
まぁ、何をクラシカルで、何を革新的だと判断するのかはマチマチですが、新樽を使うかどうか、一つ取っても・・これは大昔からやられていたようにも思えますし、新しい技術に繋がっているとも言えるわけです。
このA.C.ブルには新樽は充てない・・この判断がこのジャン=マリー・ブーズローのクラシカルな部分かな・・と思います。旧樽を使用してバレルファルメンテーションを行いますから、これは比較的新しいかと。でももうすでに「ん十年」前からある技術ですから・・。
しかしながらどこか自然派のワインにつながるような、伸びの良い柔らかさを感じさせてくれますから、下手に造るとただガチガチに硬いだけのシャルドネになってしまいがちなところ、
「ピュアでソフトなタッチのムルソータイプ」
と言うことになり、
「ん~・・やはり古いスタイルと新しいスタイルの競演なんだよなぁ・・」
と思わされますし、2021年と言う・・難しかったはずのヴィンテージを苦もないように仕上げているように思えるところを見れば、ジャン=マリー・ブーズローの腕の確かさを感じさせてくれます。

まぁ・・ムルソーの達人ドミニク・ラフォンの隣人ですから、知らずにも真似ている部分もあるでしょう。言ってみれば、
「ドメーヌ・コント・ラフォンほどの凝縮感とある意味の内向さは無い、少しピュアな味わいに振った感じ」
が現状のジャン=マリー・ブーズローかと思われます。
ですから、A.C.ブルを飲んでも・・何となく樽を感じる訳ですね・・古樽、旧樽なのに・・です。バレルファルメンテッドがそう感じさせるのかもしれません。同じバレルファルメンテッド(樽発酵)でもコシュ=デュリと似ていると言わないのは・・似ていないからです・・(^^;; 似ているのはラフォン系だと感じさせます。
非常にピュアでムルソーっぽく硬質ですが、テクスチュアも滑らか・・ですが、液体に柔らかさ、優しさを感じさせます。2021年ものは余分な甘みの無い、スレンダーな味わいですが、この方がムルソーっぽさをむしろ感じさせてくれるような感触を受けました。
A.C.ブルゴーニュも5千円の時代になりましたが相当素晴らしい出来で、どうして海外メディアももっと注目しないのか・・不思議です・・ね。是非ご検討くださいませ。2021年は入荷数6本と言う激少のヴィンテージです。
以下は以前のレヴューです。
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【販売用セラーに常備しておきたい、見事なムルソー系のシャルドネです!・・非常にリーズナブルです!】
美味しいですね~・・白ワイン好きな noisy では有りますが、シャルドネも大好きで、しかもムルソー・・大好きなんですね。美味しいじゃないですか・・ミネラリティはバッチリだし、
「こちらは軽妙な感じ?」
「それはどっしり重量感のある奴」
「それは熟したら凄いよ・・バターにナッツ、ケーキっぽくなる感じ?」
などなど、まぁワインの表現は人により様々でしょうが、ムルソーの味わいも本当に様々です。
やはりブーズローはバレルファルメンテッド系ですから、コント・ラフォン風のバリックを用いた大きな構造の滑らかなシャルドネです。でも、「樽が掛り過ぎていない」のも特徴でして、ピュアで繊細な表情、高い周波数の香りも結構に有ります。
その上でこのA.C.ブルは、その「ピュアな部分」がやや多めですから、滅茶苦茶滑らかなムルソー風味と言うよりも、ピュアな果実酸の美味しさも持っていて、ある意味、オールマイティーなマリアージュに寄せたA.C.ブルと言えると思います。
2019年ものは非常に良い出来て、とても健康的です。年間、ずっと販売したい、リーズナブルでポテンシャル高いA.C.ブルですが、ご紹介させていただくと、持ったとしても1週間程度でしょう。(調べてみたら2018年ものは8日で完売でした・・)お早めにご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【甘露甘美なムルソーに僅かに大理石風味を強めにしただけ・・のような見事な味わいです!素晴らしい!】
「・・ジャン=マリ・ブーズローのA.C.ブルって、こんなに美味しかったっけ?」
と、毎年思い返しているような気がしますが、例えばドミニク・ラフォンさんの滅茶美味しい2017年A.C.ブル・・これ、もう300本販売させていただいてますが・・それと、気高くも絶品のアロマにヘロヘロにさせられてしまうミシェル・ニーロンさんの2018年A.C.ブルもほぼ同時期に飲んでいる訳で、
「そんな銘品に劣らない見事に甘露でミネラリティ溢れる味わい!」
