ヴィニュロン・ブリュノ・デュシェン
ヴィニュロン・ブリュノ・デュシェン
フランス Vigneron Bruno Duchene ラングドック・ルーション
● こんなに自由に、全ての束縛から逃れて、ただ自然の大いなる懐に抱かれながら、土地の恵みの葡萄をワインに転換することが、こんなにも大きく心を揺さぶるなんて、本当に素晴らしいと思っています。そして、そんなワインを皆さんにご紹介できることがただただ嬉しいです。
ブリュノ・デュシュンの、心に染み入ってくる味わいをご存じ無い方にとっては、フランスの西南、有る意味、ワインの本流から外れた地域の名も無いワインなど、全く興味を持たないに違い有りません。ましてグルナッシュなどと聞いても、
「あぁ・・、シャトーヌッフの構成品種の一つだよね・・」
位の感想で、
「ルーミエのミュジニーは何とか手に入らないだろうか・・」
という寝ても覚めても頭から離れない深い願望に遮られて、いつまでも呪縛された自身の世界観から逃れることなど、他人のことのように思われてしまうのかもしれません。
でも、一途に何かを追い求めることは決して悪いことではなく、スペイン国境の南仏の辺境の地で、ダイナマイトで植樹をし、両デュガ、ジャン=フランソワ・コシュも仰天するに違いない低収量で、比類ないテロワールから比類ないワインを生み出すブリュノ・デュシュンも、きっとそうした性格の方なんだろうと思います。
彼の生み出すワインは、ブルー色彩が基本の、鮮烈なエチケットに描かれた、そのまんまの香りと味わいをみせます。強い日差し、青い海、(見えないけど風・・・)、丘、段々畑、そして淡い海の色の空(見えないけど空気・・・)。そしてブリュノ・デュシュン・ヴィニュロンと書かれたカプスュルが、全てを物語っているようです。ドメーヌでは無く、ヴィニュロン、葡萄栽培者で有ると言う事なんでしょう。
もしかしたら、ブリュノのワインは高いんじゃないか?と思う方もおられるかもしれません。どのように感じていただいても、それは全く構わない訳ですが、noisy的には、とても安いと感じています。わざわざお奨めしなくても、きっとすぐ売切れてしまうとは思うのですが、何ゆえにワインが好きなのか、とかの本質の部分で知っていただきたくてゴタクを散々並べています。グラス一杯の中から感じ取れるものがとても多い、本当に素晴らしい表現のワインです。希少すぎて、勿体無くて、とても飲んでからのご案内には成りませんで申し訳ないのですが、本当にお奨めです。
【きっと飲めないんだろうな・・・(T.T! 】
個人的には本当に素晴らしいワインだと・・・思っています。誰が言い始めたのか知りませんが(本当は知ってる・・)、南仏のロマネ=コンティなどと言われているようです。言いたい気持ちは判りますが、ロマネ=コンティとは飲んだイメージもテロワールも全く違うし一致しそうな部分も感じないので、そんな呼び方は当てはまらないかと・・思います。ブリュノ・デュシェンはロマネ=コンティを造りたい気持ちはあるのかもしれませんが、ロマネ=コンティ、もしくはその複製物を造ろうと思ってこれらのワインを造っているわけじゃ無いでしょう。
このような、モロにエチケッタどおりの太陽と山と海と丘(岩盤だらけのね・・)を感じさせるワインは、もしかしたら飲む人を選ぶのかもしれませんよ。ブルゴーニュと同じものを期待してもそれは無理!ブルゴーニュのワインはブルゴーニュでしか納得できないものです。何かと比較の対象にするべきワインじゃ有りません。
しかし、本当に岩の味がする(土じゃなくて・・・)、太陽のメチャ強い光を感じる、海から吹きつける風が吹いているワインなど、いや、それがまざまざと感じられるワインなど有ったでしょうか。しかも、ワインとしてかなり高レベルな出来をしていると感じています。
まあ、着たばっかりで、しかも今回は、前よりも多く戴けたので、飲んだ数は少ないとは言えnoisyは前のヴィンテージを飲んでいるわけですので、皆さんにも是非飲んでいただいて、塩と石灰(そんな小さなものじゃあ無いが)と太陽光とほんの少しの乾いた土の産物を評価していただければ・・と思います。え~、絶対お薦めなんてしませんよ。残ったら全部 noisy のもの・・です!
●N.V.(2015) Ines Blanc V.d.F.
