● 2014年ものより扱わせていただいているニコラ・フォールの2020年ものをご紹介させていただきます。
noisy もごく普通に・・新しい生産者として今までご紹介させていただきました。アメリー・ベルトーの旦那さんで有り、D.R.C.やプリューレ・ロックで修行しつつ自身のドメーヌを経営しているのはご存じかと思います。アメリーのドメーヌ・ベルトーの醸造長で有り、可能性を秘めた素晴らしい新人で有った訳です。
当然ながらその生産量は非常に少ないので、彼のワインは海外を含め、日本でも余り見ることは有りません・・から、当然のように転売屋さんの出番と言うことになります。
彼のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ゼルビュとブルゴーニュ・ルージュ・レ・ザルジリエールの2本セットがデンマークで8万円超..ちょっと考えられないような価格では有りますが、もはやそのような時代になってしまったのを受け入れないといけないのかもしれません。
noisy も何とか毎年、少ない入荷量の中から1本、また1本とテイスティングを続けて来ましたが、やはり・・
「見るべきものが有る!」
と感じるだけの素晴らしさを持ったワインを造るんですよね・・。一見、軽妙なんだけれども実は非常に充実した味わいの本格派ワインなんですね。なので、
「ウケるのは判る」
訳です。
ですが、2019年、2020年、2021年と続く量的不作のヴィンテージにおいて、その出来栄えを確認できないほどしか入荷しないことが判明し、残念な気持ちで一杯です。
世界を取り巻く環境、そして日本のおかれた状況から少し値上がりしていますが、それでも正規ものは非常にリーズナブルです。
アメリー・ベルトーのドメーヌ・ベルトー、ベルトー=ジェルベを飲みますと、キュヴェによっては彼の存在を確かに感じます。その割合はアペラシオンやヴィンテージによって、それなりに異なりますが、その存在を見つけ出すと・・何故か嬉しく感じている自分がいたりする訳です。
「何も重厚な味わいだけがブルゴーニュの本質では無い」
訳ですし、その逆もまたしかり・・です。
ブルゴーニュワインの多様性、様々な美味しさを感じさせてくれるワインだと思います。テイスティングできないのは残念ですが、2020年もまたいつものように確実にお届けできることを喜びたい・・そんな気持ちです。是非お早めにご検討くださいませ。
-----
非常に興味深い造り手をご紹介させていただきます。ドメーヌとは言っても非常に小さな、しかも新しい造り手です。しかし、その経歴を見ると・・凄いですよね。若いながらも着実にスキルアップ・・・しかもD.R.C.を退社してプリューレ・ロックに移動・・ですと。
さらには、そんな環境を生かせたのか、引く手数多なD.R.C.の使用済みの樽を使っての醸造もしちゃってます!
力量も認められ、環境も良いのでしょう。昔からの地主で無い者が、ヴォーヌ=ロマネ近辺で新たに造り手になる・・と言うことが、どれほど大変なことか・・。
そんな部分を見て飲んでみたくなり・・ご紹介することになりましたが、やはり非常に少ないようです。でも、とにかく気になる部分が多過ぎる「ニコラ・フォール」。かなりの見っけもんかと思っています。

アニェス・パケの下で1年間、ローヌの雄ジャン・ルイ・シャーヴの下で1年間の修業を終えたニコラ・フォールは、2010年5月にDRC社に入社。以来2015年3月に退社するまでの約5年間にわたって、同社で栽培の仕事を全うしました。
並行して2011年3月、ヴォーヌ・ロマネに接するニュイ・サン・ジョルジュ北東端のリウ・ディ「レ・ゼルビュ」の樹齢約50年の区画をフェルマージュによって賃借できる好機を得て、同年より、自身によるワイン造りを開始しました。
栽培と醸造はDRC社の手法を随所に採り入れ、また、「ニュイ・サン・ジョルジュ レ・ゼルヴュ」の樽熟成には同社の1~2回使用樽を使用しています(AOCは厳に非公開だそうです)。 「芳香、複雑味、長い余韻の3点を追求しています」(ニコラ・フォール)。
2014年には、極少面積ながらも念願の自社畑(コトー・ブルギニヨンとACブルゴーニュ)を取得し、正真正銘のドメーヌとなりました。
2015年3月、DRC社の共同経営者のひとりであるアンリ・フレデリック・ロック氏当人より熱烈なラブコールを受けて、氏自身のドメーヌ「プリューレ・ロック」に異動(?)することになり、以来、同ドメーヌの栽培および醸造を担当しています。(さぞ面食らったことでしょう(笑))。所在村 Meuilley
醸造家 Nicolas Faure
所有畑面積 0.23ha
ドメーヌ継承年 2011年
栽培における特記事項
極めて厳格なリュット・レゾネ栽培(化学肥料、除草剤、殺虫剤、防腐剤は一切使用しない)。馬で耕作
醸造における特記事項
原則として除梗しない。天然酵母のみで発酵。無清澄、ノンフィルターでビン詰め
販売先 販売を開始したばかり
掲載実績のある海外メディア 「Bourgogne Aujourd'hui」
参照できる日本のメディア 「ワイナート」第73号P42