ドーヴィサのラヴノー化が止まらない・・そっくりだとお伝えして来ました。そして2019年ものは激減で長年続けて来た定点テイスティングさえ出来ない状況でした。
そして2020年・・オファーをいただけたのは良いのですが、
「・・えっ?・・」
・・と、次の言葉が出て来ないほどの微々たる数字。もう、いただかなくても販売にはほぼ何の影響も無いレベルにまでなってしまいました。
まぁ・・おそらくですが、ワイン屋さん連中も何も判って無いと思います。ちゃんと飲んで確かめている人はいませんから、ドーヴィサのワインがどれほど凄いことになっているかは、自身では確認できない訳ですね。このようになってしまいますと、さらに難しくなってしまう訳です。
2020年ものは、唯一入っていたグラン・クリュのレ・クロも全て削られてしまいました。なので、村名と1級ラ・フォレは片手で数えられるほどの入荷数です。
ですが・・評価も凄いことになってしまいました。写真の下にも掲載していますが、ご親戚のラヴノーさんの分も掲載させていただきます。
◆Rene et Vincent Dauvissat(-Camus) Chablis
93 Points Decanter
91 Points John Gilman
89~91 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
89~91 Points Allen Meadows - Burghound
88~90 Points Vinous
◆Domaine Francois Raveneau Chablis
88~91 Points DomaineJasper Morris - Inside Burgundy
90 Points Tim Atkin
村名のシャブリはこんな感じ・・で、ジャスパー・モリスさんは痛み分け?・・ドーヴィサにデカンターが93ポイントも付けているのが凄いです。次は1級のラ・フォレです。
◆Rene et Vincent Dauvissat(-Camus) Foret
95 Points Decanter
93~95 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
94 Points John Gilman
92~94 Points Allen Meadows - Burghound
91~93 Points Vinous
◆Domaine Francois Raveneau Foret
94 Points Tim Atkin
90~92 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
1級ラ・フォレはどうでしょう・・これはドーヴィサがうっちゃってるように見えますね。ジャスパー・モリスさんは上値でも92ポイントと、いつもの悪いクセが出てしまっているように見えます。
一応、貰えなかったグラン・クリュ・レ・クロも後学のため掲載させていただきますね。
◆Rene et Vincent Dauvissat(-Camus) Les Clos
96 Points Tim Atkin
93~96 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
◆Domaine Francois Raveneau (Les) Clos
95~97 Points Robert Parker The Wine Advocate
93~97 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
96 Points Tim Atkin
どうでしょう・・レ・クロはほとんど同点かと思いますが、幅は有るものの上値97ポイントまで言及している分、ラヴノーが僅かに俵を残しているように見えます。
いや・・もうこうなってしまいますと、この先は厳しいですね。是非この機会に・・お早めにご検討ください。飲めずにすみません。
以下は以前のレヴューです。
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【もう・・ドーヴィサのラヴノー化は止まらない!】--以前のレヴューです。
いや・・ここまでクリソツだと言葉にするのもシツコクなってしまいます。最もラヴノーのワインは高いし少ないし・・で、そんなにしょっちゅう飲めるわけでも有りませんので、あくまで記憶の中でのラヴノーのシャブリとの比較であることをお許しください。
2017年もので感じた「ラヴノーのイメージ」は2018年ものでは「イメージ」に留まらず、実体そのものとして感じられてしまいました。
「あっちゃ~・・」と言う気持ちと「やった~!」と言う気持ちが交錯し、何とも微妙な心持ちです。
おそらくですが、noisy の私見は皆さんと共有されるに違い無いと思えるものです。
2010年以前のドーヴィサのシャブリは、まさにシャブリ!と言えるようなフルフルとした襞の有るフリンティなミネラリティを表に出し、冷やかな柑橘に気品を感じさせる大きなシャブリでした。
しかしながらそれ以降、どんどん自然派化して行くことになります。
そのスピードは緩やかでは有りました。少なくとも2015年ものまでは・・。
2016年もの以降、その変化の割合は倍々ゲーム以上で進んでいまして、2018年ものでは・・「ソックリ」と言えるほどです。
それまでのドーヴィサの、「むき出しのシャブリ」を包み込む「ミネラリティのコーティング」。
なので、むしろ襞の在るフリンティさは、そのコーティングにより閉じ込められたようなニュアンスで飲み手に届きます。しかしながら、このニュアンスは非常に心地良いものでして・・
「・・旨いな~・・」
と強く感じさせます。
むき出しのシャブリ感が閉じ込められた性で、
「でも・・余りシャブリっぽくは感じなくなったか?」
と言う側面は否定できません。
でも旨い・・でもテロワールの表現としてはどうなんだ?・・とか、結構に分析は混迷を深めることになってしまい、とても難しいテイスティングになってしまいました。
2018年もののラヴノーはまだのようですので、2017年もので比較してみますと・・メディア評価はこんな感じです。
2017 シャブリ・レ・クロ/ラヴノー
Adovocate 96 Points
Vinous 97 Points
2017 シャブリ・レ・クロ/ドーヴィサ
Adovocate 96 Points
Vinous
98 Points
2017 シャブリ1級ラ・フォレ/ラヴノー
Vinous 92 Points
2017 シャブリ1級ラ・フォレ/ドーヴィサ
Adovocate
95 Points
Vinous
95 Points
Spectator
94 Points
2017 シャブリ1級ヴァイヨン/ラヴノー
Vinous
95 Points
2017 シャブリ1級ヴァイヨン/ドーヴィサ
Vinous 94 Points
2017 シャブリ/ラヴノー
Vinous 91 Points
2017 シャブリ/ドーヴィサ
Spectator 91Points
Vinous 91Points
まあ、noisy のルートでは1級ヴァイヨンは入って来ないんですが、ほぼほぼ同じか、超えていると言うのもオーバーな感じはしないでしょう?
