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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・トラペ・ペール・エ・フィス

トラペ・ペール・エ・フィス

フランス Domaine Trapet Pere et Fils ブルゴーニュ
● 満を持して2020年のドメーヌ・トラペをご紹介させていただきます。長くトラペのワインと向き合ってきました。昨年ご紹介させていただきました2019年ものは、

「流れるような美味しさ、美しさの、トラペとしてのすべてがマッチした美味しさ」

を感じさせてくれました。


 2020年ものは、ヴィンテージ背景を実直に現した非常に濃密なスタイルのブルゴーニュワインが多いので、

「・・さあ・・2020年こそはトラペの真骨頂が試されるヴィンテージに違いない!」

 そう思ってテイスティングに臨みました。


 ある種、過大だと思えてしまう果実の風味は、いずれマッチングするとは言え、「すぐに飲むのはやめよう」と言わざるを得ない多くのブルゴーニュの生産者に有って、

「やはりトラペはトラペだった!」

と素直に喜べる半端無い仕上がりを確認させていただきました。


 2020年と言う、少雨にたたられ、最後に救済の雨が降って何とか救われ、その結果として「マンモスな果実味」と「長寿」を得た素晴らしいヴィンテージに有って、ドメーヌ・トラペは、

「ビオディナミが途轍もない、信じられないほどのパワーを与えてくれたに違いない!」

 そう思えるほど、

「完璧!」

としか思えない・・しなやかで美しく流れるような見事なアロマと味わいを達成しているんです。


 左の写真はこのコラムを書いている数時間前に開けた・・それまで休めていた、2020年ものの村名ジュヴレ=シャンベルタンの、少し大きめのサイズにカットした写真です。

 深紅を基調とした美しいアナログ的なグラデュエーションはしっとりと落ち着いた外観を見せ、強さも弱さも見せつけない、ただただ美しい姿をしているように思います。

 何一つ過不足無く、ジュヴレ=シャンベルタンとしての完璧な味わいを感じさせてくれるんです。鉄っぽさ、血っぽさ、獣っぽさを精妙なアロマ、そして精緻なバランスで飲ませてくれます。

 その表情は洗練され、尖った部分は全くなく、それでも2020年と言う厳しかったヴィンテージがくれた恩恵と造り手の熱情をしのばせてくれます。

 メディアはこれをして「完璧」となぜ言えないのだろうか・・と疑問さえ感じています。


 飲めた他のアイテムにも同じものを感じます。残念ながら余りに少ない上級アイテムには手を出せませんでしたが、

「村名でさえ・・この完璧さを感じさせる仕上がり!」

です。

 ドメーヌ・トラペにとっては凄いヴィンテージになりました。そして唯一と言って良い「真のビオディナミ」のジュヴレのドメーヌが、その真骨頂を見せた年でも有ります。2020年のトラペを飲まずに何を飲めと言うのか・・と言いたい・・是非飲んでみてください。超お勧めします!

■ドメーヌより
 2019年から2020年に掛けての冬は温暖で雨が多く降ったので、地中に多くの水を蓄えることができた。4月に入っても夏のような気温だったので葡萄畑は早熟傾向で5月中旬には開花が始まった。病気はあまり見られず、ウドンコ病が少し発生したくらいだった。7月は平均の2倍以上の日照量があって非常に暑く乾燥したので、日中の暑い時間を避けて涼しい早朝に畑仕事をするようにした。乾燥によって収穫量が少なくなる心配があったが、8月中旬に恵みの雨が降ってくれたおかげで葡萄の成熟は一気に進み、8月26日から収穫を開始した。収穫された葡萄は健康で素晴らしい成熟をしており、心を奪われるほどの出来だった。ブルゴーニュらしい酸味がワインにフレッシュとメリハリを与えており、なおかつパワフルで豊かな味わいの2020年は正に規格外の出来と言えるだろう。


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 感動的な味わいでした。2019年もので・・ついに・・ビオディナミ転向後、20数年を掛けて自身のワインの味わいを完成させたと言えます。その答えとなるキュヴェは、実は・・ドメーヌ・トラペ・ペール・エ・フェスの2019年もの全てで確認出来ます。勿論そのトップはシャンベルタンが究極の姿をしていると思いますが、どのキュヴェを飲んでも・・

