すみません・・数が無いので飲めてないんですね。しかし、2016年のシャルドネでは外してませんので・・しかもトラペですから、かなり期待できると思います。ご検討くださいませ。
■エージェント情報
2016年は4月末に発生した霜の影響で全体的に収穫量が少なくなっており、ベト病も発生したので選別もいつもより厳しく行った。その結果、アペラシオンにもよるが例年の50%ほどの生産量になっている。特にマルサネの白が少なく、単独では造れないほどだったので格下げしてブルゴーニュ ブランに混ぜた。また、ジュヴレ シャンベルタン1級も収穫量が少なかったので全てを混ぜて醸造している。スパイシーで肉厚な果実味のある、高いポテンシャルを秘めた良いヴィンテージなので量が少ないことがとても残念。
以下は以前のレヴューです。
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【シンプルな・・純白のエチケットに変身!味わいはエレガンス、フィネスに満ちたしっとりエキス味です!】

完成度・質感ともに非常に高いニュイのシャルドネです。デザインが変更されまして、純白の下地を生かしたシンプルなものになっています。販売する方にしてみますと、結構に見辛く、向かって右下に小さな文字で「Bourgogne」と入っています。
2015年ものは葡萄が良く熟しているので、「やや甘く酸が少ない」と言われますが、やはりそこは微妙でして、生産者により違うのは言うまでも有りません。
自身の理想とする味わいのスタイルを貫こうという感性からは、酸のまろやかな糖度をほんのり感じるような・・そんな味わいは有りません。
しかし、自然派の生産者には多いと思われる、「できるだけ関与せず、自然の恵みをいただき、それをワインに昇華する」と言うスタンスからは、ヴィンテージの要素でもある「高い糖度、低い酸度」を受け入れる、もしくは葡萄がなりたいスタイルを感受してワインを造る・・ことになります。
そういう意味では、トラペは後者かと思われます。2014年のやや涼やかなスタイルよりは、ほんのりとオイリーさも増し、粘度が有り、甘くは無いものの酸は張り詰めた感じでは有りません。
もうすでに仕上がっているかのようなニュアンスで、今飲んでも非常に美味しいです。完成度の高い味わいで、高質感たっぷりです。
この最終仕上げに関しては先ほどの後者的な考え方と言うより前者的で、そのハイブリッドな感じがトラペのスタイルなのかな・・と感じています。今飲んでおいしく、この先10年、とても良い状態を続けるでしょう。質感・ポテンシャルは・・2014年もののレヴューにも書きましたが、メオのクロ・サン=フィリベールにも並ぼうか・・と言うレベルです。ご検討くださいませ。かなり美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【かなり旨いです!メオ=カミュゼのクロ・サン=フィリベールに匹敵!】
いや~・・かなり旨いです。2013年も良かったですが、健康健全、しかもややオイリーで構造も大きく、フルーティーなのに複雑性もあると言う・・ちょっと考えられない仕上がりです。
ドメーヌものの葡萄だけではなくネゴスものも混ぜているそうですが、まるでそんなネガティヴさは感じられませんし、バレル・ファルメンテッドなシャルドネですので、年の良さを反映してかなり樽臭くなってるかと思いきや、僅かに高質な樽のトッピングとして感じられる程度で、
「ん~・・こりゃ、かなりのポテンシャルだなぁ・・」
と判断しました。今飲んでもかなり旨いです。色合いもやや緑掛かった美しい色ですよね。
2014年のトラペは本当に素晴らしいですが、誰か評価していないかと調べてみましたところ・・あのティム・アトキンさんが評価してまして・・
「なんと91ポイント!」
も付けてました・・。ビックリです。
まぁ、この人のことは他のコラムでもちょっと書いてますが、アペラシオンとか規格とかに捉われずに、結構自由にポイントを付けています。仮に他の先輩方がどんな評価をしていてもお構いなしです。それに、好みだけで評価してない・・と言うか、かなり幅広いアイテムを好意的に評価していますので、信用できるかな・・と思っています。
また、基本的にドライですがボディもしっかり有る上に、ミネラリティも充分以上、エキスがかなりしっかり出ているので、豊かだけれど酸っぱく無い酸と相まって旨みを多く含んでいます。非常に良い出来です。
価格も2013年から見るとかなり下がっていますので、
「ほぼデイリー価格ながらもポテンシャル大で貴重なACブル!」
と言えるでしょう。
あのメオ=カミュゼの看板白のモノポール、オート=コート・ド・ニュイ・ブラン・クロ・サン=フィリベールに引けを取らないと感じました。非常に素晴らしいので、是非飲んでみてください。2014年のトラペ、素晴らしいです!
以下は2013年のこのアイテムを含むレヴューです。
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【ビオディナミながらビオのネガティヴさの無いしなやかで美しく優しいワインたちです!】
久し振りの「ア・ミニマ」です。前回のご紹介が2002年ものでしたんで・・・それ以来ですね。
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【清楚な果実、土、月..やっぱりそういうことなんでしょうね】 「太陽の光を目いっぱい浴びて、すくすく健康的に育ってきました..」
というのは表面の部分です。何より感じるのは、
「手を掛けられて育ったんだね」
ということ。どちらかといえば育ちの良いお嬢さん的でとても清楚です。太陽も感じますがソフトな土の上には、半月ぐらいの月が..似合ってしまうように思います。
香りは赤紫のイメージで、たとえばスミレ、ブルーベリー。それに石灰系ミネラルと柔らかなふかふかの土。タンニンの質も良くとてもドライな味わいです。 幾分の若さもありますので、到着したら2週間ほど休ませていただけると美味しくいただけるのでは、と思います。飲んでみてください。
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と・・紹介していました。まぁ・・大概はそのまんまですが、紫色が入ったイメージを書いています。
しかし、2013年ものは紫では無くて、もっと純な赤です。グラスの写真、そのまんまですね。
非常にドライながら、エキスの旨みが「むっちり」していて、まったく化粧っ気の無い、リアルな味わいがします。

食事とのマリアージュは非常に楽です。魚介系とも鮮度がそこそこ良ければ問題無く合うでしょう。非常に良い出来です。
一方のブルゴーニュ・ブランですが、
「・・あれ~?・・」
です。かなりの良い出来です。「あれ~?」は、この人、ブルゴーニュではピノ・ノワール主体の造り手なので、「赤いワインの人」と思っていたんですが、「トラペ・アルザス」をやりはじめてますよね?
その性なのかどうか判らないんですが、このブランが目茶美味しいんですよ。柑橘系のフルーツも有り、フルーツも有り、とてもピュアで中域もしっかり張り出しが有り、収束も長いんですね。お手本どおりと言うか、基本が凄くしっかり出来ている・・。
「赤より良いんじゃないか?」
などと思ってしまいますが、ア・ミニマの仕上がりを見れば、一時ビオなのに膨らみがイマイチで硬いワインだったのが、どんどん良くなっているのが想像できます。昔は「トラペは10年は必要」と思ってましたから・・。
そんな意味では、期待を大きく裏切ってくれたブルゴーニュ・ブランです。かなりの仕上がりです!お奨めします!