【昨年まではレ・シャンランとしてリリースされていたワインがさらなる大きなワインに!】
1級畑「シャンラン」及び「アルヴェレ」の葡萄をブレンドし、ポマール・プルミエ・クリュとして2006年の初リリースです。レ・シャンランはヴォルネイ寄りに有り、ポマールに特級畑が有るとすれば真っ先に候補になるといわれるレ・リュジアンの南に接しています。
またレ・アルヴェレはボーヌ側のレ・シャルモワに接する畑ですから、造り手の意図とすれば、ボーヌ側とヴォルネイ側の良い部分をブレンドし、ポマールそのものを表現したい・・・みたいなものがあったのかもしれません。
事実、エレガントな傾向を見せていたポマール・レ・シャンランでしたが、レ・アルヴェレを足したことで深みや重量感が出て、一層大きな円形を感じさせる見事な仕上がりになっています。
メモには、
プラム。伸びやか。スパイス。途切れそうでいてきっちりと続いてゆく。とても落ちついていて、単純にも美味しいと思える。一層の複雑性はこれから。有る意味とても良い。奥にスパイス。中量級のバランス。甘く美味しい。飲める。
と書いていました。「甘い」と書いてありますが、基本は全てドライで、残糖の甘みは有りませんから、旨みを持った酸が積層し、また、酸素を取り込んだ要素が徐々に膨らんで行ってそのように感じさせるのでしょう。
このポマール1級はかなり旨いので一押しにしたいのですが、大きさもしっかりありますが複雑性はこれから半年ほど掛けて出てくると思いますので、そのようにはしませんでした。ゆっくり休めて飲まれるのでしたら全く問題にも有りませんし、「ちょっと勿体無いな感」を「ヘ」とも思わないで済む方には、是非ともお薦めしたいアイテムです。特に2005年までのレ・シャンランとの構造自体の大きさの違いは目を見張ることでしょう。飲んでみて欲しいアイテムです。お薦めします。