イネス・ブラン V.d.F.
【シャトー・ラ・バロンヌから供給された葡萄を使用して新キュヴェが誕生!圧倒的に少ないブリュノのラインナップが少々増えました!】
noisy も大好きなデュシェン・・そして彼のベースのワインです。毎年・・少しずつ入荷数量が減っているように思いますが、結局あ~だこ~だ言う必要の無い、素晴らしいキュヴェです。強さはそれなりには有りますが、ブルゴーニュのワインとも共通項の見つかる味わいです。滅茶苦茶凝縮していますがエレガントさもたっぷり・・です。ブルゴーニュの赤い果実が、やや黒味を帯びているだけ・・、そしてやや強い酒質になっているだけとお考え下さい。
今回リリースされたキュヴェは、例年・・と言うか昨今は時々リリースされる「コラル・ヌー」が無く、「バニュルス」と「イネス」をドメーヌものから、またシャトー・ラ・バロンヌの葡萄で「ルナ・ペット」「ラ・メール・ラッシュ・ヌ」が届いています。
もっとも「ラ・メール・ラッシュ・ヌ(ペティアン・ロゼ)」は手違いで到着していませんで、次回のご紹介になります。
また、ベースの素晴らしいワイン、ラ・ルナにも買い葡萄が使用されるようになり、圧倒的に少ないブリュノの葡萄を補完する形になっています。
まぁ・・買い葡萄とは言ってもブリュノ自身が育てているようなものですから、品質には全く影響していないと思われます。
「ラ・ルナ」はご存知ブリュノのベースのワインです。ドライでエキスがキッチリ出たピュアな力強い・・そして精緻さをしっかり持った優れもののリーズナブルワインです。ブリュノ・デュシェンの入門編としても最高ですが、単にリーズナブルなだけでは無くその熟成力にも驚かされるでしょう。
「ルナ・ペット」はシャトー・ラ・バロンヌの・・あの凄い質のムールヴェードルとカリニャンをペティアンに仕上げたキュヴェです。バロンヌの単品のムールヴェードルや物凄い樹齢のカリニャンをお飲みになられたかと思いますが、そのポテンシャル高い葡萄をブリュノがどんな風に仕上げたか・・非常に希少です。
「パスコール」はご存知でしょう。ブリュノのエキスたっぷりな看板ワインです。コラル・ヌーがパワーならパスコールはしなやかさ、エレガントさに長けたキュヴェです。さっさと飲んでしまうワインでは無く、少なくとも3年ほどは寝かしていただきたいです。入荷は両手が不要になってしまうほどの本数に激減しています。
そして「ラノディーン」。ブリュノのトップワインです。こちらはまさに「コリウールの魂」をブリュノが表現している・・とさえ言えるキュヴェです。例年マグナムのみのリリースですが、5~6年は放置すべきかと思います。
「ル・バニュルス・ド・モマン」はこのスペイン国境に近いバニュルスの歴史有るやや甘口~甘口のワイン、ヴァン・ドゥー・ナチュレルです。因みにヴァン・ド・ナチュレルでは無く、「ドゥー」=甘口です。発酵途中に葡萄で得た蒸留酒(ブランデー)を足して発酵を止め、甘さを残して仕上げたもので、驚異的な長寿さを誇るこの地域独特の製法のワインです。もっと因むと・・最高の「バースデイイヤーワイン」と言えます。2015年生まれの方が赤いちゃんちゃんこを着る年になられても、おそらく全然へっちゃら、への河童で美味しく飲めるでしょう。
白ワインに移りまして、「ヴァル・ポンポ」です。グルナッシュ・ブランで造られるブリュノの凄いワインです。noisy も大好きでして・・このミネラル感は、目の前にその畑の状況をアリアリと想像させてくれるような石や岩の存在、そして海の香りを運んで来ます。凄いワインだと思います。
「イネス」はグルナッシュ・グリを主体にグルナッシュ・ブランを加えたオレンジ色の白ワインです。灰色に近い実のはずですが、抽出するとなぜかオレンジ色になるんですね・・。熟してくると褐色と言うか灰色に戻って行く・・noisy も飲んだことが無いキュヴェです。
ビオロジックで自然酵母、So2を使用せず、無濾過、無清澄と言うナチュラルさですが、全く危うさの無い、見事なピュアさを演出してくれる凄いワインたちです。お早めにご検討、ご注文くださいませ。
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