「そのアペラシオンでトップの質感を持っている」

とご理解いただけるでしょう。そしてその上で、

「実はドメーヌ・トラペの根本は、この20数年間何も変わっていなかった。」

とも・・知るでしょう。トラペの畑、葡萄、醸造を取り巻く全ての環境が変化、成長、熟成するのに20数年と言う年月が必要だっただけなのでしょう。

 そして2019年もので初めて造った「キュヴェ1859」・・。このワインをもし飲むことができるなら、「トラペの根本は何も変わっていない」ことを教えてくれます。そして、この類稀な美しさ、フィネス・・・「質感」と言う言葉が、ワインを言葉にする時に最も重要だと思い知るでしょう。是非この「圧巻な質感」に触れてみて下さい。


 ついにブルゴーニュワインのトップに並んだのは間違いないと言えます。
左はラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌の2019年ミレジムのページです。早々たる顔ぶれに驚きますが、・・まぁ、確かにあのクロ・デ・ランブレイの100点取得にはビックリ・・。常連である「トラペ」の100点は、むしろもう珍しくは有りません。

 ただし・・2019年もののトラペは、ある意味「お化け並み」の質感を持っていると感じました。「物凄い質感!」・・これに尽きるかと。

 シャペル=シャンベルタンのツヤツヤとしたミネラリティに包まれた物凄い要素の質感。村名に至っては、キュヴェ1859の完璧と思えるようなバランス。これはいつもの年なら「オストレア」に混ぜられている葡萄で仕上げたものらしいんですが、もう・・べらぼうに旨いです!・・そして、仲間?を奪われたオストレアの縦伸び系の見事な味わい!

 また下級クラスも凄いです。マルサネの赤、白は・・とてもマルサネとは思えない質感を感じさせてくれますし、いつも美味しいコート・ド・ニュイ=ヴィラージュはキュヴェ1859を一回り小さくしただけ・・みたいな味わいなんですね・・これ、いつもはそれなりに沢山いただけるんですが、2019年ものは抑え込み失敗・・今回ご紹介分だけです。

 パスグラのア・ミニマも凄いです。いつも美味しいので、

「評価が低過ぎる!」

と言い続けて来たのが少しは効いたのか?・・何と、あのジャスパー・モリス氏が89点!・・在り得ないですね。あの人はいつも87とか86とか・・でしたから。まぁ、2018年ものにティム・アトキン氏が90点付けたのが効いたのかもしれません。

 このブルゴーニュのトップクラスのワインの中では、実は・・

「トラペのワインが一番リーズナブル・・」

と言う事実に驚かれるかもしれませんが、左のLRVF誌でもトラペの2019シャンベルタンは、価格を書いてないロマネ=コンティをはじめ、ルソーが2000ユーロ、ルロワが10000ユーロで、このところ価格が上がってしまって手の出なくなったクロ・デ・ランブレイが480ユーロとほぼ同様な500ユーロになっています。

 どのキュヴェも非常に少ないので、

「兎に角、何でも良いから1本でも!」

飲んでみて下さい。

 最高のヴィンテージの、ブルゴーニュ最高のドメーヌのワインです。お勧めします。

■ドメーヌより
 2019年は春は温暖で気温が20℃くらいになる日もあったが、4月になると気温が低下し、2016年や2017年の霜の被害を思い出させるような天候だった。4月末になると一旦気温が上昇して回復傾向に向かったが、5月になると再び気温が低下。6月も気温の乱高下があり、安定しない気候が続いた。7月にようやく夏らしい気候になって葡萄の成熟も進んだが、今度は酷暑が続いて葡萄は水不足のストレスにさらされることになった。それでも我々の畑の古木は健気に耐えて、小さいながらも果皮が厚く、酸味もしっかりとしたほぼ完璧に近い葡萄が収穫できた。魅惑的で豊かな果実のアロマ、たっぷりとしながらも絹のように滑らかな舌触り。昔を思い起こせば目が覚めるほど素晴らしかった1929年や豪華絢爛だった1959年、最近で言えば豊かで輝いていた2009年を連想させるほどで、繊細かつエネルギッシュな味わいは正に「9」が付くヴィンテージにふさわしいワインと言えるだろう。

-----
 2018年のドメーヌ・トラペです。いや~・・ビックリです・・。どうしてこんなに変われるのか・・劇的な変化を遂げた2018年でした。

「・・そんなこと言ったって、トラペはトラペでしょ?・・誰だって飲めば判りますよ・・」

とおっしゃるかもしれませんが、いや~・・・もしブラインドで出されたら、絶対外すと思いますよ。

 noisy 的には、

「攻撃された ナマコ が取る行動!」

みたいなものに感じられまして・・はい・・。


 ナマコは危険を感じると、

「内臓を身体から出して逃げる」

そうです。そうやって内蔵を食べさせて逃げ切るのかな?


