【「・・・2020年と同じワインなの?」と言われてしまいそうですが・・「はい」。でも滅茶エレガントで瑞々しい・・その筋の方には最高に美味しいと思っていただけるはずです!・・。】

例えばトラペの「ア・ミニマ」とか・・もう、凄い売れたんですよね。飲んだら皆、美味しいと言ってくださるんですよ。noisy もまた美味しいと思うけれど、本当にお客様がそう思ってくださるのか・・中々に判断できなかった訳です。
そもそもその頃は濃密なピノ・ノワールの方が「受けが良い」と思っていましたし、実際の販売の動きもその傾向が有ったはずです。
でもこの10年ほどでその傾向は相当に薄まりました。他のコラムでも書いてますが、ラマルシュなんて・・中々に買っていただけなかったんです。オート=コートは数ケースもセラーに積んで残ってました。2015年になったら・・いきなり、一気に無くなっちゃって本当にビックリしたものです。3千円ちょっとほどで、激エレガントなのにまったく不足感の無い味わいです。
トラペのア・ミニマはパストゥグランですからピノとガメがブレンドされています。
「・・パスグラかぁ・・」
とおっしゃる方が多い中、恐る恐るか・・飲んでいただけたお客様からの還り注文で、相当売れるようになったもので・・フィネスさんのK君もビックリしていましたっけ。
「・・まだ有りますよ・・」
と言っていただけて、結局残っている分を全部仕入れさせていただきました。
でもそれがですね・・そう出来たのは1年か2年の間だけでした。それ以降は何故か「ア・ミニマ」は人気商品になってしまいまして、最初の割り当てだけになってしまったんですね。

まぁ、繊細系で全く不足感が無いのはこの2021年のシリュグのパスグラも同様です。
質の良さが漂う・・ダイレクトに伝わって来ます。樽の関与はほぼ感じられず、また人的な関与さえほとんど感じません。この難しかったはずの2021年に、選別を厳しくし、全房を含み、果梗を多く使わないスタイルで、
「エレガントさ命!」
の素晴らしい味わいを生み出したと思われます。
他のコラムにも書きましたが、このような・・
「まるで赤ん坊のよう・・」
と感じさせるワインは、そうは多く有りません。
あの・・滅茶エレガントで美味かった2014~2016年頃までのフランソワ・ラマルシュのオート=コートも、それ以降は・・ヴィンテージの背景もあり、どんどん濃密になって行きました。
「・・ん~・・美味しいんだけど・・求めているのとは少し違うんだよなぁ・・」
と感じつつも飲んでいたんですが、ニコル・ラマルシュに名前が変更になった頃には、
「・・ちょっと・・濃い!」
と・・(^^;;
2020年のこのワインやA.C.ブルも濃かったですが、それでもスイスイと飲んでいて・・流れるような瑞々しい味わいでしたから、
「2020年ものはロベール・シリュグ最高のヴィンテージ!」
とさせていただいた訳ですね。
この2021年ものに関しましては、テイスティングできたアイテムが少ないことも有り、余り多くは言えませんが、
「ヴィンテージの背景を見事に描いた人的関与の感じられない激エレガントなブルゴーニュワイン!」
です。
価格も・・一生懸命に出しています。上代は千円以上高いので・・相当リーズナブルなはずです。まずは飲んでいただかないといけない・・と言う思いからです。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【今やシリュグのパスグラは、2000年代のシリュグのA.C.ブルを超えたと言って良いです。・・こんなにパスグラが美味しかったら・・どうしたら良い・・?】

激旨です!・・もはやA.C.ブルは昔の村名クラスの美味しさ以上(シリュグの場合は特に)、パスグラはA.C.ブルの美味しさに追いつき、追い越したんじゃないか・・とさえ思えるような、
「滅茶心地良い美味しさ!」
を感じさせてくれる素晴らしいワインに成長してしまいました!
