
オヴィーディオ!・・安くってすみません・・でも味わいは実にしっかりしています。 昔のことを言えば何とやら?ですが、フリッザンテとかランブルスコとかは、ほとんどまともな状態では日本に輸入されていませんでした。もっとも入っていたのは大手さんが造る安くて大量生産品ですが、紹興酒っぽい(酷いときは醤油!)老ねた香りにベタっとした甘さがいつまでも口に残るものでした。輸入する方も販売する方も、ほとんど品質には気を使わず、
「別に大丈夫なんじゃないの?それとも冷蔵庫に入れておく?」
みたいな乗りで扱っていたと思われますので旨いわけなど無い。まあ、今でも散見される出来事ではあります。
しかし本来、糖分添加で甘くしたものを除き、本質的に甘いワインというのは高価なものです。充分に糖度が乗った良い葡萄を使用しなければ、甘口とアルコール分を両立させることが出来ないからです。ですので、昔2000円 くらいで販売されていた甘口ランブルスコ系のものに旨いものが無く、
「あぁ、ランブルスコとかフリッザンテっていうのは駄目駄目の代名詞なのか..」
と、勘違いしてしまっても仕方が無いものでした。
現在では輸入や保存、扱いがかなり良くなって来ました。それだけ、品質に気を配るエージェントさんやショップが増えてきたことにもよります。お客様の突き上げも有るでしょう。そんなこんなで、イタリアでも日常飲まれるようなこの辺りのワインが、きちんとした品質で輸入されるようになってきたんですね。
カミッロのフリッザンテは総じて強くは無いガス圧のややドライな、たっぷりしたピュアな果実味のワインです。しかもシャルマー方式ではなく、糖分添加もしていない自然な造りをしています。果実味はイチゴを煮詰めたようなザクロ的ニュアンス、ジャミーでジューシーですが、甘さは余り感じません・・・その分、ガスにしっかり転化して「弱発泡性」になっているんですね。
ロッソ・デッラ・ヴァンディータ!
エッジの泡と赤紫の色合いに注目! 酸味の立ちもしっかりし ていますので、平板な感じは有りませんし、何しろクレマンやプロセッコに比べると弱めのガス圧がちょうど良く、酸味の乗った旨みが中盤とその後のバランスを支えています。真ん中が無いワインほど気持ちを白々しく寒々とさせるものは有りませんもんね。
まあ、勿論ですが凄いワインだよ!とお奨めするものでは有りませんが、気軽にパスタやピザと一緒に開けて楽しみたいカジュアルなワインです。それにしては結構旨い!と声が出てくる..そんな感じですね。
フォルターナはその名の通り、フォルターナ種によるフリッザンテです。本来は酸の強い品種なんですが、ガスの存在により、その酸の旨さが引き出されています。チェリーの生のニュアンスが有って旨いです。(写真が見当たらない・・すみません!)
オヴィーディオはカミッロの師匠のお名前をいただいたそうです。クロアティーナ種(ボナルダ種)によるフリッザンテで、フォルターナよりも酸味がやや穏やかなニュアンスになります。でも大きな違いは無いかもしれません・・
ロッソ・デッラ・バンディータはメルロー、カベルネ・フラン、サンジョヴェーゼ、クロアティーナのブレンドです。フォルターナやオヴィーディオに比べるとややガスが弱い・・と言うか細やかと言うか・・泡質はより上質ながらも、泡のレベルは低めで、よりベリーのニュアンスが良く出ていると思います。これも美味しい!
ランブルスコはもうご存知ですね・・ランブルスコ種による大人気の微発泡赤ワインです。割り当てがたったの6本なので飲んでませんが・・!
まぁ、こんな具合にですね・・安いワインでも4本とか6本とかの割り当てになってしまうほど・・売れているんですね・・。まぁ、何よりリーズナブルで旨いですから!判らなくも無いです。
他の白ワイン系(ロゼも含む)も非常に入荷量が少なく、飲める状況ではなかったので飲んではいません。あっという間に無くなると思います・・最後のだけロザート(ロゼ)のフリッザンテです。
この暑い・・夏を美味しいフリッザンテで何とか乗り切りましょう!目茶安くて納得の美味しさです!お奨めします!