ここまで来ると、
「ホントに別々に造っているのか疑惑」
も・・(^^;;
それは言い過ぎだとしても、非常に似て来ていることは間違いないと言えます。
因みにネットで拾った情報では、2018年のヴァンサン・ドーヴィサの評価は以下のような感じです。
2018 シャブリ・レ・クロ
Vinous 97Points
2018 シャブリ1級ラ・フォレ
Vinous 95 Points
2018 シャブリ
Vinous 91 Points
2017年ものとほぼ同様の素晴らしい仕上がりで有ることは間違い無いようです。このヴァンサン・ドーヴィサのラヴノー化は、皆さんにも是非、飲んで確かめてみていただきたいと思う所存です。
まだまだラヴノーに比較したら「滅茶安い!」のは間違いないです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【シャブリと言ったらこのワインです!】 このところはテッカテカのミネラルコーティング、ラヴノー化の進むヴァンサン・ドーヴィサのシャブリです。シャブリと言ったらこのワイン・・です。昔に比べて確かに高くなりました・。・2倍位になっちゃいましたね。でもよくよく考えてみれば、
「今までブルゴーニュワインは安過ぎた・・」
と言えるのかもしれません。
まぁ、そりゃぁそうでしょう・・別にブルジョワでも無い一般市民がブルゴーニュの少量生産のワインを楽しめる訳ですから、実に有難い時代と考えることもできます。
何より昨今は少子化、高齢化も絡んだ人手不足が深刻です。今まで、
「人的サービスは無料・奉仕」
が当然の如くだった鎖国的日本も、今や海外同様に、
「人的サービスは動いてくれた分だけ当然に対価として支払う」
時代になっています。
ここでnoisy wine も、20年以上に渡って低価格な送料、もしくは出来るだけサービスになるような送料サービス体系を維持してきましたが、非常に高圧的な、まるで昔のお上がやっていたかのような態度で値上げを迫られました。迫って来たと言うより、
「これ(見積り)でなければ止めてくれて結構」
だそうです。クライアントとは相談しない・・そうで。
まぁ、気持ちは判りますが、昨今の彼らのやり方を見ていると、とてもじゃないが素直に聞く気にもなりません。何か失敗すれば隠そうとする、全く違うところに送ってしまっても黙っている、他人が失敗したことはこちらには関係が無いし自分にも関係などない・・と言う感じです。
クール便で冷蔵を冷凍に、冷凍を冷蔵にしても、バレなきゃ大丈夫・・と言うような場合も有ったようです。なので、特に秋と春の微妙な時期のクール便使用には気を使います。ちょっとぐらい荷を投げて落としても問題無いような荷造りをしなくてはなりませんが、彼らの言い分は、
「それで荷が大きくなったら価格は高くなります。」
「割れるようなものは送らないでください。」
とのことです。まるで大昔の郵政の頃に逆戻りです。大きな町の本局じゃないと荷は受け付けず、やっとの思いで順番待ちが来たであろうお客さんに対し、
「・・はい、荷物を紐で結んでないからダメ。発送するなら結んでからまた持って来て。」
と平気で追い返してましたからね。そんな上から目線のデカい態度の不便な荷物の発送の世界を変えて出て来た宅配便ですが、いつのまにやらです・・あら、何の話しだか判らなくなってしまいました。
やはりこのドーヴィサのシャブリ、ものの見事に美味しいと思います。すぐ飲んでも美味しい(いつも美味しかった)ですが、5~10年経過したものなど、神品とさえ言いたくなる大きさを持っています。
今回は飲まずに・・飲んじゃうともう少し値上げしないと送料も負担できません。あ、因みに今回の送料改正で、Noisy Wine が負担せずに発送出来る荷は、
