【なんとグラン・クリュ・シュナンブールに植わったミュスカのマセレ!2021年初登場にして、素晴らしく深く感性を刺激してくれる見事な味わいでした!】

ぎえ~・・何と、
「シュナンブールG.C.」
です!
勿論ですが前回、「シュナンブール」とちゃんと記載のあるリースリングG.C.もご案内させていただきましたが、
「今回はシュナンブールとも、グラン・クリュとも記載の出来ない・・マセレーションしたミュスカ!」
です。さらに勿論、今回が初登場です。
いや~・・自由ですね~~・・きっと楽しいでしょうね~・・順子さんがきっと焼餅やいてますよ・・きっと。
まぁ・・そんなことはトラペだから出来るんでしょう。グラン・クリュの畑をアチコチに持っていて、資金もそれなりに有り、働き手も集めやすいのでしょう・・想像に過ぎませんが。
いや、そうじゃないと・・
「シュナンブールで販売すれば、あと50パーセントは高く販売できる!」
などと思ってしまえば・・そっちに行ってしまいますよね。
ピノ・ノワールのシャペル1441もそうですが、グラン・クリュのピノ・ノワールは有り得ない訳ですから・・商売だけを考えるなら白の品種に植え替えてしまうでしょう。
だから長男のピエールさん・・今が滅茶楽しいんじゃないでしょうか。これから皆がビックリするようなことを次から次へとやって行くんじゃないかと、陰ながら期待しています。

で、
「やっていて楽しいだけじゃやっていけない!」
のがこの世の道理ですよね?・・結果が付いてこないといけない訳です。
ですが・・
「このミュスカ..すっごい・・美味しい!」
んですね~・・。
しかもですね・・このシュナンブールのミュスカ、
「滅茶ドライに仕上げた!」
んですね。甘みは無い・・と言って良いレベルです。
ですがミュスカをドライにしますとですね・・大抵、余り美味しく無い・・特に若いうちは・・いや、これは経験上ですから、例外も有ると思いますよ。
ほんのりとピノ・グリっぽいスパイスからの南国フルーツと北国のフルーツ。白っぽく目の細かい石灰が多量に感じられます。
「マセレーションしてるの?」
と言うに違いないほど色落ちしていない色彩から、黄色いフルーツが総体で襲ってきます。そして・・通常は・・軽やかな味わいになると思うんですが、
「さすがグラン・クリュの底力?・・低域からの持ち上げが非常に美しい」
です。これは条件の良く無い畑からのミュスカでは、ちょっと出来ない仕事だと感じます。エレガンスが凄く、「めちゃ上品だ」と・・感嘆符が付いてしまうほどです。
白ワインとしても太さも有り、しかしきちんとエレガンスとフィネスも存在していて、饒舌だが嫌味は一切無しの・・凄いワインになっています。
まぁ・・マセレーションしたらグラン・クリュを名乗れないんでしょうかね?・・判りませんが、敢えて名乗らないのには理由がきっとあると思います。
因みにこの「マセレ・シリーズ」は全て蝋封で、このミュスカは「白の蝋封」です。オレンジはオレンジ色、ルージュは赤・・と言う具合に分かれています。いや~・・造っていても楽しいだろうし、テイスティングしていても育って行く姿を見つつ美味しくなるのが楽しいだろうし・・
「トラペ・ダルザスのマセレ・シリーズは、これからも目が離せない!」
と断言しちゃいましょう!
そして、2020年以前とは・・完成度が凄く上がったと実感しています。是非飲んでビックリしてみてください。「マセレーション」を意識しても、意識しなくても美味しく飲める・・凄いワインです。超お勧めします!