ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・ミシェル・グロ

ミシェル・グロ

フランス Domaine Michel Gros ブルゴーニュ
「ヴォーヌ=ロマネの良心、ミシェル・グロ」から「氷のミハイル」誕生!・・素晴らしい2019年ものはクロ・デ・レア160周年も重なりました!


「・・クロ・デ・レア160周年は知ってるけど、氷のミハイルって・・何?」

 ・・有難うございます・・いわゆる、「掴み」と言うやつですね。まぁ、「えっ?なんだぁ?」と思わせておいて論を展開する・・みたいな・・最も、そこは正しい論であるかは時と人によるかと思いますが・・。

 2019年のドメーヌ・ミシェル・グロは、1990年生まれの31歳?の息子さん・・ピエール・グロさんにドメーヌを移譲されたヴィンテージと言うことなんですね。

 で、noisy も、数量は無くてもグレートイヤーは間違い無しの2019年ものを、あのミシェルさんの息子のピエールさんがどのようなワインに仕立てたのか、興味津々で到着を待っていました。

 そして・・飲みましたよ・・そして、2018年までの親父さんのワインが持つ「優しい暖かさ」を、と有るもので包んだかのような見事な味わいに感心しました。と言うか、ファーストヴィンテージの2019年ものですでに自身のワインのアピールがちゃんと出来ていることに、驚きを感じました。その「有るもの」とは?・・

 そう・・親父さんミシェルの味わいをしっかり継承しながらも・・

「クリスタルガラスのような非常に冷ややかなミネラリティで優しい暖かさを包んだ見事なエキス系旨口ピノ・ノワール!」

 に仕上げていたんですね・・ですので、その有るものとは、

クリスタルのようなつやっつやの冷ややかなミネラリティ!

なんです。


 これ、飲まれる人により、どんな表現をされるかは異なると思うんですが、noisy 的にはもう・・これしか無いです。ワインが非常に冷ややかです・・そして酸バランスが物凄く良い・・完全エキス化された見事な味わいから、どこかルーミエさんを思わせるようなシャンボール=ミュジニ・・だったりする訳ですね。

 なので美味しく無い訳が無い・・2018年のミシェル・グロも美味しかったでしょう?・・最後まで売れなかったシャンボール=ミュジニ村名2018をお飲みになられた方は、おそらく余りの美味しさに驚かれたと思います。noisy は・・ずっと思ってました。むちゃくちゃ美味しいと書いたはずなのに売れ残っているのは何故?・・と。でも、残り物には福が有ると言うことだったのでしょう。そのシャンボール2018年を、2019年ものは・・

「冷ややかに横を通り過ぎ、上の方に行ってしまった・・」

 ような感じなんですね。

 まぁ、ルーミエさんを持ち出しましたが、ルーミエさんよりはやや果実は黒みを帯びていますし、ミネラリティの出方が違います。ですが、全体的なトーンとしては結構近いと思います。

 で、そこで疑問に思われた方も多いですよね?・・そう、

「・・何?・・氷のミハイルって?」


 知っていらっしゃる方も多いかと思いますが、そう・・

「埼玉県人にはそこら辺の草でも食わせとけ!」

と映画の中で言わせた「翔んで埼玉」の作者、魔夜峰央さんの漫画「パタリロ」の登場人物の一人なんですね~・・あ、因みに埼玉県人はそんなことじゃぁ誰も怒りません。クレヨンしんちゃんの町、春日部のスーパーは何と、

「そこらへんの草天丼」

を売り出し、スタンプラリーで

「通行手形!」

にスタンプを押してもらうと言うような町興しをして大評判になっている・・と言うほど逞しい県民性です。・・因みに通行手形は、

「埼玉から東京に行くには通行手形が必要」

と映画の中で言われているので、そのようにされているそうですよ・・凄いですね~・・。


 で、その「氷のミハイル」・・ミハイル、ミヒャエル、ミカエル、ミシェルは皆、元は「大天使ミカエル」の名をいただいているので、イコール、「氷のミシェル」です。その登場人物のミハイルは、自分の体温をマイナス35度まで自由に変化させられると言うキャラクターなものですから、ついつい・・何本も2019年のミシェル・グロをテイスティングするうちに、昔読んだ漫画を思い出してしまったんですね。脱線しまして申し訳ありません。


