ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

オリヴィエ・ジュアン

フランス Domaine Olivier Jouan ブルゴーニュ
● 2022年のオリヴィエ・ジュアン、下級キュヴェのご案内です。

 このところのエレガント系ブルゴーニュへの回帰とも言うべきオリヴィエ・ジュアンの動向でしたが、どうやらこの2022年でその「エレガント系」に拍車が掛かった・・と言いますか、それが完成したと言って良い仕上がりを確認させていただきました。

 そのため、今までは今一つ、このA.C.ブルやオート=コートが持つ詳細なディテールまで、言及できなかった・・つまり、

「テロワールが表情にしっかり出て来た!」

と感じています。

 そもそも・・オリヴィエ・ジュアンは、シャルム=シャンベルタンとジュヴレ=シャンベルタンも持ちながら、モレ=サン=ドニの造り手・・のような捉えられ方をしていたと思います。noisy もそれで良いと・・思っていた訳です。

 しかしこの人・・ヤン・ドゥリューと同様に・・オート=コートに本拠が有るんですね・・アルスナンですから。

 因みにアルスナンと言う村は、ニュイ=サン=ジョルジュから西に7キロほど向かった場所で、まさに・・

「オート=コート銀座!」

と言うべきオート=コートの畑の密集地?・・なんですね。

 で、超ドライな味筋でエレガント系、赤い果実が前面に出始めましたから、その表情が見事にテロワールを感じさせてくれ始めたと・・言って良いかな?・・と感じました。

 もはや、ほんのりとした甘みとしっかりした果実味で・・美味しいんだけれどどこのピノだか判り辛い・・と言うことは無くなり、

「テロワールの表情を感じさせてくれるエレガントなエキス系ピノ・ノワール!」

を楽しませてくれるようになったと思います。ぜひ飲んでみてください!・・お薦めします!


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 オリヴィエ・ジュアンの2021年、下級キュヴェが到着です。上級キュヴェの到着にはもう少し時間が掛かるようです。

 2アイテムだけですのでどちらもテイスティングしてみました。A.C.ブルは瓶熟不足、もしくは休養不足のようで・・いや、到着はもっと前でしたので、

「9月以降から」

と8月にご案内するつもりでしたが・・待ちました。

 で、そろそろ良いかとオート=コートを飲んでみましたら・・「でら旨!」でした・・あ、この「でら」は愛知や岐阜の方の方言のようですが・・

「どえりゃ~」-->「でら」

かな・・と。

 そんなことはどうでも良いのですが、少し価格は上がったとしても「準村名クラス」のオート=コートで5千円以下ですから、今となってはお買い得です。

 因みにA.C.ブルはエレガントタイプ、オート=コートはエレガント系の充実タイプです。どうぞよろしくお願いいたします。


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 2020年のオリヴィエ・ジュアン...必ず買いましょう。非常に素晴らしい..過去一番は当然としても、驚くべきアロマと味わいのバランスをしています。その上で酸の立体的、3D構造を思わせる球状の「つるっ」と滑らかテクスチュアな物体感を豊富なミネラリティが支えています。勿論、果実表現も2019年を超え、毎年のように黒味を基本に感じさせてきた果実感は、実はとても深い色彩構造の赤だったと..ご理解いただける出来栄えで、しかもテイスティング出来たすべてのワインに共通です。

 ですから、この球体感はファーストノーズですでに想像されますが、口内に入ってくるとまるで・・少し大きめで少し柔らかな襞を持つタピオカのような滑らかさから、とても美しいキュッとした「ほどけ方」をしてくれ、その残像を残しつつ消えて行きます。

 その上で、各畑のクオリティとテロワールをよりピュアに、ナチュラルさを増大させたかのように想起させてくれる・・非常に魅力に満ちた味わいをしているんですね。

 この仕上がりの素晴らしさは、もしかしたら今のところテイスティング出来たの2020年のブルゴーニュのピノ・ノワール種では最高と言えるんじゃないかと感じています。

 アルコール分は14度~14.5度が中心で、シャルム=シャンベルタンのみ15度ですが、高めのアルコール感だと感じることが全く無く、美しい果実酸、果実味も、過剰だとか冗長だと思う「隙」も無い・・高質さを持っています。

 ただし残念なのは、noisy が仕入れを誤ったことでして・・これほどまでに人気になっているとは思わなかったので、

「最初に数アイテム少しずつ入れ、もし出来が良かったら後で増やそう・・」

と思っていたので余り最初から大きなオーダーにしなかったことと、アイテムを絞ってしまったことです・・。やっちまいました・・。あれほど苦労して毎年バンバン開けて・・それでも中々に厳しい売れ行きだったので、2020年ものを甘く見ていました。

 もし写真で濃く見えるとしましても、思った以上に優しく、違和感のないものです。またアルコール分も前述のようにその高さを受容しない見事なバランスをしています。

 1級までのワインは今でも美味しく飲めますが、ポテンシャル自体は相当高いので、やはり数年は囲うべきでしょう。A.C.ブルは飲んでも良いですが、

「2019年ものまでのオリヴィエ・ジュアンのワインバランスとはちょっと違う」

と思ってください。


 今まで、適度に濃密で優しい味わいだったけれど、何となくテクスチュアの細やかさに欠け、全般を通しての「抑揚」がなだらかだったと思います。しかし前述のように、序盤、中盤、終盤と続く流れの中で、

「3D感たっぷりの美しい球体が自身のパレットに感じられる」

と言う、この上無い「抑揚」が有ります。


 2020年のオリヴィエ・ジュアン、残念ながら1本たりとも追加できません。この機会にぜひご検討くださいませ。非常にリーズナブルだと思っていただけます。
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 2019年のオリヴィエ・ジュアンをご紹介致します。
 素晴らしい出来だった2018年ものは、それまで販売に苦労していたのが嘘のようにほぼほぼ全て完売、また残っていた古いジュアンのワインも売れ始め、飲まれたお客様から、

