
ワインファンの多くは赤ワイン好きだと思われますが、何だかんだで店トータルでの販売比率を見ると、良いところ・・赤6~7に対し白が4~3の間なんですね。
まぁ、あくまでnoisy の店でのことでは有りますが、思いがけずと言うか、
「きっとそうなんだろうな・・6対4位か・・」
と言う感覚が正しいようです。
それに、毎日(本当に毎日ですよ・・少なくとも年間360日以上)ワインをテイスティングしている訳ですが、その内容と言えば、自分で勝手にその日に飲みたいアイテムを開ける訳では有りません。
「飲まなくてはいけないアイテム」
が有る訳ですね。先行きの新着の候補を片っ端からテイスティングしなくてはいけないんです。
なので、
「今晩のおかずは魚だから白ワイン♪♪」
と言うような、普通の人に許された自由な選択は許されておらず、カミさんが気を利かせてくれて、
「今日はカツオの刺身」
などとLINE してくれたとしても、バルバレスコを持ち帰らなければならない・・と言う涙ながらのシュチュエーションがしょっちゅうな訳で、これまた白ワインが好きなカミさんに、判るか判らないかは別にして、この素晴らしい白を飲ませてやりたいとは思っても、
「・・数が無いんだよなぁ・・やっぱり止めておくか・・」
と諦めざるを得ないこともママ・・ある訳です。
で、この超優良な白、リンクリンのミュラー・トゥルガウ・ロー・サルファーなどは、
「もう・・誰もが美味しいと判っているはずだから、敢えてテイスティングなどはしなくても良いはず!」
と判っていながらも、
「やっぱり新しいヴィンテージのミュラー・トゥルガウ、飲みたいよな~・・」
と思ってしまうので、毎年同じようなグラスの写真を撮ってアップしているにも関わらず、そそくさと探し出して家に持ち帰ることになるんですね。
カミさんも決して美味しいとか不味いとか好きじゃないとかは言わず、ただただ飲んでいるだけでは有りますが、その減り具合とか、飲んでいる姿には、やはりどこか安心感と安らぎを得ていることが見える訳ですね。
noisy としても、
「ん~・・やっぱりいつものミュラー・トゥルガウ!・・良いよな・・」
因みに昔は、ミュラー・トゥルガウは、リースリングとシルヴァーナーの交配種だと言われており、その通りに受け取っていた訳ですが、現在は、
「リースリングとマドレーヌ・ロイヤルの交配種」
で有ることが確認できています。
「なんだ?・・マドレーヌ・ロイヤルって?・・知らんぞ・・」
そうですよね・・実は、
「ピノ・ノワールとトロリンガーの交配白品種!」
なんですね・・。
「ん?・・何だ?・・トロリンガーって!」
実はこれ、ケルナーの親品種でも有る黒葡萄でして、現在の北イタリア、南チロルやトレンティーノ原産の品種なんですね・・。ケルナーは・・ってこれを延々とやると死んじゃいますからやめておきます。覚えていることや調べたことが間違っている場合や勘違い、忘れて思い出せない、書き損じなども有りますしね。その際はご容赦ください。
つまり、
「ミュラー・トゥルガウもピノ・ノワールの子供!」
って覚えておいてくださいね。しかも、
「黒品種 x 黒品種 =白品種!」
だったんですね~・・。黒×黒は白だったんですね~~・・凄いですよね~。
と言う訳で、2018年ものもしっかり旨い・・と言うか、年々コクを増して来ていると感じる素晴らしくピュアでほんのりナチュラルな白です。味わいは書きませんでしたが、毎年書いてますので・・以下をご覧くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【とても美味いです!おニューなだけに僅かなガスがピチピチと跳ねます!スッキリと飲めるのにシャバくない!素晴らしいです!】

ん~・・何だか売れ行きが凄くて、あっという間に無くなってしまうんですが、ようやくこの2017年が入って来たと思ったら・・もう無いそうです。
noisy 的には、
「やはりここは品質を確認して・・」
などと思っているものですんで、少し仕入れてチェックして・・とやっていたら・・ラシーヌさんにはもう無くなってると言う・・悲惨な状況です。
このミュラートゥルガウの優れた味わいは2016年ものと全く同様・・もしくはそれ以上です。まだ昨年収穫され、商品になったばかりですんで、僅かなガスが舌先にピチピチっと感じられ、ほのかな柑橘感をも膨らませてくれます。暑い夏には必需品・・かもしれませんが、もうほとんど無い・・すみません。お早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴュ-です。
