ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・ユベール・ラミー

ユベール・ラミー

フランス Domaine Hubert Lamy ブルゴーニュ
● 遅れに遅れた2022年のユベール・ラミーをご紹介させていただきます。

 どうやらラミーの超密植のワインもついに限度を超え、我々の計り知れない領域へと踏み出し始めたようです。人間、経験の無いことは判らない・・ですから、触れてみて初めて・・

「・・あぁ・・こういうものか・・」

と少し理解し、そこからスキルを重ねて得て、ようやっと判断できるようになる訳です。

 noisy も、今回は余りに時間が無く、短い時間の中での判断となりました。しかし1回目のご案内後に飲み残しているワインと対峙してはじめて、自身の言葉に完全な自信を持ってお話しできるようになった・・今回の2022年ものに関しましてはそのような流れなんですね。

 ですので、比較的判り易く、しかも凄かったのがサントーバン系です。特にデリエール・シェ・エドゥワールは白も赤も半端無い仕上がりで、しかもポテンシャルが取り易かったと思います。

 物凄い仕上がりなのに、テイスティング時はまったく開かなかったのがシャサーニュやピュリニーの村名以上の白です。トランブロのオート・デンシテの評価が93ポイント止まりなのは、また、デンシテでないトランブロもロベンバーグ以外が低かったのは、

「単に密度が半端無く、テイスティング時に完全に表情を閉じ込めていたから」

だと言えます。

 そして素晴らしいのが赤です。デリエール・シェ・エドゥワール・ルージュの素晴らしい「揺らぎある味わい」には驚かされました。そしてトップ・キュヴェのクロ・デ・グラヴィエールの豊かな果実の風味はジャイエを彷彿させてくれました。

 ユベール・ラミーの2022年、半端な仕上がりだったと・・後年言われるヴィンテージになったと確信しました。ぜひご検討いただけましたら幸いです。


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 ユベール・ラミー2021年、第二弾として赤ワインを中心にお届けいたします。

 2021年のラミーの赤は、現時点の成長具合が白ほどの成熟には届いていませんし、2020年ものが持っていた甘みさえ感じさせる集中した「豊満な果実」が大幅に無く、反対に果実酸を豊富に含み、それをエレガントなブルゴーニュ・ピノ・ノワールのアルコール分13度ほどの中に展開させるという、ある意味これもまた、「化け物」的な仕上がりになっています。

 甘みを含む果実味と言うことであれば、それは飲む者にとっては「早い段階から仕上がっている」と感じさせますが、きらびやかな果実酸が種類・量とも豊富である・・と言うことは、

「仕上がり・成熟により時間が掛かる」

のは当然です。

 2021年もののラミーの赤は、noisy にとっても非常に興味深く・・本来は1本か2本のテイスティングで留めるところを3本まで開けてしまいました・・。その甲斐も有って、

「2021年のラミーの赤の解体新書上梓まであと一歩」

のところまで迫れたかな・・と自信過剰気味に・・思っています。


 面白いのは、

「シャサーニュ=モンラッシェ・レ・グージョンヌV.V.は普通に美味しいが・・それは狸か狐に騙されている状態」

「デリエール・シェ・エドゥワールは思いの他・・仕上がって来ている・・素晴らしさが良く判る」

「サントネ村名はだいぶ仕上がりが遅い」

と、それぞれに全く仕上がり方が違うんですね。

 まぁ・・畑も全然違いますし、超密植化をしているのか、していないのか、進んでいるのかも余り判りませんから、

「ワインとじっくり向き合うことでしか情報が無い」

とも言えます。


 今回はアドヴォケイトの評価が間に合いましたので掲載させていただきましたが、noisy 的には相当な疑問符が付きます。もしアドヴォケイトを信用される場合でも、評点はあくまで、

「今(すぐ)飲んで点」

だと考えられるのが良いと思います。


 トップ・キュヴェのラ・グラヴィエールだけは少なくて飲めませんでした。残念ですが・・仕方ありません。

 優れたピノ・ノワールであることをしっかり確認させていただきました。ぜひご検討くださいませ。お勧めします!



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 今や時代の寵児、名実ともにブルゴーニュのトップドメーヌとなったドメーヌ・ユベール・ラミーの2021年をご紹介させていただきます。

 このラミーの2021年ものですが、海外メディアの評価が揃っていないので彼らの動向は不明ながら、

「アドヴォケイトは2021年ものを2020年、2019年ものと比較して同じか 1~3ポイント下げで評価した。」

のは明白です。クリオ=バタール=モンラッシェの3年連続満点獲得はなりませんでした。


 しかしながら noisy 的には、それは間違いだろうと踏んでいます。明らかに前年をも凌ぐ出来であると・・少なくとも noisy がテイスティング出来たアイテムの状況と、そこから推測可能な事象を考慮に入れると、そうとしか思えない訳です。

 それは、2021年と言う特殊なヴィンテージと、ラミー特有の「超密植」をどう捉えるか、また新型コロナウイルスの影響による情報不足の中で、その超密植の実現状況をも推測しての答えです。

 お客様には、ぜひとも・・少ないですが、

「圧巻の出来のA.C.ブルゴーニュ・シャタイネールを飲んでいただき、その凄まじさを感じていただきたい!」

と思っています。


 この「化け物」みたいなA.C.ブルを、誰もが本当にA.C.ブルだと感じるか?・・と言うことですね。

 そしてこのA.C.ブルは、Noisy wine も意を決して、非常にリーズナブルに提供しています。

「・・えっ?・・1万円で・・リーズナブルなの?」

と感じられるかもしれません。ですが、上代は11500円税別ですから・・数が沢山あればそれでも可能かもしれませんが、2020年ほどでは無いにせよ、非常に少ないです。

 そして2021年のラミーのワインが特別だと・・言うその根拠には、

「このA.C.ブルには、かなり上級のキュヴェのセカンド・プレスが半分ほど使用されている」

とのことなんですね。


 はっきり言って、noisy もぶっ飛びました。久々にFacebookで呟いてしまいました・・あ、呟くのは「X」でしたっけ?

 他にも・・あのクロ・デュ・メが大変身して、物凄いワインになったとか・・コンシ・デュ・シャンがおそらく3段式ロケットだとか・・テイスティング出来たキュヴェは、コラムを一生懸命に書かせていただきました。

 2021年のユベール・ラミーは、彼の記念碑と言える出来じゃないかと考えています。noisy は今もまだラミーをテイスティング中です。次回もご紹介する予定でいますのでどうぞよろしくお願いいたします。


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 2020年のユベール・ラミーをご紹介させていただきます。

 昨年ご紹介させていただきました2019年のユベール・ラミーですが、アドヴォケイトではラミーの2019年クリオ=バタール=モンラッシェに対し、当初は97~99ポイントとしていたところ、後に満点の100ポイントに修正した上、2019年のブルゴーニュワインの白ワイン唯1本だけであるトップに選択しました。

 因みにD.R.C.の2019年モンラッシェは、アドヴォケイトは96ポイント、ジャスパー・モリス氏は98ポイントですから..ドメーヌ・ユベール・ラミーの白のトップワインがブルゴーニュ・シャルドネのトップに躍り出たことを明らかにした..そう考えるのが妥当なようです。

