【もはや「ブラボー!」としか言えない・・クリスチャン・セラファン流スタイルを変えずにまだ進化を続ける・・正に化け物です!】

これは滅茶苦茶旨いです!・・それにしても、誰にも似ていない、正にクリスチャン・セラファンの世界を見事に描き切っています。
2014年もののグラスの写真と比べてみてください。2014年ものも滅茶旨かったですが、2015年ものは完全に凌駕しています。
まったくのドライで残糖感は無し、しかし見事に大きな構造を、見事に複雑な要素を詰め込んだカプセルで埋め尽くしています。
多くの生産者さんの場合、そのカプセルは「ミネラル」ですが、セラファンさんの場合はそれに加え「タンニン」もその役目をしていると思われます。
まぁ、ボルドーワインは結構、そのパターンが多いんですが、ブルゴーニュの場合はそんな量のタンニンは無い場合がほとんどですから。
しかし、クリスチャン・セラファンのV.V.はそこが違うんですね。滅茶質の良い、ホンワカしたタンニンが結構有るんですね。でも、それがブルゴーニュワインのエレガンスやフィネスを損なわないどころか、しっかりと、
「ピノ・ノワールです!」
と主張しています。
言わば、村名ジュヴレの密度を倍ほどに上げただけ・・なのかもしれませんが、複雑さは倍×倍、存在感も同程度ほど大きく感じられてしまいます。
口に含むとピノの高貴さに加え存在感が一気に大きく感じられます。
「おお~っ!」
と言いたくなる感じです。
そこから口内で膨れ上がり、ほんのりとそのタンニンを感じさせます。ベルベッティです。赤や紫の果実に加え、黒っぽい果実がふんだんに・・ビターに感じられ、口内の感覚器官全てをフルに活動させます。中盤からは美しさが増してくるようです。厚みを感じさせながら収束に向かいますが、やや太めのスパイス感がノーズに抜けて行きます。
「・・大柄だな~!」
と感じていただけるでしょう。
いつもの年なら、
「でもまだ少し渋いか・・」
と書くと思うんですが、2014年ものの時もそうでした。
「いや、今でも美味いんじゃない?」
近年のクリスチャン・セラファンのワインに共通の感覚です。今までなら、
「村名3年、村名V.V.は5年、寝かしてください。滅茶、甘美で素晴らしい成長をしますよ。」
と言っていたものです。
2015年ものは、
「今なら飲んでも良いよ!」
と言えるのが嬉しいところです。78歳にして現役、姪っ子さんとともにまだワインは進化をしています。クリスチャン・セラファン、究極のヴィンテージになったと思われます。ぜひご検討くださいませ!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【クリスチャン・セラファンの看板ワイン、ジュヴレ=シャンベルタンV.V.と、希少な上級キュヴェのご案内です!2014年ジュヴレV.V.はいつ飲めばいい??】

まぁ・・この色合いを見ればご納得でしょう・・。長年ワインに接していると、色を見るだけで有る程度までは想像出来ちゃいますよね。
2013年ものV.V.の、非常に美しいエキスたっぷり系なしなやかワイン・・是非2013年ものの色合いをご覧ください。ストレートな美しい色合いをしています。
2014年ものV.V.は・・・どうでしょう?・・全然違うでしょ?・・もう、色からして「官能感バリバリ」じゃないですか。
そうなんです・・。まさに、
「クリスチャン・セラファン、ここに有り!」
の味わいです。
ジュヴレの偉大なテロワール、力強く、鉄っぽく、大きな構造をたっぷり感じさせてくれる素晴らしい仕上がりです!
でも・・全然早いですね。2013年ものは美味しく飲めたんですが、2014年ものはようやくワインとして成立したところ・・で、瓶熟期間が不足しています。やや渋さからのエッジも感じますし、パレットも少しイビツです。
しかしながら、ワインのポテンシャルとしますと村名ジュヴレを遥かに超えたものが感じられます。
「出し切った・・やり切ったぞ!最高のワインだ・・」
と言っているかのようです。そして、
「あとはお前に任せたぞ・・」
と言っているようにも感じます。
パッキパキに硬いのでは無く、柔らかさも充分に有るけれど、その程度ではポテンシャルがとても隠し切れない・・と言うことなんですね。すなわち2013年ものは素直に美味しいが、2014年の能力には届かなかった・・と言うことです。
2013年もののようにリリース直後から素晴らしい!・・と言えなかったのは残念では有りますが、それでもその美味しかった2013年ものを完全に置いてきぼりにするポテンシャルが有りました。少なくとも2年、出来れば3年以上おいてから、この出来の素晴らしい2014年ものをご堪能ください。
また、上級キュヴェも数アイテム届いています。申し訳ないのですが、とても飲めるような数量では無く・・申し訳ございません。多くいただけるようになったら是非、
「20XX年、クリスチャン・セラファン完全ガイド!」みたいに出来れば・・と思っています。ご検討くださいませ!!
