フィリップ・パカレ
メゾン・フィリップ・パカレ
フランス Maison Philippe Pacalet ブルゴーニュ
● お待ちかねだと思います。ようやくフィリップ・パカレ2005年をご紹介させていただきますが、もうすでに他のショップさんではガンガン販売していますので、待ちきれずに購入された方もいらっしゃるんじゃないかと思います・・(T.T
さっさとオファーすれば、より多くの販売が期待できるわけですが、グレートな出来栄えを期待できるフィリップ・パカレの2005年の中身を、しっかりと把握した上でのオファーこそが、お客様の知りたいことだろうと思って、20アイテム中19アイテムのテイスティングを仲間と決行しました!ですので、自信を持って言えますが、
「2005年のフィリップ・パカレも素晴らしい!」
もっとも、今飲んで美味しいとか、ポテンシャルが有るので先行きが楽しみ、だとか、色々と有りますので、詳細な部分は各コラムに書いていますのでご覧下さい。
◆2005年フィリップ・パカレ総評
ブルゴーニュの生産者の多くが、
「何もしなくても良かった奇跡的な年!」
と語るように、フィリップ・パカレの2005年ものも健全でピュア、とても大きなワインに仕上がっている。赤のグラン・クリュ、シャルムとリュショットは別格で素晴らしいのは間違い無いが、1級のラヴォー・サン=ジャックの出来栄えには驚いた。毎年素晴らしいGCペリエールが霞んでしまうほどの官能さと複雑さを見せるので、2つのグランクリュに引けを取らない仕上がりだと思う。また、村名ジュヴレの出来も素晴らしく、ジュヴレ系のワインの素晴らしさが特筆できる。ボーヌのピノ・ノアールはニュイのものに比較して、幾分柔らかく、早く熟すだろう。エキス系の穏やかな味わいだ。凝縮感、大きさといった部分は、コート・ド・ニュイのワインに分が有る。
白ワインは、飲んでいないアリゴテは判らないが、それ以外はとんでもなく素晴らしい。一番のお薦めには、サン=トーバン・アン・ルミイィを推したい。複雑さや大きさに優れ、今飲んでも良いし、熟成も効くだろう。他の白ワインもグレートだが、コルトン=シャルルマーニュのアペラシオンの官能検査で落ちたアンディジェーヌだけは決して今飲んではいけない。おそらくとんでもない仕上がりなのだろうと推測するが、今飲んだところで全然美味しく無いし、数日掛けても、わずかに一端を見せるのみである。まだワインになっていない・・と言っておこう。
そんな訳で簡単に言ってしまうと、一押しが赤のラヴォー・サン=ジャックと白サン=トーバン・アン・ルミイィで、ジュヴレ系は全て素晴らしく、シャルム=シャンベルタンを除いて今でも飲める。ボーヌ系赤は柔らかくしっとりしていて、ニュイ系赤は力強い。白はアンディジェーヌを除いて全て飲める。
是非ご検討下さい。2005年のブルゴーニュは頑張って買いましょう・・・(^^;;
●2005 Gevrey-Chambertin 1er Cru Bel-Air
ジュヴレ=シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ベレール
【リュショット的なペリエールとシャルム的なベレール!!??】---大昔のリリース当時のコメントです。
どちらのプルミエも素晴らしいですね。毎年美味しいのはペリエールで、noisy も大好きな味わいを続けてくれました。
まず、ベレールですがリュショット(ルショット?)の南に位置するプルミエ・クリュですから、
「リュショットに近いのかな?」
と思うと・・・違うんですね。どちらかと言えばシャルム=シャンベルタンに似た仕上がりです。とても美しい土、粘土でしっとりしていて美しい酸味を持っています。かなりエレガントに感じますが重厚さも有り、侮れない存在です。メモには、
「個人的にとても好き」
と書いてあります。あれ?ペリエールじゃなかったの??
一方ペリエールですが、マジ=シャンベルタンの下部(東)に位置しますので、マジの上部のリュショットとは上部・下部で離れているために似ていないんじゃないかな?と想像してしまいますが・・・、これがちょっとばかりでは無く似たニュアンスがあるんですね。
一見層が薄いようにも思えるが、単に開いていないだけで実際は太いはず。かなり官能的なアロマ。甘酸っぱい赤・紫果実。ボディはまだ膨らんでこない。細いが実に長い余韻。
簡単なメモには、そのように記載していました。要は、飲むにはちょっと早い状態だが、ポテンシャル
をちゃんと見せ始めている・・ということですね。
この二つは、有る意味、とても面白い存在です。トップ・キュヴェのリュショットの南のベレールと、マジをはさんで下部(東)にあるペリエール、という地形を思い浮かべてみれば、
「なんでこんなに違うのよ!」
という思いに駆られると思います。
「だから、それがテロワールの面白いところなのよ!」
ということでも有りますし、2つのボトルが有れば、人はどちらかが優れているかと判断しがちですから、
「なんでこれがプルミエなの?」
などと、アペラシオンの持つ不条理さを思うかもしれません。まあ、それがワインの面白いところですよね。
ペリエールの方は少し置いてからの方が良いでしょうが、やや硬いにしても飲めないわけでは有りません。グレートな2005年のジュヴレから、何を選択するか・・・それが問題です。どちらもお薦めです。
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