
ブリュノ・デュシェンとはもはや相当に長いお付き合いですから、お客様ももう・・判っていただいてるだろう・・みたいな感覚で、余り説明せずに済ませてしまっていることが多いことに気付きました。
長年同じようなことをやっていると、そんなことにも気付かない、気付けないようになってしまうのは・・いけないですね。反省しています。
そもそもブリュノ・デュシェンは、基本的に・・1本の葡萄の樹から沢山の房を収穫することをせず、また多産になった葡萄を購入することも無い・・そしてそれを出来得る限りにおいて、So2 を使用せずに仕上げる訳ですね。そしてそこから生まれたワインを飲めば、
「デュシェンもまた感性の人」
だと思っていただけると思います。
確かに、時に・・ヴィンテージなりの濃度になってしまうことも有りますが、基本的には「薄旨」です。この2023年のオダンをご覧ください。
「美しく輝くやや淡い色彩」
をしていると思います。
ブルゴーニュワイン的な濃度・・と言って良いでしょう。アルコール分は13度と、これまたブルゴーニュワインの最適の度数とも言えます。
2枚目の写真からはその濃度、薄さ、濃さが判りやすいと思いますが・・濃くないですよね・・
そして・・スペインとフランスの国境付近がブリュノ・デュシェンの本拠コリウールで、この葡萄は、
「スペインはカタルーニャの葡萄を混醸」
しています。

Noisy wine では余りスぺインのワインの紹介は少ないと思われているはずですが、そもそも・・
「暑苦しく感じるワインは余り扱わない」
んだと思います。
濃いのは良いんですが、濃くて暑苦しいのは・・余り良いと思ってないんですね・・(^^;; すみません。
ですからテキメンに・・スペインワインは余り無いと言うことになります。
そして、タンニンがビシバシ利いていて、酸が暴れていて・・おまけに真っ黒で残糖感が・・となると、そりゃぁ無理・・となってしまうのでしょう。
たしかにそのような中にも、将来性の高さが見える高ポテンシャルでリーズナブルなワインだと判断しますと・・セレクションする可能性は大ですが、エゲツ無いのにはどうも食指が伸びないんですね。実際、そのようなスペインのワインには結構な確率で出会ってしまう訳です。
このオダンですが、伸びやかなエキスが集中しています。しかし酸が美しくしっかり存在し、冷涼感がバッチリ、美しい赤紫のチェリーが中心の真円なパレットを描いてくれます。残糖感は微塵も無くドライですが、滑らかな触感がエッジの丸みと相まって非常にテクスチュアが良く、残存So2の感覚も無く飲んでいても心地良い・・素晴らしい出来だと感じます。完成度が高いです!
買い葡萄でここまで出来るとは・・やはり半端無いですね・・デュシェン!・・是非飲んでみてください。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【何とアペラシオンどころか、国境をも跨いでしまいました!・・ヴァン・ド・フランスで良いんだろうか?・・】 またやってくれちゃいましたね。本拠はスペイン国境のバニュルスですからフランス国内なんですが、この「オダン」は何と、
「お隣のスペイン・・カタルーニャ自治州の生産者から仕入れた葡萄」
で造っちゃってます。しかも・・
「So2無添加」
ですよ・・こんなの有り得ますか?・・自由ですね~・・ホント。まぁ、お隣っちゃ・・となりなんでしょうけどね。
そして、バリックとアンフォラとステンレスタンクで仕込んだキュヴェをバッティングすると言う・・ブリュノならではの、
「垣根無し!」
の自由なワイン・・なんですね。
でも入荷はたったの3本・・・です。飲みたいが自粛します・・。仕方ないですね。エージェントさんが言うところを信じると、本当に無いみたいなので・・来年以降に期待します。申し訳ありませんがお一人様1本、制限の無いワインも1本、他に何かご購入くださいませ。