[ oisy wrote ] ガイヤーホフのリースリング・・・素晴らしいですね!
写真を見てもわかる通り、この輝き!編集も若干明るさを上げただけでほぼいじってません。でも内から輝くこの感じが既にめちゃくちゃ美味しそうじゃないですか・・?
リースリングらしいぺトロール香なんですが、ぺトロールの後に色んなフルーツがやってくるんですね。アンズ、りんごの蜜、ゴールデンキウイ、ライチ、新鮮なハーブ香。一つ一つのフルーツのニュアンスが純で豊かなんですが、冷ややかさも持ち合わせています。
このフルーツとハーブ香とぺトロールが合わさった結果、とてもアロマティックに香ります。「果実のアロマに支えられたぺトロール香」というのがシュプリンゼンベルグ最大の特徴だと思います。
ドイツのリースリングによくある、ぺトロール単体が強すぎるようなこともなく、アロマの一つとして穏やかに漂うのが良いですね。この辺はドイツより南に位置している恩恵かな、でも冷涼感もちゃんとあるのですごくバランスが良いんですよね。
味スジはドライです。なんですが注目していただきたいのは、めちゃピュアなエキスの質感です。密度のあるエキスの積み重なりによる、果実のあまやかさがあります。これがとてもとてもきれいで、質感の高い果実のジュースのようです。ですので、「ドライなのにあまやか」という一見矛盾しているようなことが成り立ちます。(極わずかに残糖もあるようです。がエキスのあまやかさが上回るかと。)
このエキス感も密度が無いと出ないですね・・ミネラルのいきわたりも、粘性も高いですから、充足感が高いです。
抜栓したてごくごく僅かに、ピリッとくるくらいに微発泡がありますが味わいは安定しています。ただ少し還元していますから、少しおいたくらいの方が香りは出てくると思います。
やはりこちらもクリーンで不安定感はない造りです。でもハリのある中にふくよかさは感じられますから、ビオ系の畑の豊かさは味わいの中に十分感じられます。
これだけ表情が多彩で、充実しているのにこの価格帯というのはドメーヌの真摯な姿勢を感じます。かなり良いリースリングだと思います!ぜひご検討ください!
[ noisy wrote ] 以下は以前のレヴューです。
-----
【ガイヤーホフのリースリングは、やっぱりガイヤーホフらしい優しさ!滑らかで尖ったところのないエレガンスさ・・エキスが滅茶充実していて旨いです!】
オーストリアの白ワインは・・と言いますか、赤も造っていますよ・・ツヴァイゲルトとか、非常に良くなって来ています・・が、ガイヤーホフでは白ワイン。その中でもやはり品種はグリューナーが一番多く、次いでリースリングと言うことになります。
オーストラリアはドイツと国境を接していますが、ドイツの南に有りますから緯度的にも言って、
「ドイツのリースリングのような冷たさと硬さが無い」
のが・・良くも、悪くも感じられます。
時にオーストリアのリースリングは、「緩さ」「暖かさ」ととらえられるかもしれませんし、「豊満」「優しさ」とも受け取れますが、ガイヤーホフのワインに限っては、
「あくまでもポジティブに受け取られる」
と感じます。
なので、より豊満で優しい・・訳です。でも決して「行き過ぎない」ですから、暑苦しいなんてことは全く無いんですね。
どこか涼やかなんだけれど、ドイツよりも暖かで、アルザスあたりよりも線は細めで涼やか、結果としてエレガントさを感じるようなイメージです。

まぁ・・繊細な質なんですね。
この「シュプリンゼンベルグ」(シュプリンツェンベルグ?)と言う畑を探してみたんですが、良く判りませんでした。ドイツ系の名付けですと、シュプリンゼと言う町の畑・・みたいな意味で付けられてたりしますが、ドイツ国境、ザルツブルグの北にシュプリンゼんベルぐと言う町が有ります。
ですが・・クレムスタール地方と言うことでまるで方角が違って、ドイツ側(西)ではなく、スロバキア(東)側です。
そもそも・・ヴァイングート・ガイヤーホフは、オーストリアのガイヤーホフと言う町には無いですしね。ドナウ川にほど近いヴァイングートからすぐの「クレムス」の近くの畑だと思います。ここですとドナウ川の北側ですので、東南や南に開けた土地です。
ですので、やはりドイツよりも厳しく無く、しかし繊細で若干暖かめの味わいなのかと思います。
それでも緊張感が有り、張り詰めた感じに繊細な糸のようなイメージです。中域は適度に膨らんで余韻もややマッタリとしつつ少し粘りながら果実感を再度還流してくれます。
今でも美味しいですが、もう少し休ませても良いでしょう・・でもこの価格ですから、さっさと飲んで、若い美味しさを楽しむべきでしょうか。良く出来ています。是非飲んでみてください。お勧めします!