
美味しいですね~。2009年のクアエスティオは、キリッとしつつ非常にドライな中にもコアがしっかり存在し、ブラン・デ・ブラン(ブラン・ド・ブランの意味では無いです)的な美味しさを感じさせてくれるものでした。
他のキュヴェも「並みの造り手では無いと感じさせる」レーヌ・ジャンヌのワインですので、美味しかったクレマンもさっさと欲しくて、早めにオーダーをしておりました。早速持ち帰りテイスティング・・グラスに注ぐと、
「・・ん?・・今回はシャルドネだけじゃ無いのかな・・プールサールでも混ぜ込んだのかも・・ピノの可能性も有るかな・・」
などと思いつつ飲み、
「ん。前回の2009年よりも旨みが強く、複雑性も有る。でもガスは弱めかな。泡の持続性2009年の方がしっかり有ったはず。黒葡萄を混ぜた性か、単にボトル熟成の時間が短いからか?」
などと思っていたんですね。
だって・・見てくださいよ。確実に淡い「ピンク」が見て取れるじゃないですか。なので、プールサール辺りのブレンドと思っていたんです。
で翌日、店でテクニカルを確認してみると、
「シャルドネ100%」
と記載してあり、
「・・またまた~・・手を抜いて2009年のをそのまま出したかな~?」
と軽いノリで考えつつ、担当のM君に連絡すると、
「・・いや、シャルドネだって言ってましたよ。」
と言うので、
「ん~・・飲んだ感じも黒葡萄のニュアンスが有って、シャルドネ的な中域を感じなかったんだよね・・」
と返し、テイスティングした写真を送ると、
「・・赤いですね・・」
と。まぁ、2009年の写真も送ったので比べれば一目瞭然でして。で、ドメーヌに尋ねてくれたんですね。
で、結論としましては、
「ドメーヌはシャルドネ100%だと言ってます。」
とのことになりました。

まぁ、このようなことは往々にして有りまして、ドメーヌでも植わっている葡萄を勘違いしているパターン、もしくは、樽寄せ(樽毎の差を無くすために一時的にタンクに集めること)の際に何等かの手違いで違うものを混ぜてしまうパターン、意図的にブレンドしたが忘れてしまうパターン、そして確信犯的詐称パターン・・(笑・・などが有ります。
あくまでシャルドネだと言い張るものですから・・今回は、
「シャルドネ100%の何らかブレンド」
と言う訳が判らないことにしておきたいと思います。なので、飲んで美味しければ良いと言う方は問題無いですが、
「ソムリエ試験対策」
「エキスパート試験対策」
の方は、決してその対策用の対象とはしないように・・・(笑 お願いいたします。
また、
「・・始まったよ~・・noisy の適当過ぎるテイスティングコメントが・・嘘ばっかり!」
と思われる方は、是非ともこの素晴らしいシャルドネ100%のクレマンを飲んでいただき、ご自身の感覚でどのように感じられるかと確かめていただきたく存じます。
いや、めっちゃ美味しいんですよ。でもシャルドネ100%は無いだろ~!・・と思うだけです。ワイン会では話題を振りまいてくれるに違い無い、ピンク色のシャルドネ100%のクレマンです。お勧めします!
以下は2009年のこのワインのレヴューです。
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【素晴らしいです!とても肌理細やか、旺盛な泡、なめらかさ、複雑性・・ピュアでシャンパーニュに匹敵!】
泡のページに出さないですみません・・。これはもうべらぼうに旨い泡です。ジュラのシャルドネによるクレマンですが、産膜酵母由来の少しエグイとも思えるような香りは全くゼロなのに、味わいには
「産膜酵母由来じゃ無きゃこんな複雑な旨みを生成する酸はどうやって生まれたの?」
と不可思議に思わざるを得ないほど・・です。シャンパーニュも真っ青な仕上がりでして、ナチュラル&ピュアな上に複雑で滑らかです!左の写真を見てください・・・通常はこんなに泡を撮影できないんですよ。ブルゴーニュ用の口径の大きなグラスではすぐに泡が消えるので、写真には撮れないんです。でも、このクレマンの場合、泡が落ち着くのを待って・・3分ほど掛かってこの状態です。ようやく液体の色合いが見えたので撮影したんですね。
また、この上でご紹介のスティルのサヴァニャン、シャルドネが感動的な仕上がりですから、そこから言えば、「まだまだ!」と言えるのかもしれませんが、スティルと比較するより、ティソさんのスティルの前に飲んでちょうどピッタリ!・・と言える味わいかと思います。
久しぶりにリーズナブルで素晴らしいクレマンに出会いました!ぜひ飲んでみてください!目茶旨し!お勧めします!