「雑誌のみの場合」
位しかありません。2本以上お送りする場合は負担するようになり、お送りする数が多く成れば(重量が増える・荷の大きさが大きくなる)につれ、お客様からいただける送料の2.5~3.5倍を負担しなければなりません。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【余りに旨くて呆れました・・2016年ヴァンサン・ドーヴィサ、相当素晴らしいようです!】

昨今は余り読まなくなったアドヴォケイトでも、記事を探して読んでみると、この2年ほどのヴァンサン・ドーヴィサのワインがあの「ラヴノー」を超える評価でベスト・シャルドネ・トップ10やベスト・オブ・2016に選出されていたりして少しビックリしていますが、反面、日本での人気には価格の高騰も有ってか、少し落ち着いてきていることを、どのように読んだら良いのか、非常に難しく感じています。
因みにこの2016年ものは、アドヴォケイトでは、レ・クロが 96-98 points、1級ラ・フォレが 93-95 points、村名シャブリでも 90-92 Points と、大はしゃぎしちゃってるんですね・・。
noisy にしてもこの10年以上に渡って、ヴァンサン・ドーヴィサの上級クラスは口にできるような状況にないので、
「ピュア感とち密さでラヴノー、本物のシャブリらしさでドーヴィサ・・ポテンシャルは同等」
などとは思っていても、中々確かめるのは難しい状況です。ワイン会などではラヴノーは飲めてもドーヴィサは意外に出てこないですよね。
まさか、高くなったとは言え、2015年ものが「売れずに残る」などとは夢にも思わなかったので、定点観測していた村名シャブリも2015年は飲まないでいたんですが・・と言うより、まさかの追加入荷が有ったのをすっかり忘却していたものでして、
「・・・残る位なら noisy が飲む!」
とばかりに2016年ものは、激少ない村名シャブリを開けてしまいました。
勿論ですが、色々と心配な2016年ものの品質をチェックする意味も有りましたんで・・。
で、2年ぶりに・・アドヴォケイトが高い点を付け始めたのと同時位に飲まなくなってしまったんですが・・飲んでみると、ま~滅茶旨いじゃ無いですか!
比較的濃い色調はエロティシズム漏れ漏れ、官能感バッチリのアロマにふっくらとしたボディ。少し熟れたリンゴには煙や蜜、シャリシャリとしつつやや濡れたキンメリ感が漂います。ブリッとしたほんのりタイトさも残しつつ、グラマラスさも感じさせる絶妙な中盤から、柑橘感を穏やかに感じさせつつ、僅かなビターさが混じった見事な余韻を見せます。
見事ですね~・・。村名ワインだとするならば、このプライスは全然高く無いですよ。村名ピュリニー=モンラッシェや村名ジュヴレ=シャンベルタンは幾らくらいしますか?・・・そうでしょう?・・そうなんですよ、今までのシャブリ=3千円というような一般的な理解が、もう古いんだと言うことに気付かないといけないと思うんですね。それに、シャブリのトップ生産者の一人でもある訳ですから・・。良い年の20年もののレ・クロやレ・プリューズなど、一体幾らで入手できるか・・調べてみると、きっと納得いただけると思います。
古き良きシャブリのシャルドネ・クローンに、長く培われてきたトップの技術と最先端の技術、そして自然派の考え方や技術が融合、このシャブリのトップ生産者もどんどん変化して来ているように感じます。
エージェントさんから新しい情報などは入って来ていませんが、この自然派的なテクスチュアの柔らかさから・・きっと多くの情報を得られるでしょう。noisy もちょっと、「ゾクッ」としてしまうほどの官能感でした。お勧めします!きっと・・喜んでいただけるでしょう!