で迎えてくれる訳ですから、このジャン=マリ・ブーズローさんの2018年A.C.ブルもまた相当なポテンシャルであることは間違い在りません。
それにこのプライスです。ドミニク・ラフォンさんのA.C.ブルよりリーズナブルですし、ニーロンさんのA.C.ブルとは千円以上も安い・・海外ですと、輸入に関する税の掛からないユーロで円換算2500円ほどですから、税金と輸送料を見れば、ほぼ・・この位のプライスになります。ピッタシ位ですよね。
是非ともムルソーのコラムや、この下の以前のレヴューも読んでいただきたいですが、2018年のムルソー近郊は相当に良さそうなのが推測出来ます。何せこのA.C.ブルの甘露さ、多量のミネラリティに負けず膨張し外に出てくる表情の多彩さ、甘美な柑橘フルーツの美味しさには脱帽です。
いや~・・白ワインって、本当に美味しいですよね。この季節の魚貝には勿論のこと、肉に合わせても無理は有りませんし、スイスイと入って来たとしても口内で要素を取りに行けば必ずや応えてくれる素晴らしい白のポテンシャルに拍手を送りたくなってしまいます。
困るのは翌日に残らないこと・・でしょうか。出来れば数日、様子をみて確信を深めたい気持ちもあるんですが、3人で飲んでしまってますから・・はい。美味しいと、
「・・あれ?・・もう残って無いの?」
と、美味しいほど、ポテンシャルが高いほど、無くなるのが早いんですよ。なので、noisy の場合は評価を間違えようが無い・・(^^;; お勧めします。超絶に美味しい、ほぼムルソーと言って良いA.C.ブルゴーニュ・コート=ドール・シャルドネです。
以下は以前のレヴューです。
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【これはプティ・ムルソーだと誰もが認めるに違い無い味わいです!】
こうやって2016年もの以前の写真が一同に見えると、自分でも面白いと・・自画自賛してしまいますから、お客様にも楽しんでいただけるんじゃないかと勝手に信じ込んで、毎年、開けてしまいます。飲まなくても「万全だ」と思えても・・ついついやってしまうんですね。
おまけに、前年に書いたレヴューを読まずに今年の分を書き終え、仕上がったページを後で読み返してみると、
「・・おい・・これって、全く去年と同じじゃん・・」
と思うことが、「まま」有ります。何だかなぁ・・ですが、きっとテイスティング時にそう思って、結果が同じなら、結果オーライなんじゃないの?・・と思うようにしています。
そもそもネットでワイン販売を始めたのが1998年ですからもう22年目に突入しており、その事実にビックリですし、何よりnoisy のお客様は非常に暖かい目で優しく見守ってくれているなぁ・・と感じることが多く在ります。どこか間違っていれば、
「noisyさん、どこそこのページ、変ですよ~・・」
とメールをくれたり、自作のプログラムが変な計算をしてしまって間違えても、お詫びのメール1本で「気にしないでいいですよ」と済んでしまいます。有難いことですし、何よりも、皆さんに育てられて今までやってこられたと感じます。
大体・・消費税アップで、しかも食品8%とそれ以外10%の二本立ての税率で、何度も延長していて・・今回もやるのかやらないのかハッキリしない状態が続いた訳ですから、
「プログラムを大幅に変更しなくてはいけない」
ことが、どれだけ負担になるのか・・と言うことを全く考慮しない・・と言うか、考慮した上で、それがIT業界のカンフル剤になると考えたか?・・などの性で、自前で組んでるプログラム書きは酷い目に遭っている訳です。お盆休みもへったくれも在りません。オマケに登録違いで税率が異なってしまってご迷惑をお掛けしちゃいましたし。その際は申し訳ありませんでした。まだ完全対応は出来ていませんが今月中には何とか間違いチェックが出来るように仕上げますので・・はい。
このブルゴーニュ・シャルドネも、A.C.表記の変更に対応して、ブルゴーニュ・コート=ドール・シャルドネになっていますが、中身の仕立てに変更は有りません。
2017年ものらしい健康美は2016年もの以上で、ややタイトでガラス感、クリスタル感の滲むムルソー的ニュアンスがバリバリに感じられる「プティ・ムルソー」的シャルドネです。これはもう、飲んでいただければ、
「ん。これはムルソー!」
と言っていただける味わいです。異論がお在りだとしても、少なくとも、「プティ・ムルソー」と言っていただけるでしょう。
柑橘系の白や黄色の果実に、石灰、大理石を包み込んだクリスタル的ミネラリティ、粘土のニュアンスがほんの少々混じり、パレットの左右を僅かに抉るタイトさ、低域の押し出しと中高域、高域の伸びが素晴らしい味わいです。ガラス感、クリスタル感は、写真から見えますよね?
