【2022年ものはキュヴェ・マルセル・ラピエール並みの濃度と質感!?・・果皮濃度の濃ゆさ、その質が生み出す深~い味わいにノックアウトされます!・・素晴らしい!】

素晴らしい出来の特別な時にしかリリースされないキュヴェ・マルセル・ラピエール並み・・いや、それは流石に言い過ぎかもしれませんが、少なくとも・・
「それに準ずる仕上がり・・は違いない」
と思える見事な村名モルゴンです。
やはりしっかり濃いんですね。単純に濃いんじゃなくて、果皮の割合が多く、水分が少ない感じです。そしてその果皮の質が凄いので、今はある意味、
「若い時の葡萄由来のチェリーな美味しさ」
です。
濃厚ながら甘く無く、しっとりとしていて・・滑らかなテクスチュア、凸凹が少なく流れるような味わいです。
モルゴンらしく低域からの盛り上がりがしっかり有り、中域高域まで味わいの幅が有ります。スパイス、ハーブもしっとりと存在し、優しく弾けるようなチリチリと口内を刺激するニュアンスを穏やかに続けます。この2022年もの、相当素晴らしいと認識しました。

2021年もののようにしっかりエキスに昇華しているような感じでは無く、その果皮が充実している性で、
「まだ果皮そのものの味わいが全てを覆っている」
んですが、
「その状態でも滅茶苦茶美味しい!」
訳ですね。
ですが、ワインとしましたら・・おそらく数年で、
「完全にエキス化する」
のは見え見え、そこからエキスがさらに成長して行って・・このモルゴンが完成する・・そんな流れになって行きます。
しかしながら、今飲んでも滅茶旨いので、
「この果皮の美味しさをたっぷり堪能する」
と言うワインの楽しみのひとつでも有り得る訳ですし、それが可能なワインに出会える確率も決して高く無いので、
「いっそのこと、若い段階で飲んでみるのも手!」
だと思います。
メディアの情報が無いかと検索してみましたら・・有りましたよ。ファルスタッフがなんと93ポイントも付けています。そしてジャスパー・モリスさんも、対象がクリュ・ボージョレにしてはそこそこに高目で91ポイントでした。ジャスパーさんにしてみれば、しっかり気合が入った方だと思います。noisyはファルスタッフの採点に一票です。ぜひ飲んでみて下さい。滅茶美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【すべての基本はここに有る!・・そう思わせてくれる凄いワインです!】
noisy 的には歪んだ背骨が伸びる・・いや、伸ばさなければいけない・・と思ってしまうようなワインです。久しぶりに飲んだラピエールのモルゴンが2021年でしたが、いや・・良いですね!
あ、ちょっと下世話では有りますが、ほぼほぼメディア評価に至らないこのモルゴン2021年に、セラートラッカーで8人だけ・・評価が上がっていました。87点が2人、90点が4人、91点が2人でした。それぞれ短いレヴューが掲載されているのでもう少し詳しく見てみると、87点の2人の方は・・飲んだ瞬間を切り取った評価点で・・後で修正すべきとしていました。90点の4人の方はワインのポテンシャルを汲んだ方々、91点を付けた2人の方は・・一人のレヴューは意味不明、もう一人はラピエールを良くご存じでファンの方のようでした。ある意味・・このようなサイトはワイン屋として、テイスターとして勉強になります。
で、この2021年のラピエールのモルゴンですが・・noisy がまず何を思ったか・・をお話ししましょうか。・・実はね・・
「パカレもこの位、素直なら・・なぁ・・」
でした。
まぁ・・フィリップ・パカレの場合は買い葡萄ですから、まずその時点で重荷を背負っているのは間違い無い・・でも、それをワインから感じさせちゃあね・・
みたいなことを思ってしまいました。
勿論ですが、2021年ル・ボージョレほどの仕上がり具合にはなっておらず・・セラートラッカーの87点を付けられたお二方が良い例ですが、しかし時期はさらに進んでいますから・・セラートラッカーのつもりで言うなら、
「今飲んで90点!」
なのでしょう。
抜栓直後は僅かに還元香が残りますが、数回のスワリングで飛ぶくらいです。果皮の濃密な赤、黒の厚いニュアンス、ドライでピュア、ル・ボージョレほどのフカフカ感は無いもののコアがしっかりしています。

面白いのは・・今気付きましたが、ル・ボージョレほどの「照り」はこのモルゴンには無いですよね。このことからも、
「まだ仕上がり切っていない・・のかな?」
とも推測することが可能かと思います。
中域は適度に拡がる方向に行きますが、まだ美しいパレットを描き切ることは出来ません。どうでしょう・・2023年の春頃には一つのバランスを得るんじゃないかと思います。
そして中盤以降から余韻は、何とも高質なニュアンスを含んだ心地良いアロマがノーズに抜けつつ、凝縮していて成長中の複雑性を持った酸の味わいが膨らみ切らずに若干の重さを持って感じられます。・・
「・・結構以上に・・良いじゃないですか!」
面白いかもしれませんが、ここから・・ここからなんですね・・。ワインはグググっと伸びて行くんですね。言っておきますが、
「2021年もの!」
ですから・・。今、ブルゴーニュのワインはようやく2020年ものが届いている訳です。モルゴンだってブルゴーニュです。エルヴァージュの期間がコート=ドールのピノ・ノワールより短いですからね・・その辺も今の味わい、ワインの成長具合に影響しています。
ですので、来春まで待ちましょうか・・(^^;; もしくは、
「腕が痛くなるくらい、グラスをぶん回しながら楽しんでみる・・」
のも一興かと思います。出来は非常に良いです。noisy は92ポイントまで付ける用意が有ります。是非ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!