以下は以前のレヴューです。
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【正規エージェント分!!・・ですが2015年は数量激減・・割り当ても激減です!】 え~・・テイスティングもままならない数量です。ここ数年は飲んでご案内出来ていましたが・・それでも価格上昇からか、人気に陰りが出て来たように思います。
しかしながら、若い時は判り辛いドーヴィサのシャブリでは有りますが、
「シャブリでさえ・・」
ポテンシャルはかなり素晴らしいんです。けっこう気付かない方は多いと思いますよ。直近の味わいは拾えても、中々ポテンシャルを拾えるようには成れないですから・・。いや、勿論お客様は自分の好みと自分の判断で構わないんですよ。ただし、それが絶対的な正解なんだ・・とは思わないのが正解です。
とても飲めないので、アチコチ探ってみました。アラン・メドーのバーガウンドは88~91Points とかなりの高評価でした。他には余り当てにはしていませんがガローニさんもほぼ同様に89~91Pointsでした。
出来たら5年後に飲んで欲しい・・ですが、今飲んでもおそらく美味しいと思います。ご検討くださいませ。
以下は2014年以前のコメントです。でもまだ新着に出ていますよね。
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シャブリらしいシャブリと言えば、ヴァンサン・ドーヴィサを置いては右に出るものはいないでしょう。本当に素晴らしいシャブリです。・・・飲めばその意味が判りますよ。
村名のシャブリで・・・充分っちゃ充分です。比較早めに飲めるようになりますので、手が出しやすいでしょう。今飲むなら、ゆっくり、じっくりと時間を掛けて味わってみてください。シャブリの真髄の一端に出会えます。
2014年はさすがに素晴らしい仕上がりのように見受けられました。2013年もののように、抜栓直後からソフトさとピュアさを現してくれるような優しい仕上がりでは無く、幾分閉じこもりながらも、時間の経過で僅かながら解れてくる、漏れてくる・・と言うような感じです。ポテンシャルの高いヴィンテージです。
ラ・フォレは通常少なくとも約3年ほどかかります。村名シャブリには無い表情の豊かさ、奥行きの深さが有ります。しかしながら、これもリリースから1~2年はかなり無口なはずです。頑固さは次にご紹介のレ・クロに続きます。
グラン・クリュ・レ・クロは少なくとも5年~10年は寝かせてください。今抜栓しても無駄です。ほぼ何も出てこないでしょう。グラン・クリュのシャブリは10年寝かせてようやく開き始めるのが通常です。時折シャブリ・グラン・クリュが不当に低い評価をされている場合が有りますが、99%は間違いです。ミネラリティが超豊富な上に若すぎてポテンシャルを採り切れないんですよ。前後左右正体不明の硬さが有ります。その訳は勿論ミネラルの豊富さです。シャブリの良い区画のワインは、表情の元になる要素がミネラルとの結合している場合がほとんどです。なので、その結合が緩み、もしくは切れるまでの時間を経ないものを若くして飲んでしまって、
「シンプル・シャブリより不味いじゃん!」
と文句を垂れる訳ですね。
ですので、最低でも5年間はシャブリ・グラン・クリュの栓を抜いてはいけません。もし抜いてしまって何も出てこなくても、その責任は抜いた方に有ります。そういうものだと覚えてくださいね。年間に何度か、
「ヴァンサン・ドーヴィサのレ・クロを飲んだら滅茶苦茶素晴らしくて、探しているんですけれどお持ちじゃないでしょうか?」
と聞かれます。
そう言う方は、しっかりと熟成させたレ・クロを飲まれた方です。言葉が無いほど激変します。是非とも飲まないで・・・熟成させてください。決して高くは有りません。ご興味の有る方へ。
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【!!】 一般的な認識と思われるリアルワインガイド的な評点を考えれば、村名90点、プルミエ91~92位が上限になるかと思われます。特別にビオ的な、とてもニュートラルな味わいを持っているシャルドネでは有りません。
しかし、これほどまでに真のシャブリ的なシャブリは、シャブリ地区ではほぼ壊滅状態・・・と言える状況をほとんどの方が知ってはいません。
また、もう好い加減にして・・・とお客様が言いたくなるほど、
「シャルドネのポテンシャルを計りきれない方が多い」
と常日頃お伝えしていますから、まあ、その性かどうかは判断付かないにせよ、
「いや・・・シャルドネの本当の素晴らしさ、ポテンシャルにようやっと気が付きましたよ・・」
とおっしゃられるお客様が少しずつ増えてきました。
そうなんですね。早く飲んで美味しい・・・のなら、誰でも気が付くことです。でも、それは、とても良く出来ているシャルドネにとっては、自身の可能性の5~20%ほどしか見て貰っていないんです。
一番判りやすいのは、シャブリ・・・と言うアペラシオンを見るのであれば、単にシャルドネという範疇の中での見方も必要ですが、シャブリのワインの範疇での比較をするべきでしょう。
よく出来たシャルドネには、簡単には見通せないポテンシャルが有りますし、適切な苗木と、畑固有の酵母が醸したシャブリには、圧倒的な深みと他の地区には無い表現を持っています。その代表格と言えるのがこのヴァンサン・ドーヴィサなんです。
そりゃあ、アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールのワインは素晴らしいですよ。孤高の美しさを持つ大好きなワインです。でも、残念ながらド・ムールのワインはシャブリの代表格には成れないんです。
いずれにせよ、凄いワインだ・・という認識をしていただけましたら、ちょっと見る目が変ると思います。是非ご検討ください。