 で、2018年もののドメーヌ・トラペは2016年以前のキュヴェと比較しますと、内臓と皮が逆転しちゃってます。

 つまり、

「マンモスなクリスタル風ミネラリティが表面に、愛らしくふっかふかに優しい果実味は完全エキス化され中心部へ」

と移動しています。これは、noisy がテイスティングしたキュヴェ、全てにおいて言えることなんですね。


 ですので、

「まるで メオか、ヴォギュエか、ルーミエか?」

みたいな感じがしていまして、noisy の脳も相当に揺れています・・。


 そして、シャルドネも全く同じなんですが、非常に理解しやすい味わいになっていますので、

「・・そんな訳ないでしょ・・でも確かめるにはすぐに美味しく飲めないとなぁ・・」

とおっしゃる方にはシャルドネを、

「それは面白い!」

と思われましたら、早い段階でさくっと飲むのでしたら「村名ジュヴレ以下」、早い段階で時間を掛けて飲めるのでしたら「村名オストレア以上を」お勧めいたします。


 ほんと、目が離せない・・ですよね。凄い状況になって来ました!是非ご検討くださいませ。

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 2017年のドメーヌ・トラペのご案内です。2013年に続き、またまたトラペがやってくれちゃいました・・。また価格が上がるか・・と懸念も有りますが、海外のワイン販売サイトをアチコチ見てみると、異変が起こってます。トラペの下~中級キュヴェが軒並み完売になってるんですね・・。どう言うことなんでしょう?

 実は、ル・ギィド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス誌(旧クラスメン)が、2017年シャンベルタン/トラペに20点満点を付けちゃったんですね。勿論、他のワインもそうですよ・・写真はこちら。
 あの村名アレアでさえ、17点と言う高い評価でした。

 ル・ギィド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランスは以前はクラスメンでしたし、現在も月刊のル・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランスを出版していますので、皆さんももうお馴染みかと思います。


 で、noisy も2017年ものは気合を入れてテイスティングに臨んだ訳です。2015年は本当に美味しく、2016年ものもその延長で厳しかった年を乗り越えました。まぁ、noisy的には2016年の方が好きかもしれませんが・・。

 2017年もののドメーヌ・トラペは・・もう以前のトラペとはかなり異なっています。これは、ユベール・ラミーの2017年でも同様のことを言ってますので、

「・・お~い・・またかよ・・」

と思われるかもしれません。

「もう作り話は・・いらないよ・・」


 でも、そうじゃないんです。


 トラペの柔らかで優しい作風。それはおそらく皆さんも認めるところでしょう。それが好きか嫌いか・・も人それぞれです。

 しかし2017年ものは、そんな安易な言葉では表現できない、いや、間違っているとさえ感じるほど、全体的な印象は異なったものとなって感じられるはずです。

 noisy 的には、それは2017年特有のものなのか、単なる偶然の産物なのかは判断できていません。

 要約してしまうと・・こんな感じかと思います。

「2017年のドメーヌ・トラペは、それまでの彼らのワインそのものを透明感の高いミネラリティの透過性カプセルで包み込んだ!」

と言えます。


 なので・・もう、全然違って感じられてしまうんですよ・・今までのトラペのワインと。それが顕著なのが下~中級キュヴェです。もしブラインドテイスティングで出されたら、全く当たらないと・・思いますよ。noisy も散々迷って・・当てられるかどうか・・と言うところかと思います。

 素晴らしいミネラリティのヴェールを得て、柔らかでエレガントな液体は光り輝いています。

 だから、海外でも今まで散々残っていた下級キュヴェがすでに完売しているんじゃないか?・・などと思っている訳です。

 そして、20点満点のシャンベルタンですが、フィネスの担当さん、K君によりますと・・

「ルーミエのミュジニーより旨い!」

と言って憚りませんでした・・(^^;;・・マジか~?・・どっちも飲ませろよ~!・・


 と言う訳でして、このマンモスな量ながら滅茶苦茶美しいミネラリティを衣に得たトラペですが、これがこの先も続くのか、それとも2017年と言うヴィンテージの特徴なのか?・・と言う疑問は先送りすることになりますが、少なくとも2017年のトラペが驚くほど変わって、しかも驚異的に美味しいのは間違い在りません。・・ちょっと煽った感じに取られるかもしれませんが、

「騙されたと思って、パスグラでもA.C.ブルでも白でも・・飲んでみてください。」

とお伝えしましょう。

 勿論ですが、noisy も未だ飲めていない1級以上のクラスも、「ル・ギィド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス」がこれほどに高い評価をしていますので、間違い無いと思われます。

