
1997年ですからそろそろ20年にも成ろうかと言うシラー100%、自然派のコルナスの古酒です。熟して甘味が出てきています。コンディションも良く、確実に飲み頃に入ってきているでしょう・・とても美味しいです!・・ただし、珍しく・・と言うか、久し振りに抜栓を失敗してしまいまして・・。めったにはやらないんですが、気を抜いて適当になってたんでしょうね。コルクを途中で折ってしまいました。なのでコルクの写真が無いんですね~・・すみません。瓶詰めから20年までは経過していないまでも、近いとコルクも弱っていますから、気を抜かずにスクリューを真っすぐ深めに入れて、ゆっくり、でも確実に引き上げないとこんなことになってしまいます。ドタバタしたものですから、写真の方も少し澱が舞ってる風なのが見て取れると思います。実際はもっと綺麗です。
標高400mの丘の上にある5haのポール・ジャブレ・エネの自社畑産です。花崗岩っぽいミネラリティに、「くしゃっ」と凝縮した赤い果実感・・しかし、同社の看板でもあるエルミタージュ・ラ・シャペルに代表されるような、エルミタージュ風な大柄さとは全く違うニュアンスを持っているのが、このシラー種によるコルナスなんですね~!
まぁ、言ってしまえば「よりコート=ロティ風」で有り、「より確実にエレガントさを前面に出した味わい」です。
ヴィンテージ的に言いますと1998年ローヌは大当たりの年です。それに隠れるようにして1997年も目茶良くて、このコルナス・ドメーヌ・ド・サン=ピエールの1997年は、アドヴォケイトで91~94Points、このグレートイヤー1998年の91Pointsを上回るとも取れる評価をしている位・・です。まぁ、この1998年を飲むと、若い頃はややタイトに締まってたんだろうなぁ・・と言う感じを受けますので、「アドヴォケイトは豪放・豪奢じゃないとローヌの点は低く出る」傾向を考えれば、
「グレートイヤーを過小評価してくれたお陰でリリース時よりリーズナブルに購入出来てしまう素晴らしいコルナス」
になっている・・とも考えられるんですね。なので・・非常にリーズナブルです。
でも、ネットを検索して巡回してみると、このコルナス・ドメーヌ・ド・サン=ピエールは1万円以上で完売しているのが散見されますから・・
「・・こんなに安くて良いのかな~・・」
とも思いますが、皆さんはどちらかと言うと「コルナス」を余り知らないでしょうから、この際是非飲んでいただこう・・と言う魂胆でのご紹介です。
シラー種のコルナスは、エルミタージュと比べるよりはやはりコート=ロティと比較すべきでしょう。自然派では大岡さんの師匠でもある偉大な造り手、ティエリー・アルマンさんがいらっしゃいますが、これも本当に素晴らしい・・しかし価格も結構なものでして・・中々皆さんには飲んでいただけないワインでも有るかと思います。非常にピュアでナチュラル・・そして官能的です。
こちらのドメーヌ・ド・サン=ピエールは熟し始めていて、スパイスを内包したエレガントなスタイルです。エキスが充実していて、旨みたっぷり!そこにヴォーヌ=ロマネ風の動物系皮革、凝縮した赤系果実・紫の・・ドライなカシスが感じられます。テクスチュアも非常に滑らかで、僅かにタンニンが感じられますが、これも質が非常に良く、渋いという感じにはならずむしろ甘い・・に変化中です。余韻も綺麗で長い!・・めちゃ美味しいです!
5千円台で購入できるのなら非常にお得感が高いはずです。是非是非!・・一推しにしたいくらいです・・が、正規品では無いので・・。ブローカー購入ですが、飲んで品質もチェックしOKです!飲んでみてください!お奨めします!

こちらは以前ご紹介させていただいた1998年です。抜栓失敗しなかったので色合いが美しいですよね・・。ボトルの色も違うようです。