
滅茶美味しいです~~・・実は、2021年のドメーヌもののエルミタージュとほぼ一緒にテイスティングしています。1日違いだったかと・・思います。
ですので、日を分けて何度かテイスティングしていますと・・良からぬことが起きる訳ですよ。少し飲み過ぎるとやばいです。
「どっちを飲んでいたか判らなくなる」
んですね・・。
それと言うのも、余りに1年早いリリースの2021年のドメーヌものに似ていますから、
「その違いをしっかり把握しよう」
とし過ぎると・・飲み過ぎてしまう訳です。その上でまた・・
「今・・このグラスはどっちだっけ?」
となってしまうんですね。
因みにこの2020年もののファルコネに、ヴィノスは95ポイント付けています。同じ2020年のドメーヌものには97~99ポイントですので、その差は2~4ポイントです。
で、少し面白いんじゃないかと思うのは、濃密な2020年ものでは無くエレガントで滅茶大好きな2021年のドメーヌものをほぼ同時テイスティングしていまして、

「どっちか判らない状況に陥る」
と言うような大失態をしてしまうほど似通っていた訳でして・・
でも、そんなにリキを入れてテイスティングしていますと、濃度がほとんど同じながら・・やはりドメーヌもののの細やかな部分の素晴らしい表情とエレガンスに気付く訳ですね・・飲み過ぎると判らなくなりますが・・(^^;;
ですので、この2020年のファルコネは、やはりドメーヌものには届かないものの、エレガントなヴィンテージのドメーヌものには良い勝負をしたと錯覚?するほど出来が良い・・と言うことが言えると思います。
因みにですが、余りハッキリは書けない・・完全に確認できた訳では無いので・・。某メディアは2021年のドメーヌものエルミタージュに、94ポイントで飲み頃予想が 2027 ~ 2042 としています。それだと2020年もののこのワインには95ポイント付けていますから、同じメディアでは無いとしても・・何だかなぁ・・と言うことにならないでしょうか。
そんな駄話しで申し訳ありません。このファルコネ、非常に精緻ですし・・ピュアですし、2021年のドメーヌものに通じるエレガンスも見つけられる素晴らしい出来です。ぜひ飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2019年ものエルミタージュ・ファルコネは、マンモス果実な2018年をやや控えめにした感じの、精緻さがにじむボルドータイプ??・・です!】
例えば18~19世紀のボルドーでは、その酒質を強くするためにローヌワインを混ぜていました。言ってしまえばA.O.C.法制定前のブルゴーニュでも同様だったと言われています。今はもう・・そんなことは出来ませんが・・某ネゴシアンが古いヴィンテージのエチケットを貼ってリリースして、大問題になったことも有りました。そのネゴシアンは未だにまともに取り扱っていただけない状況が続いているんじゃないかと思います。
さらには、そんなことを証明するかのように、マルゴーのシャトー・パルメは、エルミタージュをパルメにセパージュしたワインさえ・・最近はリリースしているようです。その名前は「シャトー・パスメ・ヒストリカル」、基本セパージュはメルロー45%、カベルネ・ソーヴィニヨン45%、シラー10%と言うことで、
「たった10%のシラーによって大きく変わる!」
と..当時のボルドーでは持てはやされていたんですね。
まぁ・・今と違って気候・・平均気温も低いでしょうから、北部大西洋に注ぐ大河周辺のボルドーですし、今のような厳しい法律に左右されておらず、また・・ガラス瓶にすら入れられる前の・・木樽での流通なども有ったはずですから・・。アペラシオンよりも、ワインの製品としての出来を優先した結果なのでしょう。
なんでそんな話しをするか・・と言いますと、今回ご紹介させていただく2019年ものは、どこか・・
「ちょっと・・ボルドーっぽい・・かも・・」
と感じたからなんですね。

