ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・ジャン=ルイ・ライヤール

ジャン=ルイ・ライヤール

フランス Domaine Jean-Louis Raillard ブルゴーニュ
● 日本以外ではほとんど知られていないに等しいのに、これほどまでに高い品質に驚かされるヴォーヌ=ロマネの素晴らしい造り手、ドメーヌ・ジャン=ルイ・ライヤールをご紹介させていただきます。

 流石に2020年ものは値上がりしていますが、それでも「為替」を考慮しますとドメーヌの値上げは僅かかと・・思います。

 2020年ものは、健康的でいつ飲んでも美味しいんじゃないか?・・と思われた2019年ものとは異なるようです。

 非常に複雑性が高く、よってポテンシャルは増大していると感じます。一方で、リリース直後の飲み心地は少しダウン。

 しかしながら、樹齢80年超のV.V.のニュイ=サン=ジョルジュ村名は、今飲んでも滅茶美味しいですし、ヴォーヌ=ロマネ村名に至っては、濃密な2019年ものの味わいの延長上に有る上での「複雑性」を見せてくれますので、あのD.R.C.の「労役」の姿を幻視する瞬間があるようにも思います。

 そしてレ・ボーモン..すみません、入荷は僅かです・・飲みたいですがどうにもなりません。A.C.ブルの出来が素晴らしいですが、これは1~2カ月の休養をお願いします。

 2019年同様、おそらく「ミルランダージュ混じり」のアイテムが有ると感じました。是非グラスの写真を見比べていただき、ご検討くださいませ。超お奨めの生産者です!

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 ヴォーヌ=ロマネに有って、非常に質の高いエキス系の見事な味わいのワインを、非常にリーズナブルに提供してくれる唯一のドメーヌ、ジャン=ルイ・ライヤールの2019年ものが入って来ました。毎年全く残ることなく完売を続けていますが、それはやはりヴィンテージ背景が見えつつ見事な仕上がりを見せる味わいとコストパフォーマンス故でしょう。

 早速届いた2019年ものを、トップ・キュヴェのヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモンを除いて4アイテム、テイスティングさせていただきました。

 2019年はライヤール本人が言うように、とても収穫量が少ないヴィンテージですが、「ミルランダージュ」の葡萄が多く、いつもよりやや長熟さのある仕上がりになっています。

 細かいことは各コラムに記載させていただきますが、その中でも・・

「早く飲んでも美味しい・・早い仕上がりをしているキュヴェ」

は、村名ニュイ=サン=ジョルジュと、A.C.ブル・ブランのレ・シャサーニュです。

 村名ニュイ=サン=ジョルジュは今の段階で結構に開いた感じが有り、美しいエキス感からの表情についつい・・うっとりしてしまうほどです。

 また、A.C.ブル・ブランのレ・シャサーニュがまた素晴らしい出来で、今までで一番・・ほぼ完全にエキス化がされ、微細な表情が複雑性により多彩で官能ささえ感じられるものです。これは少ないですが・・飲んだらビックリするほどだと思います。

「少し休ませて・・もしくは熟成させて飲むべきキュヴェ」

は、村名ヴォーヌ=ロマネとA.C.ブル赤のレ・パキエです。勿論ですが、飲めていないレ・ボーモンもそうかと思います。

「2019年ものはミルランダージュが云々・・」

と言うライヤール本人の言葉が裏付けられる味わいで、相当に集中していて、見事なタンニンが有り、ミルランダージュらしい濃密な味わいに仕上がっています。その反面、

「まだ仕上がり切っていない」

のもしっかりと透けて見えています。ややタンニンが前に出ていて、エキスな味わいではあるものの、まだまとまり切っていないんですね。

 ですのでこの2アイテムは、

「最低1カ月の休養」

が必要で、出来ることなら「オリンピックが終わった頃」から手を付け始めるのが正解かと思います。

 ですが、仕上がり自体は相当に良く、2015年ものの美しい仕上がりに凝縮感からの力強さを加えたようなニュアンスですので、相当に期待できると確信しています。

 どうやら今回の2019年ものは一発で終了のようですので、是非ご検討の上、お早めにご注文いただきますようお願いいたします。

■2019 ヴィンテージに関するジャン・ルイ・ライヤールのコメント
 2018 年の12 月は雨が多く、平年よりも2.2 度も高い気温で年が暮れました。2019 年は、平均よりも約1.1 度暖かい温暖な3 月によって芽吹きは平年よりも早く、およそ半分の畑で4 月初めに芽吹きました。しかし、寒波の訪れと4 月5 日の霜によって、芽吹きが早かったブドウ木が被害を受けてしまいました。

 4 月中旬からは、気温が上がり、5 月になると夏のような熱波に見舞われ、少しの雨を交えて、熱波は6 月初めまで続きました。6 月に入ると涼しい気温と風によって、ブドウ木の成⾧が鈍り、結実不良によるミルランダージュが起こりました。しかし、日照量は平年よりも多く、7 月から収穫までの2 か月の気温は平年よりも高く、水不足が心配になるほどでした。

