● ラディコンのビッキエーレ(グラス)をご紹介しましたが、ワインもご購入いただけるものと思ってますので、どうぞよろしくお願いいたします。前回の時は仕入れられましたワイン、全てテイスティングしました。そして・・かなりビックリしました。以前のラディコンのワインとは印象がかなり違ってきており、
「とても洗練された味わい」
になっていたんです。
確かにメルロは素晴らしかったが、白ワインは理解が難しかったんです。でも・・ラディコンの白が本当に美味しいです。お勧めしちゃいます!
しかし、中には、
「ビオ好き以外には理解が難しいアイテム」
が存在します。
So2をパキパキ、ドンドン使用したワインがワインで有ると思っていらっしゃる方には、そんなアイテムは難しいです。各アイテムのコラムに、ちゃんと書かせていただきましたので、ご参考にされてください。
ですが、今回は数量も少なく、毎回全部開けてますと倒産しちゃいますんで、前回のコメントを中心にお届けいたします。

Radikon
ラディコン
オスラーヴィアで戦後間もなく、現オーナーであるスタニスラオ・ラディコンの祖父によって始められたワイナリー。1980年からスタニスラオにワイナリーは委譲され、それまで桶売りしていたワインを自らボトリングを始める。シャルドネやソーヴィニョンなど国際的なブドウの導入、畑をヘクタールあたり9500-10000本を高密植にし、過熟気味のブドウを圧縮空気式の柔らかな圧搾にかけ、バリック内での醗酵・熟成という最上の白ワインを造る上で世界中で採用されている手法をとってきた。しかし1995年からは、ピノグリージョ以外の白ブドウに70年代までは一般的に行われていた約2週間のマセレーションと大樽での熟成を採用し、畑でも除草剤や化学肥料などの使用をやめる。
太田社長より
息子サーシャのアイデアで生まれた父スタンコのワインへの入門編的存在のスラトニック(シャルドネ&ソーヴィニョン)とピノグリージョの2013が届いています。2012も危険な飲み心地でしたが、よりリッチな2013も素敵です。それぞれ1440&840本が入荷していますが、瞬殺必至です。ほぼ同量が年内に再入荷予定です。
オスラーヴィエ&リボッラ2004&2005の現地在庫を完全駆逐しましたので、06を持ってきましたぁ!天候に恵まれた06&07にとって、約2年(3年??)リリースが遅れたことは、非常に有益有効だったと思います。06はパワフルですが、切れ味も鋭く素晴らしい飲み心地を備えています。数年ぶりにヤーコットもヴィナイオータのラインナップに復活です!それぞれ500ml入り600本、1000ml入り300本の入荷で、同量が再入荷予定です。
今のようなラインナップを志向するようになった当時(2001年頃?)から2010年くらいまで、僕の中にあったものは未知なる世界への純粋な興味と彼らの哲学理念に対する多大な賛同の意が主で、今ほどのレベルではワインそのものの事を信じ切れていなかったような気がしています。彼らの言っていることが至極真っ当で、世間で常識とされていることの方が変だと思っていましたが、その当時のオータ目線からは、
「本当にこれで大丈夫なのだろうか?造り手のその選択は果たして正しいのだろうか?」
と懐疑的にならずにはいられないワインがいくつかありました。そんなワインの中で、僕が一生忘れることがないワインが3つあります。1つはマッサヴェッキアのアリエント02で、初めてマルヴァジーアが使われるようになった年。もう2つはラディコンの02と03の白全般。アリエントに関しては、ヴェルメンティーノの鋭さ、ミネラル感に魅せられていた僕的にはアロマティックなマルヴァジーアが入った事でワインが若干軽薄になった気がし、02のラディコンは雨がちな年でブドウの品質的には力がない年なのにもかかわらず樽での熟成期間を1年以上長くし、全生産量を酸化防止剤完全無添加でボトリング、さらに750ml&1500mlから500&1000mlへとボトルのサイズを変えるというわざわざ人生をややこしくしなくても…的選択をしたヴィンテージで、03は酷暑の影響でやたら濃いブドウができたため醸造的にも攻めた造りをした結果、揮発酸がただならぬ量生成され…。アリエントは問題なく美味しかったですし入荷本数も少なかったので瞬殺しましたが、ラディコンの02と03の売れ行きは、僕自身の懐疑心と同期するように、01が入荷した時ほどの勢いはなくなり…。ですが!!!!!!どのワインもリリース後4~5年の時を経て、僕の認識がいかに浅はかだったのかを完膚なきまでに思い知らせてくれました。アリエントは、雨がちな年だったことでアロマが先行していただけで、熟成とともにヴェルメンティーノのニュアンスが優勢になり、まるで酸化していたかのような02のラディコンは果実を取り戻し(つまり酸化ではなく還元していたという ことで…)、03も揮発酸バリバリのヤンチャ振りはどこへやら、雄大な雰囲気をたたえた大人なワインに…。
この度、セラー最深部に眠るバックヴィンテージを分けてもらえることになりましたぁ!!!!!!今更言うまでもありませんが、イタリアないし諸外国の方々の分を残す気など毛頭ありません(笑)。今回は比較的手前にあったオスラーヴィエ03が入荷です。そりゃもうメッチャクチャ美味しいです!500mlが1200本、1000mlが600本入荷しておりますが、そう長くは持たないのではないでしょうか。
「時間軸を超越した」という名に恥じないだけの壮大さ持ち合わせたワイン、フオーリ ダル テンポの01が届きました!前ヴィンテージの2000年は暑い年だったこともあり、膨大な果実がある規格外のボリューミーさを持ったワインでしたが、今回の01は強く、しなやかで、深い!値段に怯まず大量に購入してきましたので、たっくさん飲んでいただけますと幸いです。
そして、赤ワインがぬあんと3種類届いています!まずメルローは01がすべての要素が完全装備されたフルスペックワインとしか言いようがありません。
僕以上にこのワインのリリースを心待ちにしていた人はいないと断言できるワイン、モードリの03が満を持して登場です!Modriはスロヴェニア語でのピノ ネーロの呼び名。ラディコンは、ピノネーロをスロヴェニア側に所有する畑で以前から栽培していたのですが、収量が少なかったり単体で仕込む意味のあるテンションがないと判断して、メルローと混醸ないしブレンドされていました。なんと言いますか…ホント美味しいんです。こちらも社運を賭け大量に購入しちゃいました。
フリウリの赤の土着品種でネッビオーロやサンジョヴェーゼと並び立つような尊大さを備えたブドウは?と問えば、ラディコンだけでなく多くの造り手がピニョーロだと答えると思います。Pignoloは「小さなことにこだわる」とか「面倒な、厄介な」という意味があり、その名に違わず栽培も難しい上に、恐ろしくタニックでバランスが取れるまでに膨大な時間を必要とする品種です。今回入荷したのは2004年。5年の樽熟成ビンで6年寝かせてからのリリースとなりました。IGTのため、ブドウ品種をラベルに表記することができず、Pignoloの複数形でPignoliという名前で、ブドウだけでなく造り手自身も厄介なヤツという意味が込められているのかと。500mlが400本、1000mlが300本のみの入荷となっており、次回入荷予定はありません。価格が価格なので一瞬といことはないと思いますが、長くは持たないと思います。こちらも是非!