 貴重な、しかも分岐点的なヴィンテージになった2017年かと思われます。是非ともご検討くださいませ。

■生産者のコメント
 2017年は春から暖かく早熟で3月末にはすでに葡萄の葉が開いている畑もあったほど。4月末には2016年同様、霜の気配が漂ってきたが藁を燃やして煙幕を張ることで霜害を回避することができた。5月になっても暖かい気候は変わらず開花期も問題なく経過。7月は猛暑で中旬には色付きも始まり、まるで2009年を彷彿させるような早熟具合だった。7月末に雨が適度に降ったことで葡萄の果皮が厚くなり、8月の天気が良好だったおかげで種も果梗も良く熟して完璧と言って良いくらいの健康状態になり、2017年が素晴らしいヴィンテージになるであろうことは疑いようもなかった。気品がありつつも豊かな味わいで、すでに優雅さと偉大さを醸し出している。エネルギーに満ち溢れ、かつエレガントなワインは舌が肥えた愛好家さえも惹きつけるだろう。
━━━━━
 ジュヴレのビオ生産者、ドメーヌ・トラペです。しなやかで優しい、美しいワインで尖った部分が無いです。


 1868年から6世代にわたってジュヴレ シャンベルタンでワイン造りを続けているこのドメ ーヌは、代々少しずつ畑を増やしていき、現在では13haの畑を所有しています。現当主のジャンルイ氏は物腰柔らかく穏やかな人物で、1996年からビオディナミを導入して自然を最大限に尊重したワイン造りを行っています。

 畑の手入れはビオディナミで化学肥料や除草剤は一切使用していません。ジャンルイ氏の
「ビオディナミにおいて、人間の役割は葡萄が安定して育つように支えてあげることが大事で、畑仕事と選別をしっかりやれば、あとは葡萄が勝手に良いワインになるように働いてくれる。」

という言葉の通り、クォーツ(水晶)の粉末を定期的に畑に撒くことで土壌の活性化を促し、植物のエネルギーを引き出して病気に負けない木を育てることを目指しています。葡萄の木の仕立ては片翼式ギュイヨ、コルドンロワイヤルで春に厳しい摘芽を行い、凝縮した葡萄のみ収穫しています。樹齢も高いものが多く、植え付けも1ha当たり約12000株以下にし、収量を抑えることによって品質のレベルを高める努力をしています。

 収穫は全て手摘みで行い、畑と醸造所でそれぞれ選別し、醸造所では除梗前の房の状態と除梗後の粒の状態での2度に渡る選別が15人で行われます。除梗は約30%で、開放桶で低温浸漬を行い、3~4週間かけてゆっくりアルコール醗酵をさせます。必要に応じて櫂入れを行い、空圧式圧搾機でプレスした後にワインは樽へ移され、樫樽で15~18ヵ月熟成されます。樽は主にトロンセ、アリエ、ヴォージュ産のものが使われています。

 収穫は全て手摘みで行い、畑と醸造所でそれぞれ選別し、醸造所では除梗前の房の状態と除梗後の粒の状態での2度に渡る選別が15人で行われます。除梗は約30%で、開放桶で低温浸漬を行い、3~4週間かけてゆっくりアルコール醗酵をさせます。必要に応じて櫂入れを行い、空圧式圧搾機でプレスした後にワインは樽へ移され、樫樽で15~18ヵ月熟成されます。樽は主にトロンセ、アリエ、ヴォージュ産のものが使われています。


2020 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン

17573
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ジュヴレ=シャンベルタン
ドメーヌ・トラペ・ペール・エ・フィス

■海外メディア情報
◇2020年もの
92 Points Adrian van Velsen - vvWine.ch
89~91 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
◇2019年もの
90 Points Adrian van Velsen - vvWine.ch
17/20 Points La Revue du Vin de France

■エージェント情報
ピノ ノワール種100%。葡萄の樹齢は平均35年で色調と余韻を与える「La Petite Jouise(ラ プティット ジュイス)」、繊細さを与える「Vigne Belle(ヴィーニュ ベル)」などの区画の葡萄をアサンブラージュして造られます。上記のオストレアよりも若木の葡萄が使われており、ミントや赤い果実の香り、渋味は柔らかでしなやか。タニックで肉厚な上記「オストレア」よりも繊細かつスパイシーな味わいで早くから楽しめます。
■イギリスのワイン評論家 Neal Martin氏による2018年物の試飲コメント
 赤いサクランボや潰したイチゴの香り、酸味のあるフランボワーズのアロマも感じられ、グラスの中でバラの花びらのアロマが広がる。甘くジャミーな口当たり、渋味は柔らかく素晴らしい深みがある。エレガントだがもう少し熟成させればもっと良くなるだろう。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥13,880 (外税) 
【ジュヴレ=シャンベルタンの美味しさを最も香しくエレガントに精緻に表現した、ある種の「完璧さ」を感じる凄い出来!・・圧巻です!】
 素晴らしかった2019年の村名ジュヴレも、この2020年ものの前には形無しかもしれません。

