
フィネスさんの輸入のプイィ=フュメです。ソーヴィニヨン・ブランですね。
例えばディディエ・ダグノーの凄~いミネラリティのハードなプイィ=フュメを飲めば、
「・・お~・・・マンモス・ミネラル・ベリー・グー!」
と・・、呆気に取られるようなミネラリティの壮大さに感動を覚えるでしょう。それに15年ほども熟成した1990年頃のシレックスには、しっかりと表情も出始め、
「やっぱりディディエ・ダグノーって素晴らしい!」
と思われるでしょう。
例えばアレクサンドル・バンの滅茶苦茶ナチュラルでソフトなプイィ=フュメに出会えば、
「ビオとはこう有るべきか!?」
と感じられるかもしれません。
しかし、ディディエ・ダグノーがいかに凄くても、飲む時点での美味しさを考えると・・膨大な時間を待つことになってしまいます。また、アレクサンドル・バンのプイィ=フュメは、ソフトで丸く、滑らかですが、
「ん~・・こんな感じは好みじゃ無いんだよな~・・」
と、先進的ビオに対する抵抗が有るかもしれませんよね・・。
そんな中でこのレジ・ミネさんの古木によるプイィ=フュメは、その「ど真ん中」に存在していると思えるようなナチュラルでピュア、しかもソーヴィニヨン・ブランのワインとしてもかなりなポテンシャルを持ったワインであると言えるでしょう。
何しろ、飲み頃などは気にしなくて大丈夫・・今飲んで、非常に旨いです。白、黄色、黄緑、僅かな赤みを感じさせる果実や柑橘が、ノーズからも口中からもピュアに感じられます。テクスチュアは非常に滑らかでテッカテカでまん丸です。
ソーヴィニヨンらしい、ちょっと青みの有る感じが、「嫌味」にならない絶妙さを持って感じられます。「猫のおしっこ」なんて言うソーヴィニヨン・ブランの表現が有りますが、これは、
「フレッシュさを失い余分な酸化をしてしまった結果」
なんですね。
なので、余分な酸化をせずに、熟した柑橘系フルーツをマッタリと感じさせてくれるんです。
このようなピュアな表現はアレクサンドル・バンのプイィ=フュメが如何に旨くても持ち合わせてはいません。また、ディディエ・ダグノーのプイィ=フュメは、構造の巨大さがありますが、だからこその熟成時間を必要としてしまいます。
レジ・ミネさんのこのヴィエイユ・ヴィーニュは、とてもバランスの良いミネラリティと酸からのフレッシュさと熟成感が共存し、リアルなフルーツ感を表現してくれるんですね。
また、一般に良く有るような、「シャバい(薄い)プイィ=フュメ」では有りません。重量感も野暮にならずにしっかり有ります。実に美味しいと・・思います。
こんなの、欲しかったんだよね・・と言えるリーズナブルさも有ります。是非飲んでみてください。一推しです!