何せシリュグのパスグラは、ピノ・ノワールの配合が多いのが特徴でして、通常は7割ほど・・まれにピノ100%の時も有ったほどの配合率の高さを誇ります。
こんなことを言いますと「散々持ち上げておいて梯子を外すの?」などと思われるかもしれませんが、2000年代はシリュグのA.C.ブルは、こんなに高質じゃなかったですよ。もっと「乾いていて」「硬くて」・・だから半年~1年は寝かせてから仕入れしていた位です。その頃になりますと条件をくれましたから、A.C.ブルでも千円台が可能だったんですね。
でも今やシリュグのA.C.ブルの標準小売価格は、
「5.500円」
です。
「・・どっひゃ~・・」
です。信じられない・・(^^;; まぁ、その分「質は物凄く上がっている」と言うことなんですね。
ですからこのパスグラはその少し後ころの価格と同様ですんで、さらにその頃よりも確実に「濡れて密度が高い味わい」ですから・・充分に納得いただけると思うんですね。

グラスの写真を是非ご覧ください。
「・・美しい色彩!」
でしょう?・・ガメで薄まった感じの味わいなんて、想像できないじゃないですか・・。
2019年ものや2018年ものの写真もございますんで、是非比較してみてください。より濃密で複雑そうな色彩をしていると思いませんか?
まぁ・・最近はnoisy も、お店にいらっしゃるブルゴーニュワインファンのお客様の普段飲みには、パスグラをお勧めしているのも有り、新着でも大いに押しているのも有りで、パスグラ人気が高まっているとヒシヒシ感じます。
シリュグさんのワインには、まぁ・・昔からのイメージも払しょくできずに有りまして、上級キュヴェは良いけれど下級キュヴェは1年落ちで・・と言うのが本人も拭いきれないので、ついつい毎年、開けてチェックをしている訳です。
そして・・
「なんだ・・相当旨いじゃん!」
と納得するんですね。
そろそろそれは卒業しないといけないかもしれません。
美味しさは価格以上!・・A.C.ブル以上にエレガントで精緻、ミネラリティもたっぷりな見事な出来です。
「パスグラじゃブルゴーニュの美味しさを堪能できない」
と思われていらっしゃる方こそ、この「酸っぱくない」「A.C.ブル以上」のパスグラを飲んでみていただきたいと思います。超お勧めします!非常にお買い得です!
以下は以前のレヴューです。
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【美味しいです!ガメのふんわり感+ピノ・ノワールの精緻さを上手に表現出来ています!】
見た感じ、ガメが入っているって判らないような美しいルビーな色合いですよね?
A.C.ブルは見た目、もう少し濃い目では有りますが、凄くピュアでまろやか、しかもマッチョさなど無い素晴らしい味わいですが、敢えて言うなら、
「ブルゴーニュらしいやや強めの酸の味わい」
は少ないと言え、一般的にはその方がウケが良いとは感じますが、「酸の美味しさ」と言う部分を好まれる方もいらっしゃるかと・・。
そんな向きには最高の選択になります。価格もよりリーズナブルですしね。
現在、パストゥグランとか、コトー・ブルギニヨンと言うクラスのワインは、以前のA.C.ブルゴーニュ・ルージュの立ち位置にビッチリと嵌っています。A.C.ブルゴーニュは品質がさらにアップし、以前の村名や準村名格のワインの品質に、より近くなったと感じます。
ですのでこのパストゥグラン・ルージュは、
「他のA.C.ブルと比較しても・・下手をすれば凌駕しているかも?」
と言えるかもしれないと思っています。トラペのア・ミニマも滅茶美味しいですよね?