 それほどに素晴らしいと・・noisy は感じました。

 この素晴らしい色彩・・赤を基調に、それを崩さずに積み重ねています。2019年ものが「淡い」と感じるほどですが、味わいは決して濃く無い・・んですね。2020年もののブルゴーニュワインは、

「めっちゃ濃い!」

色彩を持ち、果実もたんまり、アルコール分もしっかり・・で、言わば・・

「5年後のワイン」

です。

 この村名ジュヴレも、ある意味その「5年後のワイン」とも言える訳ですが、すでに今飲んでも・・

「完璧さゆえの美味しさは隠せない」

レベルの出来です。


 数年前までのトラペの村名は、やや不足な部分、育ち切っていない部分が有り、

「オストレアの方を先に、村名を後に飲んで・・」

 と言うのが常だったんですね。


 ですがこの2~3年は村名の充実度が上がり、むしろ・・


「オストレアを後に、村名を先に・・」

と言い換え始めていました。2019年ものなどその最たるヴィンテージでした。


 ですが、2020年もの・・これ、このコラムを書いている前日・・と言いますか18時間前ほどにテイスティングしていたんですね・・いや、6本しかないので飲まない予定だったんです。

 ですが、海外メディアの評価がイマイチ理解出来ないので、飲むかどうか、何を追加で開けるかなど、散々悩んだうえ、ギリギリになって開けた訳です。

 開けて良かったです・・めっちゃ旨いんですから・・。アレアも本当に素晴らしかったが、村名ジュヴレも完璧じゃないかと・・確認出来ました。トラペさんは、2020年ものは規格外の出来・・と言っていまして、

「それには間違いないと感じる」

訳ですね。


 なのにメディアはシャンベルタンは99点止まり、ラトリシエールも97点止まりだと言うし、下のキュヴェは2019年より下げているメディアも有るくらい・・ですから、

「ここはジュヴレも開けて確かめよう・・」

となった訳です。


 結果・・

「2020年もののドメーヌ・トラペは2019年ものを凌ぐ!」

「2020年ものの村名ジュヴレ=シャンベルタンは過去最高の出来!」

とさせていただきました。少ないので・・お早めに・・ご検討ください。真贋を確かめるにしても買えないと不可能です。どうぞよろしくお願いいたします。

 以下は以前のレヴューです。
-----
【トラペ2019年の素晴らしさを伝えるのはシャンベルタンでは有るのでしょうが、このベースのジュヴレ=シャンベルタンこそ、トラペの看板です。】

 2018年もの・・ティム・アトキン氏から91ポイント(も?)戴いて、感涙に咽ったはずのトラペご夫妻かと思います。美味しかったです。

 しかし・・もう2019年ものは2018年と比べるべくも無い・・などと言ってしまいたくなるほどに素晴らしいんです!

 でもしかし・・海外メディアはそうは言わない・・と言いますか、

「このベースのジュヴレ=シャンベルタンの評価が余り見つからない・・」

んですね。

 noisy は、このベースのジュヴレ村名、オストレア、そして2019年に初めて造った「キュヴェ1859」と、村名を3アイテムともテイスティングしています。

 圧巻は「キュヴェ1859」です。これには参った・・どうにもこうにも、

「こんなに凄い村名ジュヴレ=シャンベルタンを飲んだのは初めて」

と言って過言ではありません。

 まぁ、デュガさんやデュガ=ピィさんのジュヴレもその昔、凄いと思いましたが、その昔のものをその時のままでもし今飲んだら、きっとさほどでは無い・・と思うはずですから・・。


 このベースの村名、滅茶美味しいです!もう色合いが素晴らしいでしょう?2018年が如何に美味しかったとしても、適うような色合いでは有りません。

 キュヴェ1859は、おそらくオストレアをセパージュする段階で生まれたキュヴェだと思います。

 オストレアをセパージュする時に、2つの畑をブレンドしたら・・凄いワインが生まれたと確信したと思います。で、キュヴェ1859を造り、オストレアもそのままで美味しかったのでそうした・・そんなところでは無いかなぁと。

 2019年のトラペは、実は・・

「何を飲んでも滅茶美味しい!」

んですね。


 敢えて言うならば・・と言う点に置いて、キュヴェ1859にはどうやっても適わないし、オストレアにも敵わない・・と言うだけなんです。人間って・・必ず優劣を付けたがりますから、

