
他のコラムでもご案内させていただきましたが、ドメーヌ・ルイ・ユエランの2015年、2016年は絶望的だとの情報をエージェントさんからいただきました・・。非常に残念ですが、当主の病気治療のため、全量をネゴスに販売してしまったとのこと・・全快されることを祈っています。
それにしても・・noisy にとっては非常に痛いです。ネットで検索してみても余りヒットせず、楽天さんでも古いヴィンテージを含めて4件ほど・・エージェントさんに初めて確認したところ、ほとんどが noisy の販売で無くなるそうで・・いや、2015~2016年が入ってこない件で連絡いただいた時に初めて聞いたんですね。もう・・ビックリです。
秀逸なはずの2015年が入ってこないのは残念ですし、弱いヴィンテージの(はずの)2016年も、実はとても楽しみにしていたんです。2013年の薄い旨みのエレガントなシャンボールは大好物でした。エキスがしっかりあるのに「わびさび」の有る旨いワインでしたから、2016年がどうなってくるのか・・楽しみだったんですよ。
なので、ルイ・ユエランにとっては比較的「濃いめ」に仕上がったヴィンテージである2014年は、とてもしっかりしているので、
「ルイ・ユエランらしい薄い旨み」
が薄れて・・?・・普通なら喜ばしいところが、何となく複雑な思いの2014年なんですね・・。
ACブルやシャンボール、そして希少な1級レ・シャトロもそうですが、ルイ・ユエラン史上、もっとも濃度の高いワインに仕上がった2014年ですから、このオート=コート・ド・ニュイも同様で、いつもより、ややしっかり目の充実した(しちゃった)味わいです。
もちろんですが、ルイ・ユエランらしいフラワリーなアロマや、果実のエレガントなニュアンスが感じられる素晴らしい味わいです。なんでこのルイ・ユエランのワインが他で売れないのか・・不思議なくらいです。
まぁ・・ワイン屋は普通、店のものには手を付けない人が多いですから・・。本来は逆だと思うんですけどね。テイスティングもしないで一体何が分かるのか、もしくは何もしないでただおゼゼをゲットすることのみに特化して生きる方法をぜひ教えてください。
仕上がりは超健全、いつものルイ・ユエランのオート=コートです。しかし、いつもよりややしっかり目です。目の詰まり具合もほんの少し上です。なのでやや硬めでは有るんですが、この夏にはバランスするでしょう。
ルイ・ユエランさんには何とか頑張ってもらって、今年の2017年ものを日本に届けてほしいと切に願っています。ぜひご検討くださいませ。
以下は以前のオート=コートのレヴューです。
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【ルイ・ユエラン・ファン・・・!静かに増殖中!・・判るな~・・その気持ち!この淡い色合いがソソリます!】
実にしっとりと美味しいです!飲みたいワインはこれ!・・と言いたくなるような・・・まったく出しゃばらないのに、実はちゃんと出るとこ出てます~・・・のようなしっかりものなんですね・・。
まぁ、ルイ・ユエランさんのACブルなどを飲んだ日にゃ、若い人は物足りないかと思いきや、うちの若手のショート・ホープ・・・いや、ショートは余計だけれど、oisyなども・・
「少しカッチリしたシャンボールタイプで好みです!」
などと平気で抜かすので、若人がおじさんぽくなってきたのかおじさんが若いのか・・・いや、そりゃ無いな~と思いつつ、やっぱり良いものは良いんだよな~と妙な納得の仕方をしてしまったりしています。
それでも確実に品格はACブルを上で、エレガンスが非常に・・心地良いです。2013年はさらに愛らしいベリー・チェリーな仕上がり!オート=コートはもう・・2千円台は完全に絶滅ですよ!それでもルイ・ユエランさんのは何とか・・何とか持ちこたえています・・ちょっとだけ超えちゃいましたが!
決して地所を大きくしようとか、名声を得ようとかはしていないのに、しっかり、確実に山を登っている・・そんないぶし銀の造り手がルイ・ユエランです。是非とも飲んで応援してください。きっといつか・・
「やっぱりルイ・ユエラン・・好きなんだよな~・・」
とシミジミ思う日が必ず来るでしょう。残糖の甘みなど全く存在しないのに・・旨みがじっくり出てきます!是非ご検討いただき、飲んでみていただきたいワインです。お奨めします!