 それでもブドウ木は干ばつに耐え、9 月の好天によって、成熟したミルランダージュの(それでも良好な酸を備えた)ブドウを得ることができました。この素晴らしい天候と、病気にかからなかった全く健全なブドウを状態に鑑みて、収穫を10~12 日ほと遅らせ、9 月19~21 日に収穫しました。2019 ヴィンテージは、タンニンと酸、自然アルコール度数のバランスが完璧で、前途有望で、素晴らしい熟成のポテンシャルを秘めています。
ジャン・ルイ・ライヤール

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 待望の2018年、ドメーヌ・ジャン=ルイ・ライヤールのご紹介です。これほどまでにリーズナブルで、ブルゴーニュの聖地の素晴らしい味わいを届けてくれるのは、ジャン=ルイ・ライヤールだけです。他にいらしたら是非教えてください・・(^^;;

 今回は、あのフラッグシップ、1級のレ・ボーモンもいただきました。これは非常に希少です。

「あと7割増しで欲しい!」

と言って交渉したんですが・・何だかんだと言い訳された挙句、結局最初に提示された量しか来ませんでした。(・・だからそれじゃテイスティング代が出ないってば!)

 2018年も非常に素晴らしいです。伸びやかで健康な2017年ものに対し、2018年ものは「複雑性」が乗っかっていますので、ポテンシャルは確実に上回り、その分、育っていくのに少しタイミングが遅くなる・・と感じました。

 それにしても滅茶美味しい!・・ヴォーヌ=ロマネの生産者で最もリーズナブルで最もエキシーです。A.C.ブルでさえ・・非常に・・です。(ここでは書きませんが・・)是非ともご検討くださいませ。


■2018ヴィンテージに関するジャン・ルイ・ライヤールのコメント

 2018年の冬は湿気が多く雨がちでしたが、4月初めからの季節外れの暖かさで、ブドウの芽吹きは非常に早くなりました。しかし、5月上旬に気温が氷点下にまで下がり、ブルゴーニュは霜の被害を受けてしまいました。幸運なことにヴォーヌ・ロマネは被害を免れました。その後暑さが戻り、ブドウは5月末に開花しました。そして良好な条件のもとで成長しました。

 6月に入ると雨がちの日が2週間程続きました。この間はべと病の心配がありましたが、管理を怠りませんでした。その後は乾燥した暑い日が戻り、それは収穫前まで続きました。

 2018年は4月から9月にかけて、1559時間の日照時間がありました。これは平年よりも20%も多い日照時間です。この日照量のおかげで、酸と糖とタンニンの並外れたバランスを備えた、健全で成熟した素晴らしいブドウを収穫することができました。

ジャン・ルイ・ライヤール

━━━━━
 ジャン・ルイ・ライヤールの2017年が少量入荷してきました。大変小さなドメーヌですので、人気の高さに数が本当に足りません。

 2016年ものの美しいエキスのワインには皆さんも心を奪われたに違いありません。難しかったはずのヴィンテージに「そつなく」ではなく、「すばらしい」ワインに仕上げた実力は確かなものと言えます。

 2017年ものは前年のような苦労は無かったようです。前年はほぼ9月の後半(28日頃)に収穫していますが、2017年ものは前半(8~9日頃)ですから、3週間も早いですし、生産量も1.5倍~1.7倍ほどに増えているようです。

 で、非常に少ない1級レ・ボーモン(公称900本)は片手の指さえほとんど余るほどの数量しか入ってませんので飲めませんでしたが、A.C.ブル、村名ニュイ=サン=ジョルジュ、村名ヴォーヌ=ロマネをテイスティングさせていただき、2017年ものの姿を見させていただきました。

 2016年ものがリリース直後から凄いバランスを見せたのに対し、2017年ものはより複雑性高く、より品格を感じる味わいでした。ある意味、リリース直後から完成された味わいの2016年・・は、最初から非常に美味しかった訳ですが、2017年と比較してしまえば複雑性は届かなかったかと言えます。

 2017年は複雑性の高い味わい・・つまりよりポテンシャルが高い訳で、その分、「現時点でのまとまり」と言う点では2016年に及ばない訳です・・村名ニュイ=サン=ジョルジュを除いては。

 いや~・・ニュイ村名、今絶好調です。滅茶苦茶旨いです!・・しかも激安ですし!・・勿論、A.C.ブルもA.C.ヴォーヌ=ロマネもその意味では「時間の問題」です。輸入の疲れが取れた休養バッチリ状態に持ち込んでいただいた段階で、

「エキスたっぷり!ピュアでエレガント、複雑性も高い見事な激安ピノ・ノワール!」

に大変身です。


 ブルゴーニュワインの暴騰が懸念される中、ブルゴーニュのど真ん中の誰もが飲みたいと思っているピノ・ノワールをリーズナブルに供給してくれている数少ないドメーヌさんです。是非飲んでみてください。超お勧めします!


