ユリス・コランを扱わせていただいて、飲みやすくて美味しいけれど、華々しく売れたのは最初だけ・・6千円ほどだったと思いますが、お客様も一巡して慣れてくると売れなくなって来ました。正規が山盛りになっていたのを覚えています。
そんなころ、ユリス・コランのシャンパーニュの熟成を見よう・・とバックヴィンテージが・・安くも無かったんですがブローカーのリストに有ったので、少々仕入れてみたんですね。
当初はブラン・ド・ノワールの数が少なかったので、凄い勢いで売れたんですね。ブラン・ド・ブランの動きは止まっている感じでした。仕入れはその頃かと思います。ところがですね・・ブラン・ド・ノワールのリリース量が一気に増えて、今度はブラン・ド・ブランは品薄、ブラン・ド・ノワールは山積みになってしまいました。
なので、正規輸入のブラン・ド・ノワールばかりを飲んでました・・この下の写真はその一部です・・ホント、
「誰も買ってくれなくなった」
んですよ。
そうこうしているうちに今度はアドヴォケイトで高い評価が出た・・と思ったら、今までは年に2回、山ほど送って来ていたのに・・全アイテム合わせて12本とか・・になってしまいました。溢れんばかりの在庫も綺麗になったんですね・・恐ろしいですね~・・ホント。
そしていつの間にか・・その少ない割り当てはさらに半分になり・・オリヴィエの猜疑心はとんでも無く膨らみ・・まぁ、ラシーヌさんには入っているのででょうが、表立っては売れないようになってしまいました。
それに Noisy wine にはもう2年近くも入って来ていませんから、売れないワインを何とか売れるようにとのお勉強用のブローカー品も、ずっと持っていても商売としては何の意味の無いものになってしまいましたので、この際・・ご興味のある方に販売しようと思った訳です。
人の心、気持ちの移り変わりは寂しいものです。まぁ・・ワインが売れるようになると、いきなり入荷数が少なくなり、気付けば入荷のご案内さえよこさないインポーターもいます。noisy はそんな割り当ては基本、断らなし、売れないと在庫の山になってしまいます。それが一気に引けて・・今度は案内さえないって、どうゆうこと?・・そんなことを繰り返しています。ご検討くださいませ。
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【とてもお問い合わせが多いブラン・ド・ノワールですが、捌ききれません・・】非常に細やかな泡、美しいピノ・ノワールの色合い、超繊細な味わいです!

「noisy もまともには飲んだことが無い、ユリス・コランのブラン・ド・ノワール」・・とご紹介していました。そうは言っても時折は口にしておりましたが、このようにしっかりと向き合ったのは初めてです。今回は6入りが4ケース届いたので、
「そろそろ・・飲んでも・・いいかな~!?」
と言うことで、到着間も無いにも関わらず、開けてしまいました。火曜の入荷で水曜ですんで、かなり暴れた味わいかと思いきや・・まぁ、荒れてないとは言わないものの、精緻で精妙、ピノの・・と言うよりも葡萄そのものの美味しさをストレートに感じさせてくれる、オリヴィエ・コランならではめちゃくちゃ美味しいブラン・ド・ノワールでした!
今回は特大写真もご用意しました。何せ時間が経っても泡が全然消えないもんですから、液体の部分の艶めかしい色合いを写したい・・と思っても、接近して泡の下に焦点を合わせないと撮れないんですよ。普通だと到着間も無いシャンパーニュは、泡も荒れてしまって、
「細やかな泡の姿」
などは撮れないんですよね。使用しているのはブルゴーニュグラスですから、泡は非常に飛び易い、無くなり易いのに、目の細かな旺盛な泡が持続しています。勿論、クリーミーです。しっかりと休養させたらもっと滑らかでクリームそのもの・・みたいになるでしょう。
かといって
「ガス圧が強いのか?」
と聞かれましたら、
「ノン!・・決して強くは無い」
と答えます。
通常のシャンパーニュに比べるとむしろ弱めと言って良いでしょう。でもしっかり・・旺盛な泡を出してくれるので、
「ガス圧は弱いのでむせること無く、ワインの美味しさそのものを味わえる」
状況になっているので、
「その元になっている美しい葡萄の姿が伝わってくる」
のだと思います。
酸もキツクは無いがレベルはしっかり有り、しかも真ん丸なパレットを描きます。ワインを勉強中の息子に・・
「どう?」
と尋ねてみると、
「ん、美味しい。まるでドライでピュアなリンゴジュース?」
などと言っておりました。
まぁ、リンゴジュースはどうかとは思いますが、本当にこれは果実のジュースが元なんだ!・・と言うことが判る精妙な味わいなんですね。それも非常に高質感がたっぷりで健康的なんです。しかも非常にドライです・・エクストラ・ブリュットですから・・。
アロマには、これまた精妙な石灰系の石のようなミネラリティがたっぷりで、新鮮な果実に鼻を近付けて匂いを嗅いでいるような気にさえしてくれます。
多くのシャンパンハウスがするような、自身のブランドの味わいに強制的に近付けるような部分は感じず、ただ安らかで健康な葡萄をアルコールに昇華しただけ・・と言う、ナチュラルな味わいがします。
ユリス・コランもそう、セドリック・ブシャールも似ていると思いますが、こんなに美しい自然な味わいのピノを飲んでしまうと、この二人のシャンパーニュは他とは同じシャンパーニュとは思えない・・と言う気持ちにもなってしまいます。師であるジャック・セロスの味わいの延長上には有るのでしょうが、師でさえ、このような自然な味わいでは無い・・とも感じます。
そして多くのブラン・ド・ノワールが持ち合わせない「軽妙なるエレガンス」とも言うべき、鈍重さを全く感じさせない美しさが特徴と言えるでしょう。ついつい・・息子と二人で飲み終えてしまいましたが、酔いは非常に軽く、醒めても全く辛さの無いナチュラルなシャンパーニュでした。 まぁ・・息子はまだそんなには量を飲めないので、2/3以上は noisy が飲んだことになるのでしょうか。
素晴らしいシャンパーニュでした。是非お早めにお求めください。この先には新たな世界が拡がっています。