
複数区画のシュナン・ブランをブレンドしたレ・フシャルド・ブラン2013年です。これはとても良い出来でした。ル・プティ・ルージュにつられてしまい、ご紹介が延々としてしまいましたが、マルク・アンジェリらしい、フッカフカな柔らかい土からの葡萄を感じさせてくれるナチュラル&ピュアな素晴らしいワインです。
勿論ですが、こちらのレ・フシャルドには気になるような揮発酸は有りません。ただし栓を抜いて、テーブルの上に1週間も置いてしまうと、この手のSo2の少ないワインは出てくる可能性大ですよ。空気中には揮発菌もウヨウヨしていますからね。栓を抜くことでそれらが純粋な培地状態のワインに入り込み、暖かな環境下で繁殖しちゃいます。皆さんもそのような経験は有りませんか?・・ついつい仕舞い忘れたまま、3~4日過ぎてしまって、
「ん~!大丈夫だろ!」
とばかりにグラスに注ぐと・・
「・・げっ、酸っぱい!」
まぁ、酢酸系ですから身体に悪い訳では無いので大丈夫ですが、しなやかで美味しかったワインの激変ぶりに驚くことになります。
柔らかな酸と柔らか、しなやかなテクスチュアを持つ、少しマッタリ感、粘性の有る熟れた味わいです。白桃、黄桃、梨、花梨の果実風味、やや白さの有る細やかな粒感のミネラリティが有り、香りはまだ幾分閉じ気味では有りますが味わいはすでに好調です。
マルク・アンジェリのワインや食品に総じて感じられる自然なソフトさが特徴で、白から黄色のマッタリなフルーツの味わいが素敵です。樽の要素など、葡萄以外からの影響がほぼ無く、またSo2も異常に少ないので、身体への侵入角が実になだらかです。甘くは感じ無いが全然辛くない・・(^^;; 言わば中口でしょうか?やや辛口と言うべきでしょうか。コトー・デュ・レイヨンのデクラッセ(格下げ)ですので、時によりやや甘い場合も有るのでしょうが2014年はそんな感じの素晴らしい味わいでした。お勧めです!ぜひ飲んでみてください。