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【セラファンも美しいエキス系ワインに変身か?!】
どうよ~?・・この色合いですよ~?決して淡いとは言わないですが、こんなに黒味の少ない赤い色のニュアンスをバッチリ残し、テーブルクロスが透けそうなセラファンのV.V.を見たことが有るでしょうか?
まぁ、ペロ=ミノのような真っ黒さだとは言わないですが、セラファンのV.V.はそれなりの黒味と、もう少しの色の濃さはふつうに有ったと思うんですけどね。V.V.の付かないジュヴレ村名が繊細且つエレガントでめちゃ美味しかったので、数は少なかったんですが、売れ筋のV.V.を飲んでみる気になったんですね。それにフィネスさんとのお取引も復活したので、途切れがちだったセラファンのテイスティングもしないといかんな~・・と言う気も有りました。でもまぁ、やはり高価になってきましたので、飲んで販売してると経営的にはちと厳しいですけどね・・。
昨今は多くのエージェントさんにも言えることですが、在庫を余り増やさないために、基本アソートメントと言うか、割り当てと言うか・・、ワイン屋さんの希望するようには購入できなくなっています。
「ジュヴレは必要だけどシャンボールはいらない・・できればACブルは大目に・・」
なんてことはほぼ不可能です。
それも生産量が少ない高価なブルゴーニュならまだ良いんですが、2千円とか3千円、下手すれば1円台のワインでも、
「ご希望者が多いので3本ずつです。」
などと平気で割り振っていらっしゃる・・。こちらにしてみれば、
「・・はぁ?」
です。個人のお客様でもその位は購入されるでしょ!って話しで、
「初めての生産者で1軒辺り3本ずつ割り振って、とにかく右から左に流せって?」
みたいに思っちゃうんですね。
まぁ、販売先を絞ってしまうと在庫になる可能性が大きくなるので仕方ないのは頭では判るんですが、千円台のワインを3~4本いただいたところでね・・色んな意味でロスにしかならないと思うんですけどね・・。ワイン屋さんも飲まず、だから何も知らず、ただエージェントさん発行の定型文を読むか貼り付けるかで仕事を終わらせるんですね。ちゃんと飲んでるのはお客さんだけ。その方が声を上げれば、ネット上ではそれが「そのワイン、その生産者の本質」になってしまう可能性大です。勿論それが正しければですね、何の問題も無いですし、声さえ上がってこない・・と言うことにもなりかねません。誰もが他の人に自分の意見を大声で言いたい方ばかり・・なはずが無いんですね。
なので結局はそのワインの幻だけが独り歩きしてしまうんです。自費で飲むんですからせめてその分くらいは面倒みて欲しい・・と思うんですけどね。そんな訳なので結局、キャンセルして入ってこないようになる場合が結構多いんです。非常にツライ世の中です。
愚痴になっちゃいましたが、セラファンは少ないですがちゃんと紹介したいので、何とか開けた2013年の2本目、ジュヴレV.V.です。
やはり2013年のセラファンは絶妙に旨いです。綺麗だし、ちゃんと膨らむし、樽臭く無いしで言うこと無しです。しかしながら今飲むことを考えれば、ジュヴレ村名をお勧めします。このV.V.の方は村名のみのキュヴェには無い、輝かしい未来に花咲くべくのタイムカプセルをまだしこたま抱えています。凝縮感たっぷり有りますが、エレガンスを損なうものでは無いにせよ、
「ん~・・勿体ないかな~・・」
と言う気になっちゃうんですね・・。貧乏性ですから・・いや、性はいらんか・・。
なので、今飲むならめちゃ旨い「村名」を推します。3~5年でさらなる高みを覗いてみたい方はこのV.V.をセラーに仕舞ってください。官能さが出てきたら確実に超1級並みなパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
因みにですね・・最近、あちこちの評価機関のポイントを見てみると2013年のブルゴーニュのポイントが高いですね。いつの間に付け替えたんでしょうね・・付け替えてないのかどうか、アドヴォケイトとかタンザーさんとかサトクリフさんとかを普段余り気にしてないので判りませんが、リリース前に散々脅かされたと・・うっすら覚えているのがトラウマ状です。
後になったら2013年はグレートイヤーとか言われるかもしれません。非常に美しいワインです。是非ご検討くださいませ。
またその他のキュヴェはさすがに開けられませんで・・すみません。息子はフィネスさんの試飲会で飲んでる可能性が有るんですが、まだとてもコメントなど書ける能力を得ていませんで・・。普段のセラファンさんの「リキミ」みたいなものが無い、ナチュラルな味わいのヴィンテージだと思います。