━━━━━
 素晴らしかった2015年ものは、ま~・・飛び抜けて美味かったですよね~。しかも価格も実にリーズナブル!・・ヴォーヌ=ロマネの生産者さんですよ?・・今時はヴォーヌ=ロマネ村名など、ネゴスものでもこんなプライスは不可能かと思いますが、それも、

「滅茶美味しい!」

ですからね。2016年ものも期待してテイスティングに臨みました。今回は1級レ・ボーモンは無し、次回以降の入荷を期待しています。

 物凄く健全で何のストレスも継ぎ目も無い見事な2015年ものに比べ、2016年ものはやはり2016年らしい複雑性を秘めた大きな構造のワインだと言えます。

 この辺の仕上げ方は実に見事で、

「ジャン・ルイ・ライヤールって、こんなに造りが上手かったんだ・・」

と驚かされました。


 今飲んで納得の味わい、3年後に期待を大きくし、6年後以降、大きく膨れたボディからエレガンスと複雑なアロマを見せてくれるものと感じた2016年です。

■ヴィンテージを追うごとにワインの純粋さと透明感がアップ
 【1968 年から全房発酵を貫くヴォーヌ・ロマネの小さな巨人】

 1968 年から元詰を開始したドメーヌ・ライヤールは、栽培面積3ha 弱、総生産量5?6 千本という、他のヴォーヌ・ロマネのドメーヌに比べて極めて小さなドメーヌです。ガイド等への掲載は殆どありませんが、コストパフォーマンスの高さで、欧米では個人客を中心に高い人気を集めています。

■全房発酵の第一人者
 温暖化の影響と世代交代によって、2010 年代からブルゴーニュで急速に導入が進んでいます。しかし、ジャン=ルイ・ライヤールは元詰めを始めた1968年から半世紀近く一貫して全房発酵にこだわり続けてワイン造りをしてきました。全房発酵を行うためには何よりもブドウの果梗まで成熟させる必要があり、収穫をぎりぎりまで遅くしなければなりません。また、ピジャージュ(櫂入れ)は機械を使わずに足で行わなければならず、より多くの手間がかかります。ジャン=ルイ・ライヤールはDRC やルロワと共通するこの哲学をずっと実践し続けている全房発酵の第一人者なのです。

■職人的な緻密な作業から生まれる真のハンドメイドワイン
 ジャン=ルイ・ライヤールは、ロマネ・コンティで働いていた両親から1989 年にドメーヌを継承しました。彼は自分の目の届く範囲の小さな畑で、職人的な緻密な手作業による「真のハンドメイドワイン」にこだわって仕事をしています。例えば、発酵層からワインを引き抜く際も機械は使わずに、手作業で小さな桶を使って行っています。ドメーヌのワインの品質向上は特に2010年代に入ってから目覚ましく、ヴィンテージを追うごとにワインの純粋さと透明感がアップしています。

■ドメーヌの醸造について
 近年のブルゴーニュでは、湿度が高い涼しい夏、そして夏の日照不足を補って余りある程の素晴らしい9 月の天候によって、可能な限り成熟したブドウを得るために、以前よりもずっと遅く収穫ができるようになりました。それは特に梗の成熟に顕著に表れています。こうしたことから、近年、全房発酵がブルゴーニュで広がりを見せているのだと思います。いずれにしても、全房発酵を行うためには成熟した果梗を得ることが非常に重要です。私のドメーヌでは最も良く熟す区画や除梗しないブドウに適した区画を毎年見極めて果梗のついたブドウを収穫しています。

 まず、全房のブドウを発酵層の深部に置くことで、発酵が?く行われるという効果があります。全房のブドウはブドウの粒の中で発酵が行われるため、発酵層の中に温度の高い核の部分が生まれ、30度を超える温度が?く維持されるのです。そして、アルコール発酵の期間がより?くなることによって、最上の抽出と、異なる成分(タンニン、色素、ポリフェノールなど)の間の自然な結合が可能になります。また、果梗が発酵中の急激な温度上昇を抑えて、固体と液体の間の良好なバランスを取ってくれます。発酵中に機械を使うピジャージュ(櫂入れ)やポンピングオーバー、激しい攪拌を行うと、揮発性の高いアロマがピノ・ノワールから失われてしまいます。このため、ドメーヌではこのような激しい行為を行わず、足でソフトなピジャージュを行って、揮発性の高いアロマがワインに残すようにしています。