ややソリッドでは有りますが、今飲んでも充分な美味しさを感じていただけると思いますよ。淡い緑が透けて見える美しい薄めの黄色から、甘みをオブラートに包んだようなアロマがポンポンと上がって来ます。美味しいです。是非飲んでみてください!・・が、すみません・・追加は出来ないようですのでお早めにどうぞ。
以下は以前のレヴューです。
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【健康美を感じさせてくれるムルソー的シャルドネです!】
大体、この冬季の間と言うのは、まぁ・・飲み方を知っているピノノワリスト(??)さんたちなら、適度なシャンブレに持って行く術を持っていますから、素晴らしいピノ・ノワールも美味しく飲めると思います。
しかし、noisy のようにやたらと忙しい飲み方を・・いや、テイスティングの仕方をしなくてはならない者にとっては、この季節の素晴らしいシャルドネは、非常なるご馳走に成り得る訳ですね。
いや~・・冬季のシャルドネ、実に旨いです。土地、畑によってミネラリティが違いますからね。それを見るだけでも楽しいんですが、まず間違いなく・・温度上昇で柔らかく成ってくれますから・・素敵なんですね。
やはりこのジャン=マリ・ブーズローのA.C.ブルのシャルドネは見事にムルソー的な構成です。村名ムルソーほどの凝縮感は無いにせよ、
「ん~・・ムルソーだ~!」
と素直に感じさせてくれるスタイルです。
2016年ものなんですが、非常に健康的な葡萄に感じられます。自然な、奇を衒わない素直さと言うか、ニュートラルさが有り、ビックリしています。どこかにネガティヴなイメージが付いているんじゃないか?・・とも思ったんですが・・無いですね。
ポテンシャル重視になってきますと、もっと酸っぱく硬い、詰まってはいるが平板に感じられることが若いうちは多いです。でも、充分な柔らかさを持ち、瑞々しいアロマとともに味わうことに成りますんで、「これで充分に美味い!」と感じていただけるかと思います。
因みに2017年ブルゴーニュ赤は、A.O.P.表示の「ブルゴーニュ・コート・ドール」と言うアペラシオンになっています。A.O.P.に付きましては機会を見てその内にご説明したいと思っていますが、
「A.O.C.のユーロ対応版」
だと思っていてください。もしかするとこのシャルドネも2017年からA.O.P.になるかもしれません。
良い出来だと思います。12本しか無いので・・すみません。お早めにご検討くださいませ!
【ACブル赤2015が余りに旨いので・・でも、このACブル・シャルドネもかなりの出来!良い年こその健康でピュアな姿です!】
早々と2015年のブルゴーニュワインの登場です。ピノ・ノワールよりもシャルドネの方が高価なこのムルソーやピュリニーの土地柄、noisy 的な安易な予想では、
「2014年のACブルは赤白とも旨かったけど、白は格別・・まぁ、ムルソーにはさすがに負けたけど・・。2015年も白が旨いんだろうな~・・」
と思いつつ、早速届いたジャン=マリ・ブーズローのACブル・シャルドネを飲んで、
「・・とても良い!ガラスやクリスタルを思わせる硬質で透明なミネラリティがバッチリ!果実のノリも良いし膨らみも余韻も!・・これは一推しかな。でもムルソーの出来次第にもなるかな?」
などと思っていましたら、いやはや・・赤のACブルの美味しさに参ってしまって・・
「こんなに美しいとなると、赤をお勧めしない訳には行かないしな・・」
と、悩んでしまいました。
いや、本当に美味しいので・・是非、ブーズローのACブルゴーニュ赤、飲んでみてくださいね。
で、割を喰ったのがこのシャルドネです。非常に素晴らしいですが、現時点での開花した表情は、赤に及んでいないんですよ。
でも2017年も4月になり、気温が上がってくると断然良くなるのも見えていますので、こちらを二推しにしています。ムルソーも2014年ものでは有るんですが、同じような感じのタイミングなんですね。
ムルソーの格落ちも混ざっているとのことですんで、やはり格調高い味わいです。むしろ、大理石のような厳めしいミネラリティは強く無く、ガラスやクリスタルのような、透明感の有るミネラリティが基本です。
そこに白、黄色の果実、柑橘がアロマティックに香り、ミネラリティのお陰なのか、透明感や瑞々しさに長けています。非常に健康的で綺麗です。
中域も適度な膨らみですが、ミネラリティの性かややタイト、光り輝くようなキラキラした鉱物を感じさせながらの余韻です。
なので・・美味しく無い訳が無い!・・
価格的にも、毎年非常に素晴らしいイヴ・ボワイエ=マルトノとほぼ同様な構成ですよね。ジャン=マリ・ブーズローはポテンシャルに対して価格は非常にリーズナブルだと思います。
他に先駆けての2015年です。良い年の美味しさを先取りしてみてください!美味しいです!
