出しました。これは降雨後の土地の侵食を防ぐだけでなく、雑草が生えるのを抑える働きもありました。また、丈の高い雑草が生えない為に畑の通 気が良く、カビの発生を抑制する効果もありました。さらに、芝生があることで葡萄の根は横ではなく下に向かって伸びるため、地中深くの養分を吸収すること ができ、結果としてテロワールを明確に表現することができました。

 また、徐々に畑をビオロジック(有機栽培)に変えてきていて、2008年から100%ビオロジックになりました。 畑で厳選して収穫された葡萄は2007年に新設された醸造所で選別され、果皮や種の収斂性のあるタンニンを出さないように葡萄の実は潰さないまま除梗機で100%除梗され、そのまま地上階にある醗酵タンクへ重力によって運ばれます。アルコール醗酵には白はステンレスタンク、赤はコンクリートタンクを使います。コンクリートタンクはアンリ グージュ氏の時代に造られた古いものが使われており、内部には酒石酸がびっしり付着しています。このコンクリートタンクはタンク上部が開いている開放桶ではないのでアルコール醗酵の際に発生するガス(二酸化炭素)がタンク内部に溜まりやすく、醗酵作用がゆっくりと進むので、じっくりと葡萄から色とアロマを引き出します。櫂入れはタンク内に設置されている金網状の機械で行い、ガスによって押し上げられた果皮や種と果汁の接触を増やしてアロマやタンニンを引き出します。その後、新樽率約20%の樫樽に移されマロラクティック醗酵をさせて18ヵ月間熟成されます。とても綺麗な葡萄が取れるのでそのままでも十分透明感がある為、コラージュやフィルターは行わずに瓶詰めされます。


2019 Nuits-Saint-Georges 1er Cru les Chaignots
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・シェニョ

16452
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ニュイ=サン=ジョルジュ
ドメーヌ・アンリ・グージュ

■海外メディア評価
◇2019年もの
90~92 Points Vinous
◇2018年もの
93 Points Tim Atkin

■エージェント情報
ピノ ノワール種100%。葡萄の木の樹齢は約30年で畑の広さは約0.5ha。ドメーヌ創設者のアンリ氏は「真のニュイ=サン=ジョルジュのワインはストラクチャーと集中、力強さがある南側のワイン」という信念を持っていたので、その時代に所有畑のほとんどを購入した当ドメーヌは南側に畑が集中しており、この区画が唯一村の北側にある畑になります。ヴォーヌ=ロマネに近いこともあってそのテロワールも反映され、ニュイ=サン=ジョルジュとしては繊細で口当たりも柔らかく、エレガントで女性的な味わいになりやすい傾向があります。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥12,200 (外税) 
【ジョルジュ=ミュヌレ=ジブールのシェニョに勝るとも劣らない素晴らしい出来!・・このエレガンスを是非ご堪能ください!】
 ジョルジュ=ミュヌレ=ジブールも・・高くなっちゃいましたね。noisy も販売していて何かちょっと申し訳ないような気にもなってしまうんですよ。あれだけ売れなかったワインが・・ラシーヌさんが手放した途端に高額になり、人気も出て・・Noisy wine としましても90年代から扱っていたのに、数が全然入って来なくなってしまった訳です。

 でも・・神は見放さなかった?・・のか?・・判りませんが、少なくとも味わいやポテンシャル的に同等、もしくは超えた?・・とさえ思えるような、凄いシェニョが突然現れた訳です。2018年ものも相当に良かったですが、その時点では、

「ジョルジュ=ミュヌレ=ジブールに勝るとも劣らない」

などとは恐れ多くて言えませんでしたよ・・。


 ですがこの2019年ものを飲んで・・

「・・えっ?・・ソックリじゃん・・」

と・・思ってしまったんですよね・・。そう、ジョルジュ=ミュヌレ=ジブールのシェニョに・・。


「・・んな訳有るかい!」

 ・・判ります!その気持ち!・・そう言いたいですよね~・・でもそれを言う前に、このグラスの写真を良~~~く・・ご覧くださいませ。


 1枚目の写真、この色彩です。どうです?・・グッと来ないでしょうか?・・いや、来るでしょう?・・何とも「無垢」なピュアさと、「エキス系の美味しさ」が映り込んでいるかのような色彩・・。良いですよね~。

 2枚目は全景です。・・ま~・・ここまで引いてしまうと、なんとも艶めかしい色彩も惚けて映ってしまいますが・・そこで2018年ものの写真と是非見比べてみて下さいよ。

 若干確度は違いますが、それでも2018年ものは2019年ものと比較してしまうと・・さらに惚けたような締まりのない、グラデュエーションが見えない、より濃くて茶が入った色彩でしょう?

