
まぁ、フレンチワインの白に比較するとどうしても野暮ったく、中々思うような「丸いパレット」を描いてくれず、暴れん坊将軍だったり、酸不足ワインだったりと、肩を落とす羽目になることが多いイタリアの白ワイン・・かな・・と思います。
勿論ですが良いワインも有りますよ。でもそれは結構な金額、するのが普通ですし、
「ビオに寄り過ぎていて好みでは無いかな・・」
と感じていらっしゃる方も多いかと思います。
もうタウラージの世界に留まらずイタリアを代表するワインと認められたモレッティエーリのタウラージですが、少量、白ワインも造っているんですね・・。noisy も、グレコ・ディ・トゥーフォを造っていることは知ってましたが、「フィアーノ」も造っているとは・・知りませんでした。
まぁ、ここのところの円安・ユーロ高で、ワインもさらに高価になってしまっていますが、この位のプライスで質の高いイタリアの白ワインをご紹介できるのでしたら喜んでいただけるはず!・・と踏んだ訳です。
フィアーノは・・実に万人に公平な味わいです。もう見ただけで質感が伝わってくるようじゃないですか。何か密度の高さが映り込んでいるかのようです。
グレコの方は幾分、フィアーノに比較すると密度感は薄く、「サラリと流れて行くよう・・」な感じに見えるかもしれません・・・でも、
「・・すみません・・それは違います・・」
と言わないといけません。

フィアーノは、誰が飲んでも美味しい!・・と思っていただけるような、ものの見事に「まん丸なパレット」を描いてくれます。それでいてほんのりスパーシーさが漂い、柑橘系も冷たすぎず暑過ぎず・・のフレーヴァー、酸の豊かさには、中庸なバランスが見て取れます。
中盤から余韻にかけてのパフォーマンスも見事で、
「安いフィアーノの薄っぺらい味わいを想像すると見事に外す!」
と言えると思います。美味いです。
グレコの方は・・色や、写真の見え方から行くと、幾分「シャバく」感じられるかもしれません・・が違うんですね。こちらには、「蜜のニュアンス」がトッピングされ、中庸な・・とは言えないような、やや緯度の高い地域で生まれる果実と、やや緯度の低い・・少し南国に寄った地域に生まれる果実のニュアンスが同居しています。
ど真ん中に居住するフィアーノと、その北と南に分かれて居住しているグレコ・・と言うような感じでしょうか。
グレコは、やや口内を押し広げつつ入ってくるフィアーノとは異なり、より卵型のパレットを形成してくれます。卵の細い方の尖がり部分・・(^^~;; から侵入してくる感じで、徐々に太くなり、最大の口径部分を過ぎるとふわっと・・消えて行く感じです。
濃密さが有り、滑らかで果実感が高いです。これもまたかなり印象に残る味わいでした。
さすがにモレティエーリ、ワインの造りが上手いし・・やはりそこは感性のなせる業だと・・美味しくないフィアーノやグレコを飲んで来たnoisy も感じ入りました。是非飲んでみてください!お勧めします!