
果実がブリブリ、酸は鋭く無く、ふんわり柔らかで質感がまさにダンジェルヴィーユ的な「ゆとり感」と「貴族感」がする・・(^^;; 見事なアリゴテです。
ブルゴーニュ・アリゴテはこの10年ほどの間に大きく変わっています。世界中でのブルゴーニュ人気に、
「・・分けてくれって?・・でも売れるワインがないぞ?」
と言うことで、今までは本気では造っていなかったクラスのワインを、しっかり仕上げるようになったのかな?・・と理解しています。
まぁ・・某大陸の大国の方々の「押しの強さ」と「お金の強さ」に押し切られて、日本向けのアロケーションは切り取られてばかり・・と言う10数年ではありました。
もっとも、円が物凄く強い時期も有りました。ドルに対して70円台まで・・行った訳ですね。でも・・そんな頃も、
「ブルゴーニュ・・高いよなぁ・・」
と思っていたんですよね。
でもヨクヨク考えてみたら、強い円で購入していたんですから、
「その頃はフランスワインが安く買えた!」

と言うのが事実なんですね。今は政府のお陰を持ちまして・・と言いますか、バブル崩壊等のツケを30年掛けて支払って来た・・と考えるべきなのかもしれません。
もう少し掛かるかもしれませんが、サラリーはアップの方向になったと言えますし、円高のトレンドにも入ったと思います。ましてや・・時期アメリカ大統領はトランプさんですから・・いや、止めておきましょう。
A.C.ブル2022シャルドネは、ちょっと今までと変わった感覚がしましたが・・
「もしかして、アルボワのワインのリリースが、ブルゴーニュにも影響し始めたか?」
などとも考えましたが、決め付けるのは時期尚早でしょうし、おそらく違う気もします。
こちらは「ピュア」「繊細」「酸は柔らかく酸っぱく無い」「果実はブリッブリ」「バランス最高」「ダンジェルヴィーユ的な品格」を持った素晴らしいアリゴテでした。今すぐ飲んでも非常に美味しいです。
価格の方は、これ以上は下げられないほど下げています。ぜひ飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ダンジェルヴィーユならではのエレガンスを実現している、ダンジェルヴィーユを知る意味でも良いアイテム。アリゴテと思わず飲んでみてください!】
30年前とはもう雲泥の差がある「アリゴテ」です。
ただひとつだけ・・例外が有ったのは「コシュ=デュリ」でした。他のアリゴテは、例えロマネ=コンティのオーナー、ヴィレーヌさんが造るアリゴテ=ブーズロンでさえも酸っぱく硬く、非常に安価で・・
「アリゴテは多産で酸っぱいのでカシスと混ぜて飲むワイン」
と定義されていたほどです。ですがコシュ=デュリのブルゴーニュ・アリゴテは、
「コシュ=デュリは高いけれどムルソー以上を購入しない良く、アリゴテで充分!」
と・・皆、何とかアリゴテを入手して楽しみ、時にワイン会で奇特な方がお持ち下さるムルソーやペリエール、時には金ぴかラベルのコルトン=シャルルマーニュに有り付いて、
「コシュ=デュリって最高!」
なんて・・言ってた訳ですね・・懐かしいですね~。
このブルゴーニュ・アリゴテも、すでにその頃のコシュ=デュリのアリゴテの価格と同様か、それ以上になっていますが、
「ダンジェルヴィーユ特有のエレガンス、フィネスはそのまま。ダンジェルヴィーユを理解するには非常に良いアイテム!」
と感じました。

なにせ・・
「いつも以上に甘く無い」
ですから、僅かな糖分が見せる豊満さを持ち合わせていないんですね。
ビオ転向後のダンジェルヴィーユのワインが見せる「しなやかさ」が硬さを凌駕、2021年ものの筋肉質ながらも伸びの良さ、非常に細い筋の束が見せる滑らかなテクスチュア、フレッシュさを僅かに残したフラワリーさ、果実のピュアなディテールと、総体を流れる「ダンジェルヴィーユ風」な・・まぁ・・言ってみれば、
「貴族的優雅さ??」
みたいなものが、じんわりとワインから漂ってきます。
ですから、昔のように「酸っぱい」なんて・・まるで感じません。感じるのは艶やかさとか優雅さ・・で