「・・こんなに美味しくなるんだ!」

と驚きの声をいただいていました。

 またリアルワインガイド第76号では、2019年もののオリヴィエ・ジュアンが軒並み最高評価を大きく更新し、トップ・キュヴェの2019シャルム=シャンベルタンに至っては「97+」、看板の両1級畑、ラ・リオットが95+、リュショが95 点と、凄い評価に驚かされました。

 そんなこんなで・・2019年のオリヴィエ・ジュアンは「引く手数多で品薄」は間違い無いと踏みまして、Noisy wine としましても、

「アイテムを絞っていては割り当てが少なくなってしまう・・」

と言う判断で、

「2019年ものオリヴィエ・ジュアンはいつもより多く回して・・いや、アイテムを増やしてオーダー」

させていただきました。


 それでも相当減らされましたが、2019年ものも生産量は少ないので仕方がないかもしれませんね。


 2019年もののオリヴィエ・ジュアンは、リアルワインガイドが言うように、「もう涙ものである」・・そんな表現が理解できる見事な味わいです。

 黒っぽさを(若干)残しつつ、濃い目からやや濃い目の液体濃度に変えながら滑らかで優しくてジューシー・・このリアル76号の表現に尽きるかと思います。

 そして、以前のオリヴィエ・ジュアンの甘い果実味は失せ、エキス系の甘美な味わいへと大きく変化しているんですね・・その上での、

「シャルム=シャンベルタン97+、ラ・リオット95+、リュショ95」

 なんです。素晴らしいですね。


 そう、上級キュヴェはそれで当然・・とも言えますから、まぁ良いでしょう。

 noisy がお薦めしたいのは、

「村名ワイン以下でも滅茶苦茶旨い!」

んですよ。


 中でも村名ワインが抜群です。シャンボール=ミュジニーは、ちょっと奇跡的な美味しさです。おそらくですがこれは・・ミルランダージュが相当付いたんだと思います。リアル76号もシャンボールは頭一個、抜けています。勿論ジュヴレもモレも超旨いですが、シャンボールの濃密さ、その中にある複雑さは正に「涙もの」です。

 noisy 的にはモレのクロ・ソロンの優しさにほだされてしまいました・・美味いです!ジュヴレも剛健さだけでアピールするような並みの出来では無く、時折鈍重さを感じさせる低域の「痺れるような重さ」を回避、中低域からの球体に近いパレットの美しさに感動しました。

 そしてブルゴーニュ・ルージュ...これはもう、エレガントなブルゴーニュの美味しさを満々と湛えた膨らみのある優しい味わい・・しかもとてもリーズナブル!・・長年とても安価に提供してくれていて、本当に有難いワインです。

 そうそう・・そう言えばオリヴィエ・ジュアンの大きい写真が欲しいなぁと・・エージェントさんには無いから、ジュアンのホームページでも探してみようと、検索をかけてみたんですが見当たりませんでした。

 しかしその過程でオリヴィエの写真を数枚発見、その・・

「白髪さに・・」

 迂闊にもちょっと涙が滲んでしまいました。


 そうだよなぁ・・このコラムの写真は若すぎるよなぁ・・と。おそらく彼も49歳とか・・そんな感じなんでしょう。noisy よりもだいぶ若いですが、髪は少し薄くなり、ほぼ真っ白・・僅かに黒髪が混じる感じでしょうか。しかしとても健康そうで、とても締まった顔をされていました。

 そうですよね・・1999年で27歳ですからもう・・。おそらくあと十数年、十数回の仕込みが出来るかどうか・・と言うところに来ているのでしょう。この2019年ものを飲むと、

「オリヴィエ・ジュアンの最高の出来!」

を理解できます。


 しかし、もっと出来るんじゃないか?・・と思わせるような「フリ」も、この2019年ものを飲むと感じます。何せ、noisy的には、

「もっともアンリ・ジャイエの味筋に近かった男」

だった訳ですから。


 その意味でも、この3年間ほどの変化はnoisyにとっても重要です。どんなになって行くのか・・オリヴィエもトラックの最後の一周をどう回って行くのか・・見守りたいと思います。お客様もとても楽しめる造り手の一人だと認識していただき、トライしていただけましたら幸いです。

 
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2018年のオリヴィエ・ジュアンをご紹介させていただきます。フルラインナップとまでは行かないのですが、やはり好きなんですよね・・中々セールスは厳しいんですが止められない・・。やはりジャイエ的な果実の付きの良さと、黒~赤果実のバランス、そして3~5年経過した時の甘美な味わいは2018年ものも普遍であると判断しました。是非ご検討くださいませ。

 2017年のオリヴィエ・ジュアンです。すみません・・2016年ものは色々有って、飛ばしてしまいました。やはりモレとシャンボールは2016年、厳しいだろう・・特にモレは・・などと考えていたら、そうなってしまいました。

 2017年ものは、2015年ものをテイスティングして感じた、

「果実味系からエキス系への転身」

をさらに増大させていると感じました。めちゃドライなんですね・・冷涼感も漂ってきました。そして、

「リアルワインガイド誌の評価がジャンプ・アップ!」

していますよ。


 全アイテムほぼほぼ・・1.5~2.0点も上昇しています。シャルム=シャンベルタンは96+ですし、1級ラ・リオットは95、1級リュショは94+とグラン・クリュ並みの評価です。

