
ブルネッロと言うワインの宿命でしょうが、クラシックに・・いや、素直に、昔のままのレシピで造ろうとすると・・
「リリースした時が一番硬い・・」
と言うような状況になりがちです。あの著名なサルヴィオーニのブルネッロもまさにそんな感じですから、
「あの有名なサルヴィオーニのブルネッロ、ゲット~!」
と、一度は飲んでみたかったのさと、さっさと開けてしまうと・・
「・・ん?・・何これ・・全然美味しく無いじゃん・・果実味も無いし・・もう・・終わってる?・・コンディション悪い?」
などと悲しむ羽目になり、そしてその時生まれた感情の刃は販売したワイン屋の方に向いて来ます。結構に有るパターンです。でもそれがクラシカルなブルネッロの姿で有り、適したタイミングで開けることが前提の高級イタリアワインなんですね。
昨年ご紹介させていただいた2009年ものは、タイミングが良かったのか、はたまたそこまでポテンシャルが無かったのかは判りませんが・・いや、決してポテンシャルの乏しいワインの味わいでは無かったですが、開いていてとても旨かったです。
同時期に到着したとは言え、2010年ものは決して開いていると言うような状態では無く、抜栓後1時間ほどしてから・・ゆったりと、少しずつその果実や要素を見せ始める・・と言うような姿でした。テイスティングは2017年の7月です。暑い最中でしたがまぁ・・最初の内は硬くて香らず、どうしようか・・と思える感じでしたが、少しずつ本性を見せてくれた感じです。
まだ暑い内・・9月中はどうでしょうかね・・閉じ気味なままで行くかな・・と思いますが、涼しさが安定して秋の気配が濃くなってくる頃には、そこそこに要素を解放してくれるようになるかと思います。
また、どうしても冷え気味で飲まれる方も多いんじゃないかと思いますが、やや高めの温度、17度前後で飲んでくださいね。ロッソ・ディ・モンタルチーノの方はもう少し低くてもOKです。ドライで滅茶複雑、品格漂う非常にリーズナブルなブルネッロ・ディ・モンタルチーノです。ご検討くださいませ。