 そしてその影響は途轍も無く大きかった・・訳です。世の中の市場からラミーのワインがほぼ消えたのは間違い無いですし、既存リリース品の価格も暴騰(・・2020年ものが出回っていない今はまだ可愛いものだと思えます)、そして今回以降にご紹介させていただく2020年もののユベール・ラミーのワインは、

・クリオ=バタール=モンラッシェ 上代40万円
・その他のオート=デンシテ 上代6万円
・その他 20~40% の値上げ

と言う、古くよりラミーのワインに親しんでいたお客様におかれましてはちょっと残念な結果になってしまいました。


 まぁ、「・・ラミーのワインは旨い!凄い!」「将来性抜群!」だからこそ、Noisy wine でラミーのワインをお買い上げ下さっていただいていたはずですから、喜びもまた有るはずですが、ここまで高価になってしまいますと今までのように安易には手は出て行かないかもしれませんね。


 2020年ものと言うことで入荷数は多く無く、noisy もできうる限りのテイスティングと、その分析にほぼ1カ月近くの時間を費やしました。残念ながらテイスティング出来なかったアイテムも有ります。高くなった価格の性も有ります・・。でも数が無いのが一番です。

 で、海外メディアの評価をさらってみたのですが、ものの見事に見当たらないんですね。見つけたと思っても信頼性に欠けるものだったり、評価対象のヴィンテージが2020年かどうかあやふやだったり・・している訳です。

 ・・noisy はなんでそんなことをしているのか?・・と疑問に思われるかもしれません。それに新着のラミーのご案内ですが、1回目は赤だけ・・です。白は次回以降にご案内予定です。・・何でか?・・なぜそんなことするかと申しますと・・


「2019年ものでユベール・ラミーはブルゴーニュのトップ生産者の頂点に立った!」

「・・・が2020年ものでもラミーは、革新を続けていた!」

「結果、2020年ものは2019年ものまでのラミーのワインと若干ニュアンスが異なる!(特に早い段階で飲む場合は・・)」


 ここからはあくまで noisy 的な想像の世界の話しになりますので、間違いも含まれるかと思いますがご了承くださいませ。


 ブルゴーニュのトップ生産者の元で修行していたオリヴィエさん。メオ=カミュゼでも修行していましたから時代的にアンリ・ジャイエにも教わったはず・・で、赤ワインにはそのルーツが潜んでいると感じます。

 また、現在はルロワの真横でクリオ=バタール=モンラッシェを育んでいる訳ですが、やはりその影響も大きく受けていると思います。実は2019年ものには、今回の2020年ものに似たニュアンスが潜んでいて、もしかしたら noisy もラミーのどこかのコラムで、そんな部分を書いていたかもしれません。

 そう・・自然派・・と言いますか、ナチュールっぽいニュアンスが入って来ているんですね。勿論、アヴァンギャルドなものではありませんので危険性は有りません。ですが、

「2019年までの、ゴリゴリっと口内を押し拡げながら巨大なミネラリティを感じさせつつ・・入ってくる感じ」

が無くなり、

「2020年ものは、そのテクスチュア・接点に非常に細かな産毛のようなものを口内や舌先で感じているかのような、より柔らかでふんわりしたニュアンス・・から始まり、アイテムによって異なるが徐々に巨大化し始め、表情をしなやかに感じさせつつ溶け込んだ膨大なミネラリティを美しく見せる」

なんですね。


 つまり、栽培も徐々にナチュール寄りになっているのかもしれませんし、少なくとも発酵前、瓶詰め時のSo2添加量が減っている・・と考えられ、その影響が味わい、アロマ、テクスチュアに顕著に出ている・・と思われます。

 言ってみれば、ワインのイメージがドヴネやルロワのワインに似た方に寄って行っている・・そう感じるんですよね。白もそうですが、赤も・・。以前から noisy も、

「ラミーのワインは化け物・・」

と思っていましたが、自身が信じた道を全く歩みを緩めることなく突き進んでいる・・2019年もののクリオ=バタールの物凄い評価は、たまたま出会った障害物・・的なものなのかもしれません。


 このことは、超近眼の海外メディアのテイスターさんたちの、

「口に含んだ時の一瞬の判断」

だけによってしまいますと、2020年のユベール・ラミーのワインの評価が今ひとつになってしまうんじゃないか・・そんな気がしたんですね。ですので、各メディアがどう評価しているかが気になった訳です。

 それに加え、今までラミーのワインを愛好してくださっていた Noisy wine のお客様たちが、2020年もののラミーが自宅に届いたから・・と言って、サクッと抜栓した時に、

「・・あれ?・・」

と一種の違和感を持たれ、勘違いされるんじゃないかと・・の懸念も生まれた訳です。


 ですので、赤ワインの方はそのような傾向が顕著には表れない特徴が有りますので、まずは赤ワインを先行でご案内させていただき、白ワインは次回以降、このコラムをお読みいただいた上で、販売させていただければと考えた次第です。

 いや・・サン=トーバン1級アン・ルミイィ..べらぼうに・・旨い!・・凄いワインでした。ですが・・今までとは「イントネーション」が異なります。釣りで言えば竿の先調子と後調子位・・違って感じられるかもしれません。

 そして赤ワインですが、史上最高の仕上がり、間違い無しです。高くなっちゃいましたが、

「サントネ村名・・とんでもない出来!」

です。シャサーニュのグージョンヌも凄いです。濃密ですが全く甘く無く、質感の高さ、密度の凄さゆえの存在感・・お楽しみいただけます。

 と言う訳で赤ワインからのご紹介で申し訳ありません。どうぞよろしくお願いいたします。


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 待望のユベール・ラミー2019年をご紹介させていただきます。ま~・・お問い合わせの多いこと!・・何としても2019年のオート=デンシテが欲しい!・・とおっしゃる方が多いです。

 ですが2019年ものはラミーも生産量激減で僅少・・・しかもほぼほぼ10%の値上げが厳しいところではあります。

 ですが・・それでも安い!・・と思わせるだけのポテンシャルが有ります。

 2019年の赤、ピノ・ノワールは4アイテム、テイスティングできたのは3アイテムになりますが、

「どのキュヴェも完璧!・・サントネ・クロ・デ・グラヴィエールは・・なんとアドヴォケイト2年続けての94ポイント評価!」

が全てを語っているかと思います。どんなに心臓に毛の生えたテイスターでもサントネに94点は・・躊躇してしまうのでしょう。まぁ・・noisy なら・・ちゃんとした評点を付けちゃいますけど。兎に角、

「サントネ村名赤で充分以上に激旨!」

を保証致します。もっとも最初から否定で入る方には保証できませんが・・(^^;;


 2019年のシャルドネは・・

「すみません・・A.C.ブルのシャタイネール・・とんでも無いワインです。ぶっ飛んじゃってます。このご時世、これ以上のA.C.ブルは有り得ません。」

と言い切ってしまいます。


 確かにメオ=カミュゼの・・格上では有りますがオート=コートの品格ったら無いです。でも、度肝を抜かれるような圧倒的な美味しさはシャタイネールに軍配を上げます。ま~・・凄いポテンシャルですよ。