 それでも1級は1万円ちょっとですから、非常にリーズナブルに感じるはずです。


 味わいが変わって来たと言うのはどういうことなのか?・・と勝手に想像してみるに、ジュアン本人は、さほど意識変革は無いんじゃないかな?・・と感じます。それは「激変」とか、「急変」と言うようなことでは無いことにも表れています。おそらく2010年以降、徐々に甘さを控え、ドライな味わいに変貌していっただけなのかと思います。天候の変貌や環境の変化に対応し、普段の生活をして行く上で、そのように導かれたのかな・・と感じています。あくまで推測です。

 noisy 的にも好ましい出来事ですし、リアルワインガイド誌の評価がジャンプアップしたと言うことは、おそらく皆さんもより高い評価をされるに違いないと思っています。

 ただし・・このところは結構在庫を抱えて来ましたので、仕入れを減らしてしまいました。結果論ではありますが、失敗したかも・・と言う気持ちが有ります。上のキュヴェはもう買えないですから・・はい。

 しかしながら、村名のクロ・ソロンも非常に美味しいですし、90点のA.C.ブルもリーズナブルです。94+、95と絶好調の1級2アイテムと含めまして、是非ともご検討いただけましたら幸いです。

━━━━━
 オリヴィエ・ジュアンの2015年をご紹介します。素晴らしい出来栄えだった2009年・・・。運転資金取得目的の利益度外視プライスを付けるどーしようも無いネットショップに叩き売られていて、とても販売は苦労してました。素晴らしいワインなのに、結局造り手を育てる方向には中々向かわない、申し訳ないドメ ーヌでした。

 どーしようも無いショップさんは運転資金を得る目的ですから、都合マイナスにならなければ良いし、経費なども出来るだけ掛けない方向になってしまいます。釣った魚に餌をやらない的な考えなのでしょう。コンディションが良いはずもなく、結局は造り手の評価を下げる方向に動きます。お客様にとっては安い方が良いのは事実・・しかし、安すぎるのは何かしらの問題が有ると考えるべきでしょうね。ですので、そういうショップさんに流すならもう買わない・・と言うことも有りますよ。

 まぁ、そうは言いながらも入荷数でアイテム当たり1ケースに満たない数量しか無いと、さすがにnoisyも飲むわけにも行かないので、どーしようも無いショップと大差無いと言われても返す言葉が有りませんが、素晴らしいヴィンテージになったと思われるオリヴィエ・ジュアンの2011年を、取り合えずはご紹介できたことに安堵しています。少ない年は、例年以上に、収穫減以上に減らされるものです。毎年、出来るだけ飲んでご紹介してきましたが今回も申し訳有りませんがリアルのポイント中心でのご紹介になります。

只一、我慢できずにモレ・サン=ドニ・クロ・ソロンを開けました。オート=コートでさえ・・12本なので・・・

 で、やっぱり感じたことは、

オリヴィエ・ジュアンのワインの味わいは、アンリ・ジャイエ的な懐かしくも温かい果実味が中心!

 明らかにエマニュエル・ルジェよりもアンリ・ジャイエ的です。アペラシオンの違いは有っても・・です。もっとも神様のパーフェクトなバランスなワインまでには達しては居ない・・とは思いますが、この味わいは妙にクセになってしまいます!

 価格的には、昨今のレートが災いして上昇しています。申し訳ないけれど・・これはもうどうしようも無く。頭を抱えてしまいます。

 ジュアン家はモレ・サン・ドニに長く続く家系です。1999年、当時26歳だったオリヴィエ・ジュアンは、曽祖父が創業したこのドメ ーヌを継承して本格的に自社ビン詰めを開始しました。
 醸造所は気温の低いオート・コート・ド・ニュイのアルスナン村にあります。清潔に手入れが行き届いた彼のカーヴには醸造設備や樽が効率的に配置され、不自然な温度管理等をせず極めてナチュラルなワイン造りを実践しています。
 また、ドメ ーヌ継承後直ちに独学でビオロジー栽培を開始し、最短の3年後に厳しいエコセール認証を勝ち取りました。ブルゴーニュ地方は、ちょっと雨が降ると翌日の畑を見るのが怖いほどビオ栽培は難しいところですが、「できるだけ畑にいて、問題が起きそうになったら即対処します」。その言葉通り、たとえ土日の雨の日でも、モレの畑を通りかかれば、ただひとり黙々と働く彼にしばしば会うことができます。
 「趣味は仕事です」真面目一筋。(しかし、来日時に一緒にカラオケに行った時は相当羽目を外してくれました)。
 近隣の村々に比べて不遇な時代が長く続いたモレにも、ついに彼のような新世代の造り手が現れる日が来ました。

所在村 Arcenant
醸造家 Olivier Jouan
所有畑面積 8.5ha
ドメ ーヌ継承年 1999年
栽培における特記事項 ビオロジー(1999年から。Ecocert認証)
醸造における特記事項 天然酵母のみで発酵、澱引きはビン詰め前に1回のみ、SO2の使用は最小限
販売先 フランス国内80%(個人のワイン愛好家、ワインショップ)、輸出20%(スイス、カナダ、アメリカ、日本)
掲載実績のある海外メディア 「Guide Hachette」、「Bourgogne Aujourd'hui」
参照できる日本のメディア 「リアルワインガイド ブルゴーニュ」(堀晶代著)P31、「リアルワインガイド」第14号P54とP62


2022 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール

18712
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・オリヴィエ・ジュアン

◆◆◆メディア評価
◆2021年もの
 まだ見当たりませんでした。
◇2020年もの
リアルワインガイド第79号 今飲んで89+ ポテンシャル90+ 飲み頃予想 今~2045

