【完璧!・・と思わせてくれた素晴らしい2017年ものでしたが、2018年ものは滅茶ナチュール!・・それでいて破綻しない・・って、ファン・フォルクセンも新たな境地へとブラッシュアップを始めたか?!】

実はですね・・2017年ものが余りに美味しくてお客様の反応も素晴らしく、ただ早々に完売してしまったので、
「ヴィンテージ更新!・・2018年も2017年同様、滅茶美味しいです!」
と書いて済ませよう・・などと、取らぬ狸の皮算用をしていた訳です。・・まぁ・・noisy も自分で言ってれば世話無い訳ですが何から何まで自分でやらねばならず相当に忙しい人ですので、このように滅茶美味しくてリーズナブルで、黙っていてもバンバン売れて行くアイテムを「以前のレヴューです」で済ませられるとしますと、ちょっと有難いんですね。
ですが・・まぁ、お判りになられる方にはバレバレかと思いますが、グラスの写真をご覧ください。
「・・ん?・・2017年と2018年じゃぁ・・結構に違うように見えるけど・・」
「2018年ものは相当・・いや、かなり So2の使用量が少なそうに見えるなぁ・・」
「・・これはナチュールなワイン・・だね!・・しかも危険性はほぼ無い・・」
などと思われた方、「正解!」です。
僅かに異なる色彩、照り方では有りますが、2017年ものが「SO2の少なさ」を連想させないビジュアルなのに対し、2018年ものは、So2 の少なさ・絶対量そのものの少なさまではストレートに現わしてはいないものの、
「So2 を抑えた、もしくは醸造初期に使用するSo2の量を控えた感じに見える」
のは間違い無いでしょう。もっとも残存So2の総量としては、醸造由来の生成量が有り、且つ、瓶詰からの経過日数が判りませんのでハッキリは判りません。それでも少なくとも、
「2017年ものよりもナチュール(サンズ・ナチュール)寄りの味わい」
なことは、テイスティング結果的にも間違い無いです。
まぁ、昔のことを言ってしまえば、物凄い長身のローマン氏に、
「ねえ・・もっとSo2、減らしてよ・・」
と泰子さんがニッコリしながらもちょっとキツイ言葉を投げ掛けていたのを思い出します。noisy 的には、
「確かにそこは感じるが、一気に半分に・・もしくはゼロにするのには、造り手としたら冒険だよなぁ・・」
と思っていました。でも、この流れを見ると、ローマン氏も「So2使用量を下げる」ことに、自身が生み出すワインの将来を見たのかもしれません。
余りに素晴らしかった2017年もののイメージをそのままに、テクスチュアはフカフカと柔らかく、ノーズもソフト、香りのスピードは速いと言う特徴が有ります。揮発酸の生成量は全くゼロか?と聞かれますと、ゼロでは無いでしょう・・と答えざるを得ませんが、かなり検出限界寄りです。
それでいて、2017年もののような素晴らしいメロンや青りんご的フルーツ香とミネラリティのアロマ、ドライながらも旨味やコクがきちんと感じられ、美しい余韻の自然な減衰がそのままに、そのSo2の少なさゆえの表現が載っている感じですから・・これはもう、ついつい・・「美味しい!」と言ってしまいますよ。
もっとも、2017年もののような完成度まで到達しているか?・・と言う点においては、輸入の疲れ、瓶熟の期間の短さから、もう少しだけ時間が掛かると思われます。
また、嬉しいことに・・
「何故か・・相当な値下げ!」
なんですね~・・。2千円切ってのご案内になりました。ナチュラルで滅茶美味しいので、是非飲んでみて下さい。お勧めします!
【ファン・フォルクセンらしいピュアさの勝ったナチュラルな味わい!メロンや青りんごが香る・・でもしっかり骨太で甘く無いです!秀逸!】

この位のプライスでこれほどのポテンシャルのリースリングが楽しめるなんて、良い時代になったものです。きっちりとミネラリティが有り、僅かに「金属的」なザール風なアロマ、滅茶苦茶ドライ・・と言うほどでは無いが甘く無く、ボディも分厚いが酸っぱく無く、本当に良く出来たリースリングです。
因みにエチケット下部に書かれている「VV」は、「ヴィエイウユ・ヴィーニュ」の略では無いそうでして・・判るかな?・・そう、「ファン・フォルクセン」の略なんですね。「ファン」は伯爵・・だったか?・・「ファン」とか「フォン」は貴族の階級だったと思います。なので高貴なお血筋であられるんですね。そう言えば、若社長は見上げる程の長身に長い髪を後ろで結わえていらっしゃいました。まぁ、noisy も似たような髪型では有りますが、
「微塵も高貴さが感じられない!」
に違い無いですが・・気にしてません。庶民で結構!・・汚いナリをしたワイン屋の親父で結構!・・でも美味しい(・・だろうと思ってもらえるはずの)ワインを一生懸命お勧めするのが生業です。なかなか判って貰えませんが、やっとここまで来た・・みたいな感覚も有ります。そもそも・・ネットでワインをやり始めた時は、
「ブルゴーニュはほぼ無視されていた。ボルドーばっかり!」
でしたから、それこそ「レ・ゴーディショ」とかね・・出物が有っても誰も買わないから、随分仕入れさせていただきました。
そんなnoisy も、実はドイツワイン、大好きでして・・あ、まだ飲んじゃいけない歳で学校の先生に飲まされまして・・はい・・それ以来、リースリングは好きなんですね。是非飲んでみて下さい。ちょっと「目から鱗」的な美味しさですよ。お勧めいたします。