相続でドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエから貰った畑です。なので当然ながら1994年まではこのクロ=ヴージョはジョルジュ・ルーミエのものであり、1994年まではジョルジュ・ルーミエがリリースしていました。
その頃のことを言えば、ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエも今のような、まるでアイドル扱いされるようなことも無く、どちらかと言えば質実剛健な造りで隠れ人気・・・今のローラン・ルーミエのような感じだったように思います。
そんな中でこのクロ=ヴージョは、いや、ジョルジュ・ルーミエものの話しですが、
「ルーミエの中では今一」
と言うのが共通の理解だったという風に思い出します。ネットの世界でも・・いや、その頃はまだ「コンピュータ通信」とか、「ニフティ」「PC-VAN」の中のワイン関連の部屋で、なにがどうした、あれはどうだ、と話されていた頃のことです。
まぁ・・その頃は回線の速度も遅く、今じゃ考えられないほどですが・・電話回線を繋げて「会話ログ」を落とし、見てからまた繋げて意見を書き込む・・なんて感じでした。1995年以降は徐々にインターネットに移行しまして、そんな「会議室」も閑散とし、閉鎖になったと記憶していますが、結構熱い議論が有ったと思い出します。今のように匿名性が高くなく、決まったIDとハンドルネームで書き込む訳ですから、変なことを言えば総スカンを喰っちゃいますからね。
で、このクロ=ヴージョはローラン・ルーミエのリリースになった訳ですが、当初はやはりローランのワインは、
「薄くて酸っぱい」
と言うのが大方の見方でした。
しかしながらいつ頃からか・・2000年位からですかね・・順子さんが持ってくるようになって少ししてから、世の中の感じ方も変わってきたのか、
「エキスたっぷりのピュアワイン」
に評価が鞍替えされたと思います。もっとも、それを信じない方も多いとは思います。
そんなローランのワインの中で、このクロ=ヴージョは唯一、
「果実の風味がたっぷりただようワイン」
と言えると思います。
黒い果実がたっぷりな豊かな味わいのワインですが、やはりその底辺にはしっかりとしたエキスが有ります。畑の特徴がしっかり出ているんですね。むしろジョルジュ・ルーミエ時代のクロ=ヴージョよりかなり美味しいんじゃないか?・・とさえ思ってしまいます。
そんな中、古いジョルジュ・ルーミエのクロ=ヴージョを飲まれた方から感想を聞く機会が有りまして、
「昔はちっとも美味しいと思わなかったルーミエのクロ=ヴージョが滅茶旨かった・・感動した!」
とおっしゃってました。味わいを聞くと、エキスたっぷりの味わいだったそうです・・(^^;; 面白いですよね~・・。
リアルワインガイド第54号は 今飲んで93 ポテンシャル94 2020~2045 と言う凄い評価です。4~5年後に飲んでほしいと念を押しています。noisy もそれには賛成・・飲んじゃぁいませんが、ローランのクロ=ヴージョの4~5年後って、めちゃ美味しいんですよね。何度か経験させていただいてます。
グラン・クリュ高騰のブルゴーニュにあって、歴史も有るのにまだまだリーズナブルです。是非ご検討くださいませ。
以下は2013年もの以前のコメントです。
━━━━━
どうにもならんものはどうにもならんので・・飲んでいません。リアルワインガイドの第50号でしっかりテイスティング出来ているようですので、参考にさせていただきました。
2013年は非常にフルーティな仕上がりになったようで、決して無理をせず、ナチュラルに造ったと言う事かと思います。(ちなみにリアルはオート=コート88 88+ 今~2025 と、前年以上の評価でした。)
シャンボール村名は90 90+ 今~2028 と言う評価。昨年の2012年のご案内の時にはシャンボールを飲んでいますが、リアルの評価的には上を行っているようです。
