【ナチュラルな、白くフレッシュな果実がたっぷり!・・ややタイトにキュッと締まった少しスレンダーなボディと冷ややかさが感じられる美しい酸が魅力です!】

その昔まだワインを勉強し始めた頃に、10年ほど経過した古いローヌの白が安かったので、
「・・これは!」
と思って勇んで購入し、早速飲んでみたところ・・ガッカリでした。そのワインは超有名どころの生産者で、今は早くからビオディナミに取り組んでいたんですが、まだビオに取り組む前のヴィンテージでフレーヴァーが無く、完全に終わってました。
やはり「酸」の少ないワインは落ちるのも早いんだろうなぁ・・と・・そしてミネラリティの支えの無いワインも同様なんだろうと推測していました。そして、ビオを含む有機栽培系の栽培方法にも興味を持ち始めました。
やはり、有機栽培は相当に大変です。youtube 等でも、「合鴨農法」でお米を作る・・みたいな映像を時折目にして興味深く観ていますが、まったく休む暇が無いんじゃないかと思えるほどに、
「次から次へと事が起こる」
訳ですね。
科学肥料や農薬も使わない訳ですから、少し畑や田んぼから目を離すと途端に色々な事件が急拡大してしまいます。稲だとウンカや蛾などの害虫駆除、動物の食害、勿論ですが「水の確保」も大問題です。
葡萄も同様で、順子さんも散々食害で苦労されたようです。よく言われるのは、
「人間のためにと思って育てているのに、鹿や兎、猪などに食べられて残らない」
そうです。それでも、畑の端の方はもう・・諦めて・・みたいな考え方の造り手もいらっしゃるようです。

どころでジャン=ルイ・シャーヴは全く主張していないんですが、
「ビオ化が進んでいる!」
と感じます。
なんでそう思うか?・・と言いますと・・毎年のようにテイスティングをしているからです。
昔はもっとほとんどのキュヴェが、「パキッ」と・・していました。最近はもう、抜栓直後からアロマが良~~く香るし、テクスチュアは濡れて柔らかいし、日照りの年も瑞々しく焼けた感じがしないし、日照不足でも美しい仕上がりは変わりが無い・・訳です。
このクローズ=エルミタージュ・ブラン・シベル2022年は、対岸のサン=ジョセフ・シルカが高貴種「ルーサンヌ100%」なのに対し、マルサンヌが80%、ルーサンヌが20%と言うセパージュです。ルーサンヌは晩熟で育てにくく、栽培面積は減っていると報じられています。まぁ・・ある意味、サン=ジョセフ・シルカは、
「めちゃ安い!・・し貴重!」
なんですね。
で、同様に花崗岩質の多い土壌なんですがルーサンヌの特徴も有るのか、
「サン=ジョセフは黄色いが、クローズ=エルミタージュは白い!」
のが面白いです。ただしクローズ=エルミタージュの土壌は畑によりマチマチなので、ジャン=ルイ・シャーヴに限っての話しです。もう、
「グラスの色彩を比較すれば一目瞭然」
で、クローズ=エルミタージュの方が白くて緑が良く見えます。
洋ナシとか梨、さほどリッチでは無いリンゴ、フラワリーさも有り、ほんのりスパイスと膨らみのあるハーブ。よりスレンダーでミネラリティが良く感じられる伸びやかな味わい。冷ややかさがしっかり在り、酸のバランスにも優れる。
美味しいです。表情が豊かなのはサン=ジョセフ、すっきり滑らかだが不足感の無いクローズ=エルミタージュと言えるかと思います。リーズナブルですので是非飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【初入荷!?ファットになり過ぎないのがむしろ素晴らしい!ミネラリティもたっぷり、質感高く、ドライでボディのしっかりした硬質な味わいです!】
クローズ=エルミタージュの白です。量的には余り無いはずですが、エルミタージュほどは豊かではない部分と、
「ブルゴーニュを習って長期低温発酵を取り入れたのが始まりで、クローズ=エルミタージュでは成功している。」
と記載している本も有ります。本当かどうかは良く知りません。
まぁ・・初なので飲んでみましたが・・これが結構に良いです。ローヌっぽいゴージャスな部分はアロマにも感じられますが、むしろミネラリティ由来の部分が多くを占め、果実がバンバン出ては来ないのが・・おしとやかな感じで好印象につながっています。エルミタージュ的なパワーをお求めでしたら、やはり「エルミタージュ・ブランシュ」の方が良いでしょう。
締まりの良い味わいで、比較的タイトです。アルコールのボリューム感はブルゴーニュ・シャルドネよりもやや多いですが、エルミタージュ・ブラン(ブランシュ)とはかなり程遠いです。

感じられる果実も比較的冷ややかさを連れて来るもので、南国のフルーツと言うよりは、やや北に緯度を上げて行った感じが有り、むしろブルゴーニュと変わらない感じの柑橘で、ややトロピカルが混じると言った印象です。
黄色はややしっかり目、白っぽい果実や花、蕾まで有り、過熟した感じはむしろ少な目、そこに石や煙、ナッツな印象が混じります。
これ・・結構に良いですね!・・ネットをアチコチ探しましたが、評価はほとんど見当たりませんでした。・・と言うより、リリースして間もないのかな?・・評価を上げているのに評点を付けていないサイトが有り、ちょっと面白い言い方をしていました。この方もブルゴーニュワインファンなんでしょうね・・きっと。
「常識にとらわれない(ただし、ほんの少しだけ外れる)ことを求めるシャルドネ愛好家にとっては素晴らしい選択肢」
だそうです・・(^^;;・・上手い!・・座布団1枚!
noisy もきっとそう言いたかったんですね。6本だけの入荷ですので是非飲んでみて下さい。お勧めします!