● 1998年ものより2004年まで、継続的に扱っていましたが、安くてそこそこ美味しくて、また、グラン=ゼシェゾーという素晴らしいワインが有って・・とても良かったんですが、リアルに取り上げられてからはnoisyの取り分がどんどん減ってしまい、2005年からはさらにヘソを曲げさせていただき、入荷が切れていました。
「まあ、noisy がやらなくても皆さんがやるので良いか・・」
みたいな部分が有りましたし、フリーだったグラン=ゼシェゾーがほぼ手に入らなくなったことが大きいです。それに、美味しいACブルゴーニュ・ピノ・ノワールも、リリース直後はちょっと硬く、平板に取られ勝ちな造りで、半年ほど寝かせると、味わいがグググっと乗ってくるという感じだったので、入荷後すぐに売りたいエージェントさんと、noisy の思惑が完全にかけ離れていたことも有ります。
2009vinを久しぶりに仕入れてみたんですが、いや~・・・2009年は凄く良かったです!・・・仕入れてないとは言え、noisyだって色々とチェックはしていますから、2005~2008年のシリュグがどんな状況だったかぐらいは理解しています。前述のように、
「まあ・・やっぱ最初は硬いよな・・」
と云う部分のネガティヴさは消せないものでした。
しかしながら2009年もの以降は、そんな当初の硬さ=ネガティヴさを打ち消して、ピュアな果実のニュアンスを、ヴォーヌ=ロマネらしい表現で、女性っぽい柔らかな表情で見せてくれました。

1960年創業の非常に小規模なワイン生産者。化学薬品を使用しない害虫対策など人為的で化学的な介入を厳しく制限することで、地球環境に配慮した高品質ワインを生み出す為の真摯な取り組みが随所に見られます。(平均樹齢は35年~40年)働くスタッフにも女性が多く、ワインにも女性らしい繊細さが表れています。収穫は40人もの人員を動員し、全て手作業で行っています。(100%除梗)
近年、クラシックなスタイルからエレガンス感溢れるスタイルへと見事な変貌を遂げました。それが功を奏し、新たなファンの獲得につながっています。最近の試みとしては収穫した葡萄をなるべく潰さないよう醗酵槽に入れ、果汁を疲れさせないようポンプの使用を避け、バケツでの移動に切り替えたり、ピジャージュの回数を減らすなど、より昔ながらの手法に切り替えている事などが功を奏しています。人為的な介入を制限することで本来のポテンシャルを十分に発揮し、純粋でエレガント、ジューシーで果実味溢れるスタイルを見事に表現しています。
数年前からDRCが現在使用しているものと同じ選別機械を導入したことにより、ヴィンテージの出来に関わらず、雑味や青味のない甘く熟した果実だけを選別できるようになり、品質が飛躍的に向上しました。その味わいはワイン評価誌などで高く評価されており、今後、目の離せない造り手として注目を集めています。