この下部に、以前のヴィンテージのパスグラのグラスの写真が有りますので、是非2019年のルージュと比較してみて下さい。きっとこう思うはずです。
「(・・げっ!・・全然違うじゃん・・)」
薄くて酸っぱいパスグラでは有りません。充実した美味しさを感じさせてくれます。是非飲んでみて下さい。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶美味しい!硬さの無くなったしなやかさが、果実本来の美味しさをスムースに感じさせてくれます!アロマもスピード早く、相当にナチュラルです!】
どうでしょう?・・この「潤い」を感じさせる見事な色合い!・・まるでしなやかささえも目に見えるようじゃないですか・・。
そうなんですよ・・2018年のロベール・シリュグは滅茶しなやかで、滅茶上品で、滅茶瑞々しいです!・・どれもこれも・・。
なので今まですと、一抹の硬さを感じながらも、
「おそらくお客様が飲まれる頃にはだいぶ柔らかさも出て来ているはず!」
と言う予想を胸において、レヴューを書いていた訳ですね。
そもそもシリュグさんちのワインが甘かったことは一度もないですから、残糖による滑らかさ、角を消した味わいにはならない訳で、そこに硬さが入ってくると・・年によっては、「しばらく置いた方が良い」と言う判断もあった訳です。
ですが2018年ものには、それは言わなくて良いし、しかもアルコール分は13度と・・理想の仕上がりです。
1/3ほど入ったガメのスタイリッシュさと、2/3のピノ・ノワールの質的な美味しさがちょうどバランスしているような感じで、実に旨いです。
グラスの写真も2014年まで遡れますから、是非比べてみて下さい。どれだけ違うか!・・目でも判ると思います。価格も出していますので非常にリーズナブルかと。是非飲んでみて下さい。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶美味しいです!今すぐ飲むならA.C.ブルより旨い!この瑞々しく美しい酸の余韻に触れてみてください!】
べらぼうに旨いです!・・ってパスグラでもそこそこの価格になってきてしまいましたが、この出来じゃ・・仕方が無いと思いますよ。薄くて平板で酸っぱいだけのパスグラじゃ在りません。
以前のA.C.ブルと比較しても、総合的にみて、全く劣らないと思います。味わいレヴューは・・以前とまったく同様のことを書いてしまったので・・消しちゃいました。以下の以前のレヴューをご参考にされてください。
以下は以前のレヴューです。
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【いや~・・これで充分!・・と思ってしまうに違いありません。温かみの有るヴォーヌ=ロマネ的味わいが、ややひんやりとした冷涼感に包まれています!】
美味しいですね~・・パキッとした硬さが有った・・むしろその硬さがシリュグのワインの特徴でも有った訳ですが、それが嘘のように、濡れて色っぽさと女性的な柔らかさを感じさせてくれます。
ACブルゴーニュよりも冷涼感が有り、その意味ではメオ=カミュゼのワインが持つエレガンスが見事な冷涼感にも相通じるものが有りました。
昨今の安価バージョンのブルゴーニュ・・・例えばコトー・ブルギニヨン、グラン・ドルディネール、パストゥーグラン、アリゴテの品質向上は凄いですよ。他のコラムでも書きましたが、
「狭い土地・畑でどうせ造るんだから、ブルゴーニュらしい品質の高いものを」
と言う認識なのでしょう。
もっとも、まだまだ意識の低い生産者もいますから、noisy が扱う様な造り手に限ったことでは有ります。
色合いもこれですよ?・・かなりのものでしょう?・・赤い小果実をイメージ出来、しかも骨格もしっかり、非常にドライながらも旨みがしっかり感じられ素晴らしく旨いです。是非飲んでみてください。お勧めです!
以下は2014年、初登場時のパストゥーグランのレヴューです。
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【日本初上陸?!初めて飲みました!・・ガメイ1/3、ピノ・ノワール2/3が織りなすエレガンスに注目!】
「わおっ!」
な味わいです。素晴らしいと思います。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールに負けてないどころか、
「ん~・・こっちの方が好きかも!」
と言わせられ兼ねないほど、中盤以降の立ち去る姿の美しさ、エレガンスが素敵です。
色合いも素晴らしいですよ。本当にACブルゴーニュに負けてないです。現時点の美味しさオンリーじゃACブルを喰っちゃうかもしれません。
上質なわずかにやや黒いチェリーな果実味(ベリーじゃ無い・・と言うことは、もっと濃いめ)を持ち、絶妙なバランスの中域、その膨らみ、フィネス有るミネラリティを振りまきつつ、柔らかな印象を感じさせる余韻。ドライで酸っぱく無い、見事な味わいでした。
実は時間が取れずにACブルと一緒にテイスティングしてますから、このポテンシャルの高さは身に染みて感じています。2014年の健康的で充実した味わいは、少しのガメが入ることによって、より高みへバランスを持って行ったようです。
このパストゥグランもどうやら初上陸でしょうか。是非お早めにどうぞ!リーズナブルです。そして、けっして「薄~い」「弱さを感じる」味わいでは有りません。お勧めします!