以下は2014年のこのワイン他のレヴューです。
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【素晴らしいミネラリティ!ガラスの薄い膜に包まれたムルソーの要素に感嘆です!キレッキレのムルソー!】
ACブルも旨いので、これを推そうと思っていたんですが、あまりにムルソーのお姿が美しく、しかもこのご時勢に・・フィネスさんの輸入でもこんな価格ですから、
「高くなってしまう前に皆さんもまずチェックすべきでは?」
と言う気持ちでお奨めします。ぜひともムルソー・・飲んでみてください・・今月のお財布事情が許さない方にはACブル・シャルドネで・・。基本、どちらも同じような姿をしています。格が違いますけどね。ACブルの方がやはり少し粘性の有る、赤っぽいニュアンスが加わります。
この素晴らしいムルソーは・・、基本、皆さんが美味しいと思われているであろうムルソーの平均的な姿を刀E襲しています。それも、やや開き気味で外交的、ややソフトな印象を受けますので、飲まれたらもうファンになってしまうんじゃないかと思いますよ。
じゃぁ、どこが一般的なムルソーと大きく違うのか?・・と言うことになりますが、それを飲み口で言い表すとすると・・
「中盤からキレッキレに切れて行く」
と言う部分にあります。
ご自分のお好きなムルソーの味わいを思い返してみてください。マッタリとした中にフルーツ感が有り、蜜っぽかったり、ナッツっぽかったりするかと思いますが・・。

また石灰岩の塊のようなミネラリティが有って、そんな強いミネラルも特秩Eの一つでしょう。
でも、やはりネットリとしていて、ジワ~っとした味わいの変化が特秩Eかと思うんですが、このジャン=マリ・ブズローはちと違うんですよ。
フルーツ感や粘っこさも勿論ながら普通に有るんですが、グラスから口に入れた後、そんな要素を振り撒きつつも、「しゅ~ん」とキレが良いんですね。
まるで薄いガラスの膜が一枚、ワインと舌や口蓋の間に在るかのように・・切れて行きます。
普通はそんな感じのミネラリティだと、「カチッ」と硬い印象を受けるんですが、このムルソーは実にソフト。しかもそんなガラスの薄い膜のようなものは、表情の放出には何の邪魔もしない・・と言うか、むしろ補助しているような感じも有ります。
つまり、
「モタモタしないソフトテクスチュアの繊細系ムルソー!」
なんですよね・・。noisy もこんなタイプは初めてです。このムルソーの畑はテッソンやカス・テートと言った西側上部ですから、ラフォン的と言うよりもコシュ=デュリ的です。実際、どちらかと言われれば、より近いのはコシュ=デュリでしょう。テッソンはルージョのお隣ですしね。岩のような石灰感がナルヴォーのように強くないのも頷けます。
そしてとてもピュアです。ナチュラルと言うよりもピュア・・この辺りは減農薬栽培と言っているのがそのままちゃんと行われていることを現しているような気がします。勿論、揮発酸系のものは感じません。とても美しく、香りの上がりが速いです。
2013年ですが、今飲んでも非常に・・旨いです。むしろACブル・シャルドネの方が石灰感は強いかもしれません。ぜひこの素晴らしくも新しいムルソーを飲んでみてください。一推しです!