キュヴェ1859 > オストレア > 村名

と言う図式になってしまう訳ですね。それだけです。


 その分、非常にリーズナブルですよ。素晴らしい質感・・言ってしまえば、例えば・・noisy の場合は余り言いませんが「タンニン」です。もう・・極上です。だからテクスチュアが素晴らしい!・・そんなところが積み重なって、2019年のトラペの凄い質感が生まれています。

 是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
-----
【「2017年までのオストレアがこの村名ジュヴレになった?」に近い感覚・・です。】

 こちらも「ベクトル変換」され、素晴らしいミネラル感を表面にちりばめ、その分、表面に有ったはずの果実やその他の要素を内側に閉じ込めた感じのする、つやっつや、てっかてか、なテクスチュアと味わいの村名ジュヴレです。

 もう確実にワンクラスアップした感じで、2017年までのオストレアを飲んでいるに近いニュアンス・・いや、ポテンシャル的にです・・何度も首に「オストレア」と書いてないのを確かめながらのテイスティングでしたので・・です。

 ティム・アトキン氏は91ポイントで、ようやくここで下級キュヴェと1ポイント差を付けています。何とコメントされているのかはまだ判っていないんですが、読んでみたい気もしますよね。

 色合いをご覧になられても、決して濃い訳では無いのが良く判るかと思います。オストレアは通常は村名よりも濃い目ですからね・・。その意味では違う訳です。

 おそらく、「エキス化の度合い」を飲み手が受け取って、その滑らかさゆえにそのように感じてしまうのかと想像しています。

 ですが、このような味わい・・つまり、表面がミネラリティのコーティング+中心寄りに果実や要素・・と言うワインは、実は・・・

「余り良く本当の姿が見えない」

ものです。時間が経ってしばらくしてようやく気付く・・んですね。

 白いところに白いものを置くと良く判らない、黒いところに黒いものを置くと・・みたいなものです。影が有って初めて気付く・・綺麗なものに綺麗なものを加えても良く判らない・・樹を隠すなら森に・・みたいなものなのでしょう。

 ですので、今飲んでもとても美味しいんですが、

「むしろ完熟までの期間は少し伸びた」

と見るべきでしょう。

 素晴らしい出来になった2018年村名ジュヴレでした!ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
-----
【トラペの2017年村名ジュヴレにこそ、2017年のトラペの真実を感じます!】

 もし選択に迷ったら、この村名ジュヴレを飲みましょう・・それが間違いない選択です。

 しかしながら、トラペを再び扱い出したnoisy が、そんなことを言ったのは初めて・・です。今までは逆で、

「すぐに飲むならオストレアを、村名ジュヴレは3年ほど寝かせて」

と言って来た・・と思います。これが逆の立場になってしまいました。


 つまり、この村名ジュヴレは、以前のオストレアとほぼ同じで、立ち位置も同じになった・・と言うことです。それを可能にしたのが、2017年のトラペのワインに綿々と感じられる、

「分厚いクリスタルなミネラリティのヴェールを纏ったこと」

なんですね。


 硬質なミネラリティなのに・・ヴェールのように透けているので、滅茶エロくて美しく・・エレガントなんですね~・・。もしかして、今まで不足気味だと感じていたかもしれない果実はとても充実して感じられます。

 もう、これが村名ジュヴレの完成形で良いんじゃないでしょうか。勿論ですが10~20年、へっちゃらで熟成しますが、今飲んでも絶妙に旨いです!飲んでみてください。お勧めします!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【素晴らしいオストレアをほんの少しだけ小さくした感じです。】

 少ないとは言え、さすがにベースのワインを2年続けてテイスティングしないと言うのは申し訳無いので、6本しか届いてないんですが飲んでしまいました。

 下級クラス・・ア・ミニマやマルサネに見えるエロティシズムは、ややタイトなボディに隠れていますが、それでもほんのりと感じられます。

 2015年ものと色合いを比べてみてください・・全然違うでしょう?・・そうなんですよ・・でもちと硬めなんですね。味筋はオストレアと変わりませんので、詳細はオストレアのコラムで。


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年もののトラペは非常に少ないです・・】

 こちらの村名ジュヴレだけは数が無く、飲めませんでした。ニュアンスはオストレアに近いと思われます。

 以下は2014年以前のレヴューです。
━━━━━
【素晴らしいです!・・トラペはさらに進化中か!プリューレ・ロック風の軽やか、繊細な表情をジュヴレにも加えています!飲むべきです!】