シャンボール1級レ・シャルムはさすがの91 92 2016~2036。村名とはたった1.5点しか変わらない・・と思うかもしれませんが、この差は非常に大きいんですね。一緒に飲めば「格の違い」をまざまざと見るはずです。極少量です。
クロ=ヴージョは92+ 93+ 2019~2040。2012年は93 94 と言うものだったので、ほぼ同格でしょうか。確かにこのワイン、4~5年経つと激変します。
ボンヌ=マールは93 94 2018~2040 とさすがにトップの評価です。4~5年で一旦飲めるようになるかとは思いますが、しかし硬いと思いますよ。飲み頃はずっ~~~~~~~~~と・・先のはずです。このワインに関しましては申し訳有りませんがセットを組ませていただきました。
余りに無いのでこれしか書きようが無いですね。すみません・・ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントです。
━━━━━
【クロ・ヴージョとはかなり違います・・・】
いつも言っているように、それはシャンボール特有の強いミネラリティにある。シャルドネで言えばムルソーみたいなもの。滅茶苦茶強いミネラリティに要素は閉じ込められ、飲むタイミングによっては、全てをコーティングしてしまっている。数日後には・・
「・・あれ?・・・同じワインか?」
「・・・前に飲んだのは個体差で悪かったのかな?」
などと、勝手な理由をつけて自分を納得させてしまう。そして判断の悪循環に入る。リリース近辺にしか感じることの無い果実味の強い(やや甘い)ワインを素晴らしいシャンボールだと・・
「勘違いしてしまう。」
しかしながらそこに「気まぐれ型八方超絶すっぴん美人」たるシャンボール=ミュジニー・ワインの本質は無い。
開けてみて、
「あれ?硬いかな?ちょっと酸が強いけど・・」
そう思ったなら様子を見つつも、その日はコルクを戻して翌日、翌々日・・・、もしくは1週間後に再度トライしてみよう。ビックリするほど違うはず・・。だからnoisyはシャンボールのテイスティングには慎重だ。散々痛い目に遭って来たから安易な判断などはできない。とても難しいが・・とても楽しく、程よく熟しこちらを向いてくれている超絶すっぴん美人のシャンボールほど素晴らしいものは無いと言える程だ。
シャンボールは、まともな生産者のものは、
「村名でさえ50年持つ」と思っていたほうが良い。1級ならなおさらである。
村名シャンボールの方は、ジョルジュ(クリストフ)・ルーミエが真っ赤な果実が中心の所、ローラン・ルーミエは赤に黒が混じる果実が中心です。滋味深く、しっとりしていて、石灰系のミネラルを充分に含んだ華やかなワインです。翌日~翌々日には閉じる方向に向いますが今飲んでもとてもしっとりして美味しい!リアル43号は89+90+ 今~2028。一推しです!
1級レ・シャルムは今飲まないほうが良いでしょう。最低4~5年必要です。 クロ・ヴージョがとても美しい土のニュアンスをしっかり感じさせるのと対照的に、石灰土壌の石と土を感じさせてくれます。これも今飲んでも美味しいですし、長期に渡り貯蔵もOKでしょう。実はこれも・・・少なくって御免なさい!リアル43号の評価は91 92 2016~2036でした。お早めにどうぞ!
Chambolle-Musigny エキス的、とても洗練されたワインです。
黒を含んだ赤の色合いで、均整のとれた緻密さ、重くないけども積層的な密度のある味わい。
ふんわりと香ってくる健全な果実とミネラルのあいまった香り。
豊富な酸やタンニンのひっかかりが無く、まとまっています。
ルイ・ユエラン、ジャンニアールのシャンボールと比べると層の厚さは数段上という風に思います。
またとてもナチュラルな滋味が感じられ、深い奥行き、落ち着きが感じられます。
恐らくクローズ期に入る前にできたテイスティングでしたが、じっくり味わいたいワインでありながら、スル―っと入るワインでしたのでさっさとなくなってしまいました。
ナチュラルな滋味深い味わいと綱渡りのような絶妙なバランス感覚が秀逸なワインです。
これはちょっとハマる味わいですね。。。