 で、2019年のシャルドネの村名クラス以下は、

「今飲んでも滅茶苦茶旨い!・・」

です。村名サン=トーバン、1級フリオンヌ、1級クロ・デュ・メ、村名ピュリニー、村名シャサーニュまでは今でも物凄い味わいを楽しめます。

 それ以上のキュヴェにつきましては、

「もう少し休ませて欲しい」

と思います。充分な美味しさは上に並べたキュヴェ同様に有りますが、まだ落ち着いていないと考えられる振る舞いを見せますので、

「適度だろうと思える期間は休養させてから」

お楽しみいただくことをお薦め致します。


 因みにトップ・キュヴェのクリオ=バタール・オート・デンシテ2019は、2018年の98ポイントを上回り、99ポイントを付けました。もはや敵?は前にはおらず、同じ立ち位置に居る・・状況です。

 同様に2018年ものの凄い出来を見ましても、2019年ものはそれを超えた評価を得ています。ほぼ1ポイントは積み上げているような感じですね。

 ですので、昨年の2018年もののご紹介で書かせていただいたように、

「あなたが欲しいブルゴーニュワインはラミーか、ラミーじゃ無くても良いか?」

 もしくは、

「ユベール・ラミーの2018年を飲まずにブルゴーニュワインを語れると思うか?」

をそのまま2019年と書き換えさせていただきたいと思います。


 いや・・でも2014年もののサン=トーバン1級クロ・デュメは、信じがたいほどの数量を販売させていただきましたが・・多分、状況を知らないワイン屋さんが聞いたら、「そんなの嘘!」と言うに違いないほどの数です・・でも、何と・・

「2019年ものの入荷はたったの12本」

です。・・あ、テイスティング分を別途に分けてくれたので13本ですか・・。なので営業的には非常に厳しいですが、

「2019年もののラミーは絶対に飲んでみるべき!」

だと、お勧めしたいと思います。勿論、A.C.ブル・シャタイネールとサントネ村名で・・もう充分激旨です。どうぞよろしくお願いいたします。

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「2018年ユベール・ラミーはブルゴーニュのトップ生産者十傑に仲間入り、間違い無し!」

 いやはや・・驚きました。昨年ご紹介させていただきました2017年ものは、正に呆気に取られるほどの出来栄えでした。ブルゴーニュのトップクラスの生産者になったことを肌で感じさせてくれたシャルドネと・・そしてピノ・ノワールでした。

 その2017年ものと同等・・もしくは僅かに超えることすら難しいはずの2018年ものでは、もしかしたら・・ラミーならやってくれるかもしれない・・と言うような淡い期待は有ったのですが、まさか・・

「2017年ものを凌駕する、置いてきぼりにする驚異的な出来!」

になるとは思いませんでした。

 A.C.ブルのシャタイネールでさえ・・です。開けた瞬間から漂うピュアなアロマは、膨大なミネラリティと共に否応なく受容させられます・・しかしそれが滅茶気持ち良いんです。膨大な酸は球体に近い大きなパレットを描き、三次元的横方向に・・前後左右に伸長しつつ、縦方向に、上下に膨らもうとします。圧巻な味わいとはこのことで、初めてコシュ=デュリのワインに触れた時のような、ある種、畏怖に近い感情をも思い起こさせます。

 村名のサントネイ・クロ・デ・ゾートでさえ・・

「・・あれ?・・これって・・相当見事なシャンボール=ミュジニー?」

との比較対象をすぐに求めてしまうほど・・超有名な生産者を想起させられてしまうほどの品格と特徴を持っているのです。

 品温が下がりやすいこの2021年の厳冬期に品温10度で飲み始めても、ツヤツヤとしたテクスチュアからの見事な表現で「球体」を楽しませてくれます。

「いや・・これは有り得ないほど素晴らしい!」

と判断せざるを得ませんでした。


 今回ご紹介させていただきました2018年もの18アイテムのうち、クリオ=バタールを含めたオート・デンシテはテイスティングできませんでしたが、それ以外の15アイテム全てをテイスティングさせていただきました。

 そして上記のような感覚を受け、この上無い凄い仕上がりと判断させていただきました。

 2017年ものの時には、それでも比較してしまうと「少し緩さも有るか?」と感じたキュヴェでさえそんな感覚は失せ、ユベール・ラミーらしい「超密度のワイン」を得ていますので、ここで敢えて・・言ってしまいましょう。


「オート・デンシテのキュヴェで無くても充分」

 そうです。2017年もののオート・デンシテも飲ませていただきましたが、オーラさえ感じる凄い仕上がりでした。

 しかしながら2018年ものは、確実に2017年ものを「大きく超えた」存在です。「一体いつ完熟するか想像もつかないオート・デンシテをどうしても育てて飲みたい!」と言う楽しみを成就させたい方以外には、必要の無いものなのかもしれない・・それほどの仕上がりかと予想しています。A.C.ブルでさえ・・とんでもない出来だからです。

 海外メディアの評価も掲載していますが、あくまで「参考」と言うことでお願いいたします。

「ちゃんと評価している!」

と思えるキュヴェの評価もあれば、同一人の評価でも

「ポテンシャルを全く取れてない」

としか思えないものも有りますし、

「通常のヒエラルキーに支配された安直な評価」

をしているテイスターも多いです。


 そんな中でも、トップ・キュヴェの「クリオ=バタール=モンラッシェ」はアドヴォケイトで上値98ポイントですから、2017年もののD.R.C.モンラッシェ99ポイントに近似な評価を得ているんですね。


 2018年もののユベール・ラミーのどのキュヴェを飲んでいただいても、驚異の仕上がりに胸を振るわせていただけるでしょう。

「あなたが欲しいブルゴーニュワインはラミーか、ラミーじゃ無くても良いか?」

 もしくは、

「ユベール・ラミーの2018年を飲まずにブルゴーニュワインを語れると思うか?」


 そう、ブルゴーニュファンに問いかけさせていただきたいとすら・・感じさせてくれた2018年ユベール・ラミーです。飲まずにスルーするなら後悔することは間違い無しです!・・そして飲んだらあなたの持っているそれまでに長い時間を掛けて生成してきた既成概念を粉々にしてしまうと思います。ご検討くださいませ。

■エージェント情報
 2018年のユベール・ラミーがいよいよリリースとなります。3アイテムのみですが、社内試飲いたしました。

 これまでの卓越した完成度から、更に突き抜けた熟度の追求。それは果実の要素とか密度とか酸のレベルとか、樽の使い方といったテクニカルな分析を一蹴するような完全な調和の世界です。

 標高の高い冷涼なサン=トーバンは熱量の高い2018のような年は凄まじい完成度になるだろうなと仮説を立てて試飲したのですがそんな小理屈を吹き飛ばしてくれる衝撃です。熱量の高い2018年、当然のようにオリヴィエ氏は誰よりも早い収穫と例年以上の徹底的な選果で期待を裏切らない結果を出しました。

 ブルゴーニュは2017年に続き収穫量に恵まれた2018年となりましたが、ラミーに関しては2017年に続いて生産量減となりました。しかしながらいくつかのメディアが興奮、混乱しているようにその完成度は非常に高いです。

 誰よりも早い収穫開始、冷涼で標高の高いサン=トーバンは温暖化を経て大きなアドバンテージを受けています。毎年のことですが、温暖な年がゆえの甘い大味なシャルドネと想像すると大きく裏切られます。(良い方向に!)