 いや、ちょっとビックリです。

「・・えっ?」

と・・。


 そうなんです・・ほんの僅かなんですがセミ・マセラシオン・カルボニック的な、高域・超高域の伸びやかな表現が、テイスティングしたトラペの赤の複数アイテムに感じられたんですよ。

「・・間違いないよな~・・」

と、何度もグラスの香りや味わいを確認しました。舌にもほんの僅かですが、パチッとガスのニュアンスが有りますし、何と言ってもノーズが・・

「・・ちびっとMCしてるよ~・・」

と伝えて来るんです。


 まるで良い出来の時のプリューレ・ロックのスパイシーでナチュラルなニュアンスが加わったかのような、輝きを感じる味わいで、嬉しくなると同時に・・

「本当か~・・?」

と、これは確認せずにはいられないな・・と思った次第です。


 まぁ、ガスと言っても気付かない程度、1~2時間もすると無くなってしまう細やかなものですが、担当さんに調べてもらうと、


「最近は密閉イノックスで低温前発酵をする場合が有る」

そうで、


「・・なるほど~!」

と安堵した次第です。


 この伸びやかさ、高域の美しさ、ひいては近寄り易さ、重さを感じさせない雅さが2013年の絶妙に旨いジュヴレ=シャンベルタンに加わったものですから・・鬼に金棒です。滅茶旨いです。

 ところがですね・・あのMCのティム・アトキンさんは、何故かこのジュヴレ=シャンベルタンと、ジュヴレ=シャンベルタン・アレアの評価が低めです。ジュヴレ90Points、アレア91Pointsです。ブルゴーニュ・ブランに91Pointsも、マルサネには92Pointsも付けているのに・・です。

 MC(マセラシオン・カルボニック)のほんの僅かなノーズ、テイストへの影響は僅かですが、MA(マスター・オブ・ワイン)を取れるような能力の方なら、当然、その原因も想像できるでしょう。

 ですので、彼も・・MCを悪い方に評価したのかな?・・と思いますね。何故って・・この2アイテムこそ、そのニュアンスが有るんですから・・。

 しかしながら noisy的には、非常に若い状態の・・もしくはリリース前のDRC系のワインはこんな感じの味わいになるはずで・・(リリース前のDRCなど飲んだことが無いので想像です)、徐々にこのMC由来のニュアンスは瓶熟で消え、高域の伸びやかさのみをボトル内に残すんです。なので、

「ん・・まだまだ若いな!」

と・・(^^;; おじさんは言っておきましょう。ネガティヴに解すべきではなく、ポジティヴな要素なんです。リリースがほんのちょっと早いだけなんですね。


 早いとは言え、こんなチャンスは滅多に無いですよ。明らかに前年と違う部分を持ちつつ、前年の良さを引き継ぎつつ、さらにグレートな味わいになっているのは、他のワインの評価からもご理解いただけるかと思います。

 素晴らしい出来になった2014年のジュヴレです。noisy なら93ポイント近辺の評価をするでしょう。それに価格も随分リーズナブルになりました。是非飲んでみてください。一推しです!


 以下は2013年のこのアイテムのレヴューです。ご参考にされてください。
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【超繊細かつ絹漉しのテクスチュア!パーフェクトなオリヴィエ・バーンスタイン2010年ジュヴレともまるで違う、心を奪われる色気が有ります!】

 実は・・この2013年のトラペのジュヴレ=シャンベルタンは、満を持してのご案内なんです。オリヴィエ・バーンスタイン2010年も、このトラペのジュヴレ2013年も、非常に厳しい値付けでは有るんですが、何とか飲んでいただきたいと言う気持ちから、

「同じ価格で真っ向勝負!」

とばかりにセッティングしてみたんですね。

 何しろオリヴィエ・バーンスタインは凄いワインだとは言え、まだまだ無名に近い造り手ですし、トラペと言えば、味わいはとても優しいが今ひとつ垢抜けない感じを持っていらっしゃったと思います。

 しかし、オリヴィエ・バーンスタイン2010年ジュヴレは、この価格帯とすると脅威の売り上げをさせていただきました。さすがに10年近く前の2004年のフーリエのジュヴレの数量には遠く及びませんが、価格は半分以下でしたしね。バーンスタインを飲まれたほとんどの方が、

「目茶美味しかった!」

とおっしゃってくださったので、面目が立ったような気もします。


 またトラペのマルサネ・ルージュ、ブランを飲まれた方からも、

「こんなに美味しいとは思わなかった・・」

と言うご感想もいただきましたし、今までのトラペのイメージを覆すことになったとおっしゃる方もいらっしゃいました。


 そんな中での、2013年ドメーヌ・トラペ・・・正確にはドメーヌ・ジャン=ルイ・トラペの最後のご案内になると思いますが、noisy的には上記のようなイメージで、「是非飲んでいただきたい1本」としてご紹介致します。


