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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・ミシェル・グロ

ミシェル・グロ

フランス Domaine Michel Gros ブルゴーニュ
● 少なすぎてどうなるかと思われた2021年のドメーヌ・ミシェル・グロです。下級キュヴェは少ないながら何とかテイスティング出来るレベルで入荷しましたが、村名以上はそれぞれ片手に収まるほどしか入荷しませんでした。1本・・なんて・・初めての経験です。

 ですが2021年のミシェル・グロは、一番下のA.C.ブル・コート=ドールからして・・

「エレガントでエキスが凝縮、美しいスタイルで惚れ惚れする出来!」

です。

 リアルワインガイド第84号も、

「(要約すると) 黄金のヴィンテージ」

と・・言ってます・・(^^;;

 まぁ・・その辺はぜひリアルワインガイド第84号を読んでいただけましたら幸いですが、

「ミシェル・グロの2021年は、マジで旨い!」

です。

 飲めたアイテムは限定されますが、飲まなくても・・想像できてしまうんですよね・・。

 オート=コートもそれぞれ異なる味わいですが、ま~・・美味しい!・・今飲んでもおいしく、今後20年間は行けると思います。

 しかも今回はできる限り頑張って・・価格を出しています。大変ではありますが・・やはりどうしても飲んでいただきたい!・・その一心です。もしかしたら、

「ミシェル・グロ2021年は過去最高・・かも・・」

と思っています。ご検討くださいませ!

-----
 2020年のドメーヌ・ミシェル・グロをご案内させていただきます。すでにミシェルの息子、イケメンのピエール・グロさんの加入・・承継により、新たなスタートを切っている訳ですが、それがポジティヴな影響として表れていることを素直に感じられる2020年ものです。

 多くのヴォーヌ=ロマネの生産者たちが、滅茶濃密なワインに仕上げているのに対し、ドメーヌ・ミシェル・グロは・・

「エレガンスを感じさせる従来のミシェル・グロのエキスたっぷりながら美しい味わいを踏襲」

していながら、

「ピュアさだけに留まらない・・柔らかで繊細な表情」

を生み出し、

「2020年ものの強さよりもミシェル・グロらしさを表現」

出来ていると感じます。

 もう・・オート=コート・オ・ヴァロンなんて、滅茶苦茶美味しいですよ。シンプルなオート=コートも実にエレガントで愛らしい味わい・・。フォンテーヌ・サン=マルタンに至っては、以前から持っていた「精緻さ」に磨きを掛け、「官能さ」の卵さえ持っているように感じられます。

 上級キュヴェは、余りの入荷量の少なさに・・村名までのテイスティングになりました。村名以上は全て「バラ」の入荷数です。本来はとてもテイスティング出来ない量ですが、何とか2本は開けさせていただき、上記の2020年のミシェル・グロを確認させていただきました。

 2020年ものとしては格別のエレガンスを得たミシェル・グロです。価格も上昇したとは言え、まだまだ非常にリーズナブルです。是非ご検討いただけましたら幸いです。



「ヴォーヌ=ロマネの良心、ミシェル・グロ」から「氷のミハイル」誕生!・・素晴らしい2019年ものはクロ・デ・レア160周年も重なりました!


「・・クロ・デ・レア160周年は知ってるけど、氷のミハイルって・・何?」

 ・・有難うございます・・いわゆる、「掴み」と言うやつですね。まぁ、「えっ?なんだぁ?」と思わせておいて論を展開する・・みたいな・・最も、そこは正しい論であるかは時と人によるかと思いますが・・。

 2019年のドメーヌ・ミシェル・グロは、1990年生まれの31歳?の息子さん・・ピエール・グロさんにドメーヌを移譲されたヴィンテージと言うことなんですね。

 で、noisy も、数量は無くてもグレートイヤーは間違い無しの2019年ものを、あのミシェルさんの息子のピエールさんがどのようなワインに仕立てたのか、興味津々で到着を待っていました。

 そして・・飲みましたよ・・そして、2018年までの親父さんのワインが持つ「優しい暖かさ」を、と有るもので包んだかのような見事な味わいに感心しました。と言うか、ファーストヴィンテージの2019年ものですでに自身のワインのアピールがちゃんと出来ていることに、驚きを感じました。その「有るもの」とは?・・

 そう・・親父さんミシェルの味わいをしっかり継承しながらも・・

「クリスタルガラスのような非常に冷ややかなミネラリティで優しい暖かさを包んだ見事なエキス系旨口ピノ・ノワール!」

 に仕上げていたんですね・・ですので、その有るものとは、

クリスタルのようなつやっつやの冷ややかなミネラリティ!