 2019年のミシェル・グロ、ピエール・グロは是非とも飲んでいただきたいと思っています。ブルゴーニュの良心、あのミシェル・グロの世代交代です。2019年は収穫が半減以下で、Noisy wine の入荷も激減、価格も10パーセント以上、上昇しています。それでも・・こんなプライスです。

 160周年のクロ・デ・レアは巷では結構に高いプライスで販売されていますが、Noisy wine はいつも通りの値付けです。A.C.ブル・・滅茶苦茶美味しいですよ。この冷ややかさ、氷のミハイルを是非飲んでみて下さい。超お勧めです!



【2019年ヴィンテージについて】

 冷涼な春に続き、暑く乾燥した夏が訪れた2019年の収穫は、タイミング的には一般的な9月下旬の日程にとどまり、ブドウの熟度と凝縮度においては特筆すべき水準に達しています。
2018年~2019年にかけての冬は類稀な穏やかな気候で、凍結や霜は殆ど見られないほどでした。そのため3月末にはブドウの樹々は早くも息吹の気配を感じさせ始めました。強運なことに4月、5月はむしろフレッシュな気候たっだので、芽吹きのタイミングやその後の成育速度は修正され、6月15日頃に開花のピークを迎え、9月25日前後に収穫になるだろうと言われました。

 開花のタイミングはまちまちで、雷雨の影響で花が落ちてしまったり、所々結実に至らない果粒を含むミルランダージュの房がつきました。しかし、開花期を過ぎると好天に恵まれ、ブドウはぐんぐん育ち、葉や枝が茂っていきました。7月、8月は暑くて乾燥していましたが、7月末の雷雨が水不足のストレスからブドウを守ってくれたので、成長障害を起こすようなこともありませんでした。

 8月末にブドウは熟し始め、その数週間先までの天候予測を見たとき、当初9月23日に予定していた収穫を、ほぼ一週間早めることを決断しました。9月に入るととても暑くなり、ブドウの熟度は目に見えて進んでいきました。

 収穫は9月17日に開始し、27日にオート・コートで終了しました。2018年と同様に醸造所に運び込まれたブドウは非の打ちどころなく健全で、選果はほとんど必要ありませんでした。残念だったのはコート・ド・ニュイでは、2018年の収穫量に比べて約3分の1ほど減少してしまったことです。これには微妙な開花期と夏の雨量の少なさが要因に挙げられます。賞賛に値すべき熟度、完璧なる健全さ。そのようなブドウから醸されたワインは、リッチであると同時にピュアでフレッシュさがあり、見事なバランスになっています。

 2019年を過去のヴィンテージと比較するなら、2015年や2018年の太陽の年、完熟に達したブドウの持つ光や輝きを感じさせるワイン、充実した酒質がしなやかにタンニンを包み込み、味わいの凝縮が傑出している年と言えるでしょう。


■ Michel Gros ミシェル・グロ (1956年生まれ)
 1975年、ミシェル・グロはボーヌ市のぶどう栽培醸造学校を卒業し、父ジャンと共に家業のドメーヌで働き始めました。そして1978年には、それまで通り父ジャンの片腕となって働きながら、一方で自分自身のドメーヌ(ドメーヌ・ミシェル・グロ)を設立しました。父方の2ヘクタールのブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイからワインを醸造し、彼自身の名義でワインを販売し始めたのです。つまり1979年がミシェルにとっての最初のヴィンテージになります。年月とともにミシェルは自分のドメーヌを拡大していきました。

 フィロキセラ禍の打撃のあと放置されていたオート・コートの丘に新たに苗木を植えつけたり、1990年にはヴォーヌ・ロマネ《オー・レア》を、1993年と1996年にはシャンボール・ミュジニーのいくつかの区画を、そして1995年にはモレ・サン・ドニ《アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジィ》の区画を購入したりしました。1995年、ジャン・グロが引退し、子供たちにドメーヌを分け与えました。父と共にドメーヌ・ジャン・グロの経営にずっと携わってきたミシェルは、次の畑を譲り受けました。