以下は以前のサン・スフルのレヴューです。
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【正に球体のテクスチュアとパレット!!秀逸です!是非飲んでみてください!特別価格でのご案内です!】

マルセル・ラピエールのモルゴンと言えばマルセル・ラピエールを代表するキュヴェですので、自然派ファンのみならずブルゴーニュファン、ひいてはワインファンなら一度は飲まれたことがあるに違いない著名なワインであることは間違い無いでしょう。
2010年にマルセルが亡くなりましたが、その思想と品質はきっちり受け継がれていることを確認しています。
しかしながら、これほどまでに認知されながらも、これほどまでにちゃんと理解されていないワインは無いんじゃないかとさえ感じます。
その理由のひとつには、滅茶苦茶多くは無いがそれなりの生産量が有ることが原因として上げられますね。もし物凄く生産量が限られているとすれば、極一部のワイン屋にしか出回らないでしょうし、そのワイン屋の質さえも問われるはずだからです。・・・まぁ、大手のインポーターさんの扱いになってしまっている場合は、そんなことは全く関係無いでしょうが・・。
しかしながらそこそこは量が有る関係で、それなりの売り場には並ぶようになります。ダレもが、
「ブルゴーニュ自然派の代表マルセル・ラピエールを代表するモルゴン!」
を並べておきたいと思うに違いないから・・です。
となるとどうなるでしょうか?「営業時間が過ぎて空調のスイッチをオフにすることに何の疑問も持たない雇われ店長」
「本当は空調を回したままにしておきたいが経費削減を要求され泣く泣くオフにする店員」
まぁ、大手のショップさんは似たり寄ったりです。それも店内温度18度設定なら良い方です。働く人間の健康保全を考えるとそうなるようです。
しかしながら、今回ご紹介の「モルゴン2014」はサン・スフルです。So2を入れていない、上出来の厳選キュヴェです。例え店内の空調のスイッチをオフにしようがオンのままだろうが、そんな温度帯できちっと保存されたとして・・ピュアな品質を保てるでしょうか?
例えば多くのエージェントさんがnoisy のところにいらっしゃいます。そして口々に言うのは、
「私が伺ったお店で一番冷えてますね。」
と言うことです。
まぁ・・これにはもう慣れましたが・・ちょっとビックリしていました。「・・はぁ?」です。そんなの・・当たり前なんですよ、冷えてて・・。13度設定なんですから・・。ただ冬は結構あったかいんですけどね。
フィリップ・パカレも、彼のワインは14度以下で保存してくれと・・言っています。ラピエールの弟子がそう言っているのに、平気で18~20度のセラーのスイッチをどうしたものかと、せまい了見の中で堂々巡りをしています。
なので、マルセル・ラピエールのモルゴン・サン・スフルほど、きちんと飲まれていない・・理解されていないワインはこの世に存在しないでしょう。その多くが残念ながらまともでは無いんです。
2014年のモルゴンですが、まぁ・・非常に健全でした。健康な葡萄が目に浮かぶようです。赤紫の透明度高く照り有る美しい色合いからのアロマは、ふっくらとした果実を思わせるスピードの速いものでモルゴンらしい、穏やかな鉱物系スパイス、これまた柔らかくふっくらした中域、そこから自然な減衰を見せる美しく長い余韻にかけ、ドライな味筋ながらエキスの旨みをたっぷり感じさせてくれるものです。
ガメ種だとかピノだとかにこだわることさえも忘れさせる素晴らしいパレットを口中に描きます。ナチュラルでピュア・・しっとりしています。非常に旨いです。
今飲んでも充分にその美味しさに酔えますし、これから約20年の長い寿命を持っていると感じます。10年ほど後からは、現在の端正な姿とは大きく変わった、ブルゴーニュワインならではの妖艶さを見せてくれるでしょう。非常に美味しい・・素晴らしい出来になった2014年モルゴン・サン・スフルです。是非飲んでみてください。超お奨めです!一推し!
