
ラミーご自慢のデリエール・シェ・エドワールです。この畑からは超密植、密植、そして赤もリリースしています。この畑が彼の全ての基本となっていることが判ります。そしてこの色合いの素晴らしさ・・悪い訳が有りません。
滅茶旨いですよ・・。しかしながらまだ若いし判り辛い・・とも言えるかもしれません。繊細系のサン=トーバンですが、高質なピュリニー1級と言えるような仕上がりです。
例えばメディアの評価は、アラン・メドー、ジョン・ギルマン、ジャスパー・モリス他・・揃いも揃って92Points もしくは~92Points です。彼らも能力のある方々ですから、まさか・・直近だけの表情を切り取っただけで評価している訳では無いと思いますが、若干の疑いは掛けたくなります。
ようは・・超複雑なんですよ。迷路のような・・もしくはモザイクのような感じ・・と言って良いでしょうか。なので、
「おそらく完熟した時に飲んだらビックリする!」
と思いますよ。今はまだ、
「・・複雑な構成だな・・それでも充分旨いけどね・・」
とだけしか判らないと思います。
しかし、この畑が持つポテンシャルは、上級の超密植キュヴェ、デンシテに表れているはずです。・・と言うことは・・14000本の密植キュヴェと20000~30000本にもなる超密植のデンシテを比較で飲むと・・その迷路の通り道が判るかも・・しれませんね。
そう、このデリエール・シェ・エドワールは赤も造る位ですから「粘土」すら・・結構有ります。ピュリニーはどうでしたか?・・ピノ・ノワールも造ってましたよね?・・で、そこで造るので単純な味わいにはならないんですね。そのパズルを解きたい・・解いてみたい・・と思っちゃいますよね・・。是非、このシェ・エドワール、飲んでみて欲しいと思います。シャルドネもピノ・ノワールの子孫!・・です。
以下は以前のレヴューです。
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【惚れてまうやろ・・!素晴らしいです!】

いや~・・こりゃぁ旨い・・旨いとしか言いようが無いです。コンシ・デュ・シャンも滅茶旨い・・でもその旨い傾向が違うんですよね・・全然違うのに、同じように旨いです。
細かい部分は2014年のレヴューを参考にしていただくとして、その「旨さの違い」の部分について、印象を書かせていただこうと思いますが、2015年のデリエール・シェ・エドワールは、1個の球体の中に5~6個の球体が含まれていて、その含まれる球体それぞれが違う表情を持っている・・そしてそれらの球体には玉を投げる存在幾人かいて、「ポンポン」とアチコチにその玉を投げるんですね・・。その玉は口内やノーズに当たって砕け、要素を感じさせてくれる。そんなのが5~6カ所でやっているもんだから、その表情を拾いに行ってしまって黙りこんでしまう・・そして感激する・・みたいな感じなんです。
いや~・・その玉が弾けた時なんぞ、エキスの旨みとややコッテリしたフルーツのニュアンスが拡がって、何とも言えません!滅茶苦茶美味しい!・・まだ早いんだろうけど!
少し値上がりしましたが、それでもまだこのプライスなら超お得です!是非・・クロ・デュ・メも飲んで欲しいですね。ご検討くださいませ!・・一推しが沢山有って困っちゃいますがこれも一推しです!