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【マリアージュを気にしなくて良いニュートラルな味わいは思いの他、深みのあるものです!とても美味しい!】

酸っぱ過ぎないナチュラル&ピュアなドイツワインです。勿論品種はミュラー・トゥルガウです。
今、局地的かもしれませんが話題沸騰、物凄いポテンシャルとワインをそのまんま高密度にしたような素晴らしいユベール・ラミーの2015年、サン=トーバンやシャサーニュ、ピュリニーと言ったワインとは・・ある意味では、
「究極に対極に有るワイン」
かもしれません。
ラミーはホント美味しいですよね・・。昨日店頭で6本ほどご購入された方から電話をいただきまして、
「1級ショーメ・・滅茶苦茶旨いです・・あと何本いただけますか?」
と・・。まぁ、そんなにショーメばかりをお分けする訳にも行かないので、コンシ・デュ・シャンやアン・ルミイィと一緒に14本ほどお買い上げいただいちゃいました。有難うございます。
そんなユベール・ラミーはひっくりかえるほど美味しいとしても、その1/8ほどのプライスのこのナチュラル&ピュアなリンクリンのミュラー・トゥルガウも、
「・・ん~・・これも美味しいんだよなぁ・・」
と・・何不足無い香りと味わいに充分満足してしまいます。
ドイツワインとすると酸は突出しない穏やかさながら、まん丸なパレットを綺麗に描きます。侵入角はおだやかで、新鮮なメロンやリンゴのニュアンスに、適度な膨らみと素直な余韻が非常に心地良いです。
まぁ、ラミーの高級感・高質感は無いですけど、それにしても「たっぷりだ!」「充実している」「だぶついてない」と言うような肯定感が引っ切り無しに脳内を巡ります。素晴らしいです。
特に冬場の魚が美味しい季節には、余り考えなくて良いこんなワインが良いですよね。やっぱりお刺身・・だべますよね~・・?noisy なら赤ワインを合わせなくちゃならない時は「ヴァレンティーニ」のエクストラ・ヴァージンに魔法をかけて貰いますが、持っていらっしゃらない方も多いかと思います。
そんな時は、スクリューキャップで気軽に開けられるこのミュラー・トゥルガウでお刺身をいただき、メインディッシュはブルゴーニュの赤で・・などと言うような飲み方が良いですよね。そして残ったリンクリンは栓をして翌日以降にまた楽しめる訳です。
リーズナブルで美味しいデイリーです。是非飲んでみてください。2016年ものも万全!お勧めです!
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【とてもドライでピュア♪♪充実しています!しかも出来は今までで最高!これは飲むっきゃ無いです!】
アルザスのちょうどドイツ側・・・です。バーデンと呼ばれる地方のビオのミュラー・トゥルガウです。この品種はリースリングとシルヴァーナーの交配種ですが、中々美味しいものが見当たらず、noisyも、どちらかと言えば避けてきた感が有ります。
ミュラー・トゥルガウは、リースリングのような鉄火面的、誰も寄せつけないような面が無く、とてもエレガントだが、反面芯が無く、柔らかながらもちょっとダレ気味な味わい・・・平凡さを見ることが多いと思います。
しかしながら、このリンクリンのアイヒシュテッターは、見事にその「芯」が存在します。ですので、とても集中しているように思いますし、若いリースリングのように強烈な酸味で舌を刺激することも無い・・・ちょうど良いレベルに仕上がっています。ミュラートゥルガウらしいアロマティックさも魅力!これはSo2値が極端に低いことによる表情でしょう!
また、全くのドライですから、甘みによるぼやかしを得ることが出来ず、生成された酸の芯が必要になりますが、上記のようにしっかりと芯の有る味わいなんです。若々しいがやや熟れ始めた林檎や梨、花梨などの白、黄色のニュアンスのフルーツが、溌剌とした刺激を伴わないレベルの酸とマッチしています。サラッといていてしつこくないし、さりとてゴク味も不足の無いものです。
とっても美味しいので・・・是非この夏の定番として、置いていただきたい、とってもドライ&ピュアなドイツワインです。超お奨め!飲んでみてください!