まぁ・・noisy が勝手に「コルトンの至宝」なんて付けていますが、特に「レ・ルナルド」の熟成香に「狐の脇腹」なんてね・・特徴的な言葉が定着しているほどの畑ですから・・
「・・キツネ・・か・・どんな香りなんだろう?」
と思ってしまえば、それを確認したくなるのがピノ・ノワール・ファンかと思うんですね。
ただしその昔は安かった・・!数千円で素晴らしいルナルドが入手できたんですね。マリウス・ドラルシェの素晴らしい1997~1999年頃のルナルドや、1982年ものなどもご紹介させていただきました。今もドラルシェは有るんですが、どうも高くなってしまったら手が出なくなってしまって、まぁこれも、「コルトン」のワインの人気が今ひとつで有る部分に問題が在ると思っています。
しかしながら、エマニュエル・ルジェもコルトン進出が判りましたし、D.R.C.も、そしてルロワも揃った訳ですから、
「大ドメーヌたちが手を伸ばしているコルトン!」
が、これからは草刈り場になるんじゃないか?と踏んでいます。
だって・・飲みたいでしょう?・・D.R.C.もルロワもルジェも・・。なので、今回はnoisy は別のページになりますが、メオ=カミュゼの2018年コルトン=ペリエールも開けてしまいました。
予定ではこの希少な1990年ものをもっと購入できるはずだったんですが、残念ながら6本のみ・・ということで、飲んで価格を上げざるを得ない状況にするより、そのままご案内させていただくことにしました。
そして、こちらは「コレクション・ベレナム」ものとは言え、メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌとしても最近までレ・ルナルドをリリースしていたはずですので、
「出所は長くお付き合いの有ったドメーヌから」
と言うことが伺えます。
1990年・・30年もののグラン・クリュがこのようにリーズナブルなプライスで購入できるのは、この先は難しいと思います。是非!・・挑戦してみて下さい。きっとかなり良いんじゃないかと想像しています!
以下は1986年のヴォルネイ=シャンパンのレヴューです。コルトン・ルナルドでは有りません。
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【三十数年を生き抜いたヴォルネイ・シャンパン!・・完熟しているようにも思えますが、まだ先も期待できると思います!】
何と1986年もののヴォルネイ1級レ・シャンパンです。
こちらはコレクスィヨン・ベレナム・シリーズですので、ニコラ・ポテルが葡萄を買って醸造した訳では有りませんで、すでに造られ保存されていたものを、彼の目利きで仕入れ、ロッシュ・ド・ベレーヌの名前でリリースしたものです。今でも時折・・出て来ます。
昔はこのようなネゴスものの古~~い・・40年ものとか50年ものなどが、ほぼ「ジャンクな価格」で入手可能でした。ジャンク好きな noisy は・・と言うか、単に貧乏だったからでは有りますが、そのような
「見た目からも・・どうなのよ、これ?」
と疑問を投げ掛けずにはいられないものを仕入れ、あれこれ考えながら飲んだものです。まぁ・・安かったと言うのも有りますが、
「ちゃんとしたものと駄目なものの判断が付かない頃から」
そのようなことをしていたために、
「いずれ流れで自分の目が成長した」
とも言えます。
だって、ただ飲むだけでも・・ね。澱だらけで飲めば美味しくないし、それは誰の性でそうなったのか?・・と考えれば、究極は、
「自分の性」
です。
あなたが何も考えずに買ったから・・でも有りますし、その後の「澱落とし」もしなかったから・・かもしれないし、「抜栓時にボトルを揺らしたから・・」かもしれないし、「グラスに注ぐ際に何度もボトルを起こしたから」かもしれない訳ですね。
そうやってワインと格闘し失敗しながら覚えて行った・・みたいな感覚が有ります。
1986年と言えばもう35年目のワインです。そしてまだまだ「地球温暖化」などと言う言葉も聞かない頃でしたから、ブルゴーニュワインと言えば、「エレガント」なピノ・ノワールの、どちらかと言えば今と比較しますと「か弱さ」のあるワインでした。なので、ポマールやジュヴレのパワフル系のワインが持て囃されていたように思います。そしてそれがPKさんの「新樽100%」で濃いピノ・ノワールに変身する前のことです。
どうでしょう?・・全体に「レンガ色」が入って来ていますが、まだ全然落ちた風は見せません。熟した果実、ドライフルーツ、ドライフラワーなどのニュアンスがしっかり有ります。スーボワとか、ウーロン茶とかはほぼ感じられません。
熟してきていますのでほんのりと甘美なニュアンスが有り、余韻も長く甘みが有ります。
レ・シャンパンはレ・カイユレの北、タイユピエの東(下)に有る1級畑です。重量感よりも「白さ」・・石灰分の多さがこの畑の特徴とも言え、レ・カイユレの重厚な味わい、タイユピエの複雑精緻な味わい(時に力強さも)とも異なります。
1986年はか弱いヴィンテージでしたから、このバランスで残っているとは思いませんでした。もう少し枯れているかと・・。
これは推測では有りますが、以前のブルゴーニュは、成熟し辛いヴィンテージには「シャプタリザスィヨン(糖分添加)」が許されてましたので、その可能性は有るかと思います。それにしても、
「ここまでしっかりしているとは!」
とビックリです。
価格もかなり良い感じに仕上がりましたので、是非、「ヴォルネイ・シャンパンのお勉強」や「熟成の不思議を見る」など、お役に立てていただければと思います。さすがにnoisy がジャンクを買っていた頃の3~4千円では済みませんが、かなりリーズナブルだと思います。何しろ「ジャンクコンディション」では有りませんしね。しっかり立てて澱を落としてから、澱を巻き込まないように注いでお召し上がりください。ご検討くださいませ。
以下は以前の1978年ヴォルネイ村名のレヴューです。
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【20世紀最大と歌われたブルゴーニュのグレートイヤー、1978年ものです!何と41年もの・・です。】 1978年もののヴォルネイ村名です。ルモワスネさんが自身でメゾン・ルモワスネを経営していた10年ほど前までは、リーズナブルな価格で古酒を提供してくれていました。まぁ、それでも年々値上がりしてましたので、ようやっと販売し終わって、
「さぁ・・同じものを仕入れたいなぁ・・」
と思っても、販売した価格以上の仕入になってしまうことが多く・・例えば、1万円で販売した同じ古酒が、1万円の仕入れだと・・どうなります?・・ちょっとそれは買えないですよね。本当、ワイン屋の商売は水物です。
特にグレートイヤーとされているヴィンテージものは値上がりも厳しく、1万円で販売出来たものが、次は2万円、3万円となってしまいますから、仕入れるタイミングに中々出会えず苦労したものです。
今回のニコラ・ポテルによるこの「コレクスィヨン・ベレナム」シリ-ズは、ニコラが造り手を訪れ、気に入った古酒をセレクションして、自身のメゾン名でリリースしたものです。
ですので、ワインの選択眼にはかなりのものが有るニコラ・ポテルによるものですから、期待出来る仕上がりだと思います。
やはり子供の頃からワインに親しんでいたニコラ坊やですし、他のドメーヌに出入りして可愛がられた経験を活かし、テイスティング能力も、醸造技術も得られたんでしょう。昨今のニコラ・ポテルの評価もかなり上がって来ています。(ただ・・価格も結構良いので手を出しそびれています。)
この1978年のヴォルネイですが、ちょっと異常なほどリーズナブルなので、リストを見て慌てて仕入れてしまいました。このような1978年ものはもう、こんな価格では出てこないと思われます。ゆっくりと澱を落とし、休ませてからお楽しみください。