以下は以前のレヴューです。
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【超密植と言うものの考え方こそが生む素晴らしいシャルドネ!ビックリのピュアさ、密度です!】
デリエール・シェ・エドゥアールと言う1級畑です。こちらもサン=トーバンの南西側にある、東~南を向いた絶好の位置にあります。
村名のラ・プランセも旨いですが、さすがにこちらは1級畑だけあって格違いです。ピュリニー的な愛想の良さを持ち、まるでピュリニーのように振舞ってくれます。質感は素晴らしく、こちらはオイリーです。ぷっくりと・・膨れています。柑橘系の果実、果実が質感高く存在しています。恐ろしいのは・・今飲んでも最高に旨いんですよ・・。本当に素晴らしいワインは、「いつ飲んでも美味しい」ことが条件だとするなら、このデリエール(とラ・プランセ)はそれに該当します。
基本的にユベール・ラミーのシャルドネは樽の使いは穏やかですが、バリックの効いた大柄なシャルドネが流行した1990年代までの雰囲気も、どこかに感じられるんですよ。そう・・コント・ラフォンとか・・それにドーヴネも今でこそさほどはそのニュアンスを強くは感じませんが、やはりバリックの影響を感じました。むしろその樽の使い方こそがそのドメーヌの大きな特徴でもある訳です。
なので、どこかに90年代風のバリックの影響を感じさせるものを持っているのに、表立ってはそこは訴えては来ない・・非常にピュアで濃密な、そしてオイリーな液体なんですね。
そこからスパイス、果実、花、鉱物がポンポンと上がってくる・・そして非常に伸びやかです!美味しく感じない訳が無いでしょう!
今や、その昔はリーズナブルに購入出来たルフレーヴさんちのブルゴーニュとかピュリニー村名は非常に美味しかったですよね。今も味わいは変わっていない・・と思いますが、ブルゴーニュ・ブランでさえ、このサン=トーバン1級デリエールを超えるプライスになってしまっています。村名ピュリニーは大台を大きく超えちゃってます。なのに・・味わいはその村名さえ超えるポテンシャルです!
因みに海外の色んなサイトを見比べてみますと、このデリエール・シェ・エドゥアールよりも「レ・フリオンヌ」を皆さん、評価したいようで、デリエールの方の評点は中々見当たりませんでした。レ・フリオンヌ2014年は、イギリスのMW、評論家のティム・アトキンさんが92Points、noisy はアテにはしませんがヴィノスのガローニさんが91Points と評価していました。(もっと因むとティム・アトキンさんはレ・プランセ2014に91Points付けています。)テイスターとしてのnoisy 的には93+Pointsまで付ける可能性が有ります。
ぶっちゃけ・・今飲むなら、もしくは直近5年以内なら確実にこちらのデリエール・シェ・エドゥアールの方が旨いし、質感も高いでしょう。
レ・フリオンヌとは味わいはかなり異なります。そちらはそっちコラムで記載いたしますのでご覧くださいませ。あくまでこのデリエール・シェ・エドゥアールは、
「ゴージャス感のあるピュリニータイプ。しかも質感はピュリニー1級とほぼ同等」
です。ミネラリティが緻密なんです・・が、レ・フリオンヌが持つミネラリティとかなり違う・・んですね。黄色や白の果実が中心です。素晴らしいシャルドネでした!是非ともこのデリエール!飲んでみてください。超お勧めします!
以下は2013年以前のコメントです。
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●白ワインの醸造
畑から収穫された葡萄はベルトコンベアでプレス機に入れられます。プレスされたジュースはステンレスタンクで一晩、清澄のために静置されます。翌日、清澄されたジュースは重力によって地下の樽へと導かれます。樽はブルゴーニュの伝統的なバリックではなく300リットルとドゥミ・ミュイと呼ばれる600リットルの樽を用います。アルコール発酵、マロラクティック発酵ともに樽内で行われます。

ドメーヌ・ユベール・ラミーのオリヴィエが注目されています。少しばかり乗り遅れた感のあるnoisyですが、飲んでみれば明らかに以前と違うんです。少し退屈さの感じられる味わいでしたが、昨年より扱わせていただき、彼の感性が素晴らしいものであることを確信しました。
もちろん、この2013年も万全と思います。量的に非常に少ないので、多くのアイテムのテイスティングは出来ませんが、左のブルゴーニュ・レ・シャタイネール・ブランを飲むだけでも、彼が何を考え、どれだけ成長したのかを感じます。何より、2013年のマイナスイメージなど、全く感じさせない仕上がりなんです。むしろ、
