
写真をご覧いただけましたら、その色彩が全く異なることにお気付きでしょう。・・いや~・・これは驚きました・・。だって・・このところ、今まで飲んできたシャンパンの味わいとは・・
「全然違う!」
と言って過言では無いと思えるからです。
最も、全然違うとは言っても、2016年までも非常に美味しかったです。エレガントで優しくて石灰の支えが有って高質感漂う素晴らしい味わいでした。
でも2017年ものは・・エレガントでは有るが、それはまず最初に言うべき言葉では無いと感じます。
「官能的で超複雑!」
まず、これを言いたいです。まるでジュヴレの超1級畑・・何とは言いませんが、それを思わせるような「官能的に香る匂い」が有ります。
これを嗅いで、
「はい・・ヴォルネイ・シャンパンかな~?」
と言える人は、果たして・・いらっしゃるんでしょうか・・。すっごいですよ。
そして、滅茶苦茶綺麗です・・が、鉱物的で種類豊富なミネラリティが凄いです。白っぽい石灰なんて、奥の奥のさらに奥で縁の下の支えの置石みたいになっちゃってます。圧巻です。
ティム・アトキン氏は96ポイントと、このワインの素晴らしさを評価していますが、noisy もほぼ同感です。飲み頃としましては、3年先以降をお薦めしたいです・・が、この香りはもう・・物凄いですから、抜栓後に締まる方向に動くことは覚悟で、もしくはやや高い温度から飲み始めることを肝に銘じて飲まれてみてはいかがでしょうか。
こんなのに出会ってしまうと・・この価格も仕方が無いと思えるはずです。是非飲んでみてください!素晴らしいです!
以下は以前のレヴューです
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【ヴォルネイのエレガンスの極致、シャンパンも2016年は凄い出来です!】 こちらもクロ・デ・デュック同様少量ですのでテイスティングを回避しています。最高の出来だった2015年ものはしっかりどちらも開けちゃいましたけど・・さすがに今回は自重しています。
しかし2016年ものの仕上がりはデュック同様に素晴らしいようで、
ジャスパー・モリス 93~95 Points
ヴィノス 92~95 Points
アラン・メドー 91~94 Points
と、どうでしょう・・デュックから1ポイント下がった感じの評価でしょうか。アドヴォケイトだけはニール・マーティンさんが91~93Points とヘソの曲がった評価をしていますが・・。
因みにリアルワインガイド第61号の2015年ものシャンパンの評価は92+~94+ 2023~2048 でした。同じ土俵では無いので単純には比較できませんが、こちらも「最高の出来」と思われた2015年を超えてくる可能性が有りますね。
息子の話しでは「2016年、凄い!」とのことでした。「クロ・デ・デュック」と「シャンパン」ですと全くタイプが異なりますんで・・どうしてもパワフルさ、漲る方の評価が高くなりますんで、1ポイント位の評価の差が出て来ますよね。もちろん、デュックが漲る方で、シャンパンは「超エレガンス」が特徴です。
飲みたいですね・・。2016年ものは非常に希少だと思います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これを見れば2014年、2015年ダンジェルヴィーユの違いは瞭然?!!でもどちらも美味しいんですけどね・・。】
どうです?・・この二つの写真を見比べれば、2014年と2015年のダンジェルヴィーユのワインがどう違うのか、ある程度想像できるんじゃないかと思いますが・・。
2014年のヴォルネイ・シャンパンは、2008年頃から急激に良化してきたスタイルの集大成・・と言えるかと思うんですね。
それまでの・・つまり2007年以前のダンジェルヴィーユのワインは、確かに「エレガントでは有るけれど少し干乾びている」ような、切り置いて乾き過ぎたフランスパンのようなワインだったと思います。・・いや、すみません。あくまでnoisy的な印象です。
しかしながら、その「意に反して乾いてしまった」もしくは「切り置いてしまった」部分に気付き、その原因を突き止め、「しっとりとしたニュアンス」を残せるようになった2010年までのダンジェルヴィーユと、そのやり方を他の部分にまで拡げて完全復活した2014年・・と言うことが出来るかと思うんですね。
なので、2014年は色合いも淡く、しかしながらエキスは濃く、それまでも持っていた「エレガンス」「フィネス」「品格」と言ったものとの相乗効果で、素晴らしいワインになったと言えます。
ところが2015年はそれまでのエレガンス・フィネス一辺倒からの脱却を感じます。
「総合力」
ですね。
つまり、ワインとしてトップレベルの品質を得ることが出来たのが2015年・・と言うことになるかと思います。

2014年は非常にエレガントです。勿論品格も充分・・。noisy的にはこれ以上求めることの無いレベルでして、
「ん~・・美味しい!」
と素直に言える味わいです。
石灰系のミネラリティが充分に・・存分に有り、赤い果実をエレガントに表現・・「軽やかで華やかなヴォルネイ1級」を演じてくれます。
どこかにルイ・ユエランを潜ませているようでも有りますが、シミジミした中にもきらびやかな味わいを見せる優れたワインです。
2015年のヴォルネイ・シャンパンはもう・・開けた傍から・・
「うぉ~っ!」
と声が出るような充実ぶりです!・・
「これがあのダンジェルヴィーユのヴォルネイ・シャンパンか~?」
と・・良く知る人なら絶叫に近い声が出るでしょう。
知らずに飲んだ人なら、
「・・ダンジェルヴィーユって、こんなに旨かったの!?」
とビックリされるでしょう。
そう、アロマも味わいも中域にしっかりした膨らみと押し出してくる勢いが有り、しかもそれはダンジェルヴィーユならではの「品格」にしっかり守られているんです。
2014年までのヴォルネイ・シャンパンなら「白っぽいヴェールに包まれた乙女」を連想させるかもしれませんが、2015年はその白っぽいヴェールは完全に外されて手に持っているような「絶世の美女」をそこに見るでしょう。
まぁ・・判りますよね・・写真で!・・でも2015年、決して濃く無いですよ。濃いのは疲れちゃいますからね・・。もうベストな濃度です。ひっくり返るに違いありません。勿論、2014年は・・noisy の大好きなスタイルです。2013年、2014年のパストゥグランをお飲みの方はお判りでしょう!
是非とも飲んでいただきたい、往年のスタイルと万全のスタイルの2014年、2015年ヴォルネイ・シャンパンです。お勧めします!