
クロ・デュ・ロワ!・・最高ですね。しなやかにして高貴でエレガント、滅茶苦茶ドライなのに・・どこか甘美、そして奥に居座る・・なかなか顔を出さないが確実に存在する「威厳」。
この実に美しい色合いをご覧ください・・。惚れちゃうでしょう?・・実に美しいです。そして、
「質感を漂わせつつ物凄く香る!」
アロマが絶品なんですね・・。ランセストラルのような香水のニュアンスも含まれます・・ランセストラルほどは勿論無いんですが。
これ、もしコンディションが良く無かったら・・などと思うと、相当酷い味わいになってるだろうな・・と思うんですね。完全に近いものほど欠損が生まれた時、見つけてしまった時にガッカリしますよね。
なので、この見事な味わい、是非飲んで楽しんでみて下さい。同じく上級キュヴェのレ・ロンジュロワの滑らかさや、よりエレガントな雰囲気も素晴らしいです。
そして、やっぱり「マルサネ」と言う個性なんですね。もう、造りや個々の部品はルーミエさんにソックリなのに、味わいそのものは全然違うんですよ。ジュヴレよりも重く無く黒く無い、モレよりもワイルドでは無く赤い、シャンボールほど硬くなく赤く無い・・そんな特徴に加え、やはり、「クロ・デュ・ロワ(王のクロ)」たる威厳とか、存在の大きさみたいなものを感じさせてくれるはずです。お勧めします・・が、入荷数はケース未満ですのでお早めにお願いいたします。
(年内にもう一度入るかもしれませんが、いただけるかどうか不明です。)
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高の出来を思わせる素晴らしい仕上がりです!深い!複雑!柔らかな味わいに癒されます!】
毎年のように飲んでいるので、その違いは歴然として感じられます。見事な仕上がりでした!
色合いを是非、以前のヴィンテージのものと比較してみてください。
「全然違う!」
のはお判りいただけるかと思います。
果皮の色合いが強く出ています。これは果皮の抽出がしっかりされたことを意味しますが、「強い抽出がされた」訳では無いんですね。
サクッと絞っても・・そうなった・・と言うことです。それは飲んでみれば判ります。ストレスの無い、鋭いエッジの無い見事に柔らかな味わいです。
アロマも見事です。抜栓直後からもう「漂って」います。「王のクロ」と名付けられた由縁さえ伝わって来るようです。丸いパレットに黒みを持った赤果実の群生。
時に、今までのシルヴァンは、揮発酸的ニュアンスが混じったキュヴェも存在するほど・・So2の使用は少ないです。しかし、2017年ものには全く見当たりません。ものの見事に「ピュア」です。
そしてご存じのように「ナチュラル」の権化とも言えますから・・それが合わさると素晴らしいに決まっているじゃないですか。
今飲んでも素晴らしいですが、10年後に・・一体どうなってしまうんだろう?と考えさせられる見事な味わいでした。お勧めします!是非・・他のキュヴェと比較してみてください。価格もマイナス1300円と・・!滅茶下がりました!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【妖艶なアロマと柔らかな表情をみせる見事なクロ・デュ・ロワ!】
2016年も万全です。2015年もののレヴューを改めて見返してみると、
「ん!その通り!」
と、自画自賛したくなっちゃいます・・。
このクロ・デュ・ロワは、やはりその名の通りの王のクロであり、複雑性を現す緻密で複雑なミネラリティの組成が伺えます。冷ややかなシルヴァン・パタイユのワイン群の中では冷ややかではあるんですが、暖かみと柔らかさが存在します。
やはりその姿はジュヴレ=シャンベルタンやヴォーヌ=ロマネに通じるケワイな表情が端的に表れており、ナチュールワインならではのスピードの速いノーズとストレスの無い一体感がバッチリな躯体の味わいに酔いしれてしまいます。