 そして同じ畑で葡萄の糖度に合わせて戦果しながら日程を変えて葡萄を収穫…聞いたことがない、また想像もつかない手のかけ方。密植栽培もさることながら、究極を追求するオリヴィエらしいなと思わず笑ってしまいました。下記はBurgundy Reportからの2018年コメントとなります。

『2018年は非常にややこしい年となりました。穏やかな冬と本当に沢山の雨。ある段階では私たちは、一か月の間、毎週末、一日中の大変な作業を余儀なくされました。ある朝、マイナス1℃まで気温は下がりましたが、霜害はありませんでした。乾燥した暑い天候がやってきましたが、土壌が地中に蓄えた雨水のおかげで葡萄の樹はストレスを受けませんでした。全体を通して、ベト病で20~25%の生産量を失いました。
 私たちは8月22日に収穫を開始しました。ブルゴーニュは予想以上に熟度が高くなっていました。いくつかの区画では凝縮度に満ちて完熟しており、少し2015年を思い起こさせてくれました。とても複雑でした。
 私たちのアン・レミリーはコート・ド・ボーヌで最も熟した区画のひとつでした。収穫を開始する日程を決めることは本当に難しい仕事でした。白ワインの生産量は多くはありません。実質、ほぼ皆無だった2016年の霜害の時よりは生産量はありましたが、ヘクタールあたり35ヘクトリットルの生産量となりました。』
(Burgundy Reportより抜粋 意訳・村岡)


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 2017年のユベール・ラミーだけは、どんなことが有っても買わなければならない・・とさえ思います。いや、そう思わされました。なので、絶対に買ってください・・(^^;; 白だけでは無く、赤もです。おそらく、今までに体験したことのない世界を見せつけられたと感じていただけるはずです。そして、アペラシオンにこだわり過ぎたことへの反省さえ、心に浮かぶに違い無いのです。

 2017年のユベール・ラミーのワインの総括としましては、陳腐な言葉の羅列になってしまいそうで怖い部分が相当に有ります。

 何せこの数年、ユベール・ラミーのワインの上昇機運の気配を感じ取ってからは、毎年のように、「前年を超えた」と言ってきました。そして、「物凄いワインだ」とも言っていたはずです。「昇り詰めた」とさえ、どこかに書いたかもしれません。

 しかしそれは noisy の大きな間違い、もしくは見込み違いだったと言わざるを得なくなりました。

 2013年よりも2014年、2014年よりも2015年、2015年よりも2016年と、年を追う毎にその「密度」がもたらす素晴らしい味わいに歓喜の念さえ持ったものです。しかし、2013から2014へ、2014から2015、2015から2016へと、ポテンシャルの上昇率はほぼほぼ同じ割合で上昇していたと感じます。そして2016年もので高見に達したと思ったものです。

 ところが・・それこそが間違いだったんです。2016年ものと2017年ものを比較しようとした場合、

「もうポテンシャルの上昇率が図り切れない!」

とサジを投げざるを得ない感情を持たされてしまった訳です。2013年から毎年20%ずつ上昇し2016年まで来たと仮定したとして、

「では2016年から2017年へのポテンシャル上昇率はどのくらいだろうか?」

と考えた時、もう・・それを図ることは不可能だと感じてしまった訳です。


 それほどまでに凄まじい向上と言わざるを得ません。・・いや、2017年もいろんなことが有ったことは判っています。サン=トーバンは決してすべてが順調だった訳では有りません。遅霜の被害で相当の減収になったと伝わっています。でもそんなネガティヴな出来事も、結果的に見れば、

「図ることさえあきらめざるを得ないほどの凄まじい出来」

になったと言うことなんですね。


 それでもまぁ・・ラミーのシャルドネは、そんなことも有るかもしれないと、薄々は感じられたかもしれませんが、サントネイやシャサーニュのピノ・ノワールがまた、「ひっくり返るほど」素晴らしく、

「はたしてこれは本当にボーヌのピノ・ノワールなんだろうか?」

「これを飲んでコート・ド・ボーヌのピノ・ノワールと当てられる人はいるのだろうか?」

と思っています。


「少なくともサントネイの赤であると言える人は唯の一人もいないはず!」

と確信しています。


 まさに、ユベール・ラミーの値千金のサン=トーバンのシャルドネの姿を写し取ったかのようなミネラリティに満ち、決して崩れない、綻ばない、貴婦人が如くの美しささえ感じられるピノ・ノワールが、コート・ド・ボーヌに存在したことに、経験したことのない感動と驚きと、伸張して行く可能性がまだまだ残っていることへの恐怖にも似た感情を持ってしまいました。

 しかもこれは、ブルゴーニュの南のドンケツのサントネイで有り、赤は誰も期待していないサン=トーバンとシャサーニュ=モンラッシェなのです。


 その昔のブルゴーニュは、馬で耕作していた・・と言われますが、それは実は・・比較的最近のことです。それ以前は馬も入れなかったほどの「密植状態」であったとされています。

 ユベール・ラミーは、その古い時代と同じ手法を用いることで、その時代さえも超越した、自身の境地に至っていることになります。

 だからこそ、もう・・どんな造り手とも比較することは不可能だと言えるでしょう。陳腐なことになってしまいます。ラミーはラミーのワインで比較するしか、比較対象が無い・・とさえ言えると感じます。

 そしてその感情は、2017年のユベール・ラミーを飲まれた方と、必ずや共有できるはずです。特にシャルドネだけでは無く、ピノ・ノワールも飲まれた方や、2016年以前からラミーを追いかけていらした方なら・・そうなってしまうことは容易に想像出来ます。

 いたるところにラミーの考えや仕事ぶり、そして畑の姿を感じることが出来ます。この・・凄いコルクを見てください!・・思わずメジャーを出して来てしまいましたよ・・。

「57ミリもあるディアム!」

です。


 ここではコルクの説明はしませんが、ラミーが何を感じてそのようにしているのか・・是非飲みながら・・いや、まずその長~~いコルクを抜いてからですが、想像してみて下さい。

 そして外観だけを言うにしても、全てのアイテムに白い「蝋封」が施されています。しかも全然面倒くさく無い、「蝋封をして無い、蝋封が無い」と思ってスクリューを差し、少し上げてから割れた部分を除くだけで済む・・・でも「蝋封」がされています。この辺も是非、色々と楽しみながら、ラミーの意思を感じていただけましたら幸いです。

 素晴らしい2017年でした。とても一言では言い表せませんが、これだけは言えます。

「ユベール・ラミーの2017年だけは見過ごしてはならない!」

 ・・是非後悔の無いようにされてください。お勧めします。


Domaine Hubert Lamy / ドメーヌ・ユベール・ラミー
 “ユベール ラミー”の歴史は古く、ドメーヌは1640年に、サントーバン村でブドウの栽培を始めたという記録があります。先代のユベール氏は、彼の父親であるジャン・ラミーの元で働き、1973年に自らドメーヌ ユベール・ラミーを立ち上げました。それまでは主にネゴシアンであったため、自社畑は8ヘクタールほどにすぎませんでした。
90年代にはクロ・ド・ラ・シャトニエール、デリエール・シェ・エドアール、ミュルジェ・デ・ダン・ド・シャン、クロ・デュ・メ、クロ・デ・ザートの畑を購入、賃貸契約で手に入れました。
また、より土壌の特性に合うとしてラ・プランセの区画に植わっていたピノ・ノワールをシャルドネに改植もしました。
 1995年、世界各国でワイン造りとマーケティングを学んだ息子のオリヴィエ氏が、ワイン造りを受け継ぎ、経験を生かした新しい手法で畑から醸造までドメーヌを運営しています。
 今日ではドメーヌは17ヘクタールの畑を所有しており、そのほとんどがAOCワインです。サン・トーバン、ピュリニー・モンラッシェ、サントネ、シャサーニュ・モンラッシェなど…18のアペラシオンから赤・白合わせて毎年10万本ほどのワインを生産しています。そのうち70%は海外に輸出され、残りはフランス国内のワイン商、レストラン、愛好家に回されます。