以下は以前のヴィンテージのもののレヴューです。
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【2009キュヴェ・マルセル・ラピエールの系譜!!】 本当は2012年のブルゴーニュの仕上がりに不安を持っていましたので、荷崩れボトルが山ほどあるなら、それだけでも良いかな~と思ってたんですが、やっぱり飲んでしまうとね・・・、このしっとりとして優しく凝縮したエキスそのものの味わいから、まるでお日様の光を求めて沢山の種が芽生えるように香ってくる繊細なアロマを感じてしまうと、
「うわ~・・・こりゃ旨いわ~!」
結局、健全なボトルも仕入れることになってしまいました。発送、間違わないようにしないといけないので、結構気を使うんです。
下手をすると2009のキュヴェ・マルセル・ラピエールそのものかと思えるような感覚が有り、反対にこれほどまでに素晴らしいと、
「・・・もうヴィンテージによる良し悪しは20年前と比較にならないほど意味の無いものになっていて、一定のレベル以上に仕上げられない造り手を選択するのは、このレベルでは考えても仕方がないんじゃないか?」
と思ってしまいます。
さらには
「不安定要素の有る造り手、安定している造り手と、もうひとつ、安定しつつさらに伸びて行こうとしている造り手」
がいることを再確認していましました。
濃厚なベリーのエキスは、受ける感覚として圧倒的なものなのですが、全く嫌味や力技を感じない、ストレスのないものです。そしてミネラリティ豊富で、現時点でも適度な変化をしてくれますから、これを美味しくないと言う人は、ガメイ嫌いな方でさえも認めざるを得ないものになっています。
とても美味しいです!是非この機会にお試しください!超お奨めです!破損ものは限定数ですのでお早めに!
以下は以前のコラムより転載しました!
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【実に秀逸!・・とても美しい!旨いです!是非ご購入ください!】 何故かちょっと嬉しくなりました。マルセルのDNAが、このワインにもしっかりと受け継がれているような気がしたからかもしれません。味筋は2009年キュヴェ・マルセル・ラピエールと90%以上合致していたからです。正にあのしっとりとした球体エキスの味わいなんですよね!
思いっきりピュアで、美しいです。・・もし違う部分を言うのであれば、もしかしたら2009キュヴェ・マルセル・ラピエールより少しだけ凝縮感が低いかもしれません。それに、還元香はほぼ無いが、還元状態に有ると言える部分のみ・・です。これは時間が解決する部分ですし、全く還元の臭さは無いです。
しっとりとした甘いエキスの味わいと、膨らみつつ赤いベリーの凝縮したニュアンスを振り撒く、リーズナブルで素晴らしいワインです。勿論、ちゃんと保存できれば、15年以上の熟成にも耐えるでしょう!是非飲んでみてください!そして、ガメイの美味しさを再認識して欲しい、マルセル・ラピエールを時々思い起こして欲しい、マルセルを支え、今のドメーヌを支える家族たちにエールを送って欲しいと!思っています。飲んでみてください!一推しです!
以下は2009年キュヴェ・マルセル・ラピエールのコラムより転用しています。
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【マルセルは、正にこのキュヴェ・マルセル・ラピエールが集大成だった・・・】 香りを嗅ぎグラスを一回し、もう一度嗅ぎ、キュヴェ・マルセル・ラピエールを口にした・・。脳髄にビリッと電流が走るような衝撃が有った。でも、凄く安心感で包まれた。彼はきっとある種の満足感を胸に、旅立つ事が出来たんだな、と思った。不思議に悲しくなかった。少し寂しかっただけ。
凄い人だと思っていたけれど、決して自分の好きなタイプのワインを造る人だとは思い切れなかった。距離は取っていても決して離別はしなかった。2007年ものの頃から再び付き合い出した。良いワインを造っているな、と思ったから。
亡くなられたと聞いて、少しショックだった。やり遂げて無いんじゃないかと・・・少しそう思った。未練が有るんじゃないかと・・でもそれは大きな間違いだった。マルセル・ラピエールは偉大な先駆者だ。素直にそう思えた。
え~、ちょっと感傷的な・・ポエムっぽい文章で・・すみません。いや、物凄いワインでした。ワインの真髄・・そのものでした。
完全エキス化された濃厚な液体です。しかも、何の過大さも過小さも、リキミも不足も無いエキスそのものです。緩み無く、完全にピュアで、自然との一体感を表現しています。正に偉大なワインだと・・心底思いました。感動とともに、彼への感謝と、いつかきっと会えるだろうという期待感が沸いてきました。
生産地とか、ヴィンテージとか、品種とか価格とか・・・、そんなものは何も意味しない。そこに有るのは宇宙と地球と自然だけ・・・魂だけなんだと。人間も葡萄もその内在のひとつに過ぎない、と語りかけてくるような味わいでした。20年以上、いや30年は平気で熟し持つでしょう。マルセルは今後の指針となる、凄いワインを2009年に造りました。
今飲んでも美味しく、きっと優しさに包まれ、感謝の念が沸いてくるんじゃないかなと思います。凄いけど厳しくない、ピュアな真正ワインです。お奨めします。是非とも飲んでみてください。合掌