 果粒の中で発酵したマストは、圧搾によって開放されて、焙煎やトースト、スグリなどのブラック・フルーツのノートを備えた凝縮したアロマを生み出します。また、新鮮なレッドフルーツのアロマを除梗したブドウの部分にも広げる作用もあります。それから、発酵層からワインを引き抜く際、発酵前には緑色であった果梗が深い赤色に変わっていることを確認することができます。これは、果梗が発酵中に一部の色素とアルコールを捕える働きがあるからです(*このためワインの色調がやや薄くなります)。この際、果梗は内包していた水分を放出しますが、ヴィエイユ・ヴィーニュは若いブドウ木に比べて水分が非常に少ないという特徴があります(このため、ヴィエイユ・ヴィーニュの方が全房発酵に向いていると言えます)。幸いにもドメーヌの畑は樹齢が60?80 年を超えるブドウ木が大部分を占めているため全房発酵向きと言えます。

 果梗と一緒に発酵させることは、樽熟成の際に不快なアロマや還元反応を引き起こす原因となる大きな澱や沈殿物を皮や果梗が捕らえてくれるため、ワインが自然な形で濾過されるという利点もあります。このため樽に移されたワインは清澄度が高く、マロ発酵終了後も樽熟成の間も、澱引きや樽の移し替え、あるいはポンプを使った作業などは一切することなく、静かに寝かせておくことができます。そして、熟成後も無清澄・無濾過の瓶詰めが容易になります。

 ドメーヌでは、発酵層からワインの引き抜く際は機械は使わずに、手作業で小さな桶を使って行っています。手作業でワインを移し替えるため、ブドウの皮や種、果梗をこねくり回すことはありません。また、圧搾も非常にソフトに行うことができます。このため、ワインには不快なえぐみや苦み成分が付くことはなく、ワインに過剰なストレスを与えることもありません。

 ドメーヌのワインは14?18 ヶ月の間、澱と一緒に熟成されます。ワインは、細かな澱から栄養を補給して、ふくよかで豊かになり、トーストしたパンを思わせるアロマや柔らかな口当たり、そしてタンニンを包み込んでビロードのような口当たりを生み出す粘性を獲得します。バリックでの熟成においては、焼きのややしっかりした新樽の比率を高めにしています。これはバリックが、発酵中と発酵後の果皮浸漬の際、特に醸造温度が30 度を超える際に、抽出されたブドウの種に由来するタンニンを補完してくれるしっかりと溶け込んだタンニンをワ
インに付与するともに焼いた木の微かなニュアンスももたらしてくれるからです。

 ドメーヌでは熟成中にバトナージュは行いません。なぜなら、澱は低気圧の時にはワインの中に均等に浮遊し、高気圧の時には樽の底に沈殿するため、バトナージュと同じ効果を自然にもたらしているからです。この特性を利用して、ドメーヌでは瓶詰めの一ヶ月前の高気圧の時期にワインの澱引きを行ない、瓶詰め時期もちょうど高気圧の時期になるようにプログラミングしています。ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティも全く同じ方法を取っています。

 一般的に熟成中は、バトナージュをして樽の底に沈殿する澱を浮遊させないと問題が起きると言われます(澱がワインの重さで潰されるため)が、ドメーヌではシュール・リーの状態で熟成させることに関してはいかなる問題も発生していません。幾つかのドメーヌが、澱引きをしないことで還元の問題に突き当たるのは、SO2 の過剰な添加に由来するもののではないかと考えられます。

 ドメーヌのワインは、マロラクティック発酵の際に発生する炭酸ガスによって酸化から守られるため、SO2 を添加する必要がありません。但し、補酒は定期的に行なっています。また、決してポンプを使ってワインを取り扱うことはありません。瓶詰め前にワインを樽から引き抜く際もポンプは使わず、樽の上部の穴からの空気圧によって、ワインを樽から押し出すという自然な方法で行なっています。この方法だとSO2 加える量はごく微量で済み、ワインのアロマの全てを失うことなくワインの中に残すことが出来るのです。

 ドメーヌでは、ワインのアロマはワインの熟成過程における最優先事項の一つと考えています。ワインをシュール・リーの状態で静かに熟成させることによって、新鮮な果物のアロマをしっかりと残しながらも、焙煎や燻した香りやトーストなどのトリュフに近いような香りもより多く残すことが出来るのです。



2020 Nuits-Saint-Georges
ニュイ=サン=ジョルジュ

16871
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ニュイ=サン=ジョルジュ
ドメーヌ・ジャン=ルイ・ライヤール