前年の2018年は、深い朱、黒の果実がたんまり乗っていて、もうそれだけで許せてしまうようなゴージャスな味わいでした。
2019年ものは、どこか左岸のワインを思わせる全体像を持っているニュアンスに、エルミタージュらしい葉巻のニュアンス、煙、石、スパイスのアロマと、質の良いタンニンが僅かにエッジに顔を出している感じ・・でして、エルミタージュらしくも有り、ボルドー左岸っぽい感じも醸し出しています。
まぁ・・今、2019年ものですから・・飲むタイミングでだいぶ印象は異なると思いますが、少なくとも・・
「2018年ものよりは果実は抑えめ、とてもバランスの良い2019年!」
と言えると思います。
ドメーヌのエルミタージュ2019年は100ポイントを付けるメディアも有るほどの出来ですから、しっかり休めてお飲みいただけましたらきっとこの大きなスケールのバランスの取れた味わいに出会えると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!・・しっとりとしつつ清楚・・でもしっかりな果実をミネラリティがしっかり支えています!日本人に好まれるのは間違い無し!】--以前のレヴューです・・すみません、書き切れませんでした。写真だけアップさせていただきます。

すみません・・時間切れで書き切れませんでしたので・・明日以降、書きます。豊かで優しい大柄な構成のほんのりナチュラルなピュアエルミタージュで滅茶美味しかったです!・・すみません。

素晴らしいです!・・写真も後光で白飛びしちゃってます・・すみません。
そもそも同じ場所に置いて、ほぼ毎日同じ時間に同じカメラで写真を撮っていて、これほど違いが有るのはどうも解せませんが、
「ワインのほとんどが果皮・・みたいな色合いの、まったく派手だと感じさせない清楚で瑞々しい味わい!」
なんて、想像できるでしょうか?
このワインをテイスティングしたのはもう2カ月前ほどになるんじゃないかと思いますが、あまりに素晴らしいので、フィネスさんの担当さんにおもわず電話をしてしまいました。
「いや、今回のシャーヴ・・どれも素晴らしいんだよね・・」
と言うと、
「そうなんですよ・・どれも本当に美味しいんです!」
やはり、全編を通して感じられる瑞々しさ、ミネラリティが半端無くたっぷりなのに、それに違和感を覚えないと言う不条理さ?・・みたいなものが、飲み人の感覚に関与しているように思います。これはシャトーヌッフのラヤスとはむしろ正反対に近い方でも有りますが、一周回って・・同じなのかもしれないとも思ってしまいます。ラヤスは醸造で官能さを描き、シャーヴは時間でそれを感じさせる・・それならもしかしたら一緒では無いか?・・
それでいて、真実は濃密なのに、それをミネラリティの支えで「サラッと」「瑞々しく」感じさせるのは、栽培におけるナチュラルなアプローチもあるはずかとも感じます。
エルミタージュらしくとても大柄ですが、時にエルミタージュに感じる「大雑把さ」は無く、「ダルさ」も無い・・むしろ「緻密」です。
ある意味、新世代のエルミタージュなのかもしれません。驚きを持って楽しんでいただけるに違いない・・「滅茶安い!」エルミタージュ・ルージュ、是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【超絶なピュアさと官能感を得た精緻なエルミタージュです!・・素晴らしい!】
「ぎゃ~っ!」
っと、声が聞こえて来そうです・。この凄い色、見てください!・・かっこえ~ですよね~~!上は2015年で下が2014年です。
このエルミタージュ・ファルコネに関しましては・・非常に判りやすい・・です。
まず、このずっと下の方にある2013年もののコラムをお読みいただき、是非写真もご覧ください。非常に精緻で美しい涼やかささえ持った・・綺麗なエルミタージュでした。
で・・2014年ものはその延長上に有り、ピュアさを持ちあげて来ています。葡萄そのものの質が偉い綺麗で、純粋な美味しさを感じていただけると思います。葡萄そのものの美味しさがストレートに有り、ミネラリティ由来の複雑性をしっかり感じられると言う素晴らしい仕上がりです。

そして2015年もの・・やや写真は黄色が強いので申し訳ないんですが、2014年のピュアさに加え、「官能さ」まで出て来ています。ドメーヌものだと、なぜかそれは2015年ものと2016年ものに置き換わっています。どういうことなんだろう?・・そこまでは判りませんでした。
しかし、近年のジャン=ルイ・シャーヴは、他のコラムでも書きましたが、グラムノン的に超絶にピュアなニュアンスと、ラヤスやアンリ・ボノー的官能さが出てきているんです。
ジャン=ルイ・シャーヴのエルミタージュと言えば、滅茶精緻で、理路整然とした味わいが、時にメカニカルに感じることも有ったと思います・・が、そこに官能感さえ入って来た・・。本来は背反する要素では無いかとも感じられますが、現実に、それが出来てしまっているんですね。
美しくピュアで精緻、複雑な2014年ものに、官能感とピュアさを加えた2015年ものです。是非・・これは飲んで欲しい・・そう願っています。
以下は2013年のこのワインのレヴューです。
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【ただ濃いだけのエルミタージュにさよなら!・・美しさを持ったブルゴーニュ的姿を見せる、適度に濃くエレガントなエルミタージュです!】