◇2019年もの
リアルワインガイド第76号 今飲んで89+ ポテンシャル90 飲み頃予想 今~2035

■エージェント情報
 アルスナン村のオート・コート・ド・ニュイ区画(樹齢55~60年)80%、「モレ・サン・ドニ レ・クレ・ジロン」(樹齢約55年)10%、「モレ・サン・ドニ レ・シャン・ド・ラ・ヴィーニュ」と地続きの同名ACブルゴーニュ区画(樹齢約65年)10%のブレンドです。新樽率20%で16ヶ月間樽熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,250 (外税) 
【若々しい果実と熟した果実の両方のエキスをしっかり持った、超エレガント系のA.C.ブルゴーニュ!・・オリヴィエ・ジュアンのエレガント系への転身は完了したようです!】
 まあ・・毎年必ずと言って良いほど、このオリヴィエ・ジュアンのA.C.ブルはテイスティングで開けていますから、noisy としてはまったく驚くことは無いんですが、久しぶりにオリヴィエ・ジュアンを飲んだ方は・・

「相当驚かれるはず!」

と思っています。

 確かに10年以上前のオリヴィエ・ジュアンのA.C.ブルは、彼のワインの中では最もエレガントな味わいだったと記憶していますが、2010年代になってからはそこそこに濃密さを得て、

「比較的濃い目のドメーヌ」

と言う印象が有ったと思うんですね。ほんのりと・・ほんの僅かでは有りますが甘みも有りましたし・・。

 しかし、彼のワインはどれも、

「3~5年ほど置くと、驚くほどにこなれて来て美味しい!」

と・・。

 で、この何年かはまたエレガント系、エキス系のワインへと変化して来まして、この2022年ものに至っては、

「2021年ものよりもさらにエレガント?・・より淡い?」

と言う仕上がりで、飲んだ方はかなり驚かれると想像しています。

 樽をしっかり使うためにより熟した葡萄を収穫、結果として果実味がしっかりしたややファットな味わいに仕上げていたと思いますが、それを樽を控えめにするために、ほんの僅か・・収穫のタイミングも変えているように感じます。なのでフレッシュ感とエレガンスがより深くなっている印象です。


 ベリーやチェリーをドライなエキスから感じさせてくれます。アルスナン(オート=コート系)の葡萄を中心にモレの村のA.C.ブルの畑の葡萄を混ぜていますので、余りオート=コートっぽい冷ややかなニュアンスが前面には出て来ていない感じです。

 それでもこのややフレッシュな赤い果実を中心に感じさせ、甘みがほぼ・・いや、全く?・・無い感じのエキス系で、むしろシミジミとしたピノ・ノワールの美味しさを感じさせてくれるんですね。

 ただし、現段階での成長具合は、オート=コート・ド・ニュイ・ルージュよりは若干遅れており、

「・・梅雨明け以降・・位から・・かな?」

と感じましたので、すぐに飲まれるのでしたらオート=コートを先に、A.C.ブルはその後が良いかと思います。

 エレガント系に大転身を完了したと思われるオリヴィエ・ジュアンの2022年です。上級キュヴェも楽しみです!どうぞよろしくお願いいたします。




 以下は以前のレヴューです。
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【オート=コートと比較しますと成長が遅れていましたが、そろそろ良いと思います。エレガント系の赤い果実中心だったものが、グッと来る黒果実が入って来ているはずです!】

 このA.C.ブルのテイスティングが8月8日でして、赤果実の美しいチェリーな味わいでしたが、目には見える黒味の果実が出て来ず、酸バランスも僅かに崩れがち・・。まぁ・・これだと・・

「熟成不足、休養不足」

が疑われる状況です。

 結果的にはアルコール分がA.C.ブルもオート=コートも13%でベスト、色彩も似たようなものでしたが、そのA.C.ブルのテイスティング時に、

「・・9月になってからのご案内にした方が良い・・か・・」

と思っていて、

「・・ならオート=コートのテイスティングは先延ばしにしよう・・」

と決めたんですね。

 で、オート=コートは8月31日のテイスティングで・・

「でら旨!」

で感動ものでしたから・・

「・・やっぱ、9月だ・・」

と、してやったりです。


 昨年ご案内させていただいた2020年のこのA.C.ブルは濃厚で・・色も凄いですよね~~・・でも、めちゃ滑らかなテクスチュアからの甘く無く伸びの良い味わい・・しかも色の濃さを感じさせないエレガントさも内包していて、素晴らしい味わいでした。

 この2021年ものに至っては・・そんな濃密濃厚さがほぼ無く、非常に美しい・・エレガント系の味わいですが、noisy のテイスティング時には、

「その丸いパレットを想像させつつも、どこかに端まで届かない部分が有った」

 のは事実で、おそらく現在は解消され、美しいパレットを描けるようになっているものと想像します。

 そう・・意外に・・早いんですよね・・成熟しはじめますと。

 それに、熟成不足と言うよりは休養不足だった可能性も有ります。

 面白いもので確かにこの2023年の夏は、とんでもない酷暑でしたが、お盆を過ぎると毎年、如何に気温が高いままだとしても・・

「体感温度は・・カックンと下がって感じる」

訳です。いや、そんなことは無いとおっしゃる方もおられるとは思いますが、noisy 的にはずっとそう感じています。何しろ・・

「30年間もずっと毎日同じ・・アナグラ生活をしている」

ので・・。


 で、このお盆過ぎの、この暑さが「カックン」となった時辺りから、

「バイオリズムが変わる」

と思っていまして・・まぁ、変わるのが人間なのかワインなのかは判らないんですが、確実にワインの味わいに変化が訪れ始めるんですね。季節の変化と同時に大きく変化して行きます。

 ですので、9月を迎えたこのA.C.ブルも、オート=コートV.V.同様にしっかりまとまって来ていると思います。オート=コートには追いつかないまでも、幾分エレガンス中心の見事な味わいでしょう。是非飲んでみてください。お勧めします!