 ドメーヌを始めた当初は、村の真ん中に位置する小さな醸造所でワインを造っていました。
 1979年、ユベールは実用的な醸造所の建設を始め、1981年に完成させました。
 それから仕事がより効率化され2003年には600㎡から3フロアから成る1200㎡の大きな醸造所にまで拡張することができました。ひとつのフロアは醸造設備(除梗、ベルトコンベア、空圧式プレス機2台、震動式選果台、ラベル貼りなど)です。
ふたつめのフロアはボトル貯蔵庫になっています。そしてもうひとつの地下フロアは赤ワインと白ワインが分けられた樽熟成のためのフロアとなっています。

栽培:葡萄はグイヨ仕立て。5月から8月まで毎月グリーンハーヴェストを施します。この10年の間、化学肥料は一切やらずに有機コンポストに切り替えて土壌を修正してきました。

白ワインの醸造:畑から収穫された葡萄はベルトコンベアでプレス機に入れられます。プレスされたジュースはステンレスタンクで一晩、清澄のために静置されます。翌日、清澄されたジュースは重力によって地下の樽へと導かれます。樽はブルゴーニュの伝統的なバリックではなく300リットルとドゥミ・ミュイと呼ばれる600リットルの樽を用います。
アルコール発酵、マロラクティック発酵ともに樽内で行われます。

赤ワインの醸造:収穫された葡萄は震動式選果台で厳しく振り分けられ、除梗した後にベルトコンベアでセメントタンクに入れられます。そこから3~10日後に約2週間かけてアルコール発酵を行います。
発酵後に不純物を分離するデキュヴァージュを行い、プレスします。ジュースを一晩、清澄のために静置させ、樽に入れるのです。およそ15カ月の樽熟成を終えてワインは瓶詰めされるのです。

2010年ヴィンテージについて
開花期の天候が良くなかった影響で、非常に少ない生産量となりました。
2010年ヴィンテージの生産量は例年の30%減となります。2010年ヴィンテージは2008年ヴィンテージに似たクラシックな個性の年です。
少ない生産量は結果として、ワインに凝縮感と素晴らしいバランスを与えてくれました。8月はブドウがゆっくりと成熟し、9月上旬には収穫を開始、9月の14日には収穫を終えました。
ワインはフレッシュさと完熟の要素を兼ね備えており、調和を見せてくれます。生産量の低さは、好ましい凝縮感をワインに与えてくれました。


2009年ヴィンテージについて
2009年は素晴らしいヴィンテージになったと言えるでしょう。まさに太陽のヴィンテージで、芳醇かつ力強さをもたらしてくれました。
しかしながら私達は飲み心地の良さだけではなく、ワインがフレッシュさとフィネスを保つように配慮しました。2009年の白は3年から8年の間は熟成するワインでしょう。
しかしむしろ現時点から開放的な黄色い果実のアロマがあり、完熟した果実味が口いっぱいに広がってからフレッシュさを伴った余韻へと続きます。
ワインはそれぞれの区画の土壌に由来するミネラルの特徴を備えています。
2009年の赤は3年から12年の間、熟成するワインです。深みのあるルビー色、黒系果実とスパイスの香りが特徴的で、フレッシュというよりは芳醇な果実味のワインです。
これらはまさに“美食家のためのワイン”なのです。

●ドメーヌ・ユベール・ラミーの土壌サン=トーバンについて
ドメーヌ・ユベール・ラミーの持つ畑は基本的に石灰質が占めています。
サン=トーバンの土壌は大別するとふたつに分けることができます。

ガメイ村を越えサン=トーバン村へと延びる斜面は白色マルヌ土壌から成るほぼ純粋な石灰岩質土壌です。柔らかい石灰岩質土壌のおかげで葡萄の根が深く、よりミネラルを吸い上げることができるのです。洗練されたタイトな味わいの白、ミネラル、石を思わせる風味の赤ワインを産出します。ピュリニー・モンラッシェの土壌と類似しています。
(Derriere chez Edouard: Tremblots)

サン=トーバン村の内側、特級畑モンラッシェの斜面にはより堅牢な石灰岩が広がり、葡萄の根によって石灰岩の断層が散見されます。赤色の泥灰土が多い特級モンラッシェから続く粘土質土壌です。より日照に恵まれた区画で、果実味が増しスケールが大きなワインを産出します。(Clos du Meix : Chateniere)


2022 Chassagne-Montrachet la Goujonne Vieilles Vignes
シャサーニュ=モンラッシェ・ルージュ・ラ・グージョンヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ

19433
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
シャサーニュ=モンラッシェ
ドメーヌ・ユベール・ラミー

■ メディア評価
◇2022年もの
 93~94+ Points Lobenberg
◇2021年もの
 89 Points 2024~2035 The Wine Advocate William Kelley
◇2020年もの
 91 Points CellarTracker
 90 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
◇2019年もの
 89~91 Points The Wine Advocate
■エージェント情報>
 収穫された葡萄は震動式選果台で厳しく振り分けられ、除梗した後にベルトコンベアでセメントタンクに入れられます。
そこから3~10日後に約2週間かけてアルコール発酵を行います。
発酵後に不純物を分離するデキュヴァージュを行い、プレスします。ジュースを一晩、清澄のために静置させ、樽に入れるのです。
およそ15カ月の樽熟成を終えてワインは瓶詰めされるのです
面積:1.05ヘクタール 植密度:11.000本 
畑・土壌:標高220メートル 粘土質の深い土壌。東南東向きの粘土質土壌
樹齢:60年 
栽培:コルドン・ロワイヤ仕立てとグイヨ仕立て。より小さく凝縮した葡萄が得られます。この10年、化学肥料は一切使わず、土壌のためのコンポストを与えています。収穫量は低いです。植密度は高く、畝間1.4メートル間隔。
醸造:手摘み、小さなケースで葡萄を運搬。選果して100%除梗。発酵と浸漬を20日間。1日2回ピジャージュ、ルモンタージュ。補糖せず。
熟成:熟成がゆっくり進むように低い温度で熟成させます。樽でマロラクティック発酵。卵白で清澄。18か月熟成後、重力で瓶詰め。
味わい:深い美しいルビー色。フレッシュで黒い果実の香り。豊満で厚みがあり、熟したタンニンを持っています。
750ML 在庫  7   ご注文数   本
¥14,580 (外税) 
【こちらもサントネ・クロ・デ・ゾート同様にアンリ・ジャイエ系!・・しかもエレガント系の果実味豊かな味わい!】
 サントネのクロ・デ・ゾートとこのシャサーニュ=モンラッシェのグージョンヌ、そしてサントネ1級レ・グラヴィエールはジャイエ系の果実味重視な味わいです。サントネ1級レ・グラヴィエールはそれだけにとどまらず、マンモスなミネラリティを持ち、半端無い味わいに仕上がっています。

