
どうです?・・この二つの写真を見比べれば、2014年と2015年のダンジェルヴィーユのワインがどう違うのか、ある程度想像できるんじゃないかと思いますが・・。
2014年のヴォルネイ・シャンパンは、2008年頃から急激に良化してきたスタイルの集大成・・と言えるかと思うんですね。
それまでの・・つまり2007年以前のダンジェルヴィーユのワインは、確かに「エレガントでは有るけれど少し干乾びている」ような、切り置いて乾き過ぎたフランスパンのようなワインだったと思います。・・いや、すみません。あくまでnoisy的な印象です。
しかしながら、その「意に反して乾いてしまった」もしくは「切り置いてしまった」部分に気付き、その原因を突き止め、「しっとりとしたニュアンス」を残せるようになった2010年までのダンジェルヴィーユと、そのやり方を他の部分にまで拡げて完全復活した2014年・・と言うことが出来るかと思うんですね。
なので、2014年は色合いも淡く、しかしながらエキスは濃く、それまでも持っていた「エレガンス」「フィネス」「品格」と言ったものとの相乗効果で、素晴らしいワインになったと言えます。
ところが2015年はそれまでのエレガンス・フィネス一辺倒からの脱却を感じます。
「総合力」
ですね。
つまり、ワインとしてトップレベルの品質を得ることが出来たのが2015年・・と言うことになるかと思います。

2014年は非常にエレガントです。勿論品格も充分・・。noisy的にはこれ以上求めることの無いレベルでして、
「ん~・・美味しい!」
と素直に言える味わいです。
石灰系のミネラリティが充分に・・存分に有り、赤い果実をエレガントに表現・・「軽やかで華やかなヴォルネイ1級」を演じてくれます。
どこかにルイ・ユエランを潜ませているようでも有りますが、シミジミした中にもきらびやかな味わいを見せる優れたワインです。
2015年のヴォルネイ・シャンパンはもう・・開けた傍から・・
「うぉ~っ!」
と声が出るような充実ぶりです!・・
「これがあのダンジェルヴィーユのヴォルネイ・シャンパンか~?」
と・・良く知る人なら絶叫に近い声が出るでしょう。
知らずに飲んだ人なら、
「・・ダンジェルヴィーユって、こんなに旨かったの!?」
とビックリされるでしょう。
そう、アロマも味わいも中域にしっかりした膨らみと押し出してくる勢いが有り、しかもそれはダンジェルヴィーユならではの「品格」にしっかり守られているんです。
2014年までのヴォルネイ・シャンパンなら「白っぽいヴェールに包まれた乙女」を連想させるかもしれませんが、2015年はその白っぽいヴェールは完全に外されて手に持っているような「絶世の美女」をそこに見るでしょう。
まぁ・・判りますよね・・写真で!・・でも2015年、決して濃く無いですよ。濃いのは疲れちゃいますからね・・。もうベストな濃度です。ひっくり返るに違いありません。勿論、2014年は・・noisy の大好きなスタイルです。2013年、2014年のパストゥグランをお飲みの方はお判りでしょう!
是非とも飲んでいただきたい、往年のスタイルと万全のスタイルの2014年、2015年ヴォルネイ・シャンパンです。お勧めします!