 以下は以前のレヴューです。
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【ファーストノーズ、序盤、中盤、終盤と起承転結を滑らかに、でもダイナミックに3D球体を形作る素晴らしいA.C.ブルです!・・マストバイ!】

 仕入れを失敗したnoisy ですが、このA.C.ブルだけは最初から2ケースはオーダーしていたので、何とかそれだけは確保出来たのが唯一の救いだったと思います。もっとも2019年ものまでは、あれやこれやと・・時にはシャルム=シャンベルタンまでテイスティングしてご案内させていただいていたように、相当販売は苦労して来ました。

 ですが2019年もので滅茶美味しくて・・思い返せはこの2020年ものでの大変身の複線・・と言いますか、プレヴューだったのかもしれません。

 どこかアンリ・ジャイエ的な完璧なバランスと素晴らしい果実の味わいを見せながら・・しかも5年も瓶熟させると驚くほどに抑揚が生まれ、美味しいワインに成長した訳ですが、言ってみれば、

「比較的早い段階で消費されることを思えば若い段階での表情の抑揚不足」

と言うことだったのかもしれません。それが2019年、大幅に改善され、すでにお客様の支持を得たのかもしれず、それをワイン屋さん方は逃さずにオーダーが集中したんじゃないかと思うんですね。

 このオリヴィエ・ジュアンのインポーターさんのMさんも、

「びっくりするほどご注文が集中しまして・・」

と、電話口で嬉しい悲鳴を上げていたのを聞き、

「(・・やっちまった・・)」

と一人、心で泣いていたんですね。水も肥料もたっぷり、日照を気にしながら育てたものの、収穫時期を noisy は間違えた・・そんな感じでしょうか。


 2019年ものと比較しますと、明らかに濃密です。ですがルジェのパスグラやヴォーヌ=ロマネやニュイ=サン=ジョルジュの生産者さんほどじゃありませんし、アルコール分も幾分高めには出ているものの、ふくよかな果実と釣り合った見事なバランスをしています。

 このA.C.ブルはアルコール分14.5%ですが、強いなぁ・・と言う印象は無く、ややジューシーさのある口入れから後に、

Ω

のような球体に近い抑揚、膨らみ・・を「つるん」と感じさせつつ、美しくほどけて行く..高質な赤黒の果実感を感じさせながらの余韻が響きます。

 その「質感」たるや・・

「オリヴィエ・ジュアン!..ついにたどり着いたか?」

と思わせるような素晴らしさで、その

「本当にたどり着いたのかどうか?」

を確かめたいがために、本来なら数的に飲めないから飲まない方向で考えていたモレ1級のテイスティングも行ってしまいました。何せリュショ、リオットともに10本しかありません・・バラで頼んだ訳じゃないですよ・・減らされたんです。

 ですから、この赤を基調とした優しく高質な味わいは、

「今までで最高の表情表現を達成した」

訳でして、ワイン屋としましては、後は2021年、2022年がどうなって行くのかを慎重にチェックするのみ・・と言う感じになって来ました。

 もう、ここまで来ますとブルゴーニュのトップクラスと言って過言では無い・・そう感じます。

 今飲んでも充分に美味しいと感じていただけると思います。勿論ですが3~5年程度寝かせていただきますと、さらなる凄いバランスを見せてくれるはずです。

 リアルワインガイド第79号も、おそらく過去最高と思われるポテンシャル点「90+」を付けています。是非ご検討くださいませ。超お勧めします。


 以下は以前のレヴューです。
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【エレガントで超優しいフワフワな液体!・・モレ=サン=ドニ的な味付きの良さ、バランスに優れた味わいです!リアルワインガイド第76号も「マストバイ」!】

 どうやらアメリカには輸出されていないのか、海外での販売や評価は非常に少ないオリヴィエ・ジュアンです。

 そんな彼もそろそろ50歳・・。noisy もそんな歳の頃は、

「・・ん?・・50になりましたが・・何か?」

と、まだちょっと粋がって?るような時と、

「・・何だか最近なぁ・・頑張れなくなってるんだよなぁ・・」

とちょっと落ち込むような気持ちの時が交互に訪れるようになっていました。最も子供の頃から視力は良く無かった性か、老眼になるのはもっとずっと後・・ただし一気に進んだ感じで、最近は・・

「眼鏡をはずさないと見えない」

とか、

「顎を上下させて遠近両用メガネの焦点を合わせようとしてしまう」

など、何をするにも「見る」「確認する」「その小さなものを指先で持つ」のに非常に苦労するようになってしまいました。まぁ、毎日モニターを見ながらパソコンに向かい合って文章を書いたりプログラムを考えたりしているので、

「30インチ以上の大モニターを至近距離で・・しかも遠近両用でない、近くしか見えない度数の眼鏡で見ている」

のも良くないのかもしれません。

 きっとオリヴィエもそろそろ身体のどこかに変調をきたすような状況になっているんじゃないかと心配しています。


 まぁ、20歳から仕込みを始めたとしても、どんなに頑張っても50回しかヴィンテージは回って来ませんから、年に一度の仕込みは50回ほどが限度・・と言うことになります。それに醸造作業は危険が一杯・・。もし発酵槽に足を滑らせて落ちる・・なんてことになりますと、一酸化炭素中毒で瞬間で死んでしまいますから・・。