 そして赤ワイン唯一のサントーバンである1級シェ・エドゥワールも、実は果実味系では有るのですが、レ・グラヴィエールのような深い果実のニュアンスは・・まだ?・・表情に出しておらず、その半端無い密度とミネラリティのせめぎ合いが、まさに化け物級で有ると感じています。

 じゃぁ・・レ・グラヴィエールとシェ・エドゥワール・ルージュのどちらが白眉か・・と言いますと微妙な比較かなと思います。味わいはかなり違うと感じますが、それでも、

「レ・グラヴィエールはジャイエ、デリエール・シェ・エドゥワール・ルージュはカミュゼ」

を彷彿させると言っておきましょう。もちろん、彼らのように新樽を使わずにピュアでナチュラルな風味を感じさせつつ、彼らのような妖艶さを奥に隠し持っていると思います。

 で、このレ・グージョンヌは、その2品のような・・

「目の詰まり具合をギシギシっとさえ感じるほど」

のニュアンスは持たず、しかし雄大なスケールをエレガントに感じさせる旨いピノ・ノワールです。どこかジャイエを感じさせてくれます。

 まぁ・・ジャイエも基本、除梗し低温で漬け込み、低温で長く発酵して新樽に詰めてエルヴァージュすると言う流れですが、最後の

「新樽に詰めてエルヴァージュ」

の部分が、

「古樽とアンフォラ系(壺?)に詰めてより長くエルヴァージュ」

と言う流れに成るようですから、ジャイエほどのリリース直後のバランスの良さは望めはしないのでしょう。因みにテクニカルの方は新樽率20%となっていますが・・今はちょっと違うかなと・・。

 しかしながらこのレ・グージョンヌほどの密度の深く流れるような味わいは、普通に飲んでいて非常に心地良く、お食事と共に有って・・とても重宝すると感じます。

 まぁ・・クロ・デ・ゾートが1万4千本でこちらは1万1千本ですので、植密度は前者が上、樹齢はシャサーニュが1950年植樹で70年超の超古木で、

「古木由来の濃密な果実の美味しさ」

を感じさせてくれます。


 クロ・デ・ゾートもシャサーニュ・グージョンヌも、ジャイエ系の果実味重視な味わいで同系統では有りますが、密度からのその味わいと、古木からの味わいという具合に異なり、またシャサーニュの南のサントネと、シャサーニュと言う違いも在り、色彩の秀でた美しい色を愛でつつ果実味を味わえるピノ・ノワールと言えるでしょう。

 中々この手の味わいに出会う事は少なくなった気もしますが、古い人間にとっては懐かしくも非常に響く味わいです。飲んでみてください。お薦めします。


 以下は以前のレヴューです。
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【ツッコミ所満載のシャサーニュ・グージョンヌV.V.!・・メディアもしっかり騙されているところを・・ご確認いただくのも楽しいかと!】

 判りやすく、滅茶凄い2021年のラミーのシャルドネですが、それでもキュヴェによりましては、

「まだ飲まない方が良い」

と言うべきアイテムはあるはずです。全部はとても飲めませんでしたので不明な部分は有りますが、少なくとも・・

「クリオ=バタール=モンラッシェなどのオート・デンシテ類」

だけは、さっさと手を出すと「火傷」するかと思いますのでご注意くださいね。

 それにしてもとんでもない出来だった「A.C.ブル・シャタイネール2021」でした。余りに凄いので、その理由をずっと考えていました。アドヴォケイトのウイリアム・ケリーさんが、

「かなり上級キュヴェのレイター・プレスを50%入れた」

と、後から知ったんですね・・。「なるほど~・・」と思いましたよ・・。半端無いですもん・・(^^;;

 まぁ・・シャルドネの方は近いところに畑が沢山有りますから、そのような「格落ちをブレンドする」なんて芸当もできますが、ピノ・ノワールの畑はそうも行きません。

 しかしながら、

「徐々に超密植化をしている影響が感じられる」

造りになって来ていて、ワインもめちゃ伸びて行く味わいになっています。


 このグージョンヌV.V.ですが、アドヴォケイトは、

「サントネイ村名より低い89ポイント」

でした。

 noisy も飲ませていただきましたが、その段階ではアドヴォケイトの評価は知りませんでした。

 飲んでみて・・

「・・ん?・・あれ?・・美味しいんだけど・・何か・・ちっさいよ・・ね・・?」

 そうなんです・・小さいんですよ。・・いや、美味しいんですよ?・・でも、グージョンヌをず~っと飲んで来て、noisy なりのイメージは出来上がっている訳ですよ。

「・・あ・・そういうことか・・」


 そう・・これ、全く仕上がって無いんです。

 現状は全く仕上がっていないんですが、現状で美味しく飲めちゃうんですね・・つまり、

「要素のほとんどは休眠中で、わずか存在する余分な要素部分で、物凄くバランスが取れた表情をしている」

だけ・・何ですね。


 論より証拠・・1週間ほど放置しましたところ、大きくなって来ました。まだ見ている最中です。なので、

「グージョンヌは1~2年、待った方が良い」

と言う結論です。


 アドヴォケイトは「小さい出来」と考えたようです。なので、サントネイ村名よりも低く、2024年から10年ほどの短い飲み頃と判断したのでしょう・・そんな訳、無いでしょう・・?

 豊満な果実がたっぷり有った2020年ものではありません。言ってみれば、その「余りある」果実味を大部分除き、果実酸をたっぷり乗せ、ミネラリティをお代わりして追加した感じなのが、この2021年もののグージョンヌV.V.なんですね。

 なので、こちらはもう少し後から飲まれるのが良いです。ぜひご検討くださいませ!



 以下は以前のレヴューです。
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【薄くて甘くて腰の無いシャサーニュの赤・・とは正反対。とても小さな実のチェリーとベリーにたっぷりの石灰系ミネラリティが出来の良いシャンボールのような味わいを感じさせてくれます!しかも一体どうやったら2020年ものを13度に出来たのでしょう?】

 これもまた頭抜けた出来のシャンボール...いや、シャサーニュの村名ピノ・ノワールです。

 シャサーニュの赤が好きな方がもしいらして、このワインを飲んだら・・とんでも無く驚くに違い在りません。でもラミーのグージョンヌも、当初はこんなワインじゃありませんでした。

 このずっと下の方に2013年ものの写真が有りますが・・まぁ、2013年と言う弱いヴィンテージの性も有るとしましても、

「2020年ものとは比較にならない」

のはお分かりいただけるでしょう。2016年もの位になってようやく、2/3 位の濃度でしょうか。

 それでもこの透明感の高い色彩は、決して・・「濃いなぁ・・」などと思うようなものではありません。

 2020年もののブルゴーニュ・ピノ・ノワールは、その厳しかった気候から・・いや、実の成長期~収穫ギリギリまで雨が降らなかったんですね~・・濃くてアルコール分の高いワインが多い訳です。でも・・

「ユベール・ラミーの2020年もののピノ・ノワールは、すべてアルコール度が13度!」

と言う・・奇跡のような仕上がりをしているんです。

 だからこその、この素晴らしい色彩です。照りが有るがしっとり・・しています。グラも見えるようなのにブルゴーニュのエレガンスも見えるようです。

「・・強そうだ・・」

なんて、見えないでしょう?・・どうしたら、

「毎年植密度を上げて小さな実を付ける葡萄の、天候で上がってしまう糖度を自然に抑えることが出来たか?」

と思わないでしょうか?