■エージェント情報
【平均樹齢80 年の超古木のブドウから生まれるニュイ・サン・ジョルジュ】
 ドメーヌはLes Fleurières レ・フルリエール、Les Charmois レ・シャルモワ、Les Herbues レ・ゼルビュ、Les Saint-Juliens レ・サン・ジュリアンのリュー・ディに1つずつ区画を所有している。この4つの区画の平均樹齢は80 年。
 手摘みで収穫したブドウを畑とセラーで2 度に亘って選果した後、除梗は行わず、自然酵母のみで発酵を行う。発酵前半はオープントップの状態で1 日2 回の櫂入れを行い、発酵後半は蓋をして、1 日1 回の櫂入れに留める。発酵期間は約7 日間で、引き続きう5 日前後の果皮浸漬を施す。キュヴェゾンの期間は約14 日間。その後、発酵槽から引き抜いて圧搾し、Sirugue シリュグ社製の木目の細かいアリエ産のバリックに移して、シュール・リーの状態で熟成を行う。熟成中、澱引きは行わず、瓶詰めの約1 ヶ月前の高気圧の時期を見計って1 回のみ澱引きを施し、1 ヶ月後の同じく高気圧の時に無清澄・無濾過で、ポンプ等は一切使わず、重力を利用して自然に直接樽から瓶詰めする。
■ 2020年物は8月25日に収穫。全房比率20%。新樽比率50%、熟成期間14ヶ月。2022年2月時点のSO2トータルは57mg/l。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,980 (外税) 
【単なるニュイ=サン=ジョルジュがこんなに美味しかったら..一体どうしたらよいでしょう?・・今、早々に飲むならこれでしょう!勿論、熟成にも耐える素晴らしいポテンシャルです!】
 是非2019年ものの写真と比較してみてください・・全く異なる色彩・・と言って良いほど違いますよね。2020年ものは村名ヴォーヌ=ロマネも同様では有りますが、

「明らかに濃密な色合い」

をしています。2019年もののニュイ=サン=ジョルジュが「淡く」見えてしまうほどです。

 2019年もののヴォーヌ=ロマネは、明らかに「ミルランダージュ」の見事に濃密で美しい味わいがしましたが、2019年もののニュイ=サン=ジョルジュにはそれが無く、リリース直後からエレガントで健康的な美味しさを堪能させてくれました。余りに最初から美味しいので、

「必飲印!」

を打ってしまったほどです。

 2020年もののニュイ=サン=ジョルジュは、到着直後の今も非常に美味しいです。ですが、

「非常に複雑性が高く、結果としてポテンシャルが高い」

と言えます。今美味しいにも関わらず・・です。

 まぁ、ここまで色合いが出てくる・・しかも酸のバランスも量も質もしっかり備わっている・・とすると、むしろ「ミルランダージュ混じりかも?」とも言えるかもしれません。ただしあくまで想像の域を出ません。


 2020年もののヴォーヌ=ロマネは、「労役と言う名の畑」が見える・・と書いていますが、この2020年ものニュイ=サン=ジョルジュは、D.R.C.に似てはいますが、該当する畑が有りません。

 しかし、一昔前の土臭く、パワフルだけれどどこか粗野なニュイ=サン=ジョルジュでは有りません。エレガンスをちゃんと持ち、キラキラとした輝きさえ見せてくれる見事な味わいです。

 2020年ものらしい複雑性と力強さが、未だその根底にはしっかりあるエレガンスをやや抑え込んでいるような状態では有りますが、今飲んで美味しいものは・・飲んでしまっても良いのでは?・・と思います。

 何せこの複雑性は、

「80年超の古木が由来!」

・・そして、

「ヴォーヌ=ロマネ村に接したレ・ゼルビュ、接してはいないがヴォーヌ=ロマネに近いレ・サン=ジュリアン、ニュイの村の南側のレ・シャルモワ、レ・フルリエール」

 と言う、

「プレモー=プリシー村を含まないニュイ=サン=ジョルジュ村オンリーの超古木ブレンド!」

で造られる稀有なワインでもあります。


 3~4年前までは、どちらかと言えば「売り辛いワイン」でした。しかし最近は、下手をするとヴォーヌ=ロマネより足が速い・・です!・・見事な出来です。早く開けて2020年のスタイルを知るも良し、熟成に回して美味しさを引き出してからでも良しです。是非ご検討くださいませ!超お勧めです!


 以下は以前のレヴューです。
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【これは激旨!・・昔はお荷物だったニュイ村名ですが、今やこれを欲しい!とおっしゃる方が増えているのも・・飲めば判ります!必飲!お早めにどうぞ!】

 ライヤールらしい、激エレガントなニュイ=サン=ジョルジュ村名です。

 思いがけず・・2019年のライヤールのピノ・ノワールの中では、

「これが今、一番仕上がっている」

ので、ある意味納得している noisy です。


 いや~・・やっぱり滅茶美味しいですよ。美し~いエキス感・・ふんわりの柔らかなフィルム状のミネラリティ、僅かにエロティックにも香ってきて、飲む者を楽しませてくれます。

 2018年ものまでのライヤールを、「今」、感じさせてくれるのはこの「ニュイ=サン=ジョルジュ村名」ですので、ここはやはりちゃんと飲んであげないといけませんね。順番を守りましょう。

 赤は、ニュイ=サン=ジョルジュ村名を最初に飲んでください。A.C.ブルとヴォーヌ=ロマネはその後。「暑い盛りが過ぎたな・・」と感じたら・・きっとOKでしょう。ライヤールらしい、このニュイ=サン=ジョルジュ村名風なエキスたっぷりなエレガント味になっているはずです。

