
いや~・・めちゃんこ美味しいですぅ~・・。惚れ惚れとしちゃいますね・・。これ1本で充分満足しちゃいます・・いや、好みは有るとは思いますよ。でも、何でこんなに官能的に造れちゃうのか・・不思議でたまりません。
ある種、ブルゴーニュのシャルドネの中で、この路線をハッキリ出せるのは、ミシェル・ニーロンのミシェル・クトーさん以外は存在しないんじゃないかと思うんですね。
美しい色合いのゴールドから、まぁ・・トッピングの香りのエロいこと!・・何だろう・・このアロマは!・・と思ってしまうに違いありません。単に果実じゃぁ無い・・ホルモンか?・・いやフェロモン的な素晴らしい香りが上がって来ます。
口に含むと、ピュリニー=モンラッシェでは有り得ない・・溌剌とした美しい雅な酸・・ややマロラクティックを完全にはしていないのか?・・と思えるような、僅かに口内を刺激しつつ、穏やかに拡がって来ます。
そうかと思えばその瞬間に「まるっと」丸まり、柔らかく滑らかな味わいへと変化・・このところ食している古代品種のパスタを豆乳でクリームソース的に仕上げたものに、非常に良く合います。
中盤も適度な拡がりを見せ、構造の大きさもそこそこに見せつけつつ、でも嫌味の無いナチュラルなニュアンスを漂わせつつ、長~~い柑橘な余韻を感じさせてくれます。
いや~・・旨いです。まぁ、アドヴォケイトの言うことも判らなくは無いですよ・・。最高のシャルドネの造り手だと褒めつつも、全くと言って良いほど「大した評価はしてない」のは理解できませんが、このシャルドネに86~88、もしくは87Points と言う評価は、今までアドヴォケイト・・いや、PKさん的な評点の付け方をするならば、そういう風にしか付けられないのでしょう。

パレットで言えば、まん丸なパレットなど・・最初からは描かんのですよ。優れたピュリニーなら豊かで柔らかでゴージャスなパレットを最初から描くでしょう。でも、この素晴らしいACブルゴーニュは、そんな野暮なことはしない。まるで最初からキャンバスに油絵を描くように、まず塗りつぶして行く・・それから描き出す・・そして完成へ向かう・・その道筋がちゃんと感じられるんですね。
最初から「ぶわ~っ」とパワーで押し通してスプレーで塗りつぶすのではなく、そこに至るまでの時間、空間、または余計なものまでを筆でちゃんと描いているんです。しかも、
「官能的なアロマでさえ、パレットの表現のひとつ」
になっているかのような一体感を見せます。
なので、頭で飲めば、そんなポイントにしかならんのでしょう。でもどこかではちゃんと認めている・・。だからこそ、
「ブルゴーニュ・シャルドネの偉大な生産者だ」
と言いながら、さしたるポイントは与えられないのかと・・邪推しています。
また、このACブルゴーニュは非常に少なくて・・0.3ヘクタールほどのニーロン家の周りにある畑なんですね。なので、ほんの少しだけ・・でもしっかり「ミシャル・ニーロン」したシャルドネなんです。
美味しいワイン・・その定義は非常に難しいですが、感性をくすぐる素晴らしいシャルドネだと理解しています。・・まぁ・・何度も言うようですが、
「好き嫌いは有るにしても!」
です。ぜひともご検討くださいませ。お勧めします!