下の写真は、このクロ・デュ・ロワとレ・ロンジュロワを並べたものですが、どうでしょうね・・違いが見えるでしょうか。左がレ・ロンジュロワ、右がクロ・デュ・ロワです。幾分濃い目に見えるのがレ・ロンジュロワです。寄った写真とはまた・・結構違いますよね。

こう言った言い方は当たっているかどうかは判りませんが、このリリース直後の段階で、
「幾分、横方向への拡がりを持っているのがクロ・デュ・ロワ、縦構造が幾分深く、その中に複雑な表情を隠し持っているのがレ・ロンジュロワで、どちらもポテンシャル点としてはほぼ同様」
と判断します。
ですので、どちらかを選ぶと言うのは中々に難しいです。・・どっちも素晴らしいので・・。
2016年的ネガティヴな印象と、マルサネと言うアペラシオンに対する穿った見方は全く不要です。実に美しく、適度な膨らみを持ち、今からもその素晴らしさを表情として感じられるのがこのクロ・デュ・ロワ2016年です。是非ご賞味ください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【透明感に満ちたクレモンジョとは別の表情!さすがクロ・デュ・ロワ!】
透明感の強いアン・クレモンジョが、冷ややかさが強く、仮にシャンボールチックな部分を多く持つとするなら、こちらのクロ・デュ・ロワはそれと比べて、ほんのりと温かみを持ち、より官能的な部分が有り、ジュヴレ=シャンベルタン的と言えるでしょう。
村名マルサネの区画名無しのキュヴェを、より上質に、深みや表情の起伏の振幅を大きくしたもの・・とお考え下さい。
クロ・デュ・ロワと言う名前の通り、クロで覆われた区画なのでしょうし、他の区画より成熟しやすいんじゃないかと思います。より熟した旨みがたっぷりです。
しかもシルヴァン・パタイユのワインに顕著に表れる「超絶な美しさ」を勿論、持ち合わせていますから、
「並みのジュヴレはひざ元にひれ伏すしかない」
かな・・と感じます。
また、他のコラムでも書きましたが、自然派のワインだからと言って、ビオっぽいニュアンスに満ち溢れているとか、「フカフカの土が感じられて優しい」と言ったような表現が出来るほどのものには感じられません。
そこは昔からのブルゴーニュワインとほぼ同様で有って、使うべき場所では使う・・と言う、シルヴァン・パタイユの姿が想像されます。
それはある種、とても安心感につながっていて、ワインの安定感にはネガティヴさの全くないものです。
しかしながら、もしこれ以上のクロ・デュ・ロワを望むのであるなら、やはりそこは So2 の使用量の削減、全廃に繋がって行くんじゃないか・・と言う、期待と危惧が入り混じったものになります。
例えばあのドメーヌ・ビゾの2008年ものは、エシェゾーには余り似つかわしくない「酢酸菌が動いた形跡」が僅かに感じられました。それはビゾのスタイルでも有り、ミネラリティの存在とは違う意味合いでのワインの柔らかさ、硬さにも表れて来ます。So2を使いたくない人で有るビゾは、揮発酸の存在は仕方が無いもの・・と考えている節が有ります。
反対にシ
ルヴァン・パタイユは、出来るだけ減らす方向にいるものの、使わないと言う選択肢は最初からは持っていないようにも感じられます。
シルヴァン・パタイユのワインを樽からのテイスティングをしたテイスターたちからは、
「樽からのワインは製品として出たワインの比にならないほど美しい!」
と口々に言います。
それはどういうことなのか?・・と問うなら・・先ほどの言葉がその答えなのでしょう。
しかしながら、このボトルからのクロ・デュ・ロワを飲んでも、ネガティヴな印象を受けず、ただただ美しい表情を愛でる気持ちにしかならないのに、樽からのワインはもっと凄い・・と聞くと、
「ならば、瓶詰め時のSo2の量を控えたワインが欲しい!」
と思うのは贅沢な要求でしょうか。
もっとも、半年も静置すれば、So2は分解されてしまいますし、1年も置けばゼロになるでしょうから、リリース時の裸の姿が見えないだけで、