 ニュイ=サン=ジョルジュ村名は非常に美しい仕上がりですので、A.C.ブルやヴォーヌ=ロマネ村名のように、

「ミルランダージュが起きたとしても少し」

だと思われます。2018年ものと比較してみてみますと、余り変わらないか、むしろ淡い色合いに見えます。

 しかしながら一体感のある、実に絵になる色合いをしていますよね?・・これなら今飲んでも素晴らしいはず・・とお判りいただけるんじゃないかと思います。

 なお、数が無いんですよ・・すみません。以前は・・って言ったって、もう十数年前の話では有りますが、

「レ・ボーモンが欲しいので仕方なく・・」

仕入れていた時も有ります。ニュイは今とはだいぶ違って(エージェントさんも違いますし)もっと平板で、エキス感が少し不足気味のように記憶しています。

 今はむしろ、

「ニュイ=サン=ジョルジュ村名をもっと欲しい!」

訳ですね。


 だって、エレガントで美しくて安いし旨いし・・言うことないでしょう?お早めにご検討くださいませ。是非とも飲んでいただきたいワインです。超お勧めします!


 以下は以前のレヴューです。
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【2017年もデラ旨だったですが2018年はさらに上を行きます!買って損の無い素晴らしい村名ニュイ=サン=ジョルジュです!】

 たった・・・3ヘクタールの畑から生まれるワインで生活をされていらっしゃって、こんなにリーズナブルで良いのだろうか?・・ちゃんと生活、出来るんだろうか?と心配になってしまうほどです。

 しかも、noisy のお客様は結構ご存じかとは思いますが、

「ジャン=ルイ・ライヤール?・・知らない。」

と言う方が8割以上でしょう。


 この、ニュイ=サン=ジョルジュ村の北から南まで(プレモー=プリシーを含まない)に分散した様々なリューディをセパージュしたA.C.ニュイ=サン=ジョルジュは、樹齢が何と80年以上・・です。言ってみれば、

「超古木以外の何物でも無い!」

んです。


 例えば、全房で大人気の・・ニコラ・フォール(アメリー・ベルトーの旦那さん)ですが、確かにふんわりしたベリーの風味で正に正当なビオを思わせ美味しい・・けれど、彼のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュは・・ほぼ倍の価格です。彼のレ・ゼルビュは樹齢50年のV.V.ですが・・。

 しかもここはヴォーヌ=ロマネ村に接する畑でして・・このニュイ=サン=ジョルジュにも相当分がセパージュされています。なので、ちょっとヴォーヌ=ロマネっぽさも感じられるのでしょう。


 2017年ものの、開けたてから絶好調!・・なニュアンスに、結構近いかな?・・と思いますが、やはり2018年ものはより複雑性が高いです。色合いもやや黒が多めで・・レ・パキエよりは透明度が高いですが、少しだけ濁ったようにも見え、完全には落ち着いていない状況でのテイスティングでした。

 しかし、ものの10分もしますと、豊かでバランスの良い酸が、いつの間にか「旨味」を帯びてくるんですね。酸がアミノ酸に変わって来たかのようなニュアンスをダイレクトに感じることが出来ます。

 そうしますともう・・絶好調!・・80年の古木由来の、ニュイ=サン=ジョルジュ村そのものを表現したとも言える味わいが感じられるんですね。

 因みに・・A.C.ニュイ=サン=ジョルジュと言うのは、ニュイ=サン=ジョルジュ村とその南にあるプレモー村、プリシー村を合わせたアペラシオンです。

 プレモー=プリシーにはまた、A.C.ニュイ=サン=ジョルジュの凄い1級畑が目白押しです。レ・ディディエ、レ・フォレ(クロ・デ・フォレ)、オ・ペルドリ、オ・コルヴェ、レ・アルジリエール、クロ・ザルロ(クロ・ド・ラルロ)、クロ・ド・ラ・マレシャル等ですので、noisyのお客さまでは飲まれたことの無い方の方が少ないかもしれません。

 しかし、このプレモー=プリシーが入ることによって、結構にニュイ=サン=ジョルジュのアペラシオンの個性がより判り辛くなるかも・・とも感じています。

 なので、一層・・ですが、村名では有るにせよ、村名だからこそ、このライヤールの北から南までをセパージュしたニュイ=サン=ジョルジュ村・オンリーなニュイ=サン=ジョルジュが、面白いと思うんですね。

 A.C.ブルのレ・パキエを除けば、今すぐ飲んで一番開き方の速いのがこのニュイ=サン=ジョルジュです。旨味がしっかり出てくるので美味しく飲めちゃうんですね・・。

 おそらく増やせないと思います(2017年も追加は在りませんでした)ので、こちらも是非、早めにゲットして飲んでみて下さい。超お勧めです!