 ヴォーヌ・ロマネ・プルミエクリュ《クロ・デ・レア》モノポール、ニュイ・サン・ジョルジュの二区画、ヴォーヌ・ロマネの一区画、そしてブルゴーニュの一区画です。1997年、地主のエカール家はミシェルにヴォーヌ・ロマネとニュイ・サン・ジョルジュにある3.5ヘクタールの畑を委託しました。続いて2008年に2.5ヘクタールのオート・コート・ド・ニュイの畑も委ねました。ドメーヌ・ミシェル・グロは今日、総じて23ヘクタールの畑からワインを生産しています。

■ Pierre Gros ピエール・グロ (1990年生まれ)
 エンジニアの学問を修めた後、パリで最初の職業に就いたピエールは、自らのワインの情熱と先代たちが築きあげた家業の長い歴史から、再びドメーヌに戻り、醸造の勉学を積みました。2016年、ブドウ栽培・醸造に関する高等技術士としての資格をとり、父が長年の実践で身に着けた手腕を譲り受けるべく、ミシェルに師事し、収穫と醸造に従事するようになりました。

 2019年、家業に専念できるようエンジニアの職を離れました。その年から徐々に父から息子へ権限が譲られ、ドメーヌの経営と安定したワインの品質を今後ピエールが担っていけるよう全般の仕事に携わっています。偉大なワインを造るためには、ブドウ栽培と土壌を生かす事が根本になると悟ったピエールは、テロワールへの更なる理解に努め、年間通じてブドウ畑での緻密な作業に信念を持って行っています。

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2018年のドメーヌ・ミシェル・グロが到着です。エージェントさんの倉庫には2020年の11月、すでに到着していたんですが、今般の新型コロナウイルスの影響が有ったのでしょうか、2020年の年末は、

「それまで遅れていた荷」
「遅れることなく到着した荷」
「遅れることを予想して早めに手配した荷」

 「その全てがヌーボー後に超集中!」

 してしまったために皆さんもご存じの通り、Noisy wine も緊急出動せざるを得ない状況で、新着情報を木曜日と月曜日がフル稼働する羽目になってしまったんですね。大御所ばかりを毎週2回・・勿論ですがテイスティングも追いつかず、未発送分のお取り置き分が山のようになっていましたので、入荷の荷も大行列でした。

 ですがそれでも捌き切れず、2021年も2月になってまだ、11~12月分をご紹介している状況でして、ミシェル・グロもだいぶお待たせしてしまいました。

 しかしながら2021年の1月後半からテイスティングを始めた2018年のミシェル・グロのワインは、どれもしっかり休まっているのもある・・のかもしれませんが、エキスが充実して非常に美しい味わいでして、

「2017年も非常に良かったが、2018年はそれに輪を掛けている?」

と感じさせてくれるものでした。


 A.C.ブルゴーニュと3種(白を入れれば4種)のオート=コート・ド・ニュイは、低価格ながら各々の個性をしっかり発揮しています。どれを飲まれても納得の味わいかと思いますが、オート=コートのオー・ヴァロンの少しコッテリとしつつエレガンスを漂わせる近しい味わいは、品温が低めになりやすい2021年の冬にはピッタリと言えるでしょう。

 村名クラスは91~93+ほどで揃えたい見事な出来で、それぞれのテロワールを見事に表現しつつ、ミシェル・グロらしい充実したエキスの美しい味わいをピュアに感じさせてくれます。

 1級~クロ・ド・ヴージョは入荷数が少なく、テイスティングは今のところ回避していますが、それでも下のクラスの出来を見れば、

「さり気なくいつも近くにいてくれるドメーヌだけど、実は物凄い感性を持っていて、非常に完成度も高く、年々そのピュアさとナチュラルさを高めている」

と思わざるを得ません。


 他の生産者さんの2018年もののブルゴーニュワインを見れば、アルコール分のやや高い強めの仕上がりになっていたり、甘さを感じるものも散見されたりと、造り手の個性と言えばそれっきりでは有りますが、

