
非常に美味しいです!・・そもそもスタウト系のビールは好きな方だったんですが、ワイン屋ですから・・・ワインのテイスティングに忙しく、ビールはほぼ飲まない生活が四半世紀も続いてました。
まぁ・・そうは言っても、美味しくないワインを飲まされるシュチュエーションでは、敢えてその不幸を抱えないために日本4大メーカー産のビールを頼むことは有りましたけどね。「のど越し」で味わうタイプですよね。
また、ギネスも日本のメーカーが代理生産?して国内流通していました。今はどうか判りません・・余り気にならないもので・・すみません。どちらかと言うと本家ギネスよりもかなりソフィスティケートされた・・と言うか、悪く言えば「牙を抜かれた」ような味わいになっていたかと思います。
しかしながらこちらのスタウトは、そんな部分は感じません。香りは華やかで黒系の果実がたんまり。旨みがたっぷり、複雑性も高いです。キンキンに冷やしてのど越しで飲む・・なんて、「野暮だ」と思ってしまうでしょう。少しずつ口に含み、料理とのマリアージュを楽しむ・・そんなしっかりした味わいです。
ポーターはスタウト・ポーターの一種で焙煎した茶色麦芽を使用しているのが肝ですね。こちらのポデーレ・ラ・ベルタのポーターは5.5%ですからスタウト・ポーターと名乗るにはややライトなのでしょう。他のエールに比較するとホップの効きは強く無く、しかし奥深い味わいが特徴です。
もちろんですがそのようなビールですので、充分な体力が必要ですよ。
「俺はビールなら一晩で500MLを4~5本は飲むから330MLなら8本は欲しいなぁ・・」
などと思ってしまうかもしれませんが、そりゃぁ・・
「水みたいな(に軽い)日本の(ピルスナータイプ)ビール」
の話しで有って、このようなしっかりタイプのエールには当てはまらないでしょう。正直、330MLボトル1本で充分
かな・・と、もしくは頑張ってもう1本・・と言うところじゃないかと思います。
甘味は全くありませんで、非常にドライです。しかし旨みがしっかり有ります。ワイン換算でも2本で1500円ならむしろ割安かもしれませんし、2000円ご予算なら3本ほど行けます。希少なこのフェルジーナのエール、ぜひご検討くださいませ。