比較的リーズナブルな価格帯のエルミタージュ・ルージュです。色々と調べてみるとスペクテイターが2011年ものに91Pointsつけていましたね。ドメーヌものの方はアドヴォケイトもしっかり評価しており、95Points 、ティム・アトキン氏は96Points と物凄い評価です。
こちらのエルミタージュ・ファルコネ2013年も、今年の初夏に届いてますので充分な休養です。飲んだ印象からは・・これで91点だとすると、採点者・テイスターさんはエルミタージュが嫌いなんだろうなぁ・・と思っちゃいますね。まぁ・・そこでブレが無ければまだ正しいんですが、ただ好き嫌いで点を付けてるだけじゃダメだろうと・・。
noisy 自身としても、例えばリアルワインガイドで評点を付ける訳です。勿論、
「あ・・このスタイルは好きだな」
とか、
「ん・・これは・・ごめん・・」
と思ってしまうのは有りますよ。でも、それは評点には全く影響しません。それって単に「好み」ですから・・自分が扱うかどうかには影響しますが、
「評価点に好き嫌いを持ち込んだらテイスターとしては二流」
と思ってます。販売者と言う立場なら、
「私、これ大好きです!」
と言って良いし、言うべきかもしれませんしね。
ローヌの素晴らしいワインを飲むにつけ、本当に素晴らしいな・・と思えるのは、
「美しいミネラルと酸が存在すること」
が必須で有って、結局はそこを一番見ています。
どんなに豊かで超高質なチョコレートみたいな風味を感じても、「ただそれだけ・・それに近いだけ」と思ってしまうことも有ります。ミネラルも酸も無い、ただ甘味に寄っ掛かったような風味です。そこに極上のタンニンがたっぷり有れば、むしろボルドーバランス風で良いワインだと感じるかもしれません・・がそれもバランスですね。
このエルミタージュ・ファルコネ2013年には、「・・自然派かい?」と思えるようなナチュラル感が少し有って、やや白い伸びやかなミネラリティがたっぷり有り、しかも涼やかな酸がちゃんと有るんですね。ブルゴーニュっぽいバランスです。これはエルミタージュ・ブランシュ・ブランとはまた少し違った印象です。白の方はちゃんとローヌっぽさが有った上でのバランスなんですが、こちらはブルゴーニュっぽさが有った上での豊かな印象なんです。
エルミタージュ・ルージュですからシラー100%・・確かに豊かでは有りますが、その美しい酸とミネラリティの存在により、とても素晴らしいバランスを形成していると思えます。
個人的にはむしろこの方が好ましく・・いや、ここは好き嫌いで良いんですよ・・某ボルドー右岸のエノロジストさんのワインのように、黒くてふくよかで豊かで・・もっと濃くて・・また豊かで・・と、同じことばかりをリフレインしてしまうような一辺倒な味わいは余り好かんのですね・・。
それに対し、こちらのファルコネは美しさを感じられるような見事なバランスだと・・感じます。この辺の判断は、おそらくマッチョでファットな味わいが大好きな「欧米か!」(・・古・・)の評価者の方々とは、かなり感覚が違うと思われ、日本人には日本人が好きな味わいが有る=noisy が何とか生活できることに繋がっているのかな・・と思います。
飲んでみると、その昔、ボルドーの高級シャトーものに混ぜられた・・と言うような歴史も感覚として理解できるほど、個人的には素晴らしいと・・思ったエルミタージュです。ただ濃いだけのエルミタージュでは無く、サン=ジョセフやコルナスとも違う・・エルミタージュの複雑な豊かさを表現できているエルミタージュです。お勧めします!ぜひ飲んでみてください!