 これに正対する答えは、noisy にはこれしか思い浮かびません。

「畑の密植度の高さが良い方に向かっている」


 良く、ワインの出来は葡萄の出来とイコールだと言われています。畑がワインを造る・・もしくは、ワインの格は畑が決めるなど・・。大昔からの優れた畑は、収穫制限しなくても、ちゃんとINAOが定めた収量を下回るそうです。


 ですので、もしかしたらですが、ラミーが取るとんでもなく労力と時間を要求される「超密植」と言う手法こそが、これからのブルゴーニュワインの取るべき手法なのか・・とさえ思えてしまいます。

 そして他のコラムでも書いていますが、このワインの場合も・・ほんのわずかに、気付かないほどに感じるナチュールの気配が、まったく留まることを知らないオリヴィエ・ラミーを教えてくれているようでも有ります。

 精緻な果実、エレガンス、ベストと思える飲み心地・・を兼ね備えた凄いピノ・ノワールでした。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイトは2018年の92点から91点へ1点下げ・・?・・ちょっと判りません。素晴らしいシャサーニュ村名赤です!】

 2015年もののラ・グージョンヌこそ数が無くて飲めませんでしたが、2014年ものからグラスの写真も掲載していますので・・

「この数年間のラ・グージョンヌの成長ぶりが判る!」

んじゃないかと思っています。こうやって見てみると・・2014年ものが可愛らしいですよね~・・。でもラミーは2014年もので大ブレークしていますから・・はい。2019年ものの物凄い密度が見えるような色合いは、ちょっと感動的でも有ると感じます。

 そして・・noisy の場合は、ボトルからワイングラスに注ぐ時に必ずグラスを左手に持って、斜め35度ほどにして(相当横にします・・)注ぎながら少しずつグラスを起こし、45度ほどになるまで注いでからゆっくり起こします。

 そうしますと分量もとてもちょうど良いですし、何よりグラスをつたう「涙」もちゃんと見える訳です。ソムリエさんが良くやるように、グラスをテーブルに置いたまま、少し空気を含ませるように「ゴボゴボ」と注ぐようなことはしません。美味しく飲もうとする時に、そのようにするのはワインによっては有りだと思いますが、繊細なピノ・ノワールにはどうでしょうかね。余り好ましくは無いかな・・と思いますが、noisy はソムリエでは無いので・・はい。

 また「美味しく飲む」と言うよりも

「そのワインのポテンシャルや性格・コンディションをしっかり拾う」

のがテイスティングの目的ですので、開けるのも静かに・・グラスに注ぐのも静かに・・やります。スワリングをするのはずっと後・・です。しない時も有ります。

 で、2019年のラ・グージョンヌV.V.です。2018年ものは確実に超えています。アドヴォケイトは2018年のポイントから1点下げ・・と言いますが、90~92 から89~91 への下げです。ちょっと意味不明です。

 密度がまぁ・・半端無いです。シャサーニュの赤らしく、「ぶりっ」とした果実の豊満さが出ています。二枚目の寄った写真をご覧いただきましたら・・「グググっ」と引き寄せられてしまうんじゃないでしょうかね・・ビターなピノ・ノワールなんですが、密度の高さが何とも言えぬ「甘美さ」を感じさせてくれます。

 面白いのはシャサーニュの南の「サントネ」との対比ですね。シャサーニュ・ラ・グージョンヌは「豊満」な・・グラマラスな女性を連想させます。でもサントネの各赤ワインは、「良く締まった見事なボディ」のスポーティな女性を感じさせます。

 ある意味これは見事にテロワールを具現化していると思っていまして、シャサーニュ赤は豊満、サントネはタイトだけれどしなやかな筋肉を持っていると思います。クロ・デ・ゾート村名・・滅茶苦茶美味しいですし、このラ・グージョンヌも滅茶苦茶美味しいです!・・でも相当タイプが違います・・もっと違うのはサン=トーバン1級赤ですけどね!

 そしてラミーのワインは赤も白も、品温が下がっていても・・

「まったくへっちゃら!」

です。繊細なのに・・でも平気なんですね。これもおそらく密植のなせる業なのかと思います。是非飲んでみて欲しいですね・・ご検討くださいませ!希少な2019年のラミーの赤です!



 以下は以前のレヴューです。
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【不謹慎かもしれませんが人の密は避けて何とかこの難局を乗り越えましょう。でもワインの密はちょっと有難い・・】

 もう・・これは色合いを見ていただけましたら、2017年ものとは全然異なることがお判りいただけるでしょう。密度の高い見事な味わいになったレ・グージョンヌです。

 シャサーニュの赤は、どこか「抜けたようなおおらかさ」を感じる場合が多いですよね。リキミが無くエレガントなんですが、どこか芯がハッキリしないとか、平板で面白みが無いとか・・なので人気は今ひとつ・・と言った感も有るかと思います。

 しかしながら2018年のレ・グージョンヌは、ちょうど良い密度感・・いや、普通なら「とんでもない密度感」なんですが、そこはラミーですから・・。どうしてもそのように言わざるを得なくなってしまいます。

 赤黒果実がしっかり有り、ラミーの赤の中では、最も充実した甘やかなタンニンの存在が感じられます。

 これ、結構に脂の厳しい肉にも合わせられるだけの重厚さが有ると思いますよ。そして甘く無いんですが酸バランスからでしょうか、厳しく無い優しい感じがします。濃度はしっかり有るが女性的なピノ・ノワール・・と言えます。是非飲んでみて下さい!お勧めします!


 以下は以前のレヴューです。
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【2016年までの「万客いらっしゃい!」的スタイルが嘘のように・・。リーズナブルながらもクリスタルな輝きの在る豊かなスタイルに変身しています!】

 「ラミーの赤はスルー」と決め込んでいる方がもしいらっしゃるとするなら、それは最早、

「凄いピノ・ノワールを単に見過ごしている」

と同義だと言いたいところです。いや・・驚きました!・・どのラミーの2017年のピノ・ノワール・ワインもすべてに共通しますが、

「ユベール・ラミーのシャルドネに共通する凄いミネラリティと全く同じ姿をしている!」

んですよ。


 コート・ド・ボーヌのピノ・ノワールと、コート・ド・ニュイのそれは、どこが一番違うか?と聞かれたら、色々な答えは有ると思いますが、noisy 的には、

「崩壊のスピード」

じゃないか・・と思っているんですね。

 例えば、ボーヌ村のピノを思い出してください。ほぼほぼ・・口に含んだ段階から崩れて来ます。それでも優れた1級畑ものなどは、含んでも崩壊せず、まずミネラリティ由来の表情を見せ、果実を見せ、また端正さを保ったまま余韻に流れて行きます。そして消えます・・。

 しかし、その消え方ですよね。「まだ存在する」と思えるかどうか・・です。そしてそれが素晴らしいかどうか・・で資質が図れると思います。もう、口入直後から崩れて行かれると、ちょっと萎えちゃうと思うんです。

 2017年のラミーのピノ・ノワールは、崩れません・・全く、あの凄いラミーのシャルドネと同様の「密度」と「ミネラリティ」を感じさせる体形をしています。

 なので、2016年以前とはもう、まったく異なる・・とさえ感じてしまうんですね。

(ここまで2017年のピノは同じ文章です。)


 2017年のシャサーニュ・グージョンヌV.V.は、まるで村名ヴォーヌ=ロマネのような振る舞いです。何せ・・サントネイ1級やサン=トーバンの方が高価ですから・・はい。ラミー本人は一体サントネ赤やサン=トーバン赤がどれだけ格上だと思っているか、お判りになるでしょう?

