【今回届いたトラペ・ダルザスのアイテムで、最もドライなのはこのリースリング!・・しかも2020年よりも高質だと感じるのは・・なぜなのでしょう・・】

旨いです!・・飲み心地が実によく、しかも普段良くテイスティングしているブルゴーニュのシャルドネのように・・美味しいと感じながら飲めてしまいます。
ドイツのザールほどの金属感は無いですが、ほんのりと金属的なニュアンスとペトロールが香ります。ミネラリティはたっぷりで、やや果実表現を抑え込み気味です。・・まぁ、その感じがまた若いブルゴーニュを飲んでいるようなイメージにも繋がっているのかもしれません。
ここの畑はゾンネングランツの真下と言うことですから、グラン・クリュ・ゾンネングランツよりも表土は厚いのかと思いますが、あまりそんなに豊かな感じはしませんで、幾分日照が弱いのかな?・・みたいなニュアンスを受け取ります。これは2021年もの特有のニュアンスかもしれません。
非常に繊細で、2020年ものに感じた「大らかさ」みたいなものは無く、相反するようなトラペ的な柔らかさと優しさを感じます。飲み進めるにしたがって、美味しさが増してくるような感じで、
「・・ん・・これは・・旨い!」
と。

2021年もののベブレンハイムのゲヴェのテイスティング時には余り感じませんでしたが、こちらのリースリングの方が・・
「凄く冷ややか!」
に感じます。
この冷涼さが切れの良さと繋がって、非常に心地良いのかもしれませんね。
今年は2023年ですが・・まぁ・・暑かった!・・そしていつまでも暑かったですよね。
実は・・noisy が育てているピノ・ノワール(ピノ・ファン)ですが春先までは非常に好調でして、ある程度ハーヴェストして芽を少な目にして、
「今年こそは美味しいピノ・ノワールを・・食べるぞ!?」
とばかりに頑張っていました。
ところがですね・・この暑さですよ。庭に出て作業もする気にならない・・と言うか、暑過ぎて目を回しそうな位でしたよね。なので、それ以降はちょっと目を離してしまった時期が有ったんです。
で、8月頃だったか7月後半だったか忘れましたが、思い立って庭に出て様子を見たんですね。そうしたらなんと・・

「どこをどう探しても、葡萄の房がどこにも無い!」
のに気付いたんですね。そんなバカな・・と必死に探しましたが見当たりません。良い感じで存在していたはずでした。
さらに探しますと・・なんと・・
「・・えっ?」
そうなんです。なんと、萎びて茶っぽくなった果梗だけ・・が無残な姿で見つかったんです。
そうやら余りに暑過ぎて、葡萄が実の水分を吸収しちゃったようなんですね・・もう、がっかりです。
で、今日・・諦めていたんですが一応調べてみますと、2番芽、3番芽が出ていまして、小さな房が少々出ていました。黒いのを食べてみましたら、ほんのり甘かった・・(T.T
写真を掲載しておきますね・・。左がおそらく2番芽、右がおそらく3~4番芽です。
あ、大きく脱線してしまいましたが、葡萄を育てるって、とんでもなく大変ですよ。このリースリング、滅茶美味しいです。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴィンテージ背景なのか、ビオ的栽培が結実した性か・・文句の無い、まるっと優しい果実に溶け込んだミネラリティが一体となって素晴らしい感覚を与えてくれます!過去最高!】

非常に・・美味しいです!まさにアルザス・リースリングの最高峰と言って良い出来です。
まぁ・・こんなことを言うと引かれてしまうかもしれませんが、
「凄みは無い・・」
です・・。それは仕方が無い・・格上の畑の、例えばグラン・クリュの質感にはどうやっても適わないとは思います。
ですが、
「何一つ欠けていない、リースリングの真ん丸な小果実をブリっとした触感さえ感じられるような感覚を覚える!」
感じがするんですね。
しかもトラペ的なソフトさ、優しさの中に一体となってしっかり溶け込んでいるミネラリティ・・正に一体感、シームレスなニュアンスに、気品さえ感じられる訳です。
さらにはその果実感はトラペのアルザスワインでは質感・量感とも過去最高です。柑橘果実がバッチリ載り、ドライなんだけれど集中しているので旨味がキッチリ載っています。そしてキレもしっかり有るのに・・優しいんですね。