「・・2012年より・・旨いんじゃないか?」
とさえ思わせてくれました。
彼が注目されたのは、「超密植」です。これは、葡萄の樹の隙間を極限まで減らして、結果的に樹になる葡萄の房、収量を制限すると言うものですね。
葡萄の樹は一生懸命に競争に勝とうと、結果的に凝縮した果実になり、優れた白ワインになる・・と言うことなんです。
しかし、それはその「超密植」の全てでは無いでしょう。
考えてみてください。隣の樹との隙間が無いと言うことは、どれだけ農作業を困難なものにするか・・。
また、その「超密植」状態に持って行くだけでも、どれだけの年数を掛けたか・・。
つまりは、畑の個性を最大限に生かしたシャルドネ・ワインを造りたい!・・と言う思いから来ているんですね。
飲んでみると、それが良く判ります。伝わってきます。単に「超密植」だけじゃない・・全てのベクトルは、畑の個性を生かしたワインを造るための方向を持っているんです。
昨年のご案内にも書かせていただきました。昔のラフォンのような濃密さと、自然派生産者ならではピュアなナチュラルさ、そして素晴らしいミネラル感を持っています。濃いのに全く暑苦しくなく、酸の伸びやかさを感じられるワインなんです。
また、びっくりしたのは彼のピノ・ノワール!・・これについては下で書きますが・・是非飲んでみて欲しい・・少ないですけどね。
各シャルドネの詳細は、写真の下の部分に記載しました。オート・ダンジテは2万本と言う超密植です。1万本でも多いのに・・と思ってしまいます。困難な作業をしつつ、自然派のアプローチで凄いワインになっているはずです。ご検討くださいませ。
【ピュアです!昔のコント・ラフォン風に今のコント・ラフォンを足して割ったような味わい・・・です!実に旨い!!】
扱いは初めてですが、以前に飲んだことが有って・・
「大したこと無いなぁ・・」
というイメージだけが残っていました。価格はそれなりだし・・・
しかしながら、昨今は・・・評判がグングン上がってきてるので、エージェントさんの薦めも有って・・飲んでみると・・
「おっ!センスあるじゃん!」
そう・・単純ではない・・・非常に計算された造りになっていました。というより、それをちゃんと想像させてくれるような、ワインからの訴え掛けのある味わいだったんです。
シンプルに、葡萄を育ててワインにする・・・そういうことだとは思いますが、ちゃんと逆から・・ようは将来の姿から遡るように現在、なすべきことを理解している造りだということですね。
だから、ACブルゴーニュを飲んだだけですが・・・こりゃぁ、やるね~!と言うことが伝わってくる・・・ワインがちゃんとそれを教えてくれるんです。
冷ややかな酸がたっぷりありつつ、非常に凝縮していながら、ミネラル感も複雑性を持ち、起承転結を高いレベルでちゃんと表現しています。このレベル仕上がりは、そうは見ないです。
ブルゴーニュ・シャルドネ・レ・シャタイネールはまだ若い樹由来のワインですが、とてもそうは思えないほど充実しています。そして、サン=トーバン近辺とは思えないほどの成熟度の葡萄を想像させてくれます。言ってしまえば、ピュリニーとムルソー、半々のワインです。そしてそれぞれの特徴的な部分を良い方のみ残した感じで、厳しすぎないムルソーのミネラル感と、ダレを感じさせないピュリニーの熟度が有り、滑らかで旨みがしっかり乗った味わいになっています。超お奨めです!
その他のワインは数本ずつなので飲んでおりませんが、ACブルでこの出来・・ある意味、村名と同レベルの仕上がりですから、本拠地サン=トーバンのワインの出来も悪いはずが無いでしょう。アン=ルミイィは・・おそらく目茶美味しいでしょうし、看板のひとつのサン=トーバン・プルミエ・クリュ・クロ・ド・ラ・シャテニエールも、それに恥じない仕上がりになっていることと思います。因みにル・モンラッシェの真裏にある畑です。
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・マシュレルは、あの超1級畑「レ・ヴェルジェ」の真下、シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・ショーメは「レ・ヴェルジェ」の真上に有りますんで、その潜在能力は間違い無いでしょう。
いずれ、これらのワインも少しずつ飲み進めて行きたいと思わせるほど、ACブルのポテンシャルは高いです。是非とも飲んでいただきたい生産者です。お奨めします!