 それでもこのグージョンヌは、まるで素晴らしい村名ヴォーヌ=ロマネ並みの姿を持ち、そこにラミーならではのマンモスなミネラリティと硬質さ、美しさを加えた様なニュアンスなんですよ。

 そう言えばかつてラモネ翁は、自身所有の「シャサーニュ=モンラッシェ・クロ・ド・ラ・ブードリオット」を「ボーヌのロマネ=コンティだ」と公言してはばかりませんでしたが、noisy 的には共通点も、格としても、頷く経験は有りませんでした。

 しかしながら、このグージョンヌを飲んでしまうと・・ヴォーヌ=ロマネを連想せずにはいられません。

 今飲んでも美味しく、やや黒みの在る果実が楽しませてくれます。非常な複雑性を持っていますが、凄い量のミネラリティが放出を阻害していますので、本来の姿を見ようと思うのなら、相当の期間の熟成を考えないといけないかと思います。もっとも、このグージョンヌに関しては「通常のコルク」を使用しています・・長めですけどね・・計測するほどでは有りません。

 素晴らしいグージョンヌ!・・飲んでみて欲しいですね。どれだけ2016年と違うか・・いや、違わないかも含めて感じていただけたらと思います。



【これは安い!万人受けする柔らかでエキスたっぷりーな味わいです!】

 まぁ、このラインナップとその価格を見比べてみた時に、いくばくかの違和感みたいなものを感じるかと思うんですね。下から・・

 サントネ村名 5千円弱、シャサーニュ赤 6千円弱、サン=トーバン1級赤 6千円強、サントネ1級 7千円弱

と言うのが今回の価格帯です。


「サントネ村名は判るにしても、その後が変?」

ですよね。


 でも、サントネ1級は超密植で20000本/haですから・・それも理解できるとして、

 2番目に安いのがシャサーニュ赤、3番目がサン=トーバン1級・・

「逆でも良いんじゃない?」

と思われるかもしれません。


 でも、これも飲んでみると判るんですね。

 このシャサーニュのラ・グージョンヌ、豊かで滑らかで適度に深くて、もう普通~~~に美味しいんですよ。

「何か一つ、美味しいピノ、選んでください!」

と言われたら、迷わずこれ、行っちゃいます。


 複雑性も充分だけれど、単純な美味しさがすぐ判った上で、飲みこんで行くとその複雑なポテンシャルが少しずつ理解できる・・と言う感じなんです。

 1級サン=トーバンはもう少し・・気が難しい感じ・・と言う性格ですね。そちらはどうだろ・・シャルム=シャンベルタンに対してのマジ=シャンベルタンみたいな感じでしょうか。若いころのマジって・・結構に硬くて訳判らんことも有りますよね。そこまで難しくは無いにせよ、サン=トーバン1級のポテンシャルはかなり高いと感じます。ラ・グージョンヌは元から持っているその「豊かさ」「包容力」により、それを近しいものにしていて、「万人受けするスタイル」かと思います。


 今から飲んでも美味しいし、3年ほど置いたら滅茶旨いと思います。ほんのわずかに甘さの有った2014年、2015年とは違い、この2016年はタイトでドライです。それでも柔らかで豊かだと・・感じさせてくれます。素晴らしいです!ご検討くださいませ!



 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2014年、めっちゃ美味しかったです!2015年も非常に期待が大きいです。】

 以下は2014年のグージョンヌのレヴューです。数量の関係で飲めていませんが、サントネ、サン=トーバン赤の出来を見る限り、2014年を超えてくることは間違いないでしょう。
━━━━━
【シャサーニュ村名のピノ・ノワールとしては別格の出来!このプライスは非常に安いです!】

 この色合いですよ?・・グッと来ちゃいますよね~・・実に色っぽいです。透明なミネラリティがバッチリ有って、肉もしっかり有りそうな良い色合いをしています。

 ただ、ここでカメラが変わったので、今までと若干、写真の色とか「質」も変わってるので・・すみません。ラミーの赤は、前のカメラも使ってますんで、やや一貫性が無いです。

 ラ・グージョンヌはシャサーニュの村のほぼ中央、下部に存在する村名のリューディですね。比較的近くには、先代のアンドレ・ラモネさんが、

「ボーヌのロマネ・コンティだ!」

と言っていた「ブードリオット」が有ります。


 でも・・ハッキリ言って、ラモネさんのクロ・ド・ラ・ブードリオット・ルージュよりも美味しいんじゃないかと思いますよ。あのワインはかなりスパイシーですが、ややクドイ感じの東洋風なスパイスが有って、濃度はあるけれども今一つバランスが1級としてはどうなんだろう・・と言う感じがするんですよね。安ければ良いんですが、このラ・グージョンヌほどのプライスじゃ購入できないでしょう。

 植密度は1万1000本ですから、

「ユベール・ラミーとすれば普通だけれど、他のドメーヌから言わせれば、とんでもなく高い植密度!」

と言え、まだまだこれからどんどん植密度が上がって行くのでしょう。これで樹齢がスムーズに上がって行くようだと、どうなっちゃうのか・却って心配になっちゃいます。


 シャサーニュ的なおおらかさを持った適度にスパイシーな村名シャサーニュですが、有りがちな「甘味」や「緩さ」は全く感じません。

 シャサーニュの赤は、残糖をやや残し気味にして、「あばたを隠す」のが常套手段です。物の見事に・・ドライです。

 しかしエキスがしっかり出ていて、旨みをバランス良く形成していますので、ドライながら薄辛くはなっていないんですね。

 おまけに植密度の高さからだと思うんですが、

「ミネラリティの密度、一滴一滴につややかさを感じるテクスチュア」

が有りますんで、非常にエレガントながら濃度・密度も感じると言う・・ちょっと今までに無かった経験をさせていただいています。


 たしかに、この高い植密度は・・前も書かせていただいたかもしれませんが、一般にはハーヴェストをすることで抑制して濃密さを形成するものですが、

「畑のポテンシャルが沢山の葡萄を造らせない」

んですね。

 例えばロマネ=コンティ、ラ・ターシュ、ミュジニーなどはヘクトリットル当たり30ヘクトリットルと規制されているんですが、特別なことをしなくてもそうなってしまうんですね。それ以下になっちゃうんです。まぁ、DRCの場合は植密度も高いですから、さらに下回ることになりますしね。

 しかしそんな稀有な畑ほど痩せていなくて、豊かな畑の場合はどうでしょうか?・・ある程度葡萄はできてしまうのが普通でしょう。それを防ぐのがハーヴェストですが、ユベール・ラミーはより自然なアプローチのためかと思いますが、それを「超密植」「樹間30センチ」で実現している・・と考えられないでしょうか。

 そんな感じのことを、この一連のラミーのテイスティングから受け取った気がしています。シャサーニュの赤として、この素晴らしい仕上がりを見れば、ニュイの並みの村名を凌ぐことは容易に理解できると思います。

 シャサーニュ的ですが、今までのシャサーニュでは無い!・・そんなラ・グージョンヌです。ティム・アトキンは91ポイント付けていました。まぁまぁ・・正当な評価でしょう。是非飲んでみて下さい。素晴らしいです!