ちょっと・・過去の写真を見て比べてみてください。
「?・・本当に同じワイン・・?」
と思っちゃいますよね?
集中していますから蜜っぽさ、そしてねっとり感も有りますが、それが全然嫌味にならないんですよ。良い年のアルザス・リースリングをしっかり楽しめるキュヴェだと思います。素晴らしいです!是非飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これは美味しい!品格の高さ、凛々しさ、優しさに満ちています!】
これは美味しいです!・・ゲヴェも素晴らしいですけどね。とてもピュアで果実感とミネラリティのバランス、高貴なリースリングのハスキーな?アロマ、とってもそそられる感じがします。
柑橘系のフレーヴァーはしっかり有り、基本ドライで、ドイツ系モーゼル・リースリングのような「尖がったベクトル」はたおやか、しかしちゃんと振れ切っているのが判ります。
トラペ風のフカフカの土に、白さのあるミネラリティが以前より確実に増していると感じられますし、「品の良さ」を感じさせてくれるのは、よほど葡萄が良い出来だったか、トラペ・ダルザスの格が確実に上がって来たか・・と言うことだと思います。
それに・・エチケットも大きく変わりまして、どこか「野暮ったい」と言うか「硬さ」「実直さ」を感じさせるものから、「古典ポップ」みたいな・・今までに無かった感じの絵になっています。
ベースのリースリングだとは思えない、見事な味わいでした。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【ほのかに有った甘味は消え、ドライながらエキスの美味しさが生む果実で飲ませるアルザスのリースリングです!】
非常に美味しいです。アルザスのリースリングが持つ、鉄仮面的に厳しいドイツワイン的酸とは異なる、柔らかな酸と豊かなミネラリティの、
「ふっかふかなテクスチュアのリースリング」
です。
以前のベブレンハイムはほんのり甘味が有りそれも良い表情では有ったのですが、2014年はドライに仕上がっており、葡萄の糖度と酸のバランスがベストな発酵が出来たんじゃないかと思います。果実の出方も実に自然で、トラペならではの「ふっかふかさ」、土壌の柔らかさが感じられます。
最もコア的にもしっかりしていて、ただナヨナヨしたコシの無い味わいでは有りませんで、非常に良く出来たアルザス・リースリングと言えるでしょう。さすがにグラン・クリュ並みとは言えませんが、ノーズの奥深くにグググッと入ってくる気品あるアロマには、優れた畑が持つ高貴なニュアンスが混じります。
これ・・どう表現したら良いのか未だに判りませんで、繊細かつ高貴なニュアンスとか言えませんよね。シャンパーニュでもグラン・クリュのシャルドネなどにも通じる部分で、蜜とか石とか果実が微妙に混じり合った、あの感触です。
素晴らしい仕上がりです。スパイシーなゲヴェも旨いですので悩むところですが是非飲んでみてください。
以下は以前のヴィンテージのレヴューです。
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【ほのかな甘みがクセになる!絶妙の残糖です!マリアージュも万能に近くて簡単!】
とても美味しかったです!ビオならではのピュア感と、畑のフカフカなニュアンスが伝わってくるかのようなテクスチュアの起伏・・・そして、ミネラリティがしっかりあるところに、わずかな・・実に心憎い程度の残糖が有るんですね。
香りにも単なるリースリング的なアロマ以外に、フラワリーさ、ハーブのニュアンス、スパイスが積層していて、しかもそれが全く嫌味になっておらず、極自然に一体感ろして感じられるので、非常に飲みやすい逸品です。
グラン・クリュの真下の畑のようで、アルザスの良い畑特有のニュアンス・・・何と形容すれば良いのか判りませんが、大量に有るミネラリティそのものから薫ってくるアロマが素晴らしいです。
今回、このワインを紹介してくれたのは、何とFネスさんのK君です。Fネスさんとは随分前に切れてしまっていて、長く取引が無かったんですが・・・横浜の平野さんが紹介してくれたようで、取引が無いと思ったK君がnoisy のところに来てくれたんですね。
で、K君は恵比寿にある某ワインショップに居たそうなんですが、縁有ってか、Fネスさんのワインファンだったとのことで、入社されたそうです。
まぁ、この世は人と人のつながりで持っているなと感じます。余り人当たりの良い方では無い noisy ですから・・ちゅうか、良いことも悪いこともつい正直に言ってしまいますから・・風当たりも強いのかと認識してます。
そんな訳で、新たにアイテムが色々来るかもしれませんのでご期待ください。・・ん?ルーミエ?・・いや、そこは期待せんで貰って・・。中身が美味しければ、そしてプライスが適正だと判断できれば、どんどんやりますよ。このトラペのベブレンハイム、非常に美味しいので・・・来月も追加するつもりです。もし在庫が切れていたら通信事項に書いてくださいね。お奨めします!一推しです!夏のミネラル補給、食欲減退感殲滅にどうぞ!
■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)

Beblenheim Riesling 2010 Domaine Trapet
「冷ややかな酸に支えられた甘口リースリング!ウマイ!」
最初に、これはドライなタイプのワインという先入観を持って飲んだらかなり甘く感じます。
しかし豊富な酸とミネラルによって締まりがあり、だれるような甘さではなく気持ちの良い甘みが残っていて後半にはオレンジピール的苦み。とても美味しいです。
味わいは凝縮感とダイナミックさありながらとても複雑で繊細なリースリングの香りです。飲み込んだ後の鼻から抜ける香りはライム、ライチ、レモンの良いフルーツ香を纏った柔らかいぺトロール香です。
良く熟していながら爽やかさを感じる、乾燥して寒いアルザスのテロワールを感じます。粘性もあり、しつこくない程のトロミがあります。
このワインを飲んだらまず残糖を感じますが、酸、ミネラルのバランス感覚はかなり良し。締めるところは締める!馴れ合いは好きじゃない!そんな良ワインです。
僕自身あまりアルザスの経験が少ないのですが、頭真っ白にして飲んで普通に美味しいです。
合わせる料理はNoisy的には何でも合うそうですが自分も色々試してみたくなります。イメージではスパイスの効いたサラミやドライなソーセージのソテー、ブルーチーズなんか最高に合うんじゃないかな。
いやはや、個人的な好みなのかもしれませんが甘酸な寒い地域のピュアワインは大好きですね。