 以下は以前のレヴューです。
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【・・げげっ・・これは心底素晴らしい!・・一瞬、発注を間違えたかも・・と思ってしまうほど旨いです・・】

 まぁ・・ライヤールの発注は、毎年以下のような感じです。

・ACブル 出来るだけ沢山
・ACニュイ=サン=ジョルジュ ヴォーヌ=ロマネより少なめ
・ACヴォーヌ=ロマネ ニュイよりも多め、可能なら増やす
・ヴォーヌ=ロマネ・レ・ボーモン いただけるだけ

 昔は希望数で仕入れられたんですが、今はもう・・無理です。それでもレ・ボーモンは他のキュヴェが3に対し1いただければ良い方では有りました。今は100:2~3位でしょうか?

 なので、最優先がレ・ボーモン、次にACブルとヴォーヌ=ロマネ、最後がニュイ=サン=ジョルジュだったんですね。


 ですが昨年ご紹介させていただいた時にも感じましたが、ニュイ=サン=ジョルジュ村名が凄い旨いんですよ。でも2016年ものはヴォーヌ=ロマネも負けず劣らず偉い綺麗だったもので、ニュイ=サン=ジョルジュが2に対しヴォーヌ=ロマネが4~5の割合で仕入れていても気にならなかったんですね。

 2017年ものはヴォーヌ=ロマネも凄いポテンシャルなんですが、「現時点での仕上がり具合」と言う視点で見ると、ヴォーヌ=ロマネは「まだ疲れがとり切れていない」面を感じています。まぁ、単にテイスティング順が影響しているとも言えます。今回はニュイよりもヴォーヌ=ロマネを先にテイスティングしましたので・・。

 しかしながら、昨年のコラムにも書いたように、ヴォーヌ=ロマネ的エレガンスを内包した素晴らしいニュイ=サン=ジョルジュです。

 これがまぁ・・思わず言葉にならない声が漏れてしまうほど、絶妙に素晴らしいんですよ。細やかなこなれたアロマ、エキスの美しさ、丸み・張り・膨らみ具合、そして美しく長い余韻。

 これぞピノ・ノワールの醍醐味!・・と唸らされてしまいました。


 なので、ここまで書いてしまうのは僭越では有るんですが、

・普段、ちょっと飲みたい時-->ブルゴーニュ
・早い段階で美味しく飲みたい時-->ニュイ=サン=ジョルジュ
・2週間は待てる方-->ヴォーヌ=ロマネ
・ずっと待てる方-->レ・ボーモン

と言うようなセレクトが宜しいかと思うんですね。

 勿論、よゐこの皆さんは、その組み合わせをお考えかと思います。

 このニュイ=サン=ジョルジュ・・・絶対感動すると思いますよ。偉い旨いです。しかもこんな価格なんですよ・・。


「・・しまった・・ニュイ=サン=ジョルジュ、もっと仕入れておけば良かった!・・(T.T 」

と感じてしまったのは言うまでもありません。


 美味しいと思います。あまり無いのでお早めにどうぞ!


 以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうにリーズナブル!エキス系で旨味バッチリ!繊細さと複雑性が交差する見事な出来です!】

 例えば noisy も非常に注目している、同じ、

「D.R.C.絡みの生産者」

である「ニコラ・フォール」。


 彼のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルヴュも滅茶苦茶美味しいです。高温発酵系でD.R.C.同様の手腕で醸造します。この点においてはジャン=ルイ・ライヤールも同様です。

 でも、ニコラ・フォールは土地持ちじゃなかった性も有ってか、

「ちと高く感じる価格設定」

なんですね。


 まぁ、皆さんはよほどレアじゃ無いと飛び付かないと思いますが、ニコラ・フォールもそろそろ激レアになるかもしれません。それほど注目している生産者さんです。

 でも・・重ね重ねでシツコイですが、価格がね・・ジャン=ルイ・ライヤールの倍近い感じですからね・・。味わいは飛び抜けていると訴えても、中々受け入れて貰えないのかなぁ・・と思います。極端に高いポイントでも付けば別なんでしょうけどね。

 その辺を考え併せても、このジャン=ルイ・ライヤールの村名ニュイ=サン=ジョルジュはお得なことが判ると思いますよ。

 樹齢は超ヴィエイユ・ヴィーニュと言って良い平均80年の古木です。しかも、

「レ・ゼルビュ」-->ヴォーヌ=ロマネに接する
「レ・(オー・)サンジュリアン」ヴォーヌ=ロマネ側の南端
「レ・シャルモワ」-->プレモー側の北端
「レ・フルリエール」-->プレモー側の中央下部

と、ニュイ=サン=ジョルジュのほぼ全域に渡って散っている畑のブレンドなんですね・・。なので、正に「ニュイ=サン=ジョルジュ的要素を包括したような味わい」に仕上がっていると言えます。


 最も、土臭いニュイ=サン=ジョルジュでは無く、むしろやや太めのヴォーヌ=ロマネ的なニュアンスを多く持っている味わいですが、やはり育った環境が有るんじゃないでしょうか。野暮ったい味わいは好みでは無いんでしょうし、甘くちゃダメだし、まして全房発酵ですから、