「その年の葡萄の仕上がり具合を畑で見て、醸造具合を想像し、エレガントなピノ・ノワールに仕上げる」

ことを皆考えているとするなら、ミシェル・グロの見事な味わいは称賛に値すると思います。


 改めて飲んでみて、ミシェル・グロの素晴らしい感性と個性、完成度をもう一度確認していただきたいと思います。ご検討くださいませ。


【2018年ヴィンテージについて】

 非常に暑く、乾燥した春夏に特徴づけられた2018年は、ブドウが早熟し、非の打ち所なく健全に完熟したブドウが収穫できました。2017年が幕を閉じ、2018年が明けたその冬、ブルゴーニュの冬としては比較的温暖で雨がちな天候がつづき、しっとりと清涼な早春を迎えました。その時点ではこの年のブドウの成長はむしろ遅いだろうと考えられましたが、4月に暑い天候が再来。それまでの読みを大きく修正せねばならず、夏の終盤まで猛烈な勢いでブドウは成長していきました。

 私たちの栽培チームは、このハツラツとしたブドウの伸びに遅れをとるまいと、仕事のペースを2倍に吊り上げ、ハイスピードで追い上げていきました。5月末になるとブドウが開花し、開花期は理想的な状態で過ぎていきました。この分だと9月初旬には収穫になるだろうと予想されました。

 春、夏と雨量が足りなかったことも、私たちのブドウ畑ではそれほど問題にならず、おそらくは冬の間に地下に蓄えられた水が、ブドウの成長の供給源になったのだろうと考えられました。

 7月には何度か雷雨が訪れ、9月初めにブドウが完全に成熟するための良い水分補給となりました。残念ながら、7月3日と15日の雷雨で襲った雹は、私たちのオート・コート・ド・ニュ
イの畑のブドウを傷つけ、このとき平均50%のブドウを失いました。

 また、ニュイ・サン・ジョルジュのレ・シャリオの区画では、約30%のブドウを失いました。

 私たちのドメーヌでは、9月4日にコート・ド・ニュイのクリュから収穫を開始し、9月17日にオート・コート・ド・ニュイの畑で収穫を終えました。収穫したブドウは文句のつけどころのないパーフェクトな状態、その中から更に良いブドウを選り抜くなど、ほとんど必要はありませんでした。

 ただ、雹害に遭った区画のブドウだけは綿密な選果の必要があり、幸運にも、視覚機能を備えた選果機を使用することができ、雹で傷ついた粒をすべて除けることができました。一般年と比べてブドウが早期に成熟し、収穫期が早めに訪れたこと、そして収穫されたブドウが完全なる健全な状態で完熟していたこと、それらの好条件を背景に醸されたこの年のワインは、暑い年でもブドウのフレッシュさを保った偉大な純粋さがあり、はじけるような果実味が生き生きと表れています。これならば長期熟成を遂げるポテンシャルを秘めた偉大なヴィンテージだと、今からでも予言することができるでしょう。

 2018年を一言で語るなら、太陽のヴィンテージ。太陽が与えてくれたピュアで魅惑的な味わい、きめ細かなタンニン、しなやなボディ、良質の酸。こういったヴィンテージのワインは、忍耐強くワインが熟す時を待った、愛好家たちに大きな喜びを与えてくれるはずです。「天候面」だけをとって過去のヴィンテージに例えるなら、2003年、2009年に類似性があると言えるでしょう。

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 2018年は初めて、バレルサンプル試飲が出来ない年となりました。ミシェルの実直なコメントを読み解く上で【天候面では】2003年、2009年との類似点を挙げていますが比較的、保水性と収穫量に恵まれた年であり、本当に久しぶりの太陽のヴィンテージとなりました。全体的な傾向と造り手の方向を考えるならば凝縮度ではなく果実の密度があり熟成能力もある年でしょう。酸の張り出しがちなオート=コートの優位性も発揮できそうです。試飲が楽しみです。どうぞよろしくお願いいたします。

株式会社オルヴォー 村岡 覚


 1830年、グロ家はヴォーヌ・ロマネ村で開業する。今日では、6代目のミシェル・グロが、先祖たちの仕事を受け継いで発展させている。また、妹はDomaine AF Gros、弟は Domaine Gros Frere et Soeur、従妹は Domaine Anne Grosを経営し、彼らも同様、グロ家の家業を続けている。

 情熱家であり、同時に厳しさをも持ち合わせるミシェル・グロは、ワイン造りに不断の手間をかける。畑仕事から瓶詰めに至るまで、各段階の技術を修得している。慎ましい性格の彼は、ワインを通じて自分を表現する。寛大で、繊細でエレガントなワイン。その品質は常に一定している。
 ミシェル・グロと彼を支える従業員たちは、ワイン造りにおける情熱と要求の高さを、皆様にご紹介します。


2019 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits au Vallon Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・オー・ヴァロン・ルージュ

16466
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
オート=コート・ド・ニュイ
ドメーヌ・ミシェル・グロ

◆リアルワインガイド67号 今飲んで 89 ポテンシャル 89+ 飲み頃予想 今~2035 2016年の価格 ¥3980
■エージェント情報
 ミシェルのオート・コートに対する個性と可能性の探求は続きます。2014年を皮切りにリリースしたモノポール・フォンテーヌ・サン・マルタンに続いて、2016年のヴィンテージから《オー・ヴァロン》のキュヴェを独立させることにしました。3ヘクタールに及ぶこのリュー・ディは、マレイ・レ・フュッセイ村に位置し、標高425~440mの間、真南向きの丘陵の斜面に横たわり、畑を境に森が広がっています。区画の上部はオックスフォーディアンのマール土壌、中腹から下部にかけて同じ時代の粘土石灰岩土壌が基盤となっています。
 フィロキセラ禍以来手つかずになっていたこの土地の開墾を始めたのは1978年のこと、ミシェルは順繰りにピノ・ノワールを植えていきました。それまでは同村の教会が所有し長い交渉を経て2013年にやっと手に入れた最後の区画を持ってして、オー・ヴァロンの全区画の植栽を完了しました。開墾当初から最後に植えられたブドウ樹の総合的な平均樹齢をとれば、すでに30年の樹齢にのぼります。
 オート・コートのそれぞれのリュー・ディは、以前からずっと分けて醸造し熟成させてきました。つまり瓶詰め2か月前に最終的にブレンドするまで、栽培と造りの段階で各区画の個性を研究し記憶していたのです。ミシェルはそれぞれの区画から生まれるワインの個性を、自らの体験と記憶によって熟知しています。《ル・ヴァロン》の個性は、オート・コートの他のキュヴェより、タンニンがシルキーで、酸が優しいことです。そのため若くからして柔らかく飲みやすいワインになります。「太陽」を感じさせるこのキュヴェの味わいは、ブドウ樹が育つ環境を反映しています。真南向きの斜面がうける最大の日射、北や東から吹き抜ける風を隣接する森や丘が遮断し寒さから守っていること、ブドウ樹が属するそういった恩恵が自然とワインに現れているのでしょう。
 南向きのより温暖な区画オー・ヴァロン。熟度が高く、赤よりも黒系果実の要素が前。良いワインだなと明確に感じられる香り。詰まっている要素もこのクラスとしてはとても多い。タンニンが前にあり、タイトで張りのあるしっかりとした余韻。熟成能力も非常に高い。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,350 (外税) 
【いつも滅茶美味しいオ・ヴァロンですが、これはもう・・格上だと言わない訳には行きません。素晴らしいです!】
 このオ・ヴァロンも滅茶苦茶美味しいです。まぁ、いつも凄く美味しいので・・頭抜けて・・までとは言い切れなかったんですが、2019年ものはやはり下級クラスでは「頭抜けている」と言わずにはいられません。フォンターヌ・サン=マルタン・ルージュも同じように頭抜けた存在なんですが、オ・ヴァロンの方が判りやすいんですよね。

 その理由は・・やはり「氷のミハイル化」が上げられます。比較論で言ってみますと、アメリー・ベルトーで言うところの、村名ジュヴレと村名ジュヴレ・クロ・デ・シェゾーなんですね。

 クロ・デ・シェゾーって・・キュッと締まっていて、それがまたその場で凝縮していて、それがまた美味しさを判りやすくしていると思うんですね。村名ジュヴレも美味しいんですが、そんな判りやすさが少ない・・。違う言い方をするなら、昔のトラペと今のトラペ・・でしょうか。今のトラペは・・旨いでしょう?・・昔のトラペしか知らない方は何を言ってるのか判らないと思いますが・・。

 ですので、その氷的なミネラリティが深い味わいの表面化を幾分にも閉じ込めている部分が有るんですね。ですので、キュッと締まった美味しさに滑らかさと気品を与えている感じになっていると思います。

 こちらも・・残念ながら量が無い・・もう一回だけ12本、いだたけることになっていますので、次回以降お出しできるかと思いますが、それで終了です。是非お早めにお手当ください。リーズナブルながら格上の美味しさを容易に感じていただけると思います。超お勧めです!


 以下は以前のレヴューです。
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【絶妙に美味しいです!この2021年の寒い冬に飲むのに「ピッタリ」の表情豊かなぷっくら感に浸ってください!】

 ベースのオート=コートの優しくも愛らしい味わい、フォンテーヌ・サン=マルタンの精緻で雅さの有る表情も捨てがたいですが、この寒~い冬・・と言うより、今すでに・・

「・・あたし、仕上がっちゃってます~!」

と言ってくれてるのがこのオー・ヴァロンです!・・いや~・・本当に美味しい。これでオート=コートかい!・・みたいな感じですよ。

 ヴォーヌ=ロマネっぽい・・と言いたいところなんですが、むしろ非常に近いのが「膨らみ始めたジュヴレ=シャンベルタン」かな?・・などと感覚的には思うんですね。もっと寄せるとするなら、アメリー・ベルトーの「ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・デ・シェゾー」を僅かにスケール・ダウンした感じ?・・と言ってみましょうか。

 なので、少し肉々しく、少しコッテリしていて、複雑性がそれなりに膨らんで感じられる・・果実感も若かったり熟していたり・・多彩なんですね。

 精緻で雅なフォンテーヌ・サン=マルタンは、出来ればもう少し暖かくなって来てからの方が美味しいはずですから、

「とりあえずオー・ヴァロンを飲み、その後でベースのオート=コート、もしくはフォンテーヌ・サン=マルタンを飲む」

 そんな計画が良いんじゃないかと思います。

 いや・・ちょっとビックリしていただけると思います。

「オート=コートで充分!」

 なんてことになってしまいますとワイン屋としては困ってしまいますが、今飲んで美味しいものは・・さっさと飲んでみましょう!お勧めします!是非ご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!ヴォーヌ=ロマネ、ニュイ=サン=ジョルジュに通じる見事なアロマ、一推しです!】

 一推しです!

 誰がこのワイン、「オート=コート・ド・ニュイ」だと見抜けるのでしょう。私には・・無理かもしれません・・(^^;;

 いや、そもそもオート=コートは準村名ですから、村名並みの出来で有ってもおかしくは無いんです。だけれど、飲んでヴォーヌ=ロマネを直観してしまったら、誰もオート=コートとは疑わないでしょう?ニュイ=サン=ジョルジュとか、ヴージョとかを比較にして来ると思うんですね。もしくはジャンボールの下の方の畑とか・・。

 ですが、これはオー・ヴァロン、オート=コートです。緯度的にはニュイ=サン=ジョルジュやプレモ=プリシー辺りを西に行った辺り。ミシェル・グロのフォンテーヌ・サン=マルタンよりももっと南です。

 そして1978年から開墾をしていたことが良い方に出たのでしょうし、2017年と言うヴィンテージも背中を押したのでしょう。

「村名にそん色無いほどの仕上がり!」

と言っておきましょう。


 最も、A.C.ブルも非常に素晴らしいので、どちらを選ばれても不足は無いです。A.C.ブルよりも豊かでより丸みがあり、旨味成分がより多いです。

 リアルワインガイド第67号は昨年ものの2016年と同じ評価ですが、個人的には今飲んで点で90点越えです。贔屓目が有ったとしてもそこは譲りたくないかな・・と言えるほど素晴らしい。ほぼ完ぺき!・・そして他のオート=コートとも確実に異なるのが実に面白いですよ。もし可能でしたら、「オート=コートの比較」もやってみてください。超お勧めです!

 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初リリースのオー・ヴァロン!リアルワインガイド第63号は89+ポイント!】

 ん~・・冷ややかなオート=コートならではの風味と、結構に大柄で深い構造を持ったワインだな・・と言うのが第一印象です。

 また、ミシェル・グロのワインはどこか・・葡萄の蝋質みたいなものをトッピングで感じていたんですが、2016年ものはこのオー・ヴァロンはじめ、ほとんど・・見当たらないことに気付きました。より自然にさりげない味わいに感じるかもしれません。

 そもそもミシェル・グロのワインは、しっとりしていて暴れず、強い抽出などは絶対にしないのが真骨頂です。兄弟のグロ・フレールやアンヌ・グロが濃い系なのとは正反対です。(最近のベルナール・グロ=グロ・フレールは飲んでいないので変わっているかもしれませんが・・)

 そもそも1990年台、アメリカにマーケットの多くを持っていたブルゴーニュの生産者たちは、アメリカ人的好みだと言うことで、「より濃い」ブルゴーニュ・ピノ・ノワールを目指し、「新樽率アップ」をし、過熟させ抽出を強くし、まるでケーキのようなブルゴーニュワインを創り出しました。伝統のエレガントなピノ・ノワールとは全く違うものです。

 そんな時に言われたのが「逆浸透膜」ですね。安易に言ってしまえば水分除去フィルターです。そりゃぁ・・濃くなりますよ。グロ家の誰かも持っていると・・そんな噂が流れたものです。

 ところがですね・・ベルナールやアンヌが濃いワインでもてはやされたにも関わらず、

「ミシェルだけは変わらない」

伝統のブルゴーニュワインを造り続けたんですね。


「ジャン・グロの時代は良かったがミシェル・グロになってから変わってしまった・・」

などと言う心無い言葉が専門誌に掲載されたようですが、ジャン・グロ時代も1980年台には完全にミシェルがドメーヌを動かしていた訳です。ジャン・グロさんは足が悪かったので、若くしてミシェルが継いだような状態になっていたんですね。なので、素晴らしい・・傑作だと言われた1985年のドメーヌ・ジャン・グロのワインも、実はミシェルが造っていた訳です。

 濃くないですよね・・樽も強く無いです。非常に・・ニュートラルです。新しいキュヴェですが、どこか懐かしい感じがします。濃くは無いんですが、

「エキスは非常にしっかりしている」

ことに気付きます。


 そして、

「・・あれ?・・メオ=カミュゼに・・似ているなぁ・・」

と、ふと気付いてしまいました。


 勿論ですが、樽の影響、ニュアンスがそれなりに感じられるメオ=カミュゼとは、結構に違うのは事実なんですが、

「・・樽を取ったら・・メオ=カミュゼ?」

みたいな・・(^^;; いや、もう少しメオの方が押し出しは強いかもしれませんが!


 そして、堆積土壌(マール)由来のヨード感かな・・これは白のフォンテーヌにも共通することですが、ほんの僅かに感じることが出来るかと思います。

 それにしてもファーストリリースで、ここまで良いとは思いませんでした。個人的には普通のオート=コートよりも「より冷ややか」だと思うんですけどね。冷涼感たっぷりの旨いピノ・ノワールです。是非飲んでみてください。お勧めします!