「すっぴんのクロ・デュ・ロワを楽しむ!」
のは、現在でも不可能では有りません。
これほどまでのトップクラスの醸造技術、感性を持ったワイン・・やや高くなりましたが、是非とも飲んでいただきたいと思います。
ジュヴレのワインがお好きでしたら、このクロ・デュ・ロワ、最高の選択になると思います。アペラシオンにこだわり過ぎず、素晴らしいワインを飲んでいただきたいと思います。お勧めします!是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶複雑!素晴らしい官能感とエレガンス!そしてシルヴァン・パタイユならではの超絶な美しさ!並みのジュヴレは全く及ばないでしょう!】
アチコチに書いてますんで「ミミタコ」だとは思いますが、昔からこの「クロ・デュ・ロワ」はその名の通り「王のクロ(囲われた畑)」でして、素晴らしい葡萄が収穫できるとされ、マルサネに格付けが出来たら真っ先に1級に認定されるだろう・・などと言われたものです。
しかしながら、これまた超一流(超ねちっこい?)の地質学者でも有るシルヴァン・パタイユの熱意の性でしょうか、マルサネのアチコチの畑が、今、凄いことになっちゃってるのはもうご存知ですよね。クロ・デュ・ロワもウカウカ出来ないかもしれません。
そうは言ってもクロ・デュ・ロワはさすがに素晴らしいです。惜しくも奇跡のACブル、ル・シャピトルには及びませんが、この官能感、ジュヴレ=シャンベルタンを思わせる起伏の有る複雑性、完成度の高さはまさに「王のクロ」です。
色合いも美しいでしょう?・・全然強く無いのに超複雑で官能感バッチリなんです。シルヴァン・パタイユならではの超絶な美しさは不変な上に、このクロ・デュ・ロワのテロワールがバッチリ表現されています。・・まぁ、徳丸さんなら「テロワール??( ̄Å ̄)」と言った反応になるかもしれませんが、フーリエさんだって自身をテロワリスト・・などと自称していますし、何よりシルヴァンは地質学者ですからね・・そこんとこはお互いに譲れないでしょうね。
価格はほぼル・シャピトルと同様、わずかに安いです。違いはより官能感が前面に出て来ること、その分、透明感の有るミネラリティが後ろに回ること・・でしょう。素晴らしい将来一級になるはずの「クロ・デュ・ロワ」です。リーズナブルかと思います。是非飲んでみてください。超お勧めです!
以下は2013年のクロ・デュ・ロワのレヴューです。
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【複雑性と微妙な起伏のあるテクスチュア!一段上のマルサネです!】
シルヴァン・パタイユは畑を深く掘り返し、地層を見せ、
「ほら、ここが白亜紀の~期で・・」
みたいなことをしょっちゅうやってるそうで、地質学者&コンサルタントとしての能力が非常に高いそうですが、このクロ・デュ・ロワを飲むと、余りのクレモンジョとの違いに、
「マルサネというアペラシオンをひとつにくくってしまっていて良いのだろうか?」
などと、まるでシルヴァンの霊が乗り移ってきたかのような錯覚にも感じてしまいます。
このクロ・デュ・ロワは官能的で非常に複雑、やや軽いがマルサネ的赤いニュアンスもしっかり存在する旨いワインに仕上がっています。
ブルゴーニュ的な石灰系ミネラリティに富んでいますが、他のミネラリティの関与も大きいと思われ、それが複雑性を見せているのでしょう。ある種、ジュヴレ西方の1級に感じられるミネラリティと共通しているんじゃないかな?と思います。熟してくると、結構な官能さを見せると思います。
ただし現状でも充分に旨いので、バランスにも長けているんですね。比較的真っ直ぐなアン・クレモンジョに対し、複雑性に長けるクロ・デュ・ロワです。色合いも美しいですよね・・・ご検討ください。非常に少ないキュヴェで、どうやらラシーヌさんにも10ケースも入っていないとのことです。