「低温発酵なんて自殺行為!」

と言うような認識なのでしょう。何せD.R.C.絡みですから、高温発酵がしたいんですよね。ドメーヌの説明文を流し読みしただけだと勘違いしてしまいますが、基本的には短い間で主たる発酵を終えたいと考えていらっしゃるのでしょう。高温を保ったままにしたいが故の全房発酵で有り、高温発酵ですから、当然ながら酵母の食い付きは良くなり短い期間で発酵が終わります。それが美しいピノ・ノワールに仕上げる秘訣だと言うことなのでしょう。


 そんな意味では見事に成功していると言えます。それにACブル・レ・パキエのコラムにも書きましたが、超健康優良児の2015年に比較すれば、酸いも甘いも取り込んだ経験値豊かな職人気質・・(^^ 的な味わいを見せるのが2016年です。

 良い色合いでしょう?・・今飲んでも美味しいんですよ・・。でもまぁ・・3年置けばさらに良く、5~6年置いたら膨らみがすごく良くなって来る・・と言うような熟成過程を見せると読んでます。

 すぐに無くなってしまう他3アイテムに比較すれば、やや足の遅いニュイ=サン=ジョルジュでは有りますが、そのせいでこの熟して滅茶美味しくなったニュイ=サン=ジョルジュを飲んでファンになられた方も多いと推測します。

 リーズナブルでピュア、しかもエレガントなのに超複雑と言う味わいです。ぜひご検討いただきたいと思います。お勧めです!



 以下はかなり昔のレヴューです。
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【 DRCどうのこうのは無視した上で考えましょう!】

 今回テイスティングしたのはニュイ=サン=ジョルジュとACブルのパキエの2アイテムです。ヴォーヌ=ロマネ・レ・ボーモンと村名ヴォーヌ=ロマネは数えるほども無いため、いまのところ試飲を自重しています。

 このライヤールさんのワインは、実に自然な風味を持っていてエレガントに仕上げてきますので、noisyも好みのドメーヌなんですが、DRCがどうした、こうしたは、今のところほとんど関係無いようです。ブルゴーニュの赤を大きく二つのタイプに何とか分けようと思えば、同じグループに入るだろう位のもので、エージェントさんの照会文の様に、いつの間にかDRC=ライヤールを書かぬまでも、読むものの脳裏に刷り込んでしまおう..というような意図にははまらないようにしましょう。あくまでライヤールはライヤールです。

 さりとて、全く似せても似つかぬものでもありません。エキス系の美しい酒躯、決して誇張した濃度に仕上げてこない当たりはむしろ同タイプです。言わば、一流料亭の出汁味のように、大量の原料から「さっ」と出汁を取り、辛くならない程度の適量な塩加減で仕上げた「お碗もの」のようなものですから、「美し系」と言って良いでしょう。

 また、2004年はブルはどうやら駄目で、2005年に期待しよう..とすでに踏んでいらっしゃるのでしたら、それもどうかな?と思います。PKさん好み的なブルゴーニュがお好きなら、それも良いと思いますが、今のところ、noisyは、
「2004年ブルゴーニュはベリー・グッド。古典的なブルゴーニュの当たり年」
と見ています。

 総評とすれば、ドメーヌの看板ワインを飲んでいないので言いづらい部分も有りますが、
「かなり良い」
と言っておきましょう。価格も高くないし、味わいも充分に理解していただけるものと思います。

●2004 ヴォーヌ=ロマネ プルミエ・クリュ レ・ボー・モン
●2004 ヴォーヌ=ロマネ
 この2つはテイスティングに至っていないため、コメントは差し控えます。出来れば1本は残しておいて欲しいところです。

●2004 ニュイ=サン=ジョルジュ
 DRCで育った男でも、ニュイ=サン=ジョルジュの遅熟性を早熟にすることは不可能だったようで...綺麗系の冷やかな果実が清潔な土やスパイスと共に香るベリー・グッドなワインでした。しかしながら、現在手を付けるのはキツイです。なんと言ってもご本尊が奥に引っ込んだままですし、ニュイ・サンに有りがちなテクスチュアの暴れが、後口を台無しにしています。このワインを美味しく飲むのは4~5年後から..でしょう。かなり向上すると思いますが、2010年までは手を付けないほうが無難です。・・まるでDRCが造るNSG・・なんてことは感じません。が、パワフルさを奥にしたためた良いワインだと思います。リリースから5年ほどで驚くほど変わると思います。
●2004 ブルゴーニュ・ルージュ・レ・パキエ
 このワインはかなり旨いです。ヴォーヌ=ロマネのテロワールを「あちこち」に感じることが出来ます。綺麗系で薄味、赤~紫の小果実、動物香、スパイス、そしてミネラル。ヴォーヌ=ロマネ的なソフトな接触感と香りが、癒しの時間を運んできてくれるようです。これはお奨め!