 ラ・レヴュー・デュ・ヴァンでトラペの2013年シャンベルタンが20点満点を取ったのは、おそらくですが造り手にとってアドヴォケイトの100点満点よりも数段嬉しいことなんじゃないかと思います。基本、海外メディアで有るアドヴォケイトよりも、フランス国内も含め国外でも信頼されている評価機関だからですね。それも厳しい2013年に手を掛けたワインが高い評価を得られた訳ですから、喜びもひとしおじゃないかと思います。

 しかしながら、2013年ものだけが好かったのか?・・それ以前からその傾向は有ったんじゃないのかと伺えるのが2011年マルサネ・ブランです。濃密ながらフィネスがしっかり有り、2016年時点で完全エキス体に成ったワインからは、素晴らしい芳香と長い余韻・・ボーヌの高級シャルドネも真っ青!・・と言えるような仕上がりだからです。それでもその2011~2013年の間の全てを知っている訳では無い noisy としては、トラペの近年のワインの素晴らしさ、成長振りをあくまで想像でしか無いにせよ、

「これは・・来たかもしれない・・」

と感じています。


 2013年のジュヴレ=シャンベルタンですが、トラペらしい物静かさを根底に持ちつつも、今までは「少し物足りない」と思わせていた内向的な部分をエレガントで多彩な表現を前面に持ってくることに成功しています。

 「静寂の中にある静寂」が以前のトラペだとしたら、「静寂と抑揚」が2013年のトラペです。そして、その静寂と抑揚は繊細さを多分に織り込んだ表情をしていて、エキスがキッチリ出た良く香るワインです。

 ジュヴレらしい鉱物や仄かなスパイスは、非常に繊細に香ります。中域もしっかり有りますが、

「どうだ!?凄いだろう!」

とは決して訴えてきません。


 静かながらもエレガンスを持ち、しかし確実にその艶っぽい表情を見せてくれるんです。


 パーフェクト!とご案内したオリヴィエ・バーンスタイン2010年は、一嗅ぎして、一口すすれば、誰でももう・・

「素晴らしい!凄い!」

と言うに違い有りません。しかし、トラペの2013年ジュヴレは、決してそうはならないでしょう。一嗅ぎし、すすり、中域から余韻を長い時間掛けて確かめ、心の中で「にやっ」として、そしてまたそのグラスに向かうに違い有りません。言葉にする前に、もう・・捕まえに行ってしまう・・捕獲行動に出てしまうじゃないかと思わせるような、心を奪われるような味わいだと思うんですね。


 言葉にしてみれば、以前のトラペと余り変わらないのかもしれません。静かなタイプのブルゴーニュです。しかし、確実にポテンシャルが高く、テクスチュアの質も極上です。まぁ・・マルサネ・ルージュの2013年を飲まれた方はもうお気づきでしょう。

 この、少し淡い色合いのルビーですが、宝石のように美しいです。是非飲んでいただきたい・・一品です。一推しのブルゴーニュです!



 因みのこのコラムの他のアイテムは少量の割り当てですので飲めていませんが、少なくとも2013年のトラペの他のワインを飲む限り、悪い訳が無いと言えます。

 オストレアはより古木が多い区画のワインをブレンドして造る、言わばV.V.クラスのジュヴレです。極少量。

 アレアは1級畑もので、普段のヴィンテージですと区画名でリリースされる予定のクロ・プリュールなどのワインが少量過ぎて造れず、結果としてブレンドしてリリースしたものです。なので、厳しいヴィンテージにしかリリースされない・・ある意味レア物です。

 シャペル=シャンベルタンはトラペの看板のひとつで、例のラ・ルヴェ・デュ・ヴァン誌では、

2013 CHAMBERTIN Grand Cru【20/20】
2013 LATRICIERES CHAMBERTIN Grand Cru【19/20】
2013 CHAPELLE CHAMBERTIN Grand Cru【18.5/20】

と・・18.5点と言う、凄い評価も得ています。因みにラトリシエールも当初はご案内をいただいたんですが、ここまで素晴らしいとは思えず、のんびりしている間に無くなってしまいました。まぁ、noisy のようなスタイル・・悪く言えば自分で確かめないと気が済まないタイプですと、目聡い方の後塵を期してしま場合も多くなってしまうのでしょう。

 そんな訳でして、グレートな仕上がりになったトラペ2013年をご紹介出来たことがとても嬉しいです。是非ともご検討くださいませ。