「・・ん?・・でも発酵途中じゃなきゃ大丈夫じゃん?」

と思われるかもしれませんが、発酵槽中に液体が有るならそれは発酵中ですから・・発酵が終わっても落ちて危険な状況になっていること自体がおかしい訳で、発酵槽=熟成槽で無い限り発酵が終わっていれば必ず次の入れ物にワインは移っています。日本酒の醸造では年間に何人かの方が落ちて事故になっています。


 まぁ、歳は取りたくないものですが・・それでもその若いころから今に至るその間が重要で、どんな世界でも最初から「天才」はいないものです。スキルこそがそれを生むんじゃないのかなぁ・・と思うんですね。

 オリヴィエ・ジュアンも昔は、少し焦げた樽のニュアンスに濃くて少し甘い果実を感じさせるワインを造っていました。2019年もののこのA.C.ブルを飲ませていただきますと、

「まさに隔世の感・・」

 そのように思い出してしまいます。もっともその感覚も、何か別のちょっと酸っぱいような思い出も入り込んで脳裏に刻まれているような感じです。

 ですから、

「PKさんが好みのスタイルを追求していたんでは?」

みたいな感覚と同時に蘇ってくる訳ですが、それを除いて真っ白な状態で向き合うと、

「優しくてほっこりしていてフワッとしていて綺麗で・・密度もちゃんと有ってジューシー」

と言えるんですね。

 その上で、「モレ=サン=ドニ」っぽい積層感と紫のニュアンスがちゃんとある訳です。そしてこのA.C.ブルには「濃い」と言う感じはまずしないと・・感じるはずなんですね。


 ですからとことん美味しい!・・ん~・・それでも思い出してしまう・・昔のちょっと焦げ臭くて黒くてちょっと濃いオリヴィエ・ジュアンの味わいを!きっとオリヴィエ・ジュアン本人も、

「見事な熟成を遂げた!」

のでしょう。是非ご賞味くださいませ。お勧めします!2019年もののオリヴィエ・ジュアンの追加は全く有りません。


 以下は以前のレヴューです。
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【オリヴィエ・ジュアンもよりエレガントなモレ=サン=ドニのピノ・ノワールを目指しているようです!】

 「エキス化された美しいピノ・ノワール!」

 それが当然だった1980年代のブルゴーニュ・ピノ・ノワールでしたが、1990年頃からは台風が吹き荒れました。そう・・新樽ブーム、濃密な果実味を求められる時代になった訳です。

 誰もがまた、新樽を使い始めたのがこの頃です。良きにつけ、悪しきにつけ、PKさんの影響力は物凄かったんですね。なので、それまで新樽など使ったことはない小さなドメーヌまで、挙ってバリックを買い求めました。ただし、買えるドメーヌは裕福で有るか、とても人気の高い造り手に限られました。誰もがまたアンリ・ジャイエを目指していたんじゃないかとさえ・・思える時代でした。そのためには、

「新樽を使うしかない」

と考えた造り手も多かったと思います。

 そして、新たな手法も生み出されました。

「全部買い上げるから新樽を使ってくれ。」

と、その必要な財源をも含む高い金額でオファーをしたんですね。それがノースバークレーだったりする訳ですし、フランスのワインショップも独自に選んだキュヴェを買い上げる・・と言うようなことも起こりました。

 2000年代に入ると、そんな雰囲気は飛んでしまいました。アンリ・ジャイエはとうに引退、ただ濃いピノ・ノワールに飽いたファンは、元からのエレガントなピノ・ノワールを求めた訳です。

 ですが今もそのまま・・と言う訳でも無いと思います。やはりそのエキス化されたワインの出来・・それこそがワインの評価に繋がっていると感じます。

 オリヴィエ・ジュアンもまた、2000年代までのやや濃いスタイルを、徐々に変化させていたと感じます。2018年ものは・・

「エレガントなモレ=サン=ドニ!」

を感じさせてくれる味わいです。


 密度はしっかりあるものの、以前のような「果実の濃密さ」は影を潜め、「エキスの濃密さ」へと変化しているように感じます。そのエキスの濃密さが時間を経てやがて、「果実表現の増大」・・となって行くようなイメージです。

 それでもまた、やはりこのA.C.ブルを飲むと、

「ん~・・オリヴィエ・ジュアン!・・赤いと見せかけて、しっかり黒も有る・・モレらしいワイルドなスパイスも重さも!」

と言うことになるんですね。美味しいと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【よりドライに、よりエキスの美味しさに、よりエレガントな姿の高評価な2017年ものA.C.ブルゴーニュです!】

 2016年もののオリヴィエ・ジュアンの扱いですが、モレの散々な情報がnoisy を悩ませている間に、結局飛ばしてしまいました。もし楽しみにされていらしたお客様がいらっしゃいましたら申し訳ございません。

 1年飛ばして丸2年、開いてしまいましたが、やはりさほど需要が増えずにいるのに屈し、2017年ものは扱い数量も減らしてしまいました。

 しかしながら・・我ながらビックリですが、2015年もののご紹介の時にはしっかり書いていたんですね・・忘れてました。

「エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?・・」


 そうなんですよ・・。2016年ものは判りませんが、2017年ものは2014年以前のオリヴィエ・ジュアンとは、かなり異なって来ているように感じました。

「何せ・・超ドライ!」

です。

 オリヴィエ・ジュアンと言えば、黒系果実が多く感じられる、より熟し気味の果実で柔らかい酸、むしろアンリ・ジャイエ系の果実味系な味わいが基本でした。

 2015年ものをテイスティングした時に、「・・おやっ?」と思ったのでしょう・・しっかり忘れてましたが・・エレガント系、エキス系への転身を感じていた訳ですが、2017年ものはさらにそれを延長したかのようなニュアンスを受けています。

