【9年ぶりに仕入れてみました・・ルフレーヴさんのベースのワイン、マコン=ヴェルゼです。】
本当に久しぶりのルフレーヴです。購入出来たのでご案内させていただきます。
2005年ものまで、ルフレーヴさんのワインに関しましては長く扱って来ましたが、2006年から物凄い値上がりになり、またその2005年ものも、完全にそれまでのACブルゴーニュの立ち位置に、このマコン=ヴェルゼが入り込み、ブルゴーニュはそれまでのピュリニー村名の位置に、ピュリニー村名は1級の位置に、価格的に移動してしまったことにガッカリして・・結局その後は手を付けなくなっていました。
まぁ、昨今の状況を見れば、村名で1万円は当たり前と言う状況で、少し著名な生産者のACブルはそろそろ1万円に届きそうな感じになってきていますから、モンラッシェとかシュヴァリエとかは別格としても、ルフレーヴだけが高い・・と言う感じにはなっていないのかもしれません。
そうこうしている内に、その年仕入れないと次の年が無くなる・・のがこの世界の掟ですから・・あっ?・・知らなかったですか?・・そうなんですよ・・デイリーは別にせよ、ブルゴーニュの著名な生産者の場合、例え noisy が仕入れなくても、次の行列待ちの方がいらっしゃいますんで、その方に行っちゃうんですね。そうなるともう・・翌年の仕入れはまず出来ないんですね。
なので、少し位状況が厳しくても、何とかこなして行くしか無いんですが、noisy の場合は美味しくないと買わないし下手すりゃ買ったとしても売らないし、また仕入れが高いと買わないし・・と言うような・・まぁ気に入らないと買わないスタイルなので、中々上手くは行かないんですよね・・。
そんな中で、むしろ少しリーズナブル感さえ出てきたマコン=ヴェルゼ2014年を少量ですがゲット出来ました。飲めるほどは無いので、9年前のレヴューを引っ張り出し・・ご検討いただくことにしました。
まぁ・・これが売れたからどうということは無いんですが、ルフレーヴさんちのA.C.ブルのシャルドネが安く購入出来ていた大昔が懐かしいです。安くて熟すととても美味しかったですが、今じゃ高価ですから・・さしてはね・・。今回は飲まずにご案内することで、価格訴求出来たか・・それとも皆さんはそんなことは望んでいないのか・・判りかねますが、9年前よりも安くご案内可能だったということで取り合えずご検討くださいませ。
以下は2005年時のルフレーヴさんのワインのレヴューです。
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【テイスティングはマコン=ヴェルゼのみ!もうそれ以上はテイスティングも出来ません。】
グレイトな出来栄えになったであろう2005年のルフレーヴですから、是非ともシュヴァリエやピュセルはGETしていただきたいところでは有りますが、noisy でさえ、もう手が出せないような状況になってきてしまいました。売れ線のACブルも絶妙に品薄、そして、昔のACピュリニーの居場所に価格が座ってしまいました。
まあ、全てのアイテムが50%ほどアップしていますし、入荷の量も売れ線が少なく、もうどうしようも無い・・といった感じです。それでも、ACブル以上のクラスのワインの素晴らしさは格別ですから、もし、ルフレーヴも伝説になるようなことにでもなれば、
「あのころはシュヴァリエがまだ4万、ピュセルは2万だったよ!」
ということになるのでしょうが、先行きのことは全く判らないのが人生でありますし、判るようならワイン屋などやっちゃいけないということなのでしょう。あのコシュ=デュリでさえ、そんな頃も有った訳ですが、その時は、今みたいな価格体系になっているなんて、想像もしていなかった訳です。あのアンリ・ジャイエにしてもそう・・・今みたいな、何十万円というのは信じられません。村名5千円、プルミエ1万円~1万5千円、特級2万~みたいな価格だったんですよ!クロパラは4万を超えたところで、もう販売するのを止めました・・・。ですから、もし、noisy が見限ってしまってルフレーヴの取り扱いを止めるとすると・・・何十万円にもなってしまうのかも??しれません・・(T.T
冗談はさておき、さっさと無くなってしまうだろうACブルと、売れるかどうだか全く判らない、上のクラスはほっておいて、マコン=ウェルゼです。
2004年がファーストのマコン=ヴェルゼですが、
「ルフレーヴが造ったマコンっていう感じの味わい」
などと、判りやすいような、ちょっと逃げてしまったようなコメントでした。マコン以上では有り得ず、それでもルフレーヴから遠くは無い・・という意味合いでした。
2005年のこのワインは、2004年の味わいからは、かなり想像できない立ち位置にある・・と言えると思います。ビオの実践者でもあるルフレーヴの、とても綺麗な酸を持ちながらも重厚さを隠し持っている・・・というのが、かなりかいま見える状態なんです。マコンというアペラシオンからはむしろ遠くなり、ルフレーヴという造り手の味わいにはかなり接近しています。
というと、
「じゃあ、あの美味しいACブルの立ち位置に近くなったってこと?」
と思われるかもしれません。それは確かにその通り・・・。とても嬉しいことではあります。綺麗な姿をした、ピュアなワインです。
ですが、マコンのまったりとした部分がやや欠落してしまい、シャルドネ酒としての完成度も一緒に欠落気味では有ります。言ってしまえばシャソルネイのACブル、ビゴットの方が数段美味しいだろうし、ポテンシャルもあります。美味しさだけで言えば、シャソルネイのビゴットを購入すべきでしょう。
でも、シャソルネイのビゴットには有り得ない部分・・・、それがルフレーヴらしさなんです。確実にポテンシャルが劣り、価格が高いのなら用は無い・・・と考える向きもあるのでしょうが、ワインファンであるならば、やはり、
「好きな造り手の成長を見守る」
という観点も必要でしょう。いずれマコン=ヴェルゼの畑がビオに慣れ、樹齢が上がってくるならば、必ずやルフレーヴのマコンとして、かなりの味わいになってくるでしょう。この2005年のマコン=ヴェルゼは、そんな部分を見通せる味わいをしているんです。
noisyとしてはワインの楽しみは味と香りだけじゃ無い・・・と言いたい訳ですね。どんな風にドメーヌが成長し、そして引き継がれて行った、もしくは無くなった・・とか、畑の成長を確かめながらワインを楽しむ・・・というようなことは10年とか20年とかという、時間を超えた楽しみを与えてくれる訳です。noisy にしても、今は偉そうなことを吼えている訳ですが、長いこと、好きなワインを追いかけていたおかげで、その昔はどんなに頑張っても全く売れなかったワインで今は何とか食えるようになり、畑の成長とか、造り手の変化などに気が付くようになっています。それが自身の楽しみと連携している訳です。美味しくないワインも山ほど飲みましたし、とんでも無いほどお金も時間も使った(はず・・)からこそ、
「それは違うんじゃないの?」
と異議を唱えても、聞いてくださるようになったんだと思っています。それが楽しみにつながる・・・だからワインが美味しい!ということに繋がってゆくわけです。
まあ、ルフレーヴの2005年マコン=ヴェルゼは、なんとかギリギリ及第点!ということにしておきましょう。これからの熟成時間で、成長も見込めます。それに、美味しくないワイン・・などと言っている訳じゃ有りません。ちょっと欠落した部分が在るんじゃないの?と言いたいだけです。で、出来れば、造り手の成長や畑の成長を自身の楽しみにつなげて欲しいな?と思うわけです。是非ご自身の五感を使って確かめてみて欲しいと願います。ご静聴ありがとう御座いました。