なんです。


 これ、飲まれる人により、どんな表現をされるかは異なると思うんですが、noisy 的にはもう・・これしか無いです。ワインが非常に冷ややかです・・そして酸バランスが物凄く良い・・完全エキス化された見事な味わいから、どこかルーミエさんを思わせるようなシャンボール=ミュジニ・・だったりする訳ですね。

 なので美味しく無い訳が無い・・2018年のミシェル・グロも美味しかったでしょう?・・最後まで売れなかったシャンボール=ミュジニ村名2018をお飲みになられた方は、おそらく余りの美味しさに驚かれたと思います。noisy は・・ずっと思ってました。むちゃくちゃ美味しいと書いたはずなのに売れ残っているのは何故?・・と。でも、残り物には福が有ると言うことだったのでしょう。そのシャンボール2018年を、2019年ものは・・

「冷ややかに横を通り過ぎ、上の方に行ってしまった・・」

 ような感じなんですね。

 まぁ、ルーミエさんを持ち出しましたが、ルーミエさんよりはやや果実は黒みを帯びていますし、ミネラリティの出方が違います。ですが、全体的なトーンとしては結構近いと思います。

 で、そこで疑問に思われた方も多いですよね?・・そう、

「・・何?・・氷のミハイルって?」


 知っていらっしゃる方も多いかと思いますが、そう・・

「埼玉県人にはそこら辺の草でも食わせとけ!」

と映画の中で言わせた「翔んで埼玉」の作者、魔夜峰央さんの漫画「パタリロ」の登場人物の一人なんですね~・・あ、因みに埼玉県人はそんなことじゃぁ誰も怒りません。クレヨンしんちゃんの町、春日部のスーパーは何と、

「そこらへんの草天丼」

を売り出し、スタンプラリーで

「通行手形!」

にスタンプを押してもらうと言うような町興しをして大評判になっている・・と言うほど逞しい県民性です。・・因みに通行手形は、

「埼玉から東京に行くには通行手形が必要」

と映画の中で言われているので、そのようにされているそうですよ・・凄いですね~・・。


 で、その「氷のミハイル」・・ミハイル、ミヒャエル、ミカエル、ミシェルは皆、元は「大天使ミカエル」の名をいただいているので、イコール、「氷のミシェル」です。その登場人物のミハイルは、自分の体温をマイナス35度まで自由に変化させられると言うキャラクターなものですから、ついつい・・何本も2019年のミシェル・グロをテイスティングするうちに、昔読んだ漫画を思い出してしまったんですね。脱線しまして申し訳ありません。


 2019年のミシェル・グロ、ピエール・グロは是非とも飲んでいただきたいと思っています。ブルゴーニュの良心、あのミシェル・グロの世代交代です。2019年は収穫が半減以下で、Noisy wine の入荷も激減、価格も10パーセント以上、上昇しています。それでも・・こんなプライスです。

 160周年のクロ・デ・レアは巷では結構に高いプライスで販売されていますが、Noisy wine はいつも通りの値付けです。A.C.ブル・・滅茶苦茶美味しいですよ。この冷ややかさ、氷のミハイルを是非飲んでみて下さい。超お勧めです!



【2019年ヴィンテージについて】

 冷涼な春に続き、暑く乾燥した夏が訪れた2019年の収穫は、タイミング的には一般的な9月下旬の日程にとどまり、ブドウの熟度と凝縮度においては特筆すべき水準に達しています。
2018年~2019年にかけての冬は類稀な穏やかな気候で、凍結や霜は殆ど見られないほどでした。そのため3月末にはブドウの樹々は早くも息吹の気配を感じさせ始めました。強運なことに4月、5月はむしろフレッシュな気候たっだので、芽吹きのタイミングやその後の成育速度は修正され、6月15日頃に開花のピークを迎え、9月25日前後に収穫になるだろうと言われました。

 開花のタイミングはまちまちで、雷雨の影響で花が落ちてしまったり、所々結実に至らない果粒を含むミルランダージュの房がつきました。しかし、開花期を過ぎると好天に恵まれ、ブドウはぐんぐん育ち、葉や枝が茂っていきました。7月、8月は暑くて乾燥していましたが、7月末の雷雨が水不足のストレスからブドウを守ってくれたので、成長障害を起こすようなこともありませんでした。

 8月末にブドウは熟し始め、その数週間先までの天候予測を見たとき、当初9月23日に予定していた収穫を、ほぼ一週間早めることを決断しました。9月に入るととても暑くなり、ブドウの熟度は目に見えて進んでいきました。

 収穫は9月17日に開始し、27日にオート・コートで終了しました。2018年と同様に醸造所に運び込まれたブドウは非の打ちどころなく健全で、選果はほとんど必要ありませんでした。残念だったのはコート・ド・ニュイでは、2018年の収穫量に比べて約3分の1ほど減少してしまったことです。これには微妙な開花期と夏の雨量の少なさが要因に挙げられます。賞賛に値すべき熟度、完璧なる健全さ。そのようなブドウから醸されたワインは、リッチであると同時にピュアでフレッシュさがあり、見事なバランスになっています。

 2019年を過去のヴィンテージと比較するなら、2015年や2018年の太陽の年、完熟に達したブドウの持つ光や輝きを感じさせるワイン、充実した酒質がしなやかにタンニンを包み込み、味わいの凝縮が傑出している年と言えるでしょう。