 ですので、「よりドライ」になり、柔らかく暖かだった酸は「やや冷涼さ」を持ってエキス味系に振れ、結果として

「やや豊満な味わいがエレガント系の味わいへ、赤み有る果実の増大へ」

と変わって来ています。


 その辺も評価されたのかと思いますが、単純に2015年ものと2017年ものを比較しますと、リアルワインガイド誌の評価で、

「プラス2点!」

ほど上昇しているんですね。(ものにより1.5ポイントも)


 これは凄いことです。0.2ポイントじゃ・・無いので。2点も上がってしまいますと、これはもう「事件」に近い感覚ですよ。あのシャルム=シャンベルタンは、おそらく史上最高かと思いますが、2015年ものから1.5ポイントの上昇で、ついに95ポイントの壁を超えて来ました。ポテンシャル96+です。

 このA.C.ブルも、いつもは88とか88+とかのポテンシャル点ですが、2017年ものは90点と1.5~2.0ポイントの加算です。

 実際非常にドライですし、エキス感の増大が半端無いので、飲んでいて非常に幸せです。

 半面、2014年以前までのような、果実がてんこ盛りに有って、どこかアンリ・ジャイエを思い出させるような味わいが無くなってきているのも事実・・少し残念な気持ちにもなり、複雑では有ります。

 今飲んでも美味しいですが、少し「疲れ」も感じますので、1週間~2週間は休養させてあげて欲しいなぁ・・と感じます。その分、村名のクロ・ソロンが絶好調ですので・・すぐにも飲まれるならそちらから飲み始めてください。お勧めします!美味しいです!


 以下は2015年もののレヴューです。
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【エレガント系モレ=サン=ドニへの変貌が見える!?非常に好ましいです!】

 とても美味しいのに中々今一つ人気が盛り上がらない、不思議な生産者の一人であるオリヴィエ・ジュアンをご紹介します。

 2015年は・・・さすがに noisy も、毎年のように在庫の積み増しをして来たこともありまして大量発注は出来ず、少量の入荷になっています。

 なので、今までは少なくとも1級のどちらかは開けていたんですが、2015年は縮小せざるを得ませんで、ACブルゴーニュのみのテイスティングになってしまったことをお詫び申し上げます。

 まぁ、一度付いた「ケチ」を拭い去るのは非常に難しいもので、インターネット時代のタケノコのように一斉に生まれたネットのワイン屋・・noisy もそのうちの一人で有ることには違い無いのでしょうが、安売りの目玉になってしまったことは、ワイン屋も責任重大ですが、エージェントさんのバラマキや、ほぼ仕入れ価格で換金を続ける連中の手駒にしてしまったことが一因でしょう。


 実際に飲んでみると非常に柔らかく、濃く、モレらしい豊かさに満ちた素晴らしいワインで有り、むしろその味わいはアンリ・ジャイエ系の果実味がしっかり乗ったものでした。3~5年ほど置くと深みや複雑性も成長し、

「良いワインだなぁ・・」

と思えるものです。


 2015年のACブルゴーニュは、2014年もので透けて見えていた「エレガント系への転身・変身」が顕著になり、上級キュヴェは飲めていないものの、

「冷ややかな酸を残しつつ、今までの柔らかく暖かな豊かな味わいにプラスした、エレガント系、エキス系寄りの果実味系モレ=サン=ドニ」

・・・?・・と言う、新たなスタイルに変貌していると思われます。


 リアルワインガイドの最新号、第60号を読んでもその傾向が伺われ、徳丸さん的にはさして高くないと思われる 87+~88+ と言う評価です。

 noisy 的にはその評価ポイントはどうかな・・と思いますが・・と言うより低すぎるかと思ってますが、2013年までのオリヴィエ・ジュアンを基準に考えるのなら、それも有りなのかなとも思います。

 要は、

「シミジミ系のほっこりさせてくれるような味わい」

は、今までは無かったもので、例えばルイ・ユエランのような出汁味にも一見似たようなニュアンスを持っています。


 しかしながら、モレの豊かな味わいや、ほんのりと鉄や赤土にスパイスの載ったアロマ、かすかに皮革のニュアンスなどは変わらず有りますので、非常に複雑ながらもしんみりと、でも後口は豊かなニュアンスに導かれる・・と言う、より先進性を感じさせるものになっていると思います。


 色合いもグラスの底が見えるような「やや淡いな・・」と感じさせるものですよね。そこに、以前よりも透明度の高い石灰系ミネラリティが見える・・いや、noisy 的な感覚では有りますが、ように思います。

 淡い色合いでは有りますが、味わいは決して淡いものでは無く、さりとて果実味がテンコ盛りでやや甘い・・と言うような果実味重視系では無いです。2013年以前はその傾向は有ったと思います。

 むしろ、この「シミジミ」+「豊か」が、新生オリヴィエ・ジュアンの姿なんじゃないかと思えますし、果実味重視系からの脱却、そして若々しい果実や果実酸が乗り始めていることからも、それを伺えます。そしてそれは非常に・・いや、noisy 的には好ましく感じました。

 とても良い出来だと思います。プライス的にももはや3千円ほどで購入できるACブルゴーニュが枯渇しはじめているところ、とても有難い存在です。是非飲んでみていただきたいと思います。お勧めです。


 そのほか、モレ村名クロ・ソロン、1級リオット、1級ルショ、そしてトップ・キュヴェのシャルム=シャンベルタンは飲めておりませんで、リアルワインガイドの評価ポイントのみ、掲載させていただきました。ご検討くださいませ。



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【おっ?・・オリヴィエ・ジュアンが変わり始めたか?・・】

