近年、日本でも特に注目を集め始めているサヴァニャン種ですが、その最高峰と言えるのが「シャトー・シャロン」です。A.O.C.で「シャトー・シャロン」が規定されている地区(畑)ですね。
今回最後になるかと思いますが、空前絶後の大評判をいただきました「ラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌ」のアルボワ・サヴァニャン2011年・・いかがだったでしょうか。すでに飲まれた方も多くいらっしゃるかと思います。
何せ、noisy も・・
「ん?・・確かに素晴らしいが、そこまで売れるか?」
と思ってしまうほどのご支持をいただきましたので、皆さんの感覚が知りたい所なんですね。アルボワ・サヴァニャンを10数ケースも販売・・など、全く経験の無いことでした。
レーヌ・ジャンヌのサヴァニャン2011年は、目の細かい要素をたっぷり持ち、モンラッシェもかく有らざん?・・と思わせるほどのポテンシャルの高さを感じさせてくれました。しかし一方で、
「酸膜酵母由来の香りのウケは・・どう?」
と言う部分の心配も一方では有った訳です。
レーヌ・ジャンヌのサヴァニャンは、その辺りの処理が非常に上手く、要素は目茶緻密で濃密、ヴァン・ジョーヌの極上品と同様で、しかも酸膜系の香りは決して強くない・・とても良い部分を突いている白ワインだと言えると思います。
でもやはり馴染めない・・と言う方もおられるかと思いますし、反対に、
「・・いや~・・びっくりした!・・凄い!」
と、全く嵌ってしまった方もおられるかと思います。
で、ちょうどシャトー・シャロンの出物が有ったので・・飛び付いてしまったんですね。何とアドヴォケイトも94ポイント、ベタンヌ&ドゥソーヴで16ポイント+クー・ド・クール(最優秀生産者賞)を獲得しています。(因みにシャトー・ジルベール&ガイヤールと言うガイドでは97ポイント)

シャトー・シャロンは非常に長い期間を経て造られる貴重なワインです。6年半もの間に、30%を失うと言われており、その分量に近い分、内容量が減らされているようです。ドメーヌのサイトに樽の様子を写した写真があったので、転載させていただきました。こんな感じです。
目減りした液の上部に空気の層が有り、また酸膜酵母が浮いているのが判るかな・・と思います。ウイヤージュ(補酒)をしないことで酸化が始まりますが、酸膜酵母が動くと酸素と遮断し、また酵母が新たな酸を生み出す・・と言う流れです。それにプラスしてスティラージュ(澱引き)もしないので、酵母の死骸の分解から様々な酸、アミノ酸を生み出し、旨みやアロマの元になっているのでしょう。
今回は、沢山発注したんですが・・
「ん?・・たった5本?」
と言う結果になってしまいましたので、取り合えずテイスティングせずにアップすることにしました。売れないようでしたら飲んでみようと思います。
ラ・レーヌ・ジャンヌのサヴァニャンを飲まれた方が興味を持たれるかどうか・・と言うところかなと思っています。でも、シャトー・ディケム(セミヨン+ソーヴィニヨン)、クーレ・ド・セラン(シュナン・ブラン)、モンラッシェ(シャルドネ)、シャトー・グリエ(ヴィオニエ)、そしてシャトー・シャロンがフランスの五大白ワインです。ディケム、クーレ・ド・セラン、モンラッシェは何とかしてても、シャトー・グリエとこのサヴァニャンのシャトー・シャロンまでは中々経験が無いんじゃないかな・・と思います。
ぜひとも豊かなワインの世界を除いてみてください。素晴らしいチーズが有るジュラならではの、超絶に複雑なワインです。