【ドイツを代表する傑出した畑シャルツホーフベルガーの辛口でアドヴォケイト連続98ポイント!グローセス・ゲヴェックスを代表する銘柄です・・が、圧巻な気品と繊細さで激旨です!・・しかもG.Gの最高傑作でもこの価格です!】

もの凄いワインが眠っていました。いつか仕入れようと狙っていたんですが、中々タイミングが合わず・・ですが、2017年ものですから・・
「今、このタイミングで仕入れないと無くなってしまうに違い無い・・」
と・・なので、例の如く・・
「あるんなら全部ちょうだい」
と担当さんに言ったら、
「ラベル不良も含めて21本有ります」
とのことだったので、そっくりいただきました。なのでテイスティングしたのはラベル不良で、ペルゲンツクノップと言う畑名を示しているに違い無い「赤いP」の斜め右上にキズが有ったボトルです。
Noisy wine としますとこのペルゲンツクノップのご案内は2012年もの以来・・と言うことになります。中々仕入れが上手く行かなくなったのがこの頃ですね。
シャルツホーフベルガーと言えば、ドイツを代表するワインです。生産者としますと誰もがご存じ?かと思いますが・・
「エゴン・ミュラー」
です。
このエゴン・ミュラーのシャルツホーフベルガーも素晴らしいですが、価格も高いし・・何せ、
「シャルツホーフベルガーの・・何を買えばよいの?」
と迷ってしまうほど・・アイテムがごっそり存在します。
しかも高級になればなるほど・・甘くなる訳でして・・こう言っては問題かもしれませんしそれだけでは無いんですが、ワインの人気とのパラドックスがドイツワインに生まれてしまった原因にもなっているかもしれません。
でそういった問題を含め、良いドイツワインを判りやすく、まぁ・・平たく言えばフランスのブルゴーニュワインのようにしようと??・・頑張って来たのがV.D.P.と言う「ドイツ・プレディカーツワイン生産者協会」でして・・まぁ、これもまた語弊は有るかと思うんですが、
「VDPの鷲のマークを見たら、ブルゴーニュの階層を思い出そう!」
と思っていただけましたら、そうは遠く無い話しになります。
つまり、
一番下のクラスは地域名ですからA.C.ブルゴーニュ・・これがVDPでは、「VDPグーツワイン」
その上のクラスは村名ですから・A.C.(例)ヴォーヌ=ロマネ・・で「VDPオルツワイン」
その上のクラスは1級ですから・・A.C.ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・・・で、「VDPエアステ・ラーグ」
一番上のクラスは特級ですから・・A.C.(例)リシュブール・・で「VDPグローセ・ラーグ」
となります・・が、さらにその上に、特別銘柄畑として、
「VDPグローセス・ゲヴェックス」
が少数の畑のみ、指定されています。
しかもこのワインはその「グローセス・ゲヴェックス」の畑の特別な部分で収穫されるものなので・・言ってしまえば、
「ラ・グランド・リュの畑の元ラ・ターシュだった部分をワインにした Cuvee 1959 みたいなもの・・」
とも言えるかもしれませんが、グローセス・ゲヴェックス自体は1級畑~グラン・クリュの中でも理由が有ってその畑自体を別格指定したもの・・でしょうか。
なおこの上に記載させていただいた説明は、相当ザックリです。判りやすいようにかなり丸めたり意訳したりしていますので、ツッコミしないでくださいね。

で・・飲ませていただきました~~!・・いや~・・正直に言わせていただきます。
「・・こんなの、売らず買わずにずっと放置なんて・・ワイン屋はホントしょうもないね・・」
まぁ、自分も含めですよ。高いから飲まない、少ないから飲めないと理由は付けてそのままですから・・はい。
ふんわりとした柔らかさを持ったアロマには、蜜、そして最上級のリースリングにしか感じられない見事なリースリングの品格高いアロマ、やや白さを持った鈍い銀色の鉱物と石、そして何とも上質な黄色、白の果実。
適度な膨らみと締まりを持ち、酸バランスも豊かだが鋭角さはさほど無く、非常に心地良く流れて行くような飲み心地。余韻は素晴らしく長く、異常に美味しい果実酸が無くなった後に数度逆流する。
いや~・・素晴らしい!・・アドヴォケイトはこの2017年ものに「98ポイント」を付けていますが2016年もの、2019年ものも98ポイントです。辛口ですよ・・少なくとも甘さとしての認識は無いと思います。
ライバルと言えば・・甘口になってしまいますが、同じくシャルツホーフベルガーのエゴン・ミュラー家でしょうか。アドヴォケイトはエゴン・ミュラーの2017年シャルツホーフベルガー・リースリング・アウスレーゼ・ゴルトキャプセルに100ポイント・・付けています。これをどう考えるかは・・お客様ご自身の判断でしょう。
確かに、酸度のレベルが高めのドイツワインに有って、甘口の高級酒は・・美味しいんです・・言葉を失う位に美味しい・・
でも、この辛口のペルゲンツクノップ2017年も、
「とんでも無く旨い!」
のは間違い無いです。
ただし!
こんなことを言うとぶち壊しのような感じになってしまうかもしれませんが敢えて言わせていただきますと・・もしかすると、こんな感覚になるかもしれません。
「・・いや、滅茶美味しいですね・・!・・でもこれって・・凄いワインなんでしょうか・・?・・さほど凄みみたいのは判らないんですけど・・」
と。
そうなんですね・・その素晴らしいワインの「凄み」は、現在成長中です。今飲んでも滅茶美味しいんですよ・・でもその凄みは育っているんですが、まだ拾い辛いかもしれません。
アドヴォケイトはこのワインの飲み頃を、
「2025年から2050年」
としています。
そう・・実はまだ、本領を発揮するまで育っていないんです。それでもめっちゃ美味しいんですよ。
このアドヴォケイトの2025年からと言う飲み頃予想ですが、noisy は正しいと思います。あと2年ほど寝かせた方が、よりポテンシャルも取りやすいし、今よりも美味しく、凄みも備わってくるでしょう。
もう・・余りに美しい飲み口なので、もしかしたら・・
「スイスイっ!」
と飲んでしまうと思います・・入っちゃいます。
しかしですね・・その時には余りに美しく、心地良く、スムーズな流れの中にポテンシャルが埋め込まれているので気付き辛いんですね・・。
実はとんでも無い実力を持った「化け物」なんですね。アドヴォケイトは98ポイント、良く付けました。飲み頃予想2025年からとしましたが・・ちゃんと仕事をしました・・久々にそう思いました・・(^^;;
もし余力がお有りでしたら複数本ご購入され、1本は直近で楽しみ、数年後に残りを飲んでみる・・そんな楽しみは人を成長させてくれると思います。しかも・・
「価格は信じられないほど安い!」
です!
グラン・クリュで、アドヴォケイト98ポイントで・・この価格です。因みにエゴン・ミュラーのゴルトキャプセルはおそらく20万ほどすると思います・・その5%以下の価格ですよ・・。
是非飲んでみてください。
「絶対に・・美味しく無いと言う方はいない!」
と思います。ただし、「凄い」が判るのにはそれなりの時間とスキルが関係するかもしれません。どうぞよろしくお願いいたします。