 量的に少ない時でも必ずや毎年のようにこのワインだけは開けています。いつもふっくらと肉が有って、やや奥にエキスの味わい・・。これが完全に一体となるとイメージ的にはアンリ・ジャイエのワインに非常にそっくりになる訳ですが、さすがにそこまでには成りえて無い・・にせよ、やはり自然派らしいライトなナチュラルさが乗っかり、モレ=サン=ドニ近郊らしいまん丸な粒子の土のニュアンスと僅かな金属系ミネラリティが、オリヴィエ・ジュアンのオリジナリティと言えたと思うんですね。

 まぁ~~・・2016年の10月は入荷が少なく、

「・・どうしちゃったの?」

と思ってしまうほどでしたが、11月になったらもう・・ご紹介を全く消化できないほどの量が入ってきてしまいまして、どうやっても仕入れ額を販売額が超えてくれないと言う、実に大変な状況になってしまっています。

 何せ、ユベール・ラミーのとんでもなく素晴らしい仕上がりを知ってしまえば、販売予定数が終了したからと言ってラミーのコラムを消すことなんて・・noisy には出来ません・・。まだエージェントさんが持ってるのであれば・・です。

 ただしそんなことばかりをやっていると、どんどん在庫が積み上がり、足の踏み場もないほどのセラーになっちゃいますからね・・資金繰りも大変です。

 そんな中、ようやくオリヴィエ・ジュアン2014年のテイスティングの番が回ってきたんですが、柔らかくて深くてほんのり暖かい特徴有るブルゴーニュワインなのに、何故か今一つの人気なので、さすがに例年通りの発注は出来なくなっちゃいました。昔に比べればちょっと高くなった・・とおっしゃる方も多いのでしょう。でも、ほんの何年かだけ寝かせただけで、オリヴィエ・ジュアンのワインは激変しますんで、

「・・やっぱり外せないよなぁ・・」

と言うことになっちゃうんですね。


 で、少ない仕入れの中、毎年欠かさずテイスティングしているこのブルゴーニュ・ピノ・ノワールですから、今年も外さずに飲んでみました。

すると・・どうでしょう・・。いつもとちょっとニュアンスが違うんですよ。・・そうなんです。

「オリヴィエ・ジュアンもエキス系のしなやかでエレガントな味わいに向かっている?」

 オリヴィエ・ジュアン・・・お前もか?・・とまでは行かないにせよ、結構な感じでファットさを思わせた果実の風味は収まり、冷たくやや黒いチェリーに僅かに甘いクリームをトッピングした程度のニュアンスへ変わっていたんですね。

 この方向性はアンリ・ジャイエとは違うベクトルを向いています。なので、今までは「アンリ・ジャイエ似な部分が多い」と言ってきましたが、「脱アンリ・ジャイエ」を始めたかのような印象でした。

 勿論ですが、上記は全体的な印象にまで及んでいますが、アリヴィエ・ジュアンらしいモレな雰囲気にまん丸い粒子を感じさせるテクスチュアからの表現はしっかり残っています。この1~2カ月で良い感じにまとまってくると思います。

 黒赤果実の、わずかに妖艶さも秘めた美味しいブルゴーニュです。今回は頑張って値下げしました!・・沢山飲んで欲しいので!・・頑張ったのは noisy の店だけで、別にエージェントさんから賄賂をもらっている訳では有りません。なので是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【美味しい!これは安いしどんどん飲みましょう!2013年はテロワールと造り手の技量がハッキリ判るヴィンテージです!】


 
実に不思議なことが起きているように思ってしまいます。悪くてどうしようもないと、散々に脅かされてきた2013年のブルゴーニュでは有りますが、むしろ、noisyが扱ってきた造り手さんたちは・・

「・・グレートな2012年より・・旨いかもしれない・・」

と思い始めています。どうなっちゃってるんでしょうね。やはり、志有る造り手たちは、自身の分身でもありえる自分のワインが、納得できるもので無いならリリースしない・・もしくは、それに必ず及ぶように仕上げる・・ということなのでしょう。そうでなければこういう結果にはならないはずです。

 この素晴らしいACブルゴーニュは、モレらしい、紫のジューシーな味わいと、土っぽいテロワールの表現をしています。僅かなスパイスと果実味と一体化したミネラルで、光り輝いているように思えます。

「単純に美味しい!」

 でも、このことが重要なんですね。ACブルとして、モレのACブルとして・・・とても秀逸です。2010年や2012年は果実味が豊かで、むしろ若い時は「モタ」っとした感じも受けるかもな・・と思えるのですが。2013年のこのACブルには、そんな贅肉にも似たような部分が無く、非常にスタイリッシュでエキスの味わいに満ちています。色合いは以前のヴィンテージに比べると、やや淡いのかもしれませんが、非常に心地の良いモレ風味の味わいがしっかり出て来ています。・・まあ、一番出汁と云うか、フリーランジュースのみっちゅうか・・・とにかく美しくピュアで身体に染み込んで来る旨さなんです。
 少ないにせよ、どこかに野暮ったさを含んだモレのワインは、シャンボールに比較すると、避けられる傾向が有ると感じています。でも、タイミングにより、
「硬くて表情の無い味わい」
になりやすいシャンボール系よりも、上質に仕上がっているのであれば・・という条件付きで、モレ系のワインの方が、確率論的に美味しく飲める可能性が高い・・と思います。

 まあ、オリヴィエ・ジュアンさんの、ちょっと熟した素晴らしい1級を飲まれた方なら、思いっきり美しいエキスの味わいと、モレ特有の動物香やスパイスのエレガントで複雑な香りがお判りでしょう!・2013年の作柄が心配だぞ・・と思われる方は是非このACブルでお確かめしていただきたいと思います!超お奨め!旨いです!