 だから2018年ものは、「そういう味わい」なんです。より遅く摘んだ葡萄・・そうなってしまった葡萄が元になっている訳です。

 でも2019年ものは違いますよね?・・めちゃピュアさが見て取れます。エキスの美味しさが目にも映るんじゃないかと・・ミネラリティのバランスも素晴らしいものが有るように映るじゃないかと思います。

 だから2019年ものはそういう味わいなんです。・・で、一番近いなぁ・・と思えるのがビンゴでミュヌレ=ジブールのシェニョなんですね・・。

 しかも価格は半分とまでは行かないにせよ、三分の二以下・・でしょう?・・昔のミュヌレ=ジブールですね。

 2019年もののアンリ・グージュは、完全に生まれ変わったかのような見事な味わいでした。noisy もビックリ!・・でもこんなことばかり書いているとオオカミ少年になってしまいそうで怖いです・・が、本人はまるで嘘を言っているつもりが無い!・・是非そこを気にしていただいて・・ですね、嘘を見破ってやろうとしてください・・(^^; お薦めします!


P.S. 何故かこの2019年のシェニョ、海外メディアの評価が余り見当たりませんでした。やはり生産量の少なさが影響しているのでしょうか・・。


 以下は以前のレヴューです。
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【こちらはニュイ=サン=ジョルジュに有るシャンボール=ミュジニー1級?・・みたいなニュアンスです!ティム・アトキン氏は93ポイント!】-----
【こちらはニュイ=サン=ジョルジュに有るシャンボール=ミュジニー1級?・・みたいなニュアンスです!ティム・アトキン氏は93ポイント!】

 noisy 的には「レ・シェニョ」と聞くと、長く扱っていて、常に在庫を抱えていたジョルジュ=ミュヌレ=ジブールのレ・シェニョを思い出してしまいます。

「こんなに複雑でテッカテカに美しくて美味しいのに・・何で買ってくれないんだろう・・」

 などと、まるで子供のように悩んでいましたよ。上のキュヴェは数本ずつしか来ませんでしたが、レ・シェニョだけは沢山いただいていたんですね・・いや、価格は安かったですけどね。それでも売れませんでした。今は嘘のように・・

「レアもの扱い」

です。


 この1級レ・シェニョも2018年のアンリ・グージュの基本をしっかり持っています。中央付近にタンニンと黒果実をコーティングした透明感の高いミネラリティ、表面近くに白っぽいミネラリティと一緒の赤果実です。しかしながらこのレ・シェニョは、その中央付近の黒果実感がより高く、他の1級・・・例えば同店評価のクロ・デ・ポレ、シェヌ・カルトーよりも黒果実感が多めですね。

 ですんで、より「ショコラ感」「モカ」みたいなニュアンスに富み、そこにベリー、チェリー的な赤果実がトッピングされているようなニュアンスが有ると思います。

 と言うことは、

「結構に他の1級と違う感じで、むしろレ・ヴォークランの方がニュアンス的には近いか?」

と思っています。


 これも美味しい1級です。価格はシェヌ・カルトーより少し高く、クロ・デ・ポテと同様になりますが、ドメーヌではやはりそれだけ高く評価していると言うことなのでしょう。noisy 推奨のクロ・ド・ポレと・・どちらがマイ・タイプでしょうか?是非ご検討くださいませ。


以下は以前のレヴューです。
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【硬質で透明なミネラリティがカプセル状になって守られた果実や有機物の表現に期待しましょう!】

 こちらもまぁ・・呆れるほどに、戸惑うほどにエレガントで硬質なニュイ1級、レ・シェニョです。もう皆さんはお馴染みですよね・・ジョルジュ=ミュヌレ=ジブールで散々飲まれていらっしゃるかと思います。

 むしろ、ジョルジュ=ミュヌレ=ジブールのニュイ1級がこんなにテカテカに仕上がるのに、何でアンリ・グージュの同じワインがブカブカになってしまうのかが・・判りませんでした。もっとも、5年待ちさえすれば、相当に甘やかになって妖艶なニュイ1級には出会えたわけですが。

 まさに12月11日の昨日、開けたばかりでして、シャンボールチックなミネラリティがバリアのように感じられる状態でした。勿論ですが、その守られているバリアの中には、様々な複雑で妖艶になりうる要素がたんまりあるはずです。ルーミエさん張りのミネラリティが・・たんまりの中に、アンリ・グージュの果実やテロワールの表現が詰まっていると考えるとそそられますよね。

 グラスの写真を見ていただけましたら・・判りますか・・ね?・・素晴らしいワインの予感はすると思いますよ。見事なまでにミネラルがギッシリです。少なくとも1~2年ほど待ちたいところです。メディアの評価が揃いませんが、リアルは次号辺りでアンリ・グージュの評価が出ますでしょうか?・・何とおっしゃるか・・期待して待ちたいところです。ご検討くださいませ!