■ Michel Gros ミシェル・グロ (1956年生まれ)
 1975年、ミシェル・グロはボーヌ市のぶどう栽培醸造学校を卒業し、父ジャンと共に家業のドメーヌで働き始めました。そして1978年には、それまで通り父ジャンの片腕となって働きながら、一方で自分自身のドメーヌ(ドメーヌ・ミシェル・グロ)を設立しました。父方の2ヘクタールのブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイからワインを醸造し、彼自身の名義でワインを販売し始めたのです。つまり1979年がミシェルにとっての最初のヴィンテージになります。年月とともにミシェルは自分のドメーヌを拡大していきました。

 フィロキセラ禍の打撃のあと放置されていたオート・コートの丘に新たに苗木を植えつけたり、1990年にはヴォーヌ・ロマネ《オー・レア》を、1993年と1996年にはシャンボール・ミュジニーのいくつかの区画を、そして1995年にはモレ・サン・ドニ《アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジィ》の区画を購入したりしました。1995年、ジャン・グロが引退し、子供たちにドメーヌを分け与えました。父と共にドメーヌ・ジャン・グロの経営にずっと携わってきたミシェルは、次の畑を譲り受けました。

 ヴォーヌ・ロマネ・プルミエクリュ《クロ・デ・レア》モノポール、ニュイ・サン・ジョルジュの二区画、ヴォーヌ・ロマネの一区画、そしてブルゴーニュの一区画です。1997年、地主のエカール家はミシェルにヴォーヌ・ロマネとニュイ・サン・ジョルジュにある3.5ヘクタールの畑を委託しました。続いて2008年に2.5ヘクタールのオート・コート・ド・ニュイの畑も委ねました。ドメーヌ・ミシェル・グロは今日、総じて23ヘクタールの畑からワインを生産しています。

■ Pierre Gros ピエール・グロ (1990年生まれ)
 エンジニアの学問を修めた後、パリで最初の職業に就いたピエールは、自らのワインの情熱と先代たちが築きあげた家業の長い歴史から、再びドメーヌに戻り、醸造の勉学を積みました。2016年、ブドウ栽培・醸造に関する高等技術士としての資格をとり、父が長年の実践で身に着けた手腕を譲り受けるべく、ミシェルに師事し、収穫と醸造に従事するようになりました。

 2019年、家業に専念できるようエンジニアの職を離れました。その年から徐々に父から息子へ権限が譲られ、ドメーヌの経営と安定したワインの品質を今後ピエールが担っていけるよう全般の仕事に携わっています。偉大なワインを造るためには、ブドウ栽培と土壌を生かす事が根本になると悟ったピエールは、テロワールへの更なる理解に努め、年間通じてブドウ畑での緻密な作業に信念を持って行っています。

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2018年のドメーヌ・ミシェル・グロが到着です。エージェントさんの倉庫には2020年の11月、すでに到着していたんですが、今般の新型コロナウイルスの影響が有ったのでしょうか、2020年の年末は、

「それまで遅れていた荷」
「遅れることなく到着した荷」
「遅れることを予想して早めに手配した荷」

 「その全てがヌーボー後に超集中!」

 してしまったために皆さんもご存じの通り、Noisy wine も緊急出動せざるを得ない状況で、新着情報を木曜日と月曜日がフル稼働する羽目になってしまったんですね。大御所ばかりを毎週2回・・勿論ですがテイスティングも追いつかず、未発送分のお取り置き分が山のようになっていましたので、入荷の荷も大行列でした。

 ですがそれでも捌き切れず、2021年も2月になってまだ、11~12月分をご紹介している状況でして、ミシェル・グロもだいぶお待たせしてしまいました。

 しかしながら2021年の1月後半からテイスティングを始めた2018年のミシェル・グロのワインは、どれもしっかり休まっているのもある・・のかもしれませんが、エキスが充実して非常に美しい味わいでして、

「2017年も非常に良かったが、2018年はそれに輪を掛けている?」

と感じさせてくれるものでした。


 A.C.ブルゴーニュと3種(白を入れれば4種)のオート=コート・ド・ニュイは、低価格ながら各々の個性をしっかり発揮しています。どれを飲まれても納得の味わいかと思いますが、オート=コートのオー・ヴァロンの少しコッテリとしつつエレガンスを漂わせる近しい味わいは、品温が低めになりやすい2021年の冬にはピッタリと言えるでしょう。

 村名クラスは91~93+ほどで揃えたい見事な出来で、それぞれのテロワールを見事に表現しつつ、ミシェル・グロらしい充実したエキスの美しい味わいをピュアに感じさせてくれます。

 1級~クロ・ド・ヴージョは入荷数が少なく、テイスティングは今のところ回避していますが、それでも下のクラスの出来を見れば、

「さり気なくいつも近くにいてくれるドメーヌだけど、実は物凄い感性を持っていて、非常に完成度も高く、年々そのピュアさとナチュラルさを高めている」

と思わざるを得ません。


 他の生産者さんの2018年もののブルゴーニュワインを見れば、アルコール分のやや高い強めの仕上がりになっていたり、甘さを感じるものも散見されたりと、造り手の個性と言えばそれっきりでは有りますが、

「その年の葡萄の仕上がり具合を畑で見て、醸造具合を想像し、エレガントなピノ・ノワールに仕上げる」

ことを皆考えているとするなら、ミシェル・グロの見事な味わいは称賛に値すると思います。


 改めて飲んでみて、ミシェル・グロの素晴らしい感性と個性、完成度をもう一度確認していただきたいと思います。ご検討くださいませ。


【2018年ヴィンテージについて】

 非常に暑く、乾燥した春夏に特徴づけられた2018年は、ブドウが早熟し、非の打ち所なく健全に完熟したブドウが収穫できました。2017年が幕を閉じ、2018年が明けたその冬、ブルゴーニュの冬としては比較的温暖で雨がちな天候がつづき、しっとりと清涼な早春を迎えました。その時点ではこの年のブドウの成長はむしろ遅いだろうと考えられましたが、4月に暑い天候が再来。それまでの読みを大きく修正せねばならず、夏の終盤まで猛烈な勢いでブドウは成長していきました。

 私たちの栽培チームは、このハツラツとしたブドウの伸びに遅れをとるまいと、仕事のペースを2倍に吊り上げ、ハイスピードで追い上げていきました。5月末になるとブドウが開花し、開花期は理想的な状態で過ぎていきました。この分だと9月初旬には収穫になるだろうと予想されました。

 春、夏と雨量が足りなかったことも、私たちのブドウ畑ではそれほど問題にならず、おそらくは冬の間に地下に蓄えられた水が、ブドウの成長の供給源になったのだろうと考えられました。

 7月には何度か雷雨が訪れ、9月初めにブドウが完全に成熟するための良い水分補給となりました。残念ながら、7月3日と15日の雷雨で襲った雹は、私たちのオート・コート・ド・ニュ
イの畑のブドウを傷つけ、このとき平均50%のブドウを失いました。

 また、ニュイ・サン・ジョルジュのレ・シャリオの区画では、約30%のブドウを失いました。

 私たちのドメーヌでは、9月4日にコート・ド・ニュイのクリュから収穫を開始し、9月17日にオート・コート・ド・ニュイの畑で収穫を終えました。収穫したブドウは文句のつけどころのないパーフェクトな状態、その中から更に良いブドウを選り抜くなど、ほとんど必要はありませんでした。

 ただ、雹害に遭った区画のブドウだけは綿密な選果の必要があり、幸運にも、視覚機能を備えた選果機を使用することができ、雹で傷ついた粒をすべて除けることができました。一般年と比べてブドウが早期に成熟し、収穫期が早めに訪れたこと、そして収穫されたブドウが完全なる健全な状態で完熟していたこと、それらの好条件を背景に醸されたこの年のワインは、暑い年でもブドウのフレッシュさを保った偉大な純粋さがあり、はじけるような果実味が生き生きと表れています。これならば長期熟成を遂げるポテンシャルを秘めた偉大なヴィンテージだと、今からでも予言することができるでしょう。

 2018年を一言で語るなら、太陽のヴィンテージ。太陽が与えてくれたピュアで魅惑的な味わい、きめ細かなタンニン、しなやなボディ、良質の酸。こういったヴィンテージのワインは、忍耐強くワインが熟す時を待った、愛好家たちに大きな喜びを与えてくれるはずです。「天候面」だけをとって過去のヴィンテージに例えるなら、2003年、2009年に類似性があると言えるでしょう。

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 2018年は初めて、バレルサンプル試飲が出来ない年となりました。ミシェルの実直なコメントを読み解く上で【天候面では】2003年、2009年との類似点を挙げていますが比較的、保水性と収穫量に恵まれた年であり、本当に久しぶりの太陽のヴィンテージとなりました。全体的な傾向と造り手の方向を考えるならば凝縮度ではなく果実の密度があり熟成能力もある年でしょう。酸の張り出しがちなオート=コートの優位性も発揮できそうです。試飲が楽しみです。どうぞよろしくお願いいたします。

株式会社オルヴォー 村岡 覚


 1830年、グロ家はヴォーヌ・ロマネ村で開業する。今日では、6代目のミシェル・グロが、先祖たちの仕事を受け継いで発展させている。また、妹はDomaine AF Gros、弟は Domaine Gros Frere et Soeur、従妹は Domaine Anne Grosを経営し、彼らも同様、グロ家の家業を続けている。

 情熱家であり、同時に厳しさをも持ち合わせるミシェル・グロは、ワイン造りに不断の手間をかける。畑仕事から瓶詰めに至るまで、各段階の技術を修得している。慎ましい性格の彼は、ワインを通じて自分を表現する。寛大で、繊細でエレガントなワイン。その品質は常に一定している。
 ミシェル・グロと彼を支える従業員たちは、ワイン造りにおける情熱と要求の高さを、皆様にご紹介します。


2021 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Fontaine Saint-Martin Monopole
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ルージュ・フォンテーヌ・サン=マルタン・モノポール

18295
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
オート=コート・ド・ニュイ
ドメーヌ・ミシェル・グロ

■ メディア情報
今飲んで 90+ ポテンシャル 91 飲み頃予想 今~2043
リアルワインガイド第84号


■エージェント情報
ドメーヌ・ミシェル・グロの2番目のモノポール
 私の父ジャン・グロと、私自身が40年の月日をかけて造り上げた一つの区画、それがオート・コートのアルスナン村にあるフォンテーヌ・サン・マルタンです。コート・ド・ニュイに見られるような東南東向きの斜面、標高350~390メートルの間に、この7ヘクタールのブドウ畑が段々状に連なっています。眼下に小谷とリュー=デュー・デ・シャン(Lieu-Dieu des Champs:神が宿る畑の意)シトー修道院を眺めることができ、シスターたちによって経営されていたこの古い尼僧院は、約800年前に創設されたとされ、この丘にブドウ畑を所有していました。19世紀末のフィロキセラ禍によってブドウ畑が壊滅して以来、その畑の大部分は再び森で覆われていました。
 1976年に父ジャンが森の開拓に着手し、続いて私が畑の再建に取り掛かり、1981~86年にかけて4ヘクタールの畑にピノ・ノワールを植栽しました。87年から残りの3ヘクタールにシャルドネを植え始め、2007年に購入した最後の1ヘクタールを2009年に植え替えたとき、この畑全域の再統合を果たし、植栽作業を完了しました。
 この畑に見られるのは、ジュラ紀オックスフォーディアン後期の石灰とマールが混ざった土壌です。同じ地層が5キロメートル南のコルトンの丘にも見られ、丘麓に位置するペルナン・ヴェルジュレス村の名に因んで一般に《ペルナンのマール》と呼ばれています。
 私はこれまでずっとオート・コートのブドウを、区画ごとに分けて醸造し熟成させてきました。夫々の区画のワインを瓶詰め直前まで観察し、最終的なブレンドを実行してきました。つまり、30年近くのヴィンテージに跨って、フォンテーヌ・サン・マルタンのワインの魅力とオリジナリティを把握しています。
 このような背景をもと、この区画の元来の姿を取り戻し、再現したいという意志に駆られ、長きに渡って畑の再建に取り組み、個性豊かな一つのキュヴェに造り上げることを達成しました。
◆2019年もののエージェント・レヴュー
 お香を思わせる構成の細かい樽の薫香。細かいグラデーションで重なる赤系果実に差し込むような白いミネラルを想起させる硬質な風味。香りの立ち上がりはここ数年のグロを思わせます。口に含むと果実の口の中での広がりが明らかに早く流れます。構成要素の酸、果実の線の強さと太さがありながらも武骨さがあまり感じられずスルスルと伸びる。余韻でズドンと一段膨らむ果実の塊。この感覚は初めてで、アタックの力強さもさることながら潜在的な果実の表現を求めたのか、ヴィンテージがそうさせたのか。先行きも楽しみなワインです。
(2021年11月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,880 (外税) 
【しなやかに伸びて行く精緻な果実と石灰のアロマ!・・とても微細な表情がフィネスたっぷりに感じられます!】-----テイスティングできなかったので以前のレヴューを掲載しています。
 このミシェル・グロのオート=コート三部作のトップ・キュヴェがこのフォンテーヌ・サン=マルタンです。コルトンと同様の地層だと言うことですが、なるほど・・そう言われてみればそのような気がします。

 まぁ、コルトンとは言ってもいくつかのスタイルが有りますが、レ・ルナルドやレ・ロニェにむしろ似ている感じがするのは、ヴォーヌ=ロマネスタイルなオ・ヴァロンでしょう。でも、ル・コルトンやレ・ペリエール、言い過ぎかもしれますせんがレ・ブレッサンドなどには、このフォンテーヌ・サン=マルタンは似た部分が有ると感じます。オート=コートをグラン・クリュの畑と一緒にしてものを言うなんて少し憚られますが・・

 ですがこの精緻な姿、細やかな表情には、単にオート=コートと言ってしまうと勿体無い・・みたいな気持ちが生まれているのも事実では有ります。

 リアルワインガイド第80号では、

「ヴォーヌ=ロマネ村名だと言って誰かにしれっと飲ませてみたら・・」

と、いたずらなことを書いている位に・・上質です。

 また、2019年ものが驚くほど冷ややかで、思わず「氷のミハイル」などと書いていますが、2020年ものはご覧の通り、そこまでの冷ややかさは有りませんが、それでも多くの2020年もののブルゴーニュワインと比較しますと、

「冷たい感じ」

は感じると思えるレベルです。

 色彩も2019年ものは見事に冷たく見えますよね。透明感が凄く、全体がクリスタルなトーンに包まれている感じを受けます。

 2020年ものは少し濃い目で妖艶なトーンに包まれている感じが・・しませんか?・・年的に、凄く暑さを得た時間が有り、水分不足で悩んでいたところを少雨で救われた・・そんな出来事が想像できる画像ではないかなと感じています。

「・・でもさ、2019年もののホワイトバランスと違うから、簡単には比べられないよ!」

と言われてしまうかもしれません。まぁ・・撮っている機種が2019年の時と変わっているので、いちいち合わせられないんですね・・

 でも、今回に限り・・時間をかけて、RGB のバランスを2019年の時の写真に近づけてみました。それが3枚目の写真です。

 どうでしょう?・・ワインの液体としての色彩は、想定外でしたが・・余り変化していないように見えます。

 何とも妖艶な感じはそのまま・・いや、単に曇っているだけかもしれませんし、画角も微妙に異なりますが、テーブルクロスの色はほぼ同様になるように調整してみたんですね。

 で、この左の3枚目が出来たんですが、これからは少し「G 緑」を減らすような撮り方をしようかと思っています。

 やはり2019年ものよりもやや濃く、やや暖かく、ややグラが多く、やや官能的・・でしょうか。非常に良い出来だと思います。

 リアルワインガイド第80号は、面白いように・・

「0.5点ずつポイント上昇」

していまして、リアルワインガイドもそれを認めています。つまり、

・A.C.ブル・コート=ドール 89+
・A.C.オート=コート 90
・オート=コート・オ・ヴァロン 90+
・フォンテーヌ・サン=マルタン 91

 これを大きいと思うか、余り変わらないと思うかは人それぞれですが、この90ポイントを境にした評価の0.5点は、99.5点とはほとんどのレヴュワーが点を付けないのとほぼ同じ意味で、レヴュワーにとっての0.5点は相当に大きいんですね。99.5点って・・もうそりゃ100点だろ!・・って思ってしまいますが、

「100点は付けたくない」

に等しい訳です。

 そしてそのポイントが異なる以上に異なるのが、やはりテロワールだと思います。この3種類のオート=コートでもこれだけ違うことで、お客様も大いに楽しめると思います。もしお時間が有りましたら、ニュイ=サン=ジョルジュ村の西方約10キロほどにある、「 arcenant (アルスナン)」を google MAP などで探してみてください。少なくとも相当な時間つぶしにはなります。お勧めします。ご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
-----
【下級キュヴェに有って最もフィネス溢れるのがこれ、フォンテーヌ・サン=マルタンですが、氷のミハイル化で・・もうツヤツヤなテクスチュアです!】

 目先の美味しさ、鮮烈さはオ・ヴァロンでしょう。それは間違い無いです。ですが、本質的な部分での素晴らしさはこのフォンテーヌ・サン=マルタンに分が有ると感じます。それは2019年の「氷の・・」でも同様・・では有るんですが、冷やかなミネラリティが分厚い分、外に出ようとする表情を抑え込んでいると感じます。

 ですので、よりフィネスたっぷりに・・おしとやかなんだけど実はちゃんと有る・・的なワインに仕上がっているんですね。

 なので、もしもう少しでも多彩に、多弁になって欲しいと思うので有れば、2~3年置かれると良いかなぁ・・と思います。ですが、個人的には・・今飲んでも充分に旨いし、僅かずつ崩壊して行くバリア状のミネラリティから漏れてくる微細な表情こそにそそられてしまう・・と感じられる方には、今からゆっくり時間を掛けながら楽しめるんじゃないかと思います。

 もし、もしですよ・・2018年のこのフォンテーヌ・サン=マルタンをお持ちでしたら、是非比較していただけますと・・面白いと思います。

「・・ん?・・何?・・氷のミハイル?・・パタリロ?・・何言ってんの?」

と思われる方も、もしそんな飲み方をしていただけますと、

「・・おお・・このニュアンスを氷のミハイルと評したのか?・・」

と相互理解が進むのではないかと・・いや、勿論ですが、noisy なんぞと相互理解が深まっても何にもならないと思っていらっしゃる方はスルーしてくださいね。全く強制するつもりなどは有りません。

 ですが、このしなやかな厚み・・それをフィネス感で伝えてくるのがこのフォンテーヌ・サン=マルタン・ルージュです。美味しいと思います。ご検討くださいませ!

 以下は以前のレヴューです。
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【3種のオート=コートのトップ・キュヴェ!・・(^^;; この精緻さ、フィネス感は流石です!】

 面白いですよね・・3種ものオート=コートをリリースしているドメーヌを他には知りませんが、このところはこの3種を毎年テイスティングしていますから・・

「いい加減、その特徴を覚えてしまった・・」

んですね。なので、永遠に毎年同じような文章を書いてしまうかもしれません。それはちょっと怖いですが・・。


 でも、おそらくピノ・ノワール・ファンの皆さんも同じだと思うんですよ。ベースのオート=コートを飲めば、オート=コートなのにヴォーヌ=ロマネっぽくて・・これで充分だ・・と感じながらも、このフォンテーヌ・サン=マルタンを飲めば、ビロードのテクスチュアとフィネス感に酔いしれ、

「ベースのオート=コートよりフォンテーヌ・サン=マルタンの方がヴォーヌ=ロマネっぽい!そして上品で精緻。」

だと思われるでしょう。

 そして「オー・ヴァロン」を今飲めば、

「ベースのオート=コートも美味しかったけれど、よりヴォーヌ=ロマネっぽく、よりポテンシャルが有って、より今美味しいのはオー・ヴァロン!」

 と思われるでしょう。最も3種類、全部飲めば、一番ヴォーヌ=ロマネっぽいのはフォンテーヌ・サン=マルタンになるでしょうし、オー・ヴァロンはヴォーヌ=ロマネっぽくは無い・・と感じられるかもしれません。


 高貴さやフィネス、テクスチュアのしなやかさなどは、やはりこのフォンテーヌ・サン=マルタンが随一です。仕入れ価格も一番高いのも有りますが・・でも販売価格はさほど変わらないですから、

「色々飲んで楽しめる」

と言うのが有難いですよね。その、もしかしたら「僅かな違い」を人の感性がしっかり取り分けることが出来ることが、また自身の再発見に繋がりもし、楽しかったりすると思います。

 非常に精緻で雅なピノ・ノワールです。少しだけ早いので、温かくなって来たな・・と思われた頃を目安に飲み始めてください!お勧めします!


 以下は以前のレヴューです。
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【質感が凄い!オート=コートの中ではポテンシャルが最も上です。】

 これだけアイテムが有ると・・いや、13アイテムですが・・数が無くて飲めないキュヴェが有ったとしても、毎日ミシェル・グロのテイスティングになります。

 しかもオート=コートはいっぱい有るし、モレ、シャンボール、ヴォーヌ=ロマネ、ニュイと・・村は異なっても、ほとんど近場に「ギュッ」と集まった畑ですから、もしかしたら皆さんは、

「・・そんなの、飽きちゃうんじゃない?」

と思われるかもしれません。


 でも、全くそんなことは無いんですね。むしろ、毎日が楽しかったですよ。・・何故って・・

「2017年のミシェル・グロはいつ飲んでも超美味しい!しかもレベルアップ度が凄い!」

から・・です。


 この辺の理解はR誌のTさんとも同様だったことを確認済み・・です。まぁ、普段は余り意見が合うことは多く無いんですけどね。・・そうでもないか。

 で、このフォンテーヌ・サン=マルタンの赤ですが、これまた他のオート=コートとは全然違うんですね。

 むしろこのワイン、将来的にはかなり力強い感じの仕上がりになると思います。長く置けば・・ですので、ほぼその前に飲みつくされてしまうとは思いますが。

 そして、冷やかな区画名無しのオート=コート、ヴォーヌ=ロマネ風なオー・ヴァロンとの違いは、

「質感」

です。


 これ、とても精緻なんですね。そして質の良い、そしてむしろ甘くさえ感じる細やかなタンニンがさらさらと存在しています。なので、これが完全に溶け込みますと、「滑らかな太さ」のあるボディになるはずなので、

「オート=コートの中でポテンシャルは随一」

であることは間違い無いでしょう。


 ただし、今のバランスですと、余りにオー・ヴァロンの表情が凄過ぎ!・・です。なので、反対にフォンテーヌ・サン=マルタンの精緻さや端正さがクローズアップされる・・と言う感じだと思います。比較してやや涼やかですしね。

 素晴らしい出来です。こちらはほんのり休ませ気味で飲んでみてください。お勧めします!


 以下は以前のレヴューです。
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【全方位に円形を描く見事なパレットと赤い果実!非常に美味しいです!】

 これはまん丸!・・実に良い感じに仕上がっていると思います。2014年にこのフォンテーヌ・サン=マルタンをリリースしましたので、noisy も「これは!」とばかりに飲んでみて、エレガントでクリーン、しかもどこかにヴォーヌ=ロマネを感じさせてくれるようなニュアンスを自然に感じさせてくれました。

 しかし2015年ものは12本だけの入荷で、お客様の希望数には応えられないと・・飲まないことにしていましたんで、2016年は何としても!・・と言うことで開けた訳です。

 2014年もののやや暗い色合いとは打って変わった明るい赤い色合いです。オート=コート・ド・ニュイにおいてはやや暗く冷ややかな部分は、「オー・ヴァロン」の受け持ちだったのかもしれません。オー・ヴァロンは冷ややかな酸、フォンテーヌ・サン=マルタンは比較するとやや暖かめです。暖かい酸だ・・と言うことでは有りませんで、あくまで比較した場合のニュアンスですね。

 チェリー系の果実が実に心地良いです。今飲んでも美味しいですし、10年以上の熟成にも耐えられます。ミシェル・グロのワインは新樽率が低いですから、若いうちはとても自然な味わいです。しかし、熟して来ますと・・ピノの持つ野性味や、ミネラリティ由来の表情が、そのシンプルに自然な表情を深く複雑なものに変えてゆく訳です。これは飲んでいても・・その変化が有るだろうと言うことが判ると思います。

 非常に良い出来です。価格もビックリするほどリーズナブル!・・コンディションも非常に良いです。是非飲んでみてください。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです!
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【2014年初リリースのサン=マルタン・ルージュ!】 こちらは少ないので・・申し訳ありません。テイスティングは自重しています。リアルワインガイド第59号は、

「今飲んで88+ ポテンシャル89+ 飲み頃予想 今~2030」

と渋めですが、2015年の気候はオート=コートにぴったり合っている・・・つまり、2015年は糖分が高かったのでやや甘い仕上がりの年になりやすいところ、オート=コートの涼しさがそれを自然に抑えた・・と言うロジックでしょう。



 以下は2014年もののサン=マルタンのレヴューです。
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【エレガントなエレガントな・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの粋と言いたくなるような仕上がりです!】

 2014年に大きく変更になったオート=コート・ド・ニュイのルージュです。どうやら、今までのブレンドものとは違い、フォンテーヌ・サン・マルタンと名付けられた区画のみの葡萄で仕上げられたワインのようです。

 ある意味、noisy が2014年もののミシェル・グロに回帰したのは、このフォンテーヌ・サン・マルタンの存在に有るとも言えます。

 だって・・目新しいじゃないですか・・。・・いや、ただそれだけなんですけどね。

 話は飛びますが、PCをいじっていたら、大昔の写真が出て来ました。2000年に撮ったラ・ターシュの写真です。これ・・です。

 小さいですよね~。でもDRCのエチケットは白地ですが、文字が結構ハッキリしているんで、その頃の性能がまだ良く無かったデジカメでもソコソコ写ったんですね。

 反対にルロワのエチケットなんぞは、何時間かけてもまともに撮れませんでした。ま~・・苦労しました。

 ようやくその頃は楽天さんが上場した頃かと思いますが、そんなECモールが山ほど存在していて、noisy も入ってくれとずいぶん誘われましたが・・全部断っちゃってましたね。楽天さんがモールを開いたのが1997年だそうで、noisy がホームページを開いたのが1995年、ECを始めたのが1998年ですから、楽天さんと良い勝負・・最も売り上げでは比較のしようも無いですけどね・・。その頃は、

「近い将来にネット販売は主流になる!」

と思ってたんですが、たかが5~10年でモノになるとまでは考えていたかどうか微妙では有ります。

 その頃不安だったのは、

「陰の部分だけが取り上げられて、インターネット自体が潰されるんじゃないか?」

と言うことなんですが、2000年代前半はまだそんな不安を確実に持っていたと・・記憶しています。懐かしい気持ちでも有りますけどね。


 そんな様々な不安や不安定な要素と戦いつつも、非常に安定して美しいワインを安価に提供してくれていたのが「ドメーヌ・ミシェル・グロ」です。アンヌ・グロやグロ・フレールは濃密さやパワフルさで売っていましたが、ミシェル・グロは濃厚バリック全盛時代も決して流されず、

「エレガントで美しいワイン」

でした。

 いや・・エレガントなのと要素不足なのは違いますよ。今はそうでも無いですが、アンヌ=フランソワーズ・グロ(パラン)はやや不足気味でしたけど。足りない感じがしたものです。


 で、このフォンテーヌ・サン・マルタン・ルージュ・・・デザインもエレガントに変更になりましたが、このデザインを2000年頃のデジカメで撮ったら苦労しただろうなぁ・・と言うことで、上記の話しになったんですが、それはさておき、

「今飲んで、ワイン単体でのバランスが凄い!」

です。完結しちゃってます!・・エレガントで美しく、非常に旨いです・・!。


 もっとも、ワイン単体での話しでして、マリアージュさせるとなると話しは別になっちゃいますけどね。かなりの旨さです。

 リアルワインガイド第55号で徳丸さんは、1回目の訪問時に凄かったのに、2回目ではガチガチで評価困難・・と、ほとんどのミシェル・グロのワインを「暫定点」にしています。これにつきましては、ミシェル・グロの上級キュヴェのコラムに書いていますので、ご参考にされてください。

 で、暫定点ながらも 88~89+ と言う評価です。


 非常にエレガントで美しく、とても冷ややかで、現在はひとつの良いバランスに有る状態と言えます。徳丸さんがテイスティングされた時とは、おそらくですがかなり変わっていると思われますが、この2017年のお正月と言うタイミングでは、

「まさにミシェル・グロらしい味わいのオート=コート!」

と言えます。愛らしいベリーやチェリーが冷ややかに香ります。やや冷えた状態でもたっぷり有るエキスの旨みがこのワインを近しいものにしてくれるはずです。

 久しぶりにミシェル・グロ、いかがでしょうか。2つ